炭素の同素体

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ほんの30年ほど前まで、炭素の同位体として知られているのは、

「ダイヤモンド」「グラファイト」ぐらいのものでした。

無定形炭素の代表格は木炭や石炭で、主に燃料として利用し、

ダイヤモンドは宝飾品として、グラファイトは鉛筆の芯として利用されてきました。



ところが、1985年に「フラーレン」が発見されると、事態は一変!

現在、前途有望な炭素の同位体がどんどん増えています。

19世紀は“鉄の時代”、20世紀は“シリコン(ケイ素)の時代”でした。

21世紀は“炭素の時代”かも知れません。



【ダイヤモンド】


(01)
キンバーライト・・・ダイヤモンドが含まれる鉱物です。

(02)
安定陸塊・・・長年、ダイヤモンドは安定陸塊にしか存在しないと考えられてきました。

(03)
ダイヤモンド・・・共有結合の塊であり、自然界において最も硬い物質です。

(04)
切削材、研磨材・・・その硬さ故、ダイヤモンドは、宝石以外にも、工業的にも多様な用途があります。

(05)
合成ダイヤモンド・・・科学技術により人工的に作ったダイヤモンドのことです。

(06)
高温高圧合成法・・・2000℃、10万気圧の条件です。

(07)
化学気相蒸着法・・・粉体工学的手法で、プラズマ状の炭素から結晶を作っていきます。



【グラファイト】


(08)
グラファイト・・・ダイヤモンドと違い、sp2 混成の共有結合で、へき開性があります。

(09)
へき開・・・結晶の割れ方が、ある特定方向であるような性質です。

(10)
電気伝導性・・・価電子が1個余っており、それが自由電子のような役割を演じます。

(11)
グラフェン・・・グラファイトが原子1個分の厚みに剥がされ単一層になったものです。

(12)
スコッチテープ法・・・2004年に開発された、セロハンテープの粘着力によるグラフェン製法です。

(13)
六角形セル・・・完全なグラフェンは、六角形のセルの集合になります。



【フラーレン】


(14)
五角形セル・・・グラフェンの五角形セルが12個集まると「フラーレン60」になります。

(15)
ハロルド・クロトー(英)・・・1985年に「フラーレン60」を発見した化学者の1人です。

(16)
リチャードスモーリー(米)・・・1985年に「フラーレン60」を発見した化学者の1人です。

(17)
ロバート・カール(米)・・・1985年に「フラーレン60」を発見した化学者の1人です。

(18)
コランニュレン・・・フラーレン発見のヒントになった、ベンゼンが5つ集まった皿状の物質です。

(19)
大澤映二・・・1970年、コランニュレンをヒントに「フラーレン60」の存在を考えていました。

(20)
潤滑剤・・・フラーレンで動摩擦力をなくす!

(21)
化粧品・・・フラーレンが活性酸素を消去する仕組みとは?

(22)
HIV特効薬・・・フラーレンが抗HIV活性を示します。 どうして?

(23)
遺伝子導入・・・フラーレンを用いると、何ができるのでしょうか?



【カーボンナノチューブ】


(24)
カーボンナノチューブ・・・グラフェンシートを丸めて円筒状にした構造を持ちます。

(25)
カイラルベクトル・・・グラフェンシートを丸めるときの“ねじり具合い”を表す指標です。

(26)
カイラル指数・・・2次元ベクトルであるカイラルベクトルを、2つの整数の組で表したものです。

(27)
アームチェア型・・・2つの整数が等しい場合です。 どうして、そうなるの?

(28)
ジグザグ型・・・片一方の整数が 0 の場合です。 どうして、そうなるの?

(29)
カイラル型・・・アームチェア型とジグザグ型以外です。

(30)
差が3の倍数のとき・・・金属型のカーボンナノチューブになります。 どうして、そうなるの?

(21)
差が3の倍数でない・・・半導体型のカーボンナノチューブになります。 どうして、そうなるの?



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