
自然薯の種【むかご】
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自然薯とは
ヤマノイモ(山芋、学名:Dioscorea japonica)はヤマイモ科ヤマノイモ属のつる性多年草。またはこの植物の芋として発達した担根体のこと。ヤマイモ(山芋)、ジネンジョ(自然生、自然薯)と呼ぶ。
また、中国原産で17世紀に日本に移入されたナガイモ(D. batatas)やダイショ(D.alata)のことをヤマノイモ、ヤマイモと呼ぶことがある。
古くは薯蕷と書いてヤマノイモと読んだが、これも本来はナガイモのことである。また、ヤマノイモ属の食用種の総称ヤム(yam)をヤマノイモ、ヤマイモと訳すことがある。
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分類
小売店などではヤマノイモ(自然薯)とナガイモ>を混同して販売している例を見掛けるが、ナガイモはヤマノイモ(自然薯)と異なり日本原産の野菜ではなく、また山野に野生化することも無い。また、染色体の数も異なる。
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特徴
本州から四国・九州および、朝鮮半島、中国に分布する雌雄異株のつる植物で、細長いハート形の葉を持ち、夏には葉腋から穂状の花序を付ける。果実は大きな三つの陵があり、それぞれの陵が中に種子を含んでいる。種子のほかに、葉腋に発生するむかごによって栄養生殖する。
地下には一本の芋がある。芋は地下深くへとまっすぐに伸び、1メートルを超えることもある。地上部の成長にしたがって芋は縮小し、秋には新たな一本の芋と置き換えられる。赤土土壌で採れたものが、風味がよいとされる。
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採取、栽培
元来は野生の植物であり、かつては山へ行って掘ってくるものだった。ただし、たいていの場合はイノシシとの取り合いになり、先を越されれば掘り返された跡を見るばかりだった。
秋になって地上部が枯れる頃が芋の収穫時期である。枯れ残った蔓を目当てにして山芋を探す。
芋を掘るには深い穴を掘らねばならないので、なるべく斜面の所を探す。
掘る道具は大人の背丈ほどの鉄の棒で、先端が平らになったようなものを使う。蔓が地面に入り込んだところを特定しその周辺を深く掘り下げて芋を掘り出す。先端まで掘り出すにはかなりの注意と忍耐が必要になる。
うまく掘り出せた場合、蔓の先端に当たる芋の端を残して、穴を埋めるときに一緒に埋めておけば翌年も芋が生育し、再び収穫することができる。
現在ではむかごの状態から畑で栽培されており、流通しているのは栽培ものが多い。収穫しやすいように、長いパイプの中で栽培している。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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