竹ひごの制作順序と道具(工具)は大体下図のようなものです。
竹工芸あるいは竹細工で大切な点として気をつけていることは、その元になる竹ひごの幅および厚さが均一であること、面取りしてあることです。それらによって歪のない綺麗な篭などの形を長く保てつことができ、また竹の角で怪我をせず、仕上がった作品の表面を滑らかにする事が出来ます。
竹割りや剥ぎは知っている人に習ってください。大変危険です。
1.竹割り
竹の幅も厚さも上から見て半分ずつ割っていくと均一に割れます。
鉈は、刃先を手元側20mmを残して、全てペーパーで十分に落としています。怪我はしたくないですから。
2.剥ぎ
厚さを大体半分ずつにすると均一に割れます。偏ったときは厚い方を鉈の背で押しますと戻ります。
3.幅決め
一度に多く幅を削るのではなく、少しずつにします。最大でも1mm程度としています。また竹幅が3mm以下では幅の20〜30%程度にします。さもないと切断されます。
「替刃型幅決め」では、幅寸法の設定ができます。小刀打ち込みの場合のように刃先の折れる心配がありません。竹の外側(皮側)は、標準のよく切れる刃で切削します。しかしながら、内側の厚い身竹は通常切断されますので、それ専用の刃Nに取り替えます。
4.面取り
まず自分が制作過程で竹の角(外皮側)で怪我をしないように面取りします。これは、最後に篭を使う人が怪我をしないためでもあります。出来た作品の手触りが心地よいものになり商品価値が上がります。 刃を交差させた状態での面取りは、幅が1.5mm以上では問題なくできます。しかし更に幅が狭い1.2mm〜0.8mmでは、ぐらついてうまくいきません。
「替刃型面取り」では付属「ひごガイド」使用によりにより、この部分も安定してほぼ同じ姿勢で0.8〜15mmまで面取できます。
5.厚さ決め
竹ひごを均一な厚さにすることは綺麗なかごを作る第1歩です。
「節超えせん引き」では節を越えて均一な厚さに出来ます。厚さの設定ができます。
刃は替刃型です。
切削する前に竹を水に浸します。通常10~20分ですが、巻竹では一晩置くことがあります。
厚さは1mm以下の場合は問題なくできます。逆に厚い竹ひご例えば縁竹などは、そのままの刃で切削すると切断されます。この場合には、標準添付の刃Aに変えると切削できます。
6.竹ひごの完成
繊細な竹ひごも厚い縁竹も同じように仕上げます。
竹ひごができると次に編むのが楽しみです。
7.かごの完成
思ったように編めたときは感激です。