Legend Audio

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オーディオ装置

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田舎ではオーディオ、自作と巡り合う機会が少ないなかでラジオの自作から興味をもったオーディオの世界。。。
時代は1970年(昭和45年)ごろ半導体製品.オーディオ機器.モータリゼーションの創成期にあたり熱中しましたが、真空管 Tr FET TTL C-MOS SRAM DRAM 電卓 日本語ワープロ ハンドヘルドPC ポケコン AppleII PC8001 PC8801 PC9801 MSX IBM-PC互換機 BASIC MS-DOS Windows MAC-OSと激変の時代でした。。。。。

Audio reminiscence   回想   Top
オーディオ装置

オーディオへの最初の一歩は高1ラジオ自作に始まり、
12AX7/6GW8シングルプリメインアンプ(LUX7A44/SS5B5)製作、PE-16(Pioneer)スピーカーシステム製作 、PL11(Pioneer)レコードプレーヤー購入で初めて入門ステレオシステムが出来上がり、音の良さに感動を覚えてのめり込んでいきました
スピーカーボックス製作では当時は切断サービス付きのホームセンター等は近くに無く、材木店で合板を買ってノコギリで切りましたが精度が出ず正確な箱になりませんでした(^^)ニコ、仕方なく隙間をトノコで埋めてニスで仕上げました、
当時の御金でアンプ、スピーカー製作費とプレーヤーで締めて5万円ぐらいでしょうか、
低予算でも音質の要になるスピーカーシステムに、放送技術規格のフルレンジでアルニコマグネットを使った16cmスピーカー(PIONEER-PE16)をメーカー指定バスレフボックス(57リットル)に入れて無理の無い素直な特性にした事が、オーディオ入門システム全体として成功したように思います
その後アンプ製作ではマルコンD2240A-ICステレオパワーアンプ、これは2電源.準コン出力コンデンサーレスのOCL回路でハイブリットICブームに乗って製作しましたが音がイマイチ
GE-UV211シングルステレオパワーアンプ(TANGO-MS-UVD/FW-50-10S/MC-10-200D/12AX7/12BH7/UV-211)、これは佐藤昌司氏設計の固定バイアスで当時はトランス.真空管も安く7万円以下で製作できました
次にMarantz7コピーイコライザーアンプはアルミ板を組合せ2階建てで組み電源は外部としました
次に現在使用してるGE-211シングルモノパワーアンプ
次に最初に組んだ6GW8シングルパワーアンプの残骸で作った東芝6GA4シングルステレオアンプ(TANGO-PH-120/10H130/LUX-SS5B5/12AX7A/6GA4)はパイオニア プレーヤー PL-11土台の木製ケース上にアルミ板を貼り組みました
スピーカーではオンキョーE-22A.コーラルFLAT-8S、SP-LE8T、アルテック755Eフロントロードホーン.フォステクスFP203バックロードホーン
ツイーターではテクニクス5HH17G.コーラルH-60.コーラルH-100.パイオニアPT-R7
カセットデッキではテクニクスRS-275U.ナカミチ481と泥沼のオーディオ道にはまっていきました(^^)ニコ
オーディオラックは1970年頃に父が近所の建具屋で誂えた飾り台でしたが、その後に私が裏板.ガラス戸,車輪を付けた逸品で、素材は全ての面が板厚35mmのラワン単板なので持った感じで60kg近い重量です、移動が楽な用に車輪を付けてあります
音の目指す方向は人によって千差万別あると思いますが、私的体験で現在のシステムに落ち着いたのは、他の多くの音を聞く機会が有った事とと、自作を交えた自己満足で済ませられたことが良かったように思います
カートリッジは、オイルダンプアームの再調整が大変なのでDL-103一択
アンプは周波数特性.歪率.ダンピングファクターも大事ですが聴いて良ければそれで良い事にしてQUAD33プリ+211シングルモノパワー、スピーカーは位相.音圧.部屋など複雑に絡み合いますが調整の楽なフルレンジ一発で済ませました、基幹システムは1970年前後のナローレンジな製品ばかりですがお金にはキリが有りますからハイ(^▽^)/
また、プレヤー.アンプ.スピーカーなど全てのオーディオ機器が40年以上経過して新品に近い状態を維持できるわけがありません
メーカーサポート対象外が多く、出来たとしても経年劣化するコンデンサ.半導体.真空管.ボリューム.スイッチ.真空管ソケット.オイル.グリス等を交換、測定器による調整整備するレストアサービスは高額です、自分で出来る事は自分でをモットーにメンテナンスした概要を下記に書き連ねましたが、出来る方は参考にして下さい

