制作者(webmaster)
野嵜健秀(Takehide Nozaki)
公開
2001-02-24
改訂
2002-07-21

Kamitani Home Page」の「Windows95超初心者によるホームページの作り方」を斬る

ちょっと作ってみよう

HTMLって何?

「HTML」とは、ホームページ作成言語とでもいいましょうか、なんちゅーかとにかく、普通の文書の書き方にちょっと小細工したような文書の書き方のことなんです。

HTMLとは何か」をうまく説明出來ないままHTMLの説明をおしすすめようとする「ホームページ入門講座」を讀む時に、讀者は眉に唾をつけておく必要があります。

HTMLは「ホームページ」を作成する爲の言語ではありません。ローカルで使用する文書や、イントラネットで使用する文書で用ゐて問題は全くありません。

PC Tipsは、「HTML文書を書く」行爲を否定します。「或文書が、マークアップされた結果、HTMLの仕樣に適合してゐる場合、その文書はHTML文書である」と解釋します。

と云ふか、ホームページッて何ですか。

普通「メモ帳」で作った文書ファイルは、拡張子が「.txt」ですが、「HTML文書」の場合は「.htm」または「.html」です。

HTML文書の擴張子は*.htm/*.htmlに限られません。foo.html.sjとfoo.html.enと云つたHTML文書を用意し、サーヴァがUser AgentのRefererを參照して、閲覽者の使用してゐる言語に合はせた文書を送出する、と云ふ事も可能です。サーヴァでの設定が必要ですが。

また、CGIが吐いたリソースも、規格に適合してゐれば正當なHTML文書です。

HTML文書を作る

じゃまず、「メモ帳」を起動してください。んでもって以下の文章を書いてください

僕のホームページへようこそ
これからガンガンつくるのでヨロシクネ!

 これを、ホームページの本文としましょう。しかし、これではただの「テキスト文書」です、これにホームページ用のスパイスを加えて「HTML文書」にしてみましょう。

 以下がその例です。

<HTML>
<BODY>
僕のホームページへようこそ
これからガンガンつくるのでヨロシクネ!
</BODY>
</HTML>

普通の文章にマークアップを施す、と云ふ教へ方は、正しい教へ方ではあります。しかし、教へるべきものを先に教へないでゐます。body要素やhtml要素を教へるのは、後囘しで構ひません。ここでは、head要素がありませんが、それも大して重要な問題點ではありません。

最大の缺點は、title要素を教へてゐない事です。

また、マークアップを教へる事が、結果としてHTML文書の書き方を教へる事である、と云ふ考へ方をPC Tipsではとつてゐるのですが、さう云ふPC Tips流の立場からすれば、上記の教へ方は、必要なステップをごつそり拔かしてゐるとしか評價出來ません。すなはち、bodyやhtmlで括る以前に、本文自體をマークアップしてゐなければならない、とPC Tipsでは考へます。

また、この人の記述では&lt;&gt;の「;」が缺けてゐる爲、Mozilla BrowserやOperaのやうにHTMLの規格に忠實なUser Agentでは正しく解釋されません。

HTML文書をブラウザで見てみる

見る必要がありません。

HTML文書のチェックには、Validatorを使ふものです。

HTML文書のルール

 ここまでの説明と例で、何か気づきませんでしたか?

そう「改行」です、HTML文書内で本文を

僕のホームページへようこそ
これからガンガンつくるのでヨロシクネ!

 って2行に分けて書いたのに、ブラウザ画面では1行で出ていましたね。

 そうなんです、いくらHTML文書内で改行したって、ブラウザでは改行してくれないんです。これがHTMLのルールですので覚えましょう。

改行がある事で、そこに思考の切れ目がある事を人間は理會出來るが、プログラムは理會出來ない、と解釋すべきです。或は、SGMLの仕樣では、改行文字は空白扱ひされる、と云ふだけの話です。

例えば、この長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い長い文章は、HTML文書内では1行で書いてるんですけど、このように、ブラウザ画面右端までくると、勝手に改行されちゃいます。

それは改行ではありません。折返しです。

kamitani氏の言葉の使ひ方は出たら目だ。或は、物事をきちんと區別出來ない奴は、ものを教へるな。

ブラウザでの改行

 HTML文書内で、いくら改行してもブラウザでは改行されないし、また、ブラウザ画面右端で自動改行されると説明しました。では任意の場所で、改行したい場合はどうすればいいのでしょう。

 答えは「<BR>(改行)タグ」です。

任意の場所で、改行したい場合と云ふ言ひ方が氣に入らない。文章を書く上で、改行したいと思ふ事はあり得ません。文章を書いてゐる時に改行をするのは、「文章の或部分を段落としたい」からであつて、「改行をする爲に改行をする」爲ではありません。

改行に目を向けるのは誤りであります。改行は單に、段落と段落の境界であるに過ぎません。データファイルであるHTML文書に於て、重要なのは改行ではなく、段落を明示する事であります。

眞先にbrを教へるHTML入門講座は、その邊の考察を缺いてゐるか、任意の場所で改行と云ふ言葉に解説者自身がごまかされてゐます。

なほ、「文章は思想の塊の連續である」とPC Tipsでは解釋します。

思想の塊である段落を、HTMLではブロック要素で明示します。ブロック要素がある場合、User Agentはそこに一塊の思想が存在する事を示す爲に適切な手段を講じる事を期待されます。結果として、視覺メディアの場合、ブロック要素の前後に改行が挿入されます。

繰返しになりますが、マークアップの觀點からは、眞先にbrを教へるのは間違つてゐると言へます。

目次

  1. 目次
  2. ちょっと作ってみよう
  3. 文字の外観を変える
  4. 画面を見やすくする
  5. 画像を入れてみる
  6. リンクをはる
  7. 表を使おう
  8. 背景を変えよう
  9. ホームページをプロバダに登録
  10. 最後に