議員日記  2004年9月
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   2004年9月3日(金)                                                                            
武蔵野市の子ども施策を考える(予告)
   昨9月2日、市議会本会議で「子育てと仕事の両立を支援するための施策等について」と題した一般質問をしました。市長の答弁は要約すると「武蔵野市の子ども施策は全国的にも先進的なもので、すべてうまく行っている。何の問題もない」といったもので、こちらの問題提起をすべて否定しました。私は「市長は聞く耳を持っていない」という印象を受けました。

   明日以降何回かに分けて、「私の質問と市長の答弁」「一般質問で訊けなかったこと」「今回リサーチして感じたこと」などを、なるべく分かりやすく書いてみたいと思います。

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   2004年9月5日(日)                                                                            
武蔵野市の子ども施策を考える(1)
 9/2の市議会一般質問では、大きく次の3つの項目、順序で質問しました。今回の「武蔵野市の子ども施策を考える」シリーズも原則的にはこの順番に沿ってレポートしてみたいと思います。

1. 子育てと仕事の両立を支援するための施策について
2. 「地域こども館」と「学童クラブ」の性格づけについて
3. 学童クラブの現状について

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1. 子育てと仕事の両立を支援するための施策について
   国も与野党も多くの自治体も、少子高齢化に危機感を強めているというのが現状ではないでしょうか。特にH15年7月には7つの省庁が組んだ「次世代育成支援対策推進法」(10年間の時限立法)が成立し、市区町村に対しH16年度中に「行動計画の策定」を求めています。武蔵野市では具体的にこれにどう取り組んでいるのかを中心に質問しました。主として時間の制約で質問できなかったことも含めてレポートしたいと思います。

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   1)武蔵野市の人口構成・・・少子高齢化の進む私達のまち
  厚生労働省がまとめた最新の人口動態市区町村別統計によると、武蔵野市の出生率は0.87で昨年に続き多摩地区でワースト1位(市の人口は10年前に比べて全体で2,200人減少し、0才〜14才の年少人口は約3,200人の減少、65才以上は約6,000人の増加となり(15才〜64才は約5,000人の減少)、現在一段と高齢化が進み「子どもの少ないまち」になっています。

   2)少子化対策の国の状況・・・・「次世代育成支援対策推進法」の成立と「市町村計画策定」の動き
  一方、国も歯止めが利かない出生率の低下に危機感を強め、少子化対策に力を入れるようになりました。冒頭にも書いたように、昨年7月に「次世代育成支援対策推進法」が成立し、H16年度中に市区町村は「行動計画の策定」が求められています。今、全国の自治体では昨年以降この法律の条文や趣旨・今後の取り組み予定などを広報誌やHPに載せることはもちろん、「利用者のニーズ調査」「住民参加」「情報公開」「パブリックコメント」など、定められた手順に従い、計画策定過程をオープンにした中で、素案の発表・住民からの意見収集などの作業を着々と進めています。
   この夏(8月)、子ども施設見学に行った自治体でも「行動計画策定」に向けて熱心に取り組んでいました。先行して計画策定を発表する市区町村には補助金も出る優遇措置などもあり、都内では3つの区(世田谷・新宿・足立区)と三鷹市の4自治体が手を挙げて選ばれ、すでに「行動計画」の素案を公表しています。

練馬区の例   杉並区の例(PDFファイル)   三鷹市の例1     地域行動計画先行策定市町村一覧

   3)他の自治体の活発な動きに較べてにぶい武蔵野市の対応
   武蔵野市ではどうでしょうか。ちょうど1年前の市議会本会議で、まだ施行されて間もない「次世代育成支援対策推進法」について取上げた民主党川名議員の一般質問に対して、土屋市長は「厚生労働省や文部科学省の役人に私が教えてやったたことは沢山あるが、彼らから教えられたことは殆どない」などと霞ヶ関のやっていることをさんざん批判した上で、「推進法が奨励しているようなこととか、求めているようなこととは別に、武蔵野市は武蔵野市で独自のやり方で、一定の具体的な計画など、あるいはニーズ調査などやっていきたいというふうに考えております」、「ニーズ調査、その他においても、今までも必要に応じてやってまいりましたが、着々とやっていきたいと、こんなふうに考えております」と、とにかくニーズ調査などはやるつもりという答弁をしています。またその後、ニーズ調査実施のために240万円の補正予算がつきましたが、具体的に何をやったかは明確になっていません。