Turntable   Customizing   Top
DP3000,AC300,DL103 アナログプレーヤー
  • Player Cabinet   Asahi company 10.5kg
  • Motor        DENON   DP-75
      Wow/flutter        0.02%.rms
      Power consumption     100v/9w
  • Tonearms  AUDIOCRAFT     AC-300
      Overhang          15mm
      Tracking force(0.25g/step) 0〜3g
      Weight of Cartridges    3〜17g
  • Cartridges     DENON   DL-103
              ELAC    STS-444E
              EMPIRE   4000D/1
  • MC Trans      DENON   AU-310
      Pri/Sec impedance     40Ω:4kΩ
      Step-up ratio       1:10

プレーヤーは当時流行のカスタマイズ用ケースで、ゴム板を積層合板でサンドイッチした構造、足はエアーインシュレーターで高さ可変です、アーム土台部分は天然大理石です
アームはオーディオクラフトが最初に発売したワンポイント支持方式のオイルダンプ型です
フォノモーターはACダイレクトドライブの元祖DENONがDP-5000の廉価版として1972年発売のDP-3000で1974年頃購入しました

プラッター外周の磁気コーティングを磁気ヘッドで検出しIC増幅→TR増幅とつなげていくんですが、設計のせいか初段トランジスタ(2SA562Y)のHfeが徐々に低下していき限界を超えるとサーボが掛からなくなり高速回転します
通電時間で変わると思いますが、家の場合2020年までに3回交換してますのでTRソケットを付けて簡単に交換できるようにしてあります、また使ってないと回転切り替えスイッチが露出のシーメンスキータイプなので接点が汚れ接触不良になります、また経年変化を考慮して電解コンデンサは全交換しました

常用カートリッジは1969年NHK-FMステレオ本放送開始を控えNHKとコロンビアが共同開発し現在でも発売しているDL-103です
MC昇圧トランスは貰い物で、局用プレーヤーに内蔵してあったDL-103専用トランスを使っていましたが、2010年頃にAU-310をヤフオクで入手したので交換しました、プレーヤー総重量は19.5kgと重量級です
2020年夏頃にトーンアームのシリコンオイルを拭き取り、指定の粘度30万CSシリコンオイルに入れ替えました、注油量は0.25-0.3cc位が適量でトップから5mmぐらい下がった位置まで注油しました、メーカーは2年に一度入れ替えを推奨しています、またアームリフターが当たるアームの位置に滑り止め輪ゴムが有るはずですがいつのまにか無くなってましたので、適当なサイズのOリングを嵌めました、アームリフターはオイル抜けで下降速度が早過ぎるので修理しました、分解は上部両サイドのピンを抜きダイアルカバーを開けて、上からシリンダーに100万CSのシリコンオイルを塗りつけて元に戻しました
2021年春ごろカートリッジを消磁しましたが、長年の使用で帯磁すると音質に影響するようです、アンプ調整用のRC発振器を使って定期的に消磁すると雑味が取れすっきりした音質に戻ります
(DL-103の場合:菊水ORC11/400Hz/600Ω/出力Max3.16v/負荷に40Ωカートリッジを片Ch接続で実測5mA/手順Output:Min−電源ON−3秒かけOutput:Max−3秒かけOutput:Min−電源OFF)
発振器を過負荷状態で使用する事も有り、消磁して効果が有るカートリッジと、効果が無い、故障するの3タイプ有りますのでWeb等で調べてから自己責任やって下さい (^▽^)/
2022年初頭にDP-75(1981年発売)をヤフオクで落札しました、DP-3000はプラッターに刻まれた磁気パルスを検出して回転制御してるので変動も無く正確なんですが、ストロボはAC100v電源周波数利用のネオン球なので発電所の周波数変動がストロボに現れて、気にしなければ良いのですが気になります
取付穴、ビス穴、中心位置、高さともDP-3000と同一なので、交換に際してはトーンアームの再調整も要りません
コッキングに有利なアウトローター形3相ACサーボモーター,回転トルクアップ.クオーツロック制御.ロジック制御ストロボ.電子ブレーキ.3ヶ所のスプリングと、6ヶ所のダンピング材で連結された異種金属二重プラッターなど数々の改良を重ねた製品です
DP-80からスピード微調整機能を外し、異種金属二重プラッターに改良した廉価版で慣性モーメントは同じです、DENONは音への影響を確認してプラッターの上側に亜鉛ダイカスト、下側にアルミダイカストを使って共振点をずらす変更したんだと思いますが、ハッキリと低音の締まりが増しました
二重プラッターで共振を抑える方法は、LINN.EATなど沢山のメーカーで製品化されていて、更には制振ゴム.フェルト.コルク.ガラス.セラミック.アルミと多種多様な後乗せ型のマットが現在でも販売されています
2022年晩冬にDP-75二重プラッターの効果に目覚め、ソルボセイン(東京防音TSS-747)をプレーヤー脚部インシュレーターの下に敷いてみました、ハウリングマージンに多少の効果はありましたが、音への効果は認められませんでした(T_T)
2023年春にDENONのMC昇圧トランス AU-310のMM-MC切替機構をパスしてMC専用にし、アンプへの出力ケーブルを1mから40cmに改造しました
更に トーンアープからAU-310へのフォノケーブルも新たに最新ケーブルで作り直し1mかtら40cmにしました
これで音の鮮度が上がったように感じました
2023年夏ごろLUXMAN X-1 MCカートリッジ専用消磁器をヤフオクで落札しました、非常に手の込んだ作りになっていて、消磁機によくある電流を最初最大で徐々に弱めていく操作を自動でやってくれます(^▽^)/

