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コラム  -職場のトラブル・職場のお悩み解決します-

3年目で辞めたくなる怪  (H26.10.11更新)

入社3年目で退職する従業員が続発。
なんでだろう?? と悩む経営者は結構います。


こんな友人がいました。彼女はパートです。真面目で頑張り屋さん。

他の従業員やお客様からの信頼も厚く、仕事は順風満帆。(のように見えました)

しかし、仕事に慣れた3年目を迎え、彼女の中で、ある変化が起こり始めました。


(彼女の胸のうち)

仕事に自信がついた。これからは、正社員としてバリバリ働きたい!

この会社はどうだ? 所長も「そのうち正社員に・・・」と言ってくれているし・・。

でも、この会社の女性正社員は、我々パートと同じ仕事をしている。
正社員になってもやることは同じか・・。


同じ仕事をしていても、正社員には賞与はあるが、我々パートにはすずめの涙。
それに、経費の関係上、正社員が1人辞めなければ、自分は正社員になることさえ出来ない。

人の人生に左右されるのはいやだ・・。


もっと違う仕事がしたい!男性社員のように、いろんな教育を受けたい!
でも、この会社では、女性はあくまで補助的な仕事のみ。
このままこの会社にいても、先が見えない。

(優秀な人材であればあるほど、このジレンマに陥ります)


ということで、結局、彼女は転職し、
転職先では、真面目で努力家のところを買われ、 今は正社員としてバリバリ働いています。

このようにして、多くの会社は貴重な人材を失っていきます。

日々の忙しさにかまけ、従業員に、会社での将来をイメージさせることや、従業員のやりがいや向上心への配慮を怠ってしまうと、結果として、貴重な人材を失うことになってしまうようです。
そういう気持ちになりやすいのが、仕事に慣れてきた頃の3年目なのでしょう。



もうすでに始まっていますが、これからは人手不足の時代です。
最終的に人材を抱え込める会社だけが、生き残っていけるのではないでしょうか。

逆に言えば、従業員が会社に期待していることを実現できる会社だけが生き残っていける、ともいえるかもしれません。

従業員が会社に期待すること。
それは、仕事を通して、人間的にも能力的にも成長できる、人の役に立てているという実感が持てる、充実感・達成感を味わえる、ということのようです。

今後は、会社が変わっていかなければならない時代のようですね。


  イラスト:おちゃも                           
 

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