   しかし今年3月のH16年度予算特別委員会で、子ども家庭部長は「求めておるものは、子育てに関する行動計画でございますので、武蔵野市では、従前からあります『子育てプラン武蔵野』の改定をもって、次世代育成の行動計画にかえたいと考えております。」と答えました。もちろん市長の考えを反映してのことです。
  「子育てプラン武蔵野」というのはH12年3月に「武蔵野市地域児童育成基本計画策定委員会」により報告書が作成されたもので、その後庁内の実施計画(H12年12月)では大きく内容が後退しました。また、 子ども家庭部長の言う「改定をもって」というのは、H15年8月に最終報告の出た保育園事業の改革などのことを指しているのかもしれませんが、本市の「市町村行動計画」が保育園事業だけでなく総合的にどんな中身に改定されるのか、この子ども家庭部長の答弁では全くわかりません。

                                                                                                       ・・・・・つづく

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   2004年9月7日(火)                                                                            
武蔵野市の子ども施策を考える(2)
 1. 「子育てと仕事の両立を支援するための施策について」 の続きです。
 
  4)市長の強気の答弁でわかったことと言えば・・・

   私の9月2日の一般質問では”この法律制定後に武蔵野市が「市町村行動計画」を策定するためにどんな取り組みをやっているのか?”改めて聞きました。

市長は去年と同じく国や厚生労働省に対する批判から始め
「(厚生労働省などは)法律を作ったり、ガイドラインを作るだけで終わりだ」
「国のやることはある面では後追いだ。こども施策の”広場事業”などは武蔵野市の『0123』をそのまま真似している」
などと発言した上でさらに、
「学童保育も本市では全国に先駆けてS38年からやっている。国はつい10年(本当は6年前のH10年が正解です)程前に児童福祉法改正でやっと学童保育を法律に入れた。これも武蔵野市の後追いである」
「次世代育成支援対策推進法」などという法が出来ても別に驚きはしない。ここに予定されていることはすべて武蔵野市では先行してやっている」
とも述べました。

   結局、中身に乏しい割にやけに強気な答弁に終始し、わかったことと言えばは、やはり4年前(H12年)にまとめた「子育てプラン武蔵野」の改定をもって「市町村行動計画策定」のお茶を濁そうとしているらしい、ということくらいでした。
   学童クラブについては「学童保育ここに始まる」という本が、H10年に市長の音頭取りで出版されています。確かに本市では全国的にも早い時期に始まったようです。しかし6期目を誇る土屋市長ですが、武蔵野市で学童保育が始まった頃(S38年)にはまだ大学生でした。
さらにこの本の序文で土屋市長自身が
「この『武蔵野市のともだちの家』は、武蔵野市が全国に先駆けて実施したと思っていたが、調べてみると他の区や他の市にも同様ケースのものがあり、先駆的事例はあちこちにあることが判った。『カギッ子』対策は、夫々の地区で様々な形で取られていたのである。」とも述べています。

   それにしてもこの4年間で出生率低下が更に進み、状況が悪化する中、新しい法律なども次々できて、現在地域行動計画作成が国から求められているというのに、4年前の報告書の焼き直しで代用しようとしていることは大きな問題です。最新の武蔵野市の客観的な状況を調査をしないで、今後の有効な「市町村計画策定」がまとめられるはずはありません。また、「市町村計画策定」について市民への告知がなく、手続きとしての「T現状分析」「Uニーズ調査」「V住民参加と情報公開」の3つの項目について情報収集と情報公開ができていない点は、透明性を欠き、他の自治体の真剣な取り組みと比較するとあまりにお粗末です。
   時に地方自治体が中央省庁を批判し、異議申し立てをしたり通達などに従わないことは、納得できる理由がある場合は決して悪いこととは思いませんが、今回のケースはいただけません。