CD player   DENON DCD-1515AL   Top
DCD-1515AL CDプレーヤー
  • Frequency response 2Hz〜20kHz
  • S/N ratio      112dB
  • Dynamic range    100dB
  • Channel separation 105dB(1kHz)
  • Distortion rate   0.0025%THD(1kHz)
  • Output voltage   2.0v(10kΩ)
  • Digital filter   8times 16bit+4bit
  • DAC device     BB PCM61P x 2
  • Power consumption  100v/13w
  • Outside size    w434 x h115 x d288mm
  • Weight       6.3kg

ヤフオクで2010年頃に落札し整備して使っていますが、蛍光表示管の輝度が十分あり使用時間は短いようです、1994年頃発売のALPHAプロセッサー搭載機で普及価格帯の製品ですが、Hi-Fi機らしい透明感のある音がします、実はCDは最近までカーオーディオでは聞いていましたが、家の方では聞いていませんでした

しばらくして電子ボリュームをリモコンでコントロールしてやろうと考えリモコンを入手し音出しした所、音に歪っぽい付帯音が付きまとい使い物にならなく、これが電子ボリュームの限界と知り通常出力に戻しました
整備内容 タクトスイッチを全交換してレンズ、ベルトを清掃しました、完全に復元出来たと思います(^^)ニコ

FM/AM tuner   SONY ST-J75   Top
SONY ST-J75 FM/AMチューナー
  • Practical speed   1.9μV(IHF) 10.8dBf
  • Distortion rate   0.07%THD(1kHz)stereo
  • 2signal selectivity 60dB(300kHz)
               90dB(400kHz)
  • Spurious response  100dB
  • SN ratio       92dB(mono)
               86dB(stereo)
  • Stereo separation  60dB
  • Power consumption  100v/20w
  • Outside size     w430 x h80 x d325mm
  • Weight        4.8kg

ヤフオクで2010年頃に落札し整備して使っています、1980年頃発売のクリスタルロックPLLシンセサイザーチューナーです、特徴はFM5連バリコン相当の高スペックとマイコン&不揮発メモリーを搭載してバックアップ電池が無くてもメモリーなどを維持出来る事です
残念なことに家はマルチパスの多い環境なので今までは諦めていてTX-50(Pioneer)とローエンドの製品を使ってきましたが、高性能チューナーで改善出来ないかトライしてみました、 結果はジュルジュル音は小さくなりましたが、完全には消えませんでした (/_;) 音質は比べ物にならないぐらい良いです (^^)ニコ マイコン搭載機全般に言えることだと思いますが、電源部からの発熱が多いようで、結構筐体が熱くなります

現在でも音声多重放送で道路交通情報(VICS)をカーナビなどに提供している全国のNHK-FMですが、VICSは1996〜2004年にかけて全国各地のNHK-FMが本放送に音声多重技術で提供が始まりました
この年度以前の各社のチューナーでは未対策のためノイズがのる可能性が有ります、このチューナーもご多聞に漏れずダメでした、なおTOKYO FMとJFN系列では音声多重放送(見えるラジオ)は2014年に終了、JR車内向け音声多重放送(AIR-G)も2016年に終了しています、
整備内容 劣化した電解コンデンサの交換と感度.トラッキング.セパレーションの再調整で完全復活しました、ちなみにNHK-FMのVICS対応は、残念ながら古い機種なので、キャンセル出来ずにノイズ混入が有ります(T_T)

