広報紙「のぞみ」第11号

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広報紙「のぞみ」 第11号(2017年2月12日発行)

〒790-0848 愛媛県松山市道後喜多町7-25
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キリストの復活は“希望”  4月16日(日)道後で復活祭ミサ

カトリック道後教会 担当司祭 川上 栄治

 今、世界には戦争やテロ、災害が頻発しています。日本においても昨年熊本地震が起こり、それ以降も各地で災害が起こり多くの人が苦しんでいます。また、突然の事故や事件に巻き込まれて命を落とす人がおり、「いつ自分が巻き込まれるのか」という不安を抱く人は多いでしょう。そこで、多くの現代人は将来に対する希望よりも「何の問題もなく今を生きること」を優先するのです。ところが、キリスト教では「希望」を「信仰」「愛」と並んで「直接神へと達する道」として最も大切なものだと教えています。それはなぜでしょうか?
 キリスト教では生涯を終えた後「天国」に行くと教えます。しかし、この教えは「現世蔑視」と理解されがちで、そのように教えられていた時代もかつてはありました。けれども、キリスト教の「希望」はそういう次元のものでありません。キリスト教の「希望」の本質は「イエスの死と復活」にあります。イエスは聖書に記されている通り、理不尽な死を遂げました。「神の子」であるイエスが苦しんだことは、神がわたしたちの苦しみを担ってくださった証しです。そして、神によってイエスが「復活」させられました。これによって、すべての人の死は打ち砕かれ、神と共に永遠に生き続けることができるようになったのです。これがキリスト教の「希望」の核です。
 ですから、キリスト教の「希望」とは「天国に行く」という現世蔑視の思想ではなく、イエスの死と復活に支えられて、死や苦しみなどあらゆるこの世の現実を受けとめながら、未来へ歩む道のりなのです。これは現代社会に訴えるメッセージになるでしょう。

〈復活祭ミサご案内〉
 4月16日(日)午前11時~

十字架の道行の祈り ②

 復活祭前の40日間(四旬節)、教会ではキリストの受難と死を黙想する『十字架の道行の祈り』を唱えます。聖堂の壁には十字架の死までの受難14シーンのレリーフがかかっています。スペインで制作されました。前号に続き紹介します。
 興味のある方は聖堂を訪ね、ご鑑賞ください。
 ◆第Ⅲ場面=キリストは十字架の重さに耐え切れず初めて倒れました。
 ◆第Ⅳ場面=処刑場への途中、苦しみの中で母マリアと出会いました。

被災者の苦しみ、悲しみを共に生きよう ― 道後教会で3月12日(日)追悼ミサ
  亡くなられた人々に永遠の安らぎを 東日本大震災・熊本地震・豪雨洪水被害

 関連死を含めると2万人を超える死者・行方不明者を出した東日本大震災から6年。現地の復興も進み、仮設住宅が次々と閉鎖され、公営復興住宅への引っ越しが始まっている。しかし被災者の多くは環境の変化に戸惑い、生活の不安や悩みの中で耐えながら生きている。
 カトリック道後教会では被災者に寄り添った支援を続けているが、今年も震災の日に近い日曜日の3月12日午前11時から追悼ミサを行うことを決めた。震災で亡くなられた人々への慰霊、悲しみに耐えて生きる遺族の方々のために祈りを捧げる。今年は熊本地震や豪雨・洪水被害などの死者のためにも祈る。
 ミサの共同祈願では「災害によって苦しい生活を送り、不安な日々を過ごす人々の心を照らし、希望を失うことが無いように支えてください。亡くなられた人々には永遠の安らぎをお与えください」と祈りを捧げる。
 ミサの終わりに参加者がローソクを灯し祭壇に捧げて被災者たちへの神の恵みを祈る。その後、全員が心を一つにして歌をうたい慰霊・追悼のミサを終わる。

〈追悼ミサご案内〉
 3月12日(日)午前11時~

笑顔取りもどしてほしくて ― 道後教会 仮設住宅へ支援金やミカン

 東日本大震災から6年。被災者たちは今なお将来への生活不安などの中で苦しんでいる。道後教会ではそんな被災者が「笑顔を取り戻してほしい」との願いから支援活動を続けてきた。
 現在は、支援団体へ寄金を送金するだけでなく「より目に見える支援」を目指し、現地のボランティア団体と連携して仮設への援助などを続けている。宮城県亘理町の仮設住宅で傾聴や集会イベントの企画などをしている「八木山オリーブの会」、福島県白河市で活動する「白河みみずく」の会員たちと連携。仮設住宅での困難な傾聴活動や季節ごとのイベント、ひな祭り、花見、夏祭り、クリスマス会などでの、被災者たちの心和む行事への支援金、愛媛のミカン、手作りのマドレーヌ、手編みのひざ掛け、手芸に使う古い着物などを送ってきた。
 「温かい心のこもった支援ありがとう」「愛媛のミカンおいしかった」などお礼の声も寄せられた。
 復興の進展とともに仮設住宅は閉鎖され公営住宅への移住が進んでいる。しかし仮設から離れ離れになる寂しさや孤立感、新しい環境への不安など新たな問題も。被災者が心穏やかに暮らせる日まで息長く寄り添う支援が必要になってきている。

道後教会からのお知らせ

 キリスト教について勉強してみませんか

◆キリスト教入門講座◆

・毎月 第2土曜日 午前10時~11時
    第4土曜日 午前9時30分~11時30分
・他に、日曜日・平日の都合のよい時間にも開きますので、ご相談ください。
・場所 道後教会
・講師 道後教会担当司祭 及び 信徒
・対象 洗礼を受けていない方
・まずは、当教会へ(電話かFAX)お問い合わせください。電話番号など下欄参照。

◆ミサ時間◆

・日曜日 午前11時~
・金曜日 午前10時~(金曜日は、司祭の都合により中止の時あり)

◆いこいの日◆

・毎月 第3水曜日 午後2時~
・健康体操と楽しいおしゃべり
・年齢・性別不問、予約・会費不要
・どなたでもお気軽にご参加ください。