 5)答弁を聞いてのまとめ (1. 「子育てと仕事の両立を支援するための施策について」 に関して)
 
市長が「全国的にも(武蔵野市の子ども施策は)トップクラス」などと言っている間に、1周遅れのランナーになった面があります。例えば学童クラブについて言えば、厚生労働省のモデル市町村における主な取組事例」というページでは日曜・祝日の開設」「預かり時間の延長」などを実施しているかなりの数の市区町村が紹介されています。

   何よりも1)で紹介した、武蔵野市で若年人口が減少し、高齢者人口が増加する傾向が著しいことの意味を考えてみる必要があります。
   少し詳しく国勢調査(H2年、H7年、H12年)の数字で紹介すると、5年ごとの人口構成は表のようになります。

H2(1990) H7(1995) H12(2000) H2年とH12年の比較
0才〜14才 19,306 15,932 14,471 -4,835(-25.0%)
14.0% 11.9% 10.7%
15才〜64才 103,131 99,838 99,497 -3,634(-3.5%)
74.7% 74.4% 73.3%
65才以上 15,672 18,470 21,762 +6,090(+38.9%)
11.3% 13.7% 16.0%
合計 138,109 134,240 135,730 -2,379(-1.7%)
武蔵野市の人口構成(国勢調査のデータから)

   10年間で全体の人口はほぼ横這いなのに、0才〜14才の人口は25%も減り、65才以上は39%も増えるという劇的な変化が進行していることが分かります。

   武蔵野市では地価や家賃が相対的に高く、若年層が住居として本市を選びにくいということはあります。また持ち家などを担保に、亡くなるまで生活資金を貸し付けてくれる「リバースモーゲージ制度」を武蔵野市が全国で最初に始めた(これも土屋市長になる前のことです)ことが段々知られるようになり、市外から富裕な高齢者の転入が多いと言われます(そのほかにも高齢者の優遇政策がいくつかあります)。
   一方で武蔵野市には「中学校給食がない」「乳幼児医療費の助成が充実していない」(都内23区などでは就学前まで所得に関係なく、乳幼児の医療費は無料なのに武蔵野市はそうなっていないというもので、来年度からようやく実施されることになりました。去年問題を指摘したレポートがこちらにあります)という理由でお子さんの小学校入学を機に「他の自治体に引越しすることにした」ケースを複数聞いたことがあります。また市が実施した子育て家庭への市民アンケート(「少子化対策・子育て支援研究会報告書」H15年3月)を見ると、上の理由の他「武蔵野市には児童館が1館しかなく、こども施策に力を入れていない」など、不満の声が沢山上がっています。
   高齢者層を相対的に優遇し、子どものいる家庭(特に両親が働いている家庭や一人親の家庭)は置きざりにしているという施策が、武蔵野市の人口構成の変化に一定の影響を与えているのは確かだと思います。
   ところで都内各自治体の人口構成は、多かれ少なかれ武蔵野市と同様の傾向になっています(次表参照)。都内の各自治体が「次世代育成支援対策推進法」に対して真剣に取り組んでいる背景には、このような少子高齢化の傾向が影響を与えているのかもしれません。

(平成15年版 武蔵野市地域生活環境指標から)

   「都内の他の自治体も似たようなものだから、少子高齢化対策は今までどうりでよい」というわけには行きません。後述しますが、今回リサーチした杉並区や三鷹市では相当危機感を持っていて、子ども施策にずっと力を入れていると感じました。
   「国の言ってくるようなことはとっくにやっているから、何も問題はない」という、市長の答弁には到底納得できませんでした。
                                                                                                              ・・・・・つづく