Control amplifier   QUAD 33   Top
QUAD 33 コントロールアンプ
  • Frequency response 30Hz〜20kHz(±0.5dB)
  • Residual Noise   -90dB
  • Crosstalk      70dB(30Hz〜10kHz)
  • Distortion rate   0.02%THD(30Hz〜10kHz)
  • Radio Max Input   2.0v(Load100kΩ)
  • Disk Max Input(M1) 40mV/1kHz(Load68kΩ)
  • Disk Max Input(M2) 120mV/1kHz(Load68kΩ)
  • Power consumption  100v/1.5w
  • Outside size    w260 x h92 x d140mm
  • Weight       3.0kg

プリアンプは英国クォード社の1967年発売QUAD33(1967〜1982年)で1978年頃購入しました、当時の自作Marantz7コピープリの出来が悪くメーカー製アンプを物色してデザインで一目惚れして購入しました、我が家のナローレンジなシステムと思いの外マッチしてずーっと活躍しています
20年ぐらい経ってトランジスタ不良が原因のノイズが発生してNEC2SC1845Eに全交換しました(交換される方は足位置をDATAページで参考にして下さい)、2010年頃に電解コンデンサ全交換と整流器をSBDに交換しました
ヤフオクで正規輸入品を3台落札しましたが、どれもワールドワイド仕様電源トランスで100〜130vと200〜260vはトランスタップの半田箇所を変更、後は抵抗とツェーナーダイオード1本で電圧をコントロールしているシンプルなシャント電源です
日本の100vではSBDに交換してロスを多少抑えても整流直後で15.5v、リップルフイルターを通すと13vになり上昇分の1vまで増幅回路の負荷抵抗を多少上げられ利得が多少変化するかもしれません、ゆえに巷で16v改造とかモデファイとか言っている意味が解かりません
(3vぐらい高い電圧のトランスに交換すれば話は別です)しかし日本以外の海外では家の電源電圧が日本より10〜27%は高いので改造意義があり、多少は音に変化は有ると思いますが、国内で使う限り殆んど変わりませんので惑わされませんように(^_^;) 
QUAD33特有の長所短所でもあるバランスVR.プラグインコネクター.音量ボリューム.各種プッシュスイッチ、電源強化の所見と音質改善効果ランキングです

1位 バランスボリュームは半径70度ぐらいの範囲に抵抗体(1kΩ)が巻いてある特殊巻線型でガリは出ないのですが、年数を重ねるうちに少しずつ接触抵抗が変化して左右のバランスが曖昧になります、想像ですが巻線の削れた微粉末が目の細かい巻線間に入り込み、それを接点復活剤もアシストして抵抗の分布が曖昧になるのだと思います、揮発性のクリーニング剤で洗浄しました、バランス音量調整に巻線型ボリュームを使ったアンプを私は見たことが有りませんが多分この機種だけだと思います、試しにカーボン型に交換して試聴した所ヌケの悪い音になりました、バランスVRと言ってもバッファー段のエミッタ抵抗の増減で利得を変化させていますので一般的なバランスVRとは違います、音質追及をした結果なんでしょうね、

4位 プリント基板用プラグインコネクターがEq.Eq定数.TapeMon.Buffer(LR)の5個有り、環境にもよりますが定期的にコネクターを磨く必要が有ります、通常の綿棒より頭の小さい綿棒を選び、頭をコネクターに差し込めるようにラジオペンチで挟んで平らにしエタノールを含ませ磨いてください、プリント基盤側は露出してるので御好きなように、DINコネクターは歯間ブラシとエタノールで磨いてください

2位 音量ボリュームは過去に洗浄しましたが、長期使っていないとガリが出やすいので通電して音出ししましょう

3位 各種プッシュスイッチも過去に洗浄しましたが、沢山あり分解はリスクも有るので洗浄だけにとどめてました、使用する洗浄剤はサンハヤト:リレークリナーかクレ:エレクトロニッククリーナーが良いと思います、コツはスイッチを押したり戻したりを繰り返しながら洗い流すようにスプレーし、乾いたら極少量の接点復活剤を注入します

5位 整流ダイオードをSBDに交換し電源フィルタコンデンサの容量アップ

2021年春 音のメリハリが減退し左右バランスが曖昧で出力電圧の低下が有ったのでバランスVR分解洗浄、見違えるようなクリアー音になりました(^▽^)/、約15年ごとに同じ症状で調子を崩して修理してると思いますから持病でしょうね、そしてPHONO入力プラグを触るとハム音、原因は33側のDIN共通アース3番ピン折れ、他の未接続ピンを引き抜いてピンのみ移植しました、最後に基板とDINコネクターを歯間ブラシ.綿棒.エタノールで洗浄して修理完了です

