広報紙「のぞみ」創刊号

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広報紙「のぞみ」 創刊号(2012年2月12日発行)

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復活とは? ― イエスの死と復活は救いへの希望 4月8日10時に復活祭ミサ、道後教会へどうぞ

カトリック道後教会 担当司祭 川上 栄治

 地域の皆さん、初めまして。この度は、4月8日に迎えるキリストの復活祭を機に、初めて地域の皆さんに広報紙をお配りすることになりました。それで、皆さんにキリスト教のことを少しでも知っていただきたいと思います。
 キリスト教とは ― ご存知の方も多いと思いますが ― 2000年ほど前にイスラエルという地で生まれたイエス・キリストという人物によって始められた宗教です。しかし、イエス・キリスト自身がキリスト教を始めたのではなく、イエスに従っていた弟子たちが「イエスは神の子であった」と信じ、「わたしたちはイエスによって救われる」という信仰を人々に伝えました。

復活祭前にカーニバル

 このキリスト教において最も重要な教えが「復活」です。復活というとピンと来ない方もいるかもしれませんが、「イースター」と聞くと「なるほど」と思われるかもしれません。このイースターと関係あるのがブラジルで行われる「カーニバル」です。これは復活祭前の「四旬節」に入る前のお祭りです。「四旬節」という期間は、信者にとって罪を悔い改め、祈りと断食の時で、40日間続きます。

十字架は救いのしるし

 では、そこまで長い期間準備して祝うイースター、すなわち復活とはどういう出来事なのでしょうか? それはイエス・キリストが十字架にかかって死に、復活したという出来事です。教会に行くと、たいてい十字架があり、場所によってはイエスが十字架に付けられた姿の十字架像があります。それは一般の人々からすれば、グロテスクで理解しがたいかもしれませんが、キリスト教を信じる人にとっては「救い」のしるしなのです。なぜでしょうか? それはイエスが十字架で死に、復活することによって、わたしたちの罪を許してくださったからです。それがキリスト教の信仰なのです。

イエスは神の子だった

 わたしたちは誰しも他人に腹を立てたり、憎んだり、恨んだり、罪を犯したりします。それら全てをイエスは赦してくださったのです。それを実現したのが「十字架の死と復活」という出来事です。「イエスは今から2000年前の人なのになぜわたしたちと関係あるのか」と思われるかもしれませんが、神と人間の長い関わりの歴史をつづった旧約聖書によると関係があるのです。それはイエスが「神の子」であったという信仰です。これも一般の方々には理解しづらいことかもしれませんが、イエスは世界を創造した神の子だったのに、人間を救うためにこの世に来られたのです。これがキリストの救いを信じる一番の理由なのです。
 今年は4月8日に全世界のカトリック教会でキリストの復活祭(イースター)が祝われます。カトリック道後教会でも同日午前10時から復活祭のミサを行います。関心のある方は自由にご参加ください。

教会は悩む人の拠り所

 現代の人々は様々な苦しみを抱えています。「自分が何のために生きているのか」とか「自分は何をすればいいのか」といった悩みを抱える人は決して少なくありません。宗教はそういった問題に答えを出すわけではありませんが、そのような悩みを抱える人に、神を信じて生きればこの世を生きる拠り所を得ると教えるのです。ですから、教会に興味のある方はどうぞ教会にいらしてください。教会ではミサ、そして様々な行事、さらには勉強会があります。この広報紙を読んでキリスト教に興味を持った方がいらっしゃったら、どうぞ教会をお訪ねください。道後教会は皆さんのお越しをお待ちしています。

〈復活祭ミサご案内〉
 4月8日(日)10:00~ 道後教会 聖堂

3月11日 ― 東日本大震災1周年迎え 被災者支援へ 道後教会へ集まろう 祈願ミサ・支援バザー・鎮魂のコンサート

 未曾有の大きな被害をもたらした東日本大震災。3月11日に被災1周年を迎えます。被災地はまだガレキの片付けられていないところもあり、肉親を失ったり、わが家を津波で流され、心や身体に傷を負った人々の苦しみは、いまだ癒えることはありません。
 カトリック道後教会では被災者のための衣料や生活用品などを募り、このほど教会の若者たちが福島の被災地へ運びました。教会の支援センターを通じ物資を配りましたが、現地ではまだ復興への途上で悲惨な傷跡は各地に残っている状況です。
 道後教会では3月11日、被災1年を機に、被災地の人々を支え励まそうとチャリティの催しをします。「祈りのミサ」「支援バザー」「鎮魂のコンサート」を開くことにしました。同教会実行委員会では多くの方々の参加を呼びかけています。

苦しむ被災者のために安らかに暮らせる日を

〈祈願ミサ〉 3月11日、午前10時30分から道後教会聖堂で行われます。「大震災によって苦しむ人々のために助けと励ましを与えてください」と祈りを捧げます。ミサはカトリック教会特有の祭儀ですが、信者でない方の参加も歓迎しています。被災した人々が一日も早く安心して暮らせる日が来ますように。また震災で亡くなられたすべての人々が神のもとで安らかに憩うことができますように。たくさん参加をし、ともに祈りましょう。

おいしい「特製カレー」 伝統の味「マドレーヌ」

〈支援バザー〉 被災者を支援するためのバザーはミサの後、教会で行います。出すものはいずれも同教会の名物。手作りの特製カレーは昨年のバザーでも「おいしい」と好評でした。もう一つの名物は同教会の女性グループ「マリア会」が長年つくり続けている伝統の味「マドレーヌ」。そのほかドミニカンクッキーや手作りシフォンケーキ、教会で行われている「花あそび教室」の作品も販売されます。収益金はすべて被災地へ送られます。

静けさと祈りに満ちた被災者へのレクイエム

〈鎮魂のコンサート〉 午後1時から教会聖堂で開かれます。出演はコーラスグループ「アンサンブル・ユビラーテ」。同教会を練習場として活動している合唱団で、教会の祝日のミサなどでも歌っています。曲目はルネッサンスを代表するスペインの作曲家 T. L. ヴィクトリアの「レクイエム(死者のためのミサ曲)」。深い思いと静けさをたたえた祈りに満ちた曲です。団員たちは震災犠牲者への祈りと鎮魂の願いを込めた美しいハーモニーを響かせてくれます。

 以上のチャリティ行事は、カトリック道後教会が、被災者へ少しでも支援や励ましをし、復興への役に立つように企画したものです。
 多くの方々のご協力、ご参加をお願いします。

〈3月11日の日程〉
 ◇祈願ミサ 10:30~
 ◇支援バザー 11:30~
 ◇鎮魂のコンサート 13:00~

道後教会からのお知らせ
復活祭ミサ

・4月8日(日) 10:00~ 道後教会 聖堂

キリスト教勉強会

・キリスト教を知りたい方
・洗礼を受けていない方を対象
・毎月第1土曜日(4月は第2) 14:00~
・道後教会内で
・指導は川上神父(道後教会担当司祭)

ミサ時間

・日曜日 10:00~
・月・水曜日 17:00~
・金曜日 10:00~