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   2004年9月9日(木)                                                                            
武蔵野市の子ども施策を考える(3)

2. 「地域こども館」と「学童クラブ」の性格づけについて
  一般質問の2番目の項目は「地域こども館(あそべえ)」と「学童クラブ」の性格づけについてでした。「あそべえ」はH14年から始まった”全児童対策”事業ですが、「学童クラブ」との違いがわかりづらく、市議会でもたびたび質問されています。
    
一小学童クラブ(この建物の2階部分) 三小あそべえ

1)「学童クラブ」と「地域こども館(通称あそべえ)」の特徴を下記の表で整理しました。

学童クラブ 地域こども館(あそべえ)
利用条件 働く親を持つ小学校1〜3年生の児童で年度初めに申請し、認められれば利用できる 小学生なら誰でも利用できる。
児童の過ごし方 指導員の見守る中でこども達が遊ぶ。夏休みなどには昼寝や勉強もある。 こども達が自由に出入りし、自主的に遊ぶ。
事業の開始時期 昭和38年(1963年)から武蔵野市で
”カギッ子対策”としてスタート
H14年(2002年)度から、文部科学省が「全児童対策事業」としてスタート
月〜金の利用時間 放課後から午後6:00まで。 午後1:00〜5:00
夏休みなど 午前9:00〜午後6:00 午前9:00〜午後5:00まで
土曜日 H14年の2学期から閉所しやっていない。 午前9:00〜午後5:00まで
利用料 月5,000円 無料
おやつ おやつ代として月1,800円くらいが親の負担 なし
指導員・館長の待遇 学童クラブ指導嘱託員(条例で学童クラブ指導員の報酬規定などが定められている) 館長は非常勤嘱託職員に準ずる待遇、教室スタッフはアルバイトで時給970円(交通費別途支給)
雇用期間は1年で、60才まで再雇用可 館長は雇用期間は1年で、5年まで再雇用可(現在10年までの延長が検討されていると聞きます)、スタッフは雇用期間6ヶ月で、更新可
障害児の受入れ H11年から心身に障害のある児童の入会を制度化した。 不明
人員の配備 基本的には1つの学童クラブに指導員2名から4名の体制。 館長1名とアルバイトのスタッフ3名の合計4名体制
国と武蔵野市の担当 厚生労働省と児童青少年課 文部科学省とこども家庭課

2)文部科学省と厚生労働省の間で右往左往する自治体
 学童クラブと地域こども館は厚生労働省と文部科学省の2つの管轄に分かれています。保育園(保育所)と幼稚園の場合と同じです。国の管轄が違うために、自治体がちぐはぐな対応をせざるを得ないという矛盾が生じてきています。

 学童クラブは長年「児童福祉法」で明確化されずに、H10年になってやっと法律に明文化されたばかり。いわば、長い間、法的には認めれない存在だったのにも拘わらず、世の中のニーズの方が先行し、行政がそれに何とか対応をしてきたのが実態だと思います。ここに来て文部科学省が「全児童対策」事業を始めたことで、2つの事業が混在することになり、保護者や児童にはかえってややこしくなった感があります。自治体としても文部科学省の補助金は出るし、”全児童対策”と説明する方が予算を掛ける上でも説得力があると考えているためか、武蔵野市の「地域こども館」のような全児童対策に力を注ぐ自治体が増え始めています。

3)学童クラブのニーズは高まっている
 武蔵野市の学童クラブには今約600人の児童が通っています。土屋市長は「ニーズは横這いだ」と答えていますが、果たしてそうでしょうか。武蔵野市、三鷹市、杉並区のデータを元に数字を少し詳しく見てみます。