2021年夏 電源スイッチ付ボリュームを東京光音2CP2500-logカーブ50kΩ2連20mmコンダクティブプラスチック製と交換しました、固定用のキー穴の位置が反対なので3mmのドリルで開ける必要があります、電源スイッチ無しになったので内部配線を常時閉状態にして、延長ACコード途中に中間スイッチを設けました、またボリューム右となりに9.5mmの穴が開いているので、そのうちに雰囲気を壊さないような電源スイッチを物色して付けるつもりです、音は更にクリアー度が増した結果になりました(^▽^)/

2023年春 またバランスボリュームが接触不良になり、これを機会にバランスボリュームを通過しない
直結改造を試みたが、これが大当たりで音質改善につながった(^▽^)/
小音量でもギャングエラーが少ない東京光音ボリュームと相まって好結果となった

Phono equalizer amplifier   RUFFEL RE-3   Top
RUFFEL RE3 イコライザーアンプ
  • Frequency response Hz〜kHz(±dB)
  • Residual Noise   -85dB
  • Crosstalk      dB(Hz〜kHz)
  • Distortion rate   %THD(Hz〜kHz)
  • Disk Input     2.5mV(47kΩ)
  • Disk Output     1.0V(5kΩ)
  • Power consumption  100v/w
  • Outside size    w420 x h110 x d320mm
  • Weight       8.2kg

QUAD33を買って20年程経って自作熱が薄れた頃に、QUADを超える、なにか適当な真空管イコライザーアンプは無いかと捜して求めたカスタムメイドの一品でしたが、音質的に好みで無かったのでQUAD33を使っています
回路構成はEF86/6267の2段でRIAA補正はCR型で電源は6X4/EZ90の両波整流です、電源トランス含めてモノラル構成ですのでセパレーションは極めて良好です
最近回路チェックして解ったことですが、音造りの為に使っているソリッド抵抗が経年変化で大きく抵抗値が高化してB電圧に影響するほどです、RIAA補正素子に古いオイルコンと前出の抵抗の誤差が大きく、RIAA偏差値が50Hz/+3.5dB | 20KHz/+1.1dBと大きく外れています
バランス無しの2連ボリュームは通信用の高級品なんですがギャングエラーが大きく左右のバランスがとれません
配線は立ラグを使った見事な最短3D配線で綺麗ですが、そのうち整備して再試聴するつもり

Power amplifier   Diy UV-211 Single   Top
UV211 VT4C パワーアンプ
  • Tube        GE    211/VT4C
             National 12AT7
             National 12AU7A
             National 5AR4
  • Power trans    Tamura  PC-3004
  • Choke Coil     Tamura  A-4004
  • Output trans    Tamura  F-2005
  • Chassis      SRD    Special order
  • Power consumption 100v/140w(mono)
  • Outside size    w240x h55/230x d350/380mm
  • Weight       14.6kg(mono)

全体のシステムの中で異彩を放っているパワーアンプです、1978年製作で現在もノートラブル、特性も問題無いレベルを維持しています、この回路の特徴はB電源にあります、ブリッジ整流後に傍熱型整流管を経由することによって約15秒かけて、徐々に出力管プレートに電圧が加えられ、不快なノイズの発生も有りません
全ヒーター.電圧増幅段プレート通電→電力増幅段プレート通電
安斉勝太郎先生設計の良さと思われます(^^)ニコ感謝
本来の製作例ではTANGO製トランスですがTamura製に置換え、シリコン整流器をメタルキャンの高規格にしてマイカコンをパラっています
またカップリングコンにSPRAGUEビタミンQ、電圧増幅段パスコンは日ケミソリッドタンタル、電力増幅段パスコンにSPRAGUEケミコン+日ケミウェットタンタルに変更してチューニングしてあります
シャーシは図面を引き鉄板仕様で鈴蘭堂(SRD)へ特注しましたが、最近廃業されてます(T_T)

製作当時モガミの配線材が足らなくなって2台の配線色が違っていたのを最近交換してお揃いの色にしました
また1台でステレオアンプを構成出来るほど余裕がある電源のせいか211のヒーター電圧がさほどドロップしていなく少々高かったので、タップを変更して9.6v(実測値)にしました、それと電圧増幅管がテレフンケンECC801S.ムラードCV-4003と希少真空管なので国産球に交換しました
音質は無帰還211トリタン特有の潤いのある高音とOPTコアの大きさが効いているのか、低域は出過ぎに感じるほどです
言うまでも無いと思いますが掲載のブロックダイアグラムですので、CR等の未記入が多数ございます

