コラム -職場のトラブル・職場のお悩み解決します-
社労士の仕事 (20171005)
社労士の仕事って幅広い。
そして、社労士に依頼してくる方々の事情もいろいろ。
たとえば、
◆会社を立ち上げて、従業員を雇うので、労働保険、社会保険の手続きや、
給与計算をお願いしたい。
◆何か使える助成金はない?
◆行政から手紙が来たんだけど、どう対応すればいい?
どうやら今の法律に違反しているらしい・・
◆辞めた人から変な手紙が・・・。
◆従業員が働かない、やる気がない、仕事ができない。どうすればいいの?
などなど。
このように、会社さんが困っているときが、我々の出番になります。
ところで、よく聞くお悩みで多いのは、
困った従業員に対する扱い方に関してです。
「従業員が、あんなことをした、こんなことをした・・・。ほんと、困っちゃう・・。」
「では、その都度、きちんと注意や指導はしていますか? 」
「いえ、特には。相手は大人だし、言わなくてもわかるでしょう。」
「・・・」
「解雇できるかな?」
「・・・」
このように、書面で注意・指導している会社さんはほとんどないですね。
このまま放っておいたら、そのうち大事件に発展しますよ、
無防備すぎますよー、という感じです。
書面で注意・指導することは、裁判になった時の証拠になるだけでなく、
相手にとってもプレッシャーになります。
自分が書面で注意されたことを想像してみてください。
なんか、血の気が引きませんか?
会社は本気だ。このままだとやばい。
そう思わせる効果があります。それが抑止力にもなります。
労災もそうですよね。
ヒヤリハットの段階で、その芽を摘んでおけばいいのですが、
それを怠ったばっかりに、大事故、死亡災害という取り返しのつかない事故になってしまう。
とはいっても、従業員数人、十数人の会社で、
わざわざ書面で注意・指導をするのもな…、なんかやりにくくなるな…、
という気持ちもわかります。
しかし、従業員の中にはいろんな人がいます。
いろんな考え方をする人がいます。
こちらが「良かれ」と思って黙認してきたことがあだとなり、
その人を助長させ、収拾がつかなくなり、カッとして喧嘩になって、
あげくに「解雇だ」「いや退職だ」の泥沼の争いに・・・、というケースはよくあります。
特に社長経験の長い経営者に多いのが、
これまではこのやり方でうまく行ってきたから、今後も大丈夫だろう・・・という考えです。
今は、昔とは違います。
昔は通用した人間関係は、今のドライな時代には通用しないのです。
そこにいち早く気づいてもらえるようアプローチするのも、
社労士の使命の一つなんでしょうね。
会社を守るため、そして、一生懸命働いている従業員を守るために。
イラスト:おちゃも
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