武蔵野市 三鷹市 杉並区
元号 西暦 1〜3年児童数 学童ク入会児童数 学童ク入会児童数の割合 1〜3年児童数 学童ク入会児童数 学童ク入会児童数の割合 1〜4年児童数 学童ク入会児童数 学童ク入会児童数の割合
H8 1996 2,669 480 18.0% --- --- --- 12,660 1,763 13.9%
H9 1997 2,615 508 19.4% --- --- --- 12,202 1,869 15.3%
H10 1998 2,585 534 20.7% --- --- --- 11,815 1,960 16.6%
H11 1999 2,596 534 20.6% 3,510 818 23.3% 11,378 1,983 17.4%
H12 2000 2,553 523 20.5% 3,694 873 23.6% 11,369 2,037 17.9%
H13 2001 2,539 559 22.0% 3,820 885 23.2% 11,433 2,062 18.0%
H14 2002 2,474 599 23.6% 3,720 872 22.8% 11,444 2,139 18.7%
H15 2003 2,539 604 23.8% 3,798 963 25.4% 11,450 2,186 19.1%
                                       (杉並区は4年生も預かってくれるので1〜4年生で比較しています)

これを見て次のようなことが読みとれます。
武蔵野市 1〜3年生全体の児童数は減少傾向だが、ここ数年はそう減っていない。学童クラブ入会児童数は年々人数も割合も増えていて(H15年はH8年よりも124人、25.8%の増加)、必ずしも市長の言うように「ニーズは横這い」とは言えない。
三鷹市 手元にデータがあるH11年からH15年まででは、全体として1〜3年生の児童数は増えている。学童クラブ入会児童数の割合は元々高いが、H15年に急増したのは、2ヶ所で教室を増設し、定員を増やしたことが大きな要因かと思われる。
杉並区 ここ数年1〜4年生全体の児童数は横這いだが、学童クラブ入会児童数は着実に増加していて、定員だけでなく施設も増やしている。入会児童数の割合がやや少ないのは、児童館が充実していることが理由か。

   就労する母親や一人親の家庭が増えている中で、学童クラブの存在は働く親にとっては不可欠な存在であり、重要度が増していることは明らかです(これは比較した3自治体のみならず、全国的な傾向です。2004/07/07 日経新聞)が、武蔵野市の学童クラブ事業に対する姿勢は、「今までやってきたから継続している」という程度で、積極性が全く感じられません(また後で具体的に述べたいと思います)。「学童クラブ」を働く親と児童をサポートする事業としてハッキリと位置づけ、特化してやっていくことはできないものでしょうか?

4)まだまだ認知度が低い地域こども館」の存在
 実際に「地域こども館(あそべえ)」に行ったところ、お目に掛かった館長さん達の中からは「市の担当部署からも具体的な運営の指示があまりなく、自分達でその都度工夫し、市側に示しながらやっている。」との声がありました。また、実際に開館したのは良いけれど地域の人々や子どもたちになかなかその性格を理解して貰えないとのことで、いくつもの地域子ども館で事業の中身をわかってもらうために、独自のリーフレットなどを作成しています。1日当たり平均1館20人程度の利用者というのも、始まったばかりの事業という点を考慮してもチョッと少ないようです(保護者会の開催時などを除く)。性格のあいまいさがこういった結果につながっているのではないかと思いました。

               地域こども館(あそべえ)紹介のリーフレット


                                                                                                          ・・・・・つづく




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   2004年9月12日(日)                                                                            
武蔵野市の子ども施策を考える(番外編)

   先週は連日市議会の常任委員会がありました。

      
9/7(火)   総務委員会 10:00〜12:00
  9/8(水)   文教委員会 10:00〜午後3:00頃
                       (途中1:15〜2:15迄大野田小改築現場視察)
  9/9(木)   厚生委員会 10:00〜午後2:15頃
  9/10(金)建設委員会   10:00〜午後0:30頃