出力トランスは、タムラが業務機器用トランスに注力してきた技術力を背景に、広帯域.低損失.高出力.高音質をテーマに1975年頃から自作マニア向けに発売した最初の製品です

45 801 2A3 300B 211 845と直熱三極菅を使った無帰還アンプの歴史は古く、特性では語れない音の良さが、先人より伝えられてきましたが、私もこれにハマった一人です、なんなんでしょうね この気持ち良くさせる音楽性の正体は、分かりません

Speaker system   SANSUI SP-LE8T   Top
SANSUI SP-LE8T スピーカー
  • Speaker Unit   JBL  LE-8T
      Size     20cm full range
      Weight    4.1kg
      Input power 20w
      Sensitivity 89dB 1m/2.83v
  • Cabinet size   w358 x h596 x d300mm
  • Gross weight   18.3kg/1

最初はパイオニアのPE-16をメーカー指定バスレフ箱で製作して聴いていましたが、ある日SP-LE8Tを試聴する機会が有り一目惚れで購入しました
その後フロントロード、バックロードホーンなどを製作しましたが音のバランスが良いこの子だけが残りました
格子の内側に張ってあるサランネットを外すと明らかにクリアー度が増すので外してあります、また色々なツィターを追加しましたが、それほど伸びていない低域とのアンバランスが強調される結果となって必要ないように思います

音の傾向としては現代の高分解能.広帯域.広指向性.低歪.低能率のスピーカーとは対極的な要素が多分にあり、ボーカル等の中音域が厚い昭和の映画館のような音傾向で、個性ととらえて聴ける方とそうで無い方に分かれると思います

また余りに古いですから整備の具合で音の評価も違ってくると思いますからヤフオク等では注意(非純正コーン紙.センタードーム.エッジ.ダンパー.ボイスコイルに交換してある、コーン紙折れ.エッジ破れ.センタードーム凹み.着色.減磁.ターミナルの錆び(ユニット側及びボックス側).ボイスコイルこすれ.ボイスコイル切れかかり)が必要です

また巷で言われている長年使っていると徐々にアルニコマグネットが減磁していくという説は眉唾で、途轍もないオーバーパワーを入れない限り、余裕をもって設計されたスピーカーでは通常使用ぐらいで減磁しないそうです

セッティングは当初からONKYOのスピーカースタンドを使って、ユニットが上になるように置いていました、昔は部屋中カーペット敷きだったので低音がブーミーになる事は無かったんですが、フローリングの部屋に移してからは床と共振しているらしくスタンドの下に10cm程本を積んで、更に前に2cm程スペーサーを入れて傾斜を付けて耳の位置に合しています、これは音の乱反射効果も多少は有るように感じます
このスピーカーを生んだ歴史背景は1930年頃にまで遡ります、米AT&T傘下の製造部門であったWestern Electricが、技術力に物を言わせ映画のトーキーシステムなどを独占リース販売していましたが、余りに酷かったので1937年頃に集中排除法(独占禁止法みたいな法律)の適用を受け業務用音響機器部門子会社の解散を強いられました、
その旧Western Electricメンバーが1941年にALTEC LANSINGを設立して有名なVoice of the Theatreシリーズ.604シリーズを生み出し映画業界などを席巻しましたが、1998年頃に終焉を迎え、現在は主に携帯音楽プレーヤー用スピーカーのブランドになって残っているのみです
第二次世界大戦終戦直後にALTEC LANSINGの技術副社長だったジェームス・バロー・ランシングが独立し、JBLを設立して直ぐに有名なD130を発売し、その後は高級ホームオーディオ製品と劇場.映画館.スタジアム.スタジオ用途のプロフェッショナル製品を次々に生み出して現在に至ります
また解散後のWestern Electric製品は戦後Westrexブランドでも数々の音響製品を供給していましたが、同業他社の追い上げで事実上活動は停止しているようです
要はAltec Lansing.JBL.Westrex三社の最近の製品は別として、1980年頃以前の古い製品はWestern Electricのトーキーサウンドを受け継いでいるんじゃないかな?と私は思っているわけで、音創りに共通点があるように感じます

話しを戻しましてLE-8T単品ユニットとしてはD130開発から15年後の1962年に発売し、それを当時JBL販売代理店だった山水が1966年に格子グリルの約40リットル箱に入れSP-LE8Tとして発売しました

