光合成

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私たち動物は、植物なしには生きていくことができません。

それは、私たちが呼吸の時に必要とする酸素の供給源であるからですが、それだけではありません。

私たちが呼吸によって酸素を取り込むのは、その酸素を使って糖質を分解し、エネルギーを獲得するためです。

・・・ということは、呼吸には糖質も必要であり、この糖質は植物の光合成によって生合成されます。

炭水化物として摂取する白米はイネという植物由来です。

タンパク質として摂取する牛肉自体は植物ではなく動物ですが、牛が摂取するのは牧草、すなわち、植物です。

植物の光合成って、大事ですね〜。



学ぶ項目を、ステップを細かく分けて一覧にしました。

「この項目は大丈夫だな。」と思うものは飛ばしてもらって結構です。

自分に必要な項目だけを学べば良いでしょう。

カッコ内は、文部科学省の学習指導要領に従った、目安となる履修学年です。



【光合成の研究史】


(01)
ヤン・ヘルモント(1579−1644)・・・木の生長が水に由来することを確かめました。

(02)
ジョゼフ・プリーストリー・・・植物が酸素を発生させていることを1774年に発見しました。

(03)
ヤン・インゲンホウス・・・植物が酸素を発生させるには光が必要であることを1779年に発見。

(04)
ジャン・セネビエ・・・植物が酸素を発生させるには二酸化炭素が必要であることを1783年に発見。

(05)
ニコラ・ソシュール・・・(二酸化炭素)+(水)→(植物体の重量増加)+(酸素)の関係を発見。

(06)
ユリウス・ザックス・・・葉の、光が当たった部分だけでデンプンが合成されていることを発見。

(07)
チャールズ・バーネス・・・「光合成」という言葉を1893年に考えたアメリカの植物学者です。

(08)
テオドール・エンゲルマン・・・光合成が葉緑体で起こっていることを1894年に発見しました。

(09)
マックス・クノール・・・電子顕微鏡を1931年に発明しました。

(10)
エルンスト・ルスカ・・・発明した電子顕微鏡で葉緑体構造を観察しました(1940年)。

(11)
メルビン・カルビン・・・「カルビン・ベンソン回路」を1950年に発見しました。

(12)
アンドリュー・ベンソン・・・「カルビン・ベンソン回路」を1950年に発見しました。



【カルビン・ベンソン回路】・・・二酸化炭素を取り込み、グルコースを生合成する回路です。


(※)事前に、「解糖系」について学んでおくと良いです。→ こちら

(13)
リブロース−5−リン酸(高2)・・・リン酸が加わり、リブロース−1,5−ビスリン酸になります。

(14)
リブロース−1,5−ビスリン酸・・・二酸化炭素と水が加わり、2分子のグリセリン酸−3−リン酸へ。

(15)
グリセリン酸−3−リン酸・・・リン酸が加わり、グリセリン酸−1,3−ビスリン酸になります。

(16)
グリセリン酸−1,3−ビスリン酸・・・加水分解と還元により、グリセルアルデヒド−3−リン酸へ。

(17)
グリセルアルデヒド−3−リン酸・・・2分子からグルコースが生合成されます。



【ペントースリン酸回路】・・・リブロース−5−リン酸や、グリセルアルデヒド−3−リン酸の出入り口。


(※)事前に、「解糖系」について学んでおくと良いです。→ こちら

(18)
グルコース−6−リン酸(高2)・・・還元により、グルコノラクトン−6−リン酸になります。

(19)
グルコノラクトン−6−リン酸・・・水が付加されて、グルコン酸−6−リン酸になります。

(20)
グルコン酸−6−リン酸・・・二酸化炭素の放出と還元により、リブロース−5−リン酸になります。

(21)
リボース−5−リン酸・・・リブロース−5−リン酸の異性化により生じます。

(22)
キシルロース−5−リン酸・・・リブロース−5−リン酸のエピマーです。

(23)
(21)と(22)から・・・グリセルアルデヒド−3−リン酸とセドヘプツロース−7−リン酸へ。

(24)
(23)の2つから・・・フルクトース−6−リン酸とエリトロース−4−リン酸へ。

(25)
フルクトース−6−リン酸・・・異性化により、グルコース−6−リン酸になります。



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