広報紙「のぞみ」第10号

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広報紙「のぞみ」 第10号(2016年10月30日発行)

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「キリストが生まれた」― クリスマス迎えて 神はやさしく、いつくしみ深い

カトリック道後教会 担当司祭 川上 栄治

 「いつくしむ」という言葉には、「弱い立場のものを、愛情を持って大切にする」という意味があります。「仏が衆生をいつくしむ」という言葉があるように、「いつくしむ」という言葉は日本の伝統の中にしっかりと根付いていました。
 ところが、現代はこの「いつくしむ」という言葉を使う機会が少ないのではないでしょうか? 現代社会は「どうやって他人の上に立つか」という競争の精神が社会の中心にあり、「互いをいつくしむ」心が非常に乏しくなっています。競争には勝者と敗者が生まれ、互いが傷つきます。
 だからこそ、「いつくしみ」が大切であるとカトリック教会は訴えます。その一環として、カトリック教会は昨年12月8日から今年の11月20日まで「いつくしみの特別聖年」を祝っています。この聖年は教皇フランシスコによって始められたものです。それは神がイエス・キリストを通して示された「いつくしみ」に全世界のカトリック信者が心を向けるようにという教皇様の願いがありました。
 神のいつくしみは、2000年ほど前にこの世に生まれたイエス・キリストを通して、はっきりと表されました。なぜなら、イエス・キリストは神の子でありながら、わたしたちと同じ姿で生まれ、わたしたちの苦しみを担ってくださいました。それは、神がこの世界に生きるわたしたちを大切にしてくださるというこの世界にたった1回起こった出来事なのです。
 わたしたちがこの世界を生きていく上で「いつくしみ」は大切です。わたしたちは誰かからいつくしまれなければ、誰かをいつくしむことができません。たとえ、この世界が競争に満ちていても、神はわたしたちをいつくしんでくださいます。そのしるしとしてわたしたちはクリスマスをお祝いするのです。

〈クリスマスミサご案内〉
 ◇クリスマス・イブのミサ 12月24日(土)午後7時~
 ◇クリスマス・日中のミサ 12月25日(日)午前11時~

イブのミサ後は温かい豚汁
 ミサ後は、豚汁で温まってお帰りください。
 マドレーヌもプレゼント。

東日本大震災 困難の中にいる人々に寄り添って… ― 11月20日(日)道後教会で支援バザー

 東日本大震災から5年半が過ぎた。復興が進められる中で仮設住宅が次々と閉鎖される。被災者たちは災害公設住宅へ引っ越すものの、離れ離れになる寂しさ、新たな生活への不安、交流の場を失ったむなしさに襲われている。人々が穏やかに暮らせるまで寄り添い支える必要がある。
 福島では放射能の風評被害が根強く、農産物が売れない。避難指示解除が出された地域にも帰還希望者は少なく、ふるさとは崩壊したままだ。全国的な支援が必要だろう。
 カトリック道後教会では、このような現状から、被災者に寄り添い更なる支援を続ける方針を決めている。今回のバザー売上金や日曜日のミサ募金はすべて被災地のボランティア団体や教会の支援ベースへ贈ることにしている。

絶品のカレー、バザーへどうぞ

 バザーは今年も教会と聖母幼稚園の共催で11月20日(日)午前10時から開く。目玉はこだわりのおいしさが好評の手づくりカレー、教会の女性たちが長年伝統の味を守り続けている銘菓マドレーヌ。そのほか修道院で作られたドミニカンクッキーも毎年売り切れの人気ぶり。
 手づくりコーナーでは出品された多彩な人形たちに、毎回「かわいい」と買い手が集まる。またいろんな生活用品が並ぶ余剰品コーナーにも掘り出し物があるかも。
 幼稚園で食べ物を出さなくなって、昼食のために教会の出すカレーを食べに来る人が多くなっているので早めに食券をご購入ください。

美しいステンドグラス 鑑賞しませんか

 毎回バザーの日は教会の聖堂が公開され、彩り美しいステンドグラスの数々を鑑賞できます。家族ご一緒に聖書の世界をお楽しみください。何か発見があるかもしれませんよ。

温泉を満喫、昼食おいしかった ― 被災家族ら道後教会でお接待

 福島の被災者10家族親子24人が「夏休みに楽しい体験を」と松山市に招かれたのを機に道後教会でもおもてなしのお手伝いをした。
 8月3日に道後温泉に入浴にやってきた家族たちを招き、道後教会で昼食のお接待。冷やしソーメンやかき揚げなどでもてなした。お土産には婦人会手づくりの教会名物のマドレーヌにみんな大喜びだった。食後には自己紹介や感想を述べ合って和やかなひと時を過ごし、親子らから温かいもてなしに感謝の言葉があった。
 家族たちは松山で観光や海水浴を楽しみ夏休みを満喫、帰途に着いた。道後教会では宿泊先の北条・セミナーハウスから松山空港への送迎のお手伝いもした。

原発事故に苦しむ人々 ― 福島の生々しい状況聞く

 福島では放射能汚染は続き、除染もままならず、汚染土の置き場に黒い袋が積み重なっている。住民は難民のように住家を追われ、帰れるメドも無く自殺者も出ている。仮設住宅で困難な生活を強いられ「私のおる場所が無い」と嘆く人も。
 3月13日、道後教会では福島のボランティアグループ「白河みみずく」の5人を招き、現地の生々しい状況を聞いた。代表の金澤弘子さんは「原発の安全神話は崩れたのに今も政府は再稼動を進めている」と批判した。
 続いて追悼ミサ、キャンドルサービス、ミニコンサートで犠牲者を慰霊した。

支援金や「お米券」贈る

 今年は、福島から「白河みみずく」のメンバー5人を招いたほか、カトリック高松教区を通じて大船渡ベースへ「お米券」を贈った。また熊本地震被災者への募金も行い、支援金を送金した。
 年末にかけては福島・岩手などへ支援金やミカンを送ることにしている。

道後教会からのお知らせ

 キリスト教について勉強してみませんか

◆キリスト教入門講座◆

・毎月 第2土曜日 午前10時~11時
    第4土曜日 午前9時30分~11時30分
・他に、日曜日・平日の都合のよい時間にも開きますので、ご相談ください。
・場所 道後教会
・講師 道後教会担当司祭 及び 信徒
・対象 洗礼を受けていない方
・まずは、当教会へ(電話かFAX)お問い合わせください。電話番号など下欄参照。

◆ミサ時間◆

・日曜日 午前11時~
・金曜日 午前10時~(金曜日は、司祭の都合により中止の時あり)

◆いこいの日◆

・毎月 第3水曜日 午後2時~
・健康体操と楽しいおしゃべり
・年齢・性別不問、予約・会費不要
・どなたでもお気軽にご参加ください。