1980年代ごろになりアルニコマグネットの原料であるコバルトが高騰、価格維持の為に磁気回路をフェライトに変えて1981年頃にSP-LE8TmkIIとして再発売しました

コーン紙表面には特殊なダンピング剤が塗布してあって質量が有り硬いです、殆んどのコーン紙が柔かい中にあって異質ですが、これがコーン紙の経年変化が少なく長年使用しても音質の変化が少ない理由だと思います、余談になりますが私の経験と主観では当時の通常のコーン紙は1〜2年で最初のメリハリの利いた音が減退していき、特に高音用コーンツイーター は如実に表れるように思います、しかし金属ダイヤフラムの中高音ドライバーやホーンツイーター では時を重ねると適度に刺激音が減退して耳障りの良い音になるようです

ウレタンエッジは経年変化で定期的に交換するしか方法が有りませんが、初期型の黄色いゴムエッジは軟化剤が出ているので、破れる前であれば補修できるようです

私の場合は1970年代中頃に購入後(黄色のゴムエッジ仕様、いわゆるランサロイ)、経年変化でエッジが溶けて1980年代終わり頃に正規サービスショップでリコーンキット(ボイスコイル,ダンパー,アルミ振動板,ウレタンエッジが一体で接着アセンブリされている)で修理してもらいました、そしてWebが発達した2000年台中頃にエッジのみの交換がDIYで出来ることを知り、ヒノオーディオの東レ人工皮革エクセーヌを使用したエッジに交換して現在に至ります、この製品の最大のメリットはウレタンエッジが加水分解して溶けるのに対して、硬化を気にしなければ私の寿命ぐらいまでは破れ無い事です、当然ですが現在入手できるリコーンキットでJBLオリジナルは有りませんので、補修に失敗して取り返しがつかない事が無いよう慎重に行ってください

このエッジ素材は自身のマウスパッドに以前から使っていて非常に薄く柔らかいので使ってみました、fo調整にはエッジのアール部分を先の丸い棒でなめす(シゴク)と低い方へと変化します

あらためて考えて見ると、オーディオ入門機に最初使ったのは16cmのアルニコ、最後に残ったのも20cmのアルニコでした、特徴はボーカルの押しの強さと定位、ヴァイブ等の金属打楽器もそれらしく聞こえ、ウッドベースの音量も十分で、これでいいかと思わせるまとまりの良さ、現在2020年夏ですが快調に鳴り続けています(^▽^)/

2021年春 内部配線ケーブルを標準赤黒平行線からカナレ4S6G(OFC-AWG20X4本ツイスト)に交換、標準のプッシュ式ターミナルからサトーT-1ターミナルに交換してバナナプラグ対応にしました、流行りの金ピカ端子では無くクラシックなタイプです、アンプからのスピーカーケーブルも同じケーブルにしましたがプラシーボ効果か音が良くなったように思います、ちなみにバナナプラグはオーディオテクニカAT6302です

2021年秋 フロントグリルは四隅ネジ止めですがマジックテープで簡単に脱着できるようにしました、サランネットを取り去るだけでも音質改善効果はありますが、組格子グリルを外すと更に音質改善効果はあります

