広報紙「のぞみ」第15号

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広報紙「のぞみ」 第15号(2019年3月24日発行)

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復活したキリスト祝う 4月21日 復活祭は教会へ

カトリック道後教会 担当司祭 川上 栄治

 今年の4月21日からカトリック教会は復活祭をお祝いします。「復活」とはイエス・キリストが復活したことです。現代で「復活」という言葉が使われるとすれば、スポーツ選手が長い怪我のブランクから「復活の勝利をあげた」とメディアが表現するぐらいです。この表現は「競技をするのはほとんど不可能だ」と思われていた状態から、競技ができる状態に回復するという意味で用いられます。
 イエス・キリストの復活はそのようなものではありません。イエス・キリストは神の子でありながら十字架という酷い刑によって完全に死んだのです。その時、イエスの周りにいた人々は「完全に失望した」のです。これはイエスの生涯を綴った「福音書」に記されています。けれども、イエス・キリストはその酷い死から復活し、再び弟子たちの前に現れました。それはイエス自身の力だけではなく、神がイエスを「死者の中から立ち上がらせた」のです。これは新約聖書の中に度々出てくる表現です。神の働きがイエスの復活によって最もはっきりとした形で現れたのです。
 神がイエスを復活させたのは、人間が死の苦しみで生涯を終えることを望まず、死の先に「復活」があることをわたしたちに示すためでした。イエスの復活によってわたしたちは死んでも神とともに生き続け、そしていつの日か復活するのです。この信仰をもとにしてキリスト教はイエスの復活を毎年お祝いするのです。

〈復活祭ミサご案内〉
 徹夜祭 4月20日(土)午後7時
 主日ミサ 4月21日(日)午前10時

十字架の道行の祈り ④

 キリスト受難の季節にあたって道後教会聖堂壁面に掲げられている「十字架の道行の祈り」14場面を紹介するシリーズ4回目。スペインで製作された陶製レリーフはキリストの苦しみを伝える。
 ◆第Ⅶ場面=キリストは背に食い込む重い十字架に耐えられず力尽き再び倒れた。
 ◆第Ⅷ場面=嘆き悲しみながらついてくる婦人たちに、キリストは「私のために泣くな、自分と自分の子孫たちのために泣け」と言われた。

被災者の心 癒えることもなく… 東日本大震災から8年 ― 道後教会 支援続け 追悼ミサも

 東日本大震災から8年。地元での復興は目覚ましく、人々は仮設から復興住宅へ移っていく。しかし孤立する高齢者もいて悲惨な状況も垣間見える。道後教会ではこの現状を忘れないで、まだまだ寄り添い続ける必要を感じ、その後日本各地で続発している豪雨、台風、土砂崩れなどの被災者も含めて支援をしていくことにした。
 大震災被災8年を迎え、3月10日には道後教会で、震災だけでなくすべての自然災害被災者のための追悼ミサを行った。当日はミサの中で参列者たちは「被災者のための祈り」を唱え、祭壇の前にローソクの灯をささげるキャンドルサービスを行い、被災者の平安と亡くなられた方々の永遠の安らぎを祈り、聖歌を歌った。

原発でめちゃめちゃに
[福島県南相馬で] 「昔は家の周りで山菜やキノコが売れるほど採れた。みんなが遊びに来てにぎやかだった。それが原発でめちゃめちゃだよ。キノコなんか放射能が高くて食べられない。みんな県外へ避難してしまった」と70代の男性は寂しそうにつぶやいた。南相馬の人々の心の復興はまだまだだ。

孤立する高齢者の悲劇
[宮城県石巻で] 被災地の仮設住宅は次々と閉鎖。被災者は復興住宅へ移っていく。7年間の仮設生活でできた友人たちとは離れ離れになってしまった。80歳を超えた高齢者は多く、ボランティアも来なくなり、今はもう友人を作る力も残っていない。
 昨年11月初旬、復興住宅で二人の自殺者があった。その一人は、元いた仮設住宅の集会所で首をくくった。そこは楽しい思い出の場所だったのだろう。こんな悲劇を生んでいる被災地の現実を忘れないでほしい。

 温かい心をありがとう 宮城からみかんのお礼

 「箱を開くとミカンの香りが拡がり皆様の温かい心が南国の優しさを感じさせてくれます」。宮城県のボランティアグループ「八木山オリーブの会」から道後教会へ、ミカンのお礼の手紙が届いた。
 この8年間ずっと被災者に寄り添い活動を続けているオリーブの会は、仮設住宅が閉鎖された後も八木山教会、亘理教会で様々な支援行事を行っており、道後教会が送ったミカンは二つの教会のクリスマスパーティーの参加者たちに喜ばれた。「道後教会も私たちに寄り添ってくださり、励ましと勇気をもらい続けました」と感謝をいただいた。

【昨年12月からの支援】
 ◆道後教会から
  ・カリタスジャパン(海外援助)へ5万円
  ・カリタス大船渡ベースへ2万円
  ・カリタスジャパン(クリスマス献金)へ2万円
  ・宮城県・石巻の被災した老舗醸造会社復興のためしょうゆなど商品販売に協力
 ◆道後教会チャリティー喫茶から
  ・宮城県八木山オリーブの会へミカン20キロ

道後教会からのお知らせ

 キリスト教について勉強してみませんか

◆キリスト教講座◆

・毎月1回(1回1時間程度)
  受講者の都合にできるだけ合わせます。
  現在、第2土曜日の午前10時から開催中。
・場所 カトリック道後教会
・講師 道後教会担当司祭 および 信徒
・当教会へお問い合わせください。

◆ミサ時間◆

・日曜日 午前10時
・第1金曜日 午前10時(金曜日は、司祭の都合により中止の時あり)

◆憩いの日◆

・毎月第3水曜日 午後2時
・楽しいおしゃべり
・年齢・性別不問、予約・会費不要
・お気軽にご参加ください。