対戦車ヘリ墜落事故で調査報告 『朝雲』1月12日付は昨年9月18日に相浦駐屯地で模擬戦闘訓練中に墜落した対戦車ヘリの事故の調査結果の概要が、昨年12月27日に陸上幕僚監部から発表されたことを伝えています。やはり墜落とはせずに「着陸・横転事故」としています(着陸しようとして起きた事故ではないのに)。そして事故の主原因は操作ミスであり、そのための事故防止対策を徹底するとしています。駐屯地での模擬戦は当面15メートル以上で飛行するが再検討するとも述べています。なお、陸上自衛隊のホームページでは1月14日時点で掲載されていません。 対戦車ヘリ着陸事故で調査結果 調査結果によると、事故の主原因は副操縦士の操作不良(ミス)で、低空飛行中、旋回のために過大なパンク角(機体姿勢)を設定したことにより機体が急激に高度を下げ、さらに高度計や機外状況への注意が足りなかったため高度保持の回復操作が遅れメーンローターの先端が地面に接触した、としている。 さらに副因として、(1)機長の判断と修正操作不良(2)機長と副操縦士の連携不十分(3)戦技操縦の錬成不十分(4)基本的事項の不履行(5)指揮・指導の不足−−を指摘。 (1)については、機長が副操縦士の練度に関する判断を誤り、副操縦士に操縦を一任、機銃操作と機外への見張りに専念していたため過大なパンク角の設定と高度低下を早期に認知できず修正操作が遅れた、としている。 事故防止対策としては、次の5点を挙げている。 第1は戦技操縦に関する基本的事項の徹底と操縦士の練度に応じた段階的訓練。 陸自では、これら事故防止対策を徹底するとともに、事故後自粛していた教育訓練での高度50フィート(約15メートル)以下での飛行制限を解除、ただし駐屯地記念日行事などでの模擬戦飛行展示は当面50フィート以上で実施する、としている。これは今後の事故防止対策の実施状況を踏まえて再度検討する。
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