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コラム -職場のトラブル・職場のお悩み解決します-

管理者の危機意識  (20170920)



ある従業員が月に3,4回休む。それもほぼ毎月のように。
自分の部下が、同僚が、そういう状況であれば、
「なぜだろう?」と心配し、まずは話を聞くと思います。

しかし、たとえ聞いたとしても、
体調が悪いらしい、朝になると具合が悪くなるらしい、、、という認識だけで、
その裏にある事情を知ろうとせず、「無断欠勤ではないからいっか」と放置し、
その後、その人に何かあれば、会社の安全配慮義務が問われることになるかもしれません。

確かに私傷病であれば、会社の責任ではなく自己責任だといいたくなる気持ちもわかります。
しかし、欠勤が続くまでに悪化した原因の一つに、会社におけるストレスがあるかもしれません。

会社というところは、朝から晩まで、仕事や納期、人間関係などあらゆるものに拘束されるところです。相当なストレスが生じます。

だから、そのストレスが体調を崩した一因かもしれないとまずは想定して、
早くに部下の欠勤や元気がないなどの変化に気づき、話を聞くなどの対応をしてほしいなと思います。

それが無駄になったとしても、上司と部下の信頼関係は醸成されるわけですし、
そもそもそれが管理者の仕事の一つでもあります。

こういった危機意識というのは想像力です。
そして、その想像力を養うには経験も大事ですが、知識も必要です。
そもそも知識がなければ、「最悪の場合、こんなことになっちゃうんだ」と
想像することさえできないわけですし。

管理者に危機意識を持たせるためには、本業以外のことも学ぶ機会を作り、教育していくしかありません。

もちろん、管理者自身の自己啓発も必要です。自分で自分の立場や役割を認識し、自らその役割にふさわしい人間になるために成長しようとする姿勢、行動。

「意識」ひとつが、人を、会社を変えるんだなと、つくづく思います。


イラスト:おちゃも

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