宇宙の現在の大きさ
宇宙の現在の大きさは、どの位でしょうか?
これまでの宇宙背景輻射(Cosmic Background Radiation)の観測結果などから、宇宙の現在の大きさ(直径)は、900億光年以上はあるようです
(注1)。
ビッグバンから約40万年経過後、始めて、光が自由に動けるようになり、この時、宇宙全体から光が輻射されました。この輻射は、約138億年を経て、
宇宙背景輻射(波長約2mmのマイクロ波)として、私たちに観測されています。そして、私たちが観測している宇宙背景輻射が出された場所は、現在、
地球から約450億光年の所にある、と推定されています。138億光年ではなく450億光年である理由は、ビッグバン以来、宇宙全体が膨張しているからです。
ところで、約138億年前(ビッグバンから約40万年後)の時点では、私たちが観測している宇宙背景輻射が出された場所までの距離は、4100万光年しか
ありませんでした。にもかかわらず、宇宙の膨張のために、宇宙背景輻射は、当時の約4100万光年の距離を埋めるのに、約138億年かかったわけです。
以上のことから、私たちが観測している宇宙背景輻射が出された場所は、現在では、地球を中心とする半径約450億光年の球面の上にある、と推測されます。
従って、宇宙の現在の大きさは、直径約900億光年の球体よりは大きいだろう、と考えられています。
ところで、もし、宇宙の形が3次元閉多様体(3次元球面、
3次元平坦トーラス、ザイフェルトウェーバー多様体、など)であるなら、
宇宙は、直径約900億光年の球体を包含する3次元閉多様体であるはずです。
(注1) 参考資料 : Wikipedia 『宇宙』