カネボウ化粧品           被害対策北海道弁護団 本文へジャンプ
事件の概要について
 潟Jネボウ化粧品が販売していた美白化粧品の使用者に、肌がまだらに白くなる白斑の被害が相次いでおり、現在被害者は1万人にものぼるといわれています。
 現在判明している事実としては、以下のとおりです。
@ 白斑の原因となっている物質は、美白化粧品に含まれている「ロドデノー
 ル」というもので、これが色素細胞自体を破壊しているとみられていること

A 「ロドデノール」という物質は、「ラズベリーケトン」という物質に水素

 結合させたもので、この「ラズベリーケトン」については、20年以上も前

 に白斑被害を出していたこと

B カネボウは、上記の「ラズベリーケトン」についての論文を引用した上で
 2006年に厚生労働省に「ロドデノール」の承認申請をしており、同省の
 薬
事・食品衛生審議会の部会での議論を経て、2008年に承認されている
 が、
上記論文引用の正確性に疑義があり、また充分な治験をしていなかった
 との疑
問があること
C 2013年9月に出された第三者調査報告書によれば、遅くとも化粧品と
 白斑の因
果関係が疑われた2012年9月時点で、カネボウは適切な対応を
 すべきであったの
に、2013年7月に自主回収するまでの10ヶ月間対策
 を取らなかったと指摘され
ていること
D カネボウは、被害者に対し適正な内容の補償を行うとしているが、その具
 体
的な内容については不透明であること

 このような事実に鑑みますと、この問題は、いわゆる薬害エイズの問題と類似している点もあり、カネボウの責任はもとより、国の責任も問題となる可能性があります。

症状について
・ロドデノールを含有する化粧品を使用開始後、2ヶ月ないし3年が経過して化粧品を塗 った部位に白斑(白く色が抜ける状態)を発症する方がみつかりました。
・典型的な症状は、まず化粧品を使用した部位の皮膚の色が薄くなり、症状が進行する と、まだらに白斑が出てきます。特に症状が出やすいのは顔、首、手、腕などです。
・半数の方はかゆみや赤みが出ていますが、半数の方はかゆみや赤みがなく白斑にな っています。化粧品の使用を続けると、これら白斑や炎症症状は少しずつ悪くなってい
く方もいらっしゃるようです。
・また、一部は、ロドデノール含有化粧品を使用後に、かゆみや赤みなどのかぶれの症 状だけで白斑にならない場合や、かゆみや赤みが出た後、白斑にならずに色が黒くな った方もいらっしゃいます。