過去に色々なプリやパワーアンプをSP-LE8Tに繋いで試聴した感想を記しておく、アンプ選びの参考にして下さい
下記の内容は現用のDiy UV-211 Single + QUAD 33との比較試聴である、制作者の多分の思い入れもあるかもしれない、また管球アンプは真空管の状態(経年変化)で大きく音が変化するのであしからず( ´∀` )
★ QUAD 405整備品(2SD424準コンOCL) + QUAD 33プリ
古いトランジスタアンプ特有の中高音の抜けの悪さが少々ある、低音は締まって十分出ている、この製品の発売は1975年頃だが、1970年代初頭には純コンプリ用のペアになるトランジスタが流通していたが、歪と安定性に有利な純コンプリにしなかった理由が良くわからない
★ 上杉 U・BROS-3整備品(KT88-PP・LUX-OPT・固定バイアス・反転回路ムラード型) + QUAD 33プリ
中高音は素直で歪感も少なく綺麗な音、低音は締まって十分出ている、固定バイアス調整はペアのバランス調整回路は無く、各チャンネルで1個なので出力管はペアかクワッドチューブ必須、パワー管の間隔を十分にとっている設計に好感がもてる
★ Unison Research Simply Four整備品(EL34パラシングル・自己バイアス) + QUAD 33プリ
中高音は素直で綺麗、低音は十分出ているが軽い、プッシュプルと違って出力管の一本がエミッション減少しても、それ程ひずみを感じない曖昧さがパラシングルの欠点か?、基板のランドが極めて弱いので修理は繊細に
★ ソフトンModel 8-300B整備品(300Bシングル・RコアOPT・固定バイアス)+ QUAD 33プリ
中高音は素直で歪感も少なく綺麗な音、低音はOPTのコアボリューム不足なのか超低音域が軽いが、価格を考えれば超お勧め、直熱三極管保護のプレート電流自動調整回路と電圧増幅段ヒーター遅延回路が有り良心的、遅延回路は入っているが、故障防止のため電源再投入は1分以上空ける事
★ Diy UV-211 Single + C.R.Developments Woodham Phono(真空管・パスコン・整流器SBD交換済)
全帯域で滑らかで綺麗な音、RIAA偏差も無調整で正常範囲内
★ Musical Fidelity A3整備品(Trデュアルモノ構成.純コンダーリントンTrパワー・NE5532MM/MCイコライザー)プリメインアンプ
中高音は素直で歪感も少なく綺麗な音、低音は締まって十分出ている、PICで操作系をコントロールしていて、その同じ基板にバックアップ用ニッカド電池が使われ液漏れすると強アルカリ性液で深刻な事態になる、液漏れしないうちに同じ電池か、液漏れし難いスーパーキャパシタと位置を変えて交換することを勧める
★ C.R.Developments Woodham 300B Classic(トロイダルOPT・Psvane300Bシングル・ヒーターSBD交換済) + QUAD 33プリ
中高音は素直で歪感も少なく綺麗な音、低音は重く十分出ている、ヒーターは三端子AVR-IC(1.5A)による電圧制御が施されているが、小さな放熱器なので経年劣化が心配されるので放熱器の変更を勧める
★ Air Tight ATM-2整備品(KT88-PPからKT90EH-PP改・Tamura-OPT・ムラード型カソフォロドライブ) + QUAD 33プリ
中高音は素直で非常に歪感も少なく綺麗な音、低音は軽く十分出ている、電源投入の低電流時、電圧増幅段へのB電源電圧が高く、フィルタ電解コンデンサ耐圧をオーバーする製品が有るようです、またカソードフォロワーへのB電源フィルタ電解コンデンサの位置が悪く、近くの巻線抵抗と電源トランスの熱をうけ寿命が短くなるため位置変更を勧める
★ Diy UV-211 Single + McIntosh MX-110整備品 Phono FMチュナー付プリ(オール真空管)
誇張感の無い自然な音、トーンディフィートが無く中点の範囲が狭いためRIAA偏差はうねり易くなるが、聴感上は感じない、イコライザー&プリ部はシャーシ全体の1/3ぐらいしか無く、部品実装密度が高く整備困難、手に入れる場合は高価でもC22を勧めする
Air Tight ATM-300整備品(WE300Bシングル自己バイアス・Tamura-OPT・前段12AU7A/12BH7Aパラ接続+ QUAD 33プリ
音質は充分な1次インダクタンスの重量級出力トランス、タムラF-2007を使用した効果なのか、超低域まで伸び、高域も曇りがなく 透明感のある音が出ています、殆どのメーカーの3極管無帰還アンプは測定すると 歪が多いので、歪データを公表していません、音を聞いたことが無い普通の人は8wで歪率6%とか カタログに書いあったら先入観で買ってくれませんからね(^▽^)/
前段12AU7A/12BH7Aのソケットがメインシャーシとサブシャーシの間に挟まっていて、部品を外さないとソケット交換し難い構造になっているのが難点、デザイン上真空管が2mm沈むのを嫌っての事だと思う(T_T)
トライオード VP-300BP(カソードフォロワードライブ300Bパラシングル インテグレ―テッドアンプ(パワーアンプに入力セレクタ―とボリュームを付けたような構成)
プスバン製300Bが付いていた、エミッションも十分残っていてバイアス調整範囲も余裕がある、音は出力トランスのコアボリュームが効いて低域は良く伸びていて、中高音はヌケ良くきれい、やや低域のしまりが無いように感じたが これも個性か
電源トランスはケチらず十分なコアボリュームで好感が持てるが、電源スイッチがこのクラスとしては貧弱で突入電流で長期安定は期待できない、かといって互換品で高電流容量のスイッチが見当たらない、取付穴を大きくすれば解決するがオリジナルでなくなる(T_T) 、とりあえサージキラーをスイッチとトランス1次側両方に入れておいた

 

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