アミノ酸C

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動物は、自力でベンゼン環を合成することができないので、

ベンゼン環をもつアミノ酸は、他から手に入れなければならない「必須アミノ酸」と思いがちです。

事実、フェニルアラニンやトリプトファンは必須アミノ酸です。

しかし、同じくベンゼン環をもつのに、チロシンは必須アミノ酸ではありません。・・・なぜ?



学ぶ項目を、ステップを細かく分けて一覧にしました。

「この項目は大丈夫だな。」と思うものは飛ばしてもらって結構です。

自分に必要な項目だけを学べば良いでしょう。



【フェニルアラニン・チロシン・トリプトファン】・・・まずは、コリスミン酸まで。


(※)事前に、「解糖系」について学んでおくと良いです。→ こちら

   併せて、「ペントースリン酸回路」についても学んでおくと良いです。→ こちら

(01)
芳香環・・・動物は生合成することができません。 植物は生合成することができます。

(02)
シキミ酸経路・・・芳香環を生合成する経路です。

(03)
ホスホエノールピルビン酸・・・「解糖系」の中間生成物です。

(04)
エリトロース−4−リン酸・・・「ペントースリン酸回路」の中間生成物です。

(05)
(03)と(04)から・・・2−デヒドロ−3−デオキシアラビノヘプトン酸−7−リン酸が生合成。

(06)
(05)から・・・リン酸が抜けて、3−デヒドロキナ酸が生合成されます。

(07)
3−デヒドロキナ酸・・・脱水により、3−デヒドロシキミ酸が生合成されます。

(08)
3−デヒドロシキミ酸・・・還元により、シキミ酸が生合成されます。

(09)
シキミ酸・・・リン酸化により、シキミ酸−3−リン酸が生合成されます。

(10)
シキミ酸−3−リン酸・・・(03)と反応して、5−エノールピルビルシキミ酸−3−リン酸が生成。

(11)
(10)から・・・リン酸が抜けて、コリスミン酸が生合成されます。



【フェニルアラニン・チロシン・トリプトファン】・・・コリスミン酸以降。


(※)事前に、「ペントースリン酸回路」について学んでおくと良いです。→ こちら

(12)
コリスミン酸・・・異性化により、プレフェン酸が生合成されます。

(13)
プレフェン酸・・・脱炭酸により、フェニルピルビン酸が生合成されます。

(14)
フェニルピルビン酸・・・グルタミン酸からアミノ基をもらって、フェニルアラニンになります。

(15)
プレフェン酸・・・二酸化炭素が抜けて、酸化され、p−ヒドロキシフェニルピルビン酸になります。

(16)
p−ヒドロキシフェニルピルビン酸・・・グルタミン酸からアミノ基をもらって、チロシンになります。

(17)
コリスミン酸・・・グルタミンからアミノ基をもらって、アントラニル酸になります。

(18)
N−ホスホリボシルアントラニル酸・・・アントラニル酸とホスホリボシル二リン酸の反応により生成。

(19)
ホスホリボシル二リン酸・・・リボース−5−リン酸のリン酸化により生合成されます。

(20)
リボース−5−リン酸・・・「ペントースリン酸回路」の中間生成物です。

(21)
(31)から・・・異性化により、エノールカルボキシフェニルアミノデオキシリブロースリン酸へ。

(22)
インドール−3−グリセロールリン酸・・・(21)の生成物からの脱炭酸により生合成されます。

(23)
インドール・・・(22)の分解により生成します。

(24)
トリプトファン・・・インドールとセリンの反応により生合成されます。



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