 
9/5の日記1−3)で、国レベルで「次世代育成支援対策推進法」が成立し、H16年度中に市区町村は「行動計画の策定」が求められていて、近隣自治体では着々と進めているのに、武蔵野市では市民に殆ど告知もなく、動きが鈍い・・・とレポートしました。私が所属している9/8の文教委員会では、このことと関連する陳情が審議され、市側からは強引で珍妙な答弁がありました。今回は少し話の内容が9/5あたりのテーマに戻るとともに、やや外れる部分もありますが、この時のやりとりでわかったことなどを中心にお知らせします。

9/8(水)文教委員会(委員の構成


@ こども家庭部長の答弁の論理矛盾

   「公立保育園改革評価委員会に関する陳情(第19号)」が出されました。内容としてはT)保護者代表数名を評価委員に加えて欲しい。U)一般市民からの公募枠を入れて欲しい。
さらに 現状の評価委員会が非公開なのは問題だ、という内容です。

私からの質問・・・
(昨年7月に制定された『次世代育成支援対策推進法』の市町村行動計画はH16年度中に策定しなければならない。武蔵野市ではH12年に作成した『こどもプラン武蔵野』の改定でこの行動計画に替えると説明している。『こどもプラン武蔵野』の中には今回陳情が出た”保育園改革”も入っている)と言うことは
「市町村行動計画の手順として(1)現状分析 (2)ニーズ調査 (3)住民参加と情報公開の3つが求められているはず。これが実際にはやられていないから今回の保育園改革の進め方について陳情が出ているのではないか? 問題だと思うがどうか?」


こども家庭部長の言い分・・・
今回の『(公立保育園改革計画)評価委員会』は『次世代育成支援対策推進法』の市町村行動計画に基づいて作業を始めたわけではない。結果として、国の(求める)(市町村)行動計画の要件に当てはまっただけだ。国がどのようなことを言ってきても十分対応できる。」

質問と答弁を分かり易く整理するとこうなります。

「次世代育成支援対策推進法」の流れ
次世代育成支援対策推進法
H15.7月制定
        市町村行動計画
H16年度中に策定
が必要
        その手順として
1)現状分析 
2)ニーズ調査 
3)住民参加と情報公開

が必要とされている。

こども家庭部長の答弁の論理
公立保育園改革計画は「こどもプラン武蔵野報告書」(H12年12月)の一環で、H14年から委員会を設置してスタートさせた。「次世代育成支援対策推進法」ができる前からやっている。         独自にやっていた内容が「市町村行動計画」にもマッチしている。だから「こどもプラン武蔵野」を改定すれば「行動計画」として認められる。         国がどんなことを言ってきても十分対応できる自信がある。

部長の答弁の問題点
a)どんな経緯で「行動計画」を作るにせよ、「次世代育成支援対策推進法」が法制化されその一環としての「市町村計画」を策定する訳ですから、必要とされる手順はきちんと踏むのは当然です。
b)「市町村計画」の策定の手順で市民参加と計画策定経過の透明性が求められているのに、武蔵野市では現在HPでも法制化後の動きについてほとんど説明をしていません(他の多くの自治体では熱心にHPでPR中)。その点についてはこの日も部長は一言も触れませんでした。

結論
  市のこういうやり方が国に認められようが認められまいが、そのことが本質的問題ではありません。部長の答弁は”どんなやり方でも通ればOKだ”と言わんばかりで、法の網をすり抜けることばかり研究している一部の企業と同質なものを感じました。一番不幸なのは重要な情報を全くと言っていいほど知らされない市民です。こんなことで情報公開度日本で2番・・・などと言ってふんぞり返られてはたまりません。


A 公立保育園改革について「誰が」「何を」評価するのか
   
陳情の中心テーマである「公立保育園改革評価委員」ついて、市長は「H15年8月まで続いた『公立保育園のあり方を考える委員会』を受けて設けられた評価委員会であるから、その時の事情をよく分かっている人を中心に、企業分析の専門家、保育園の経営者、受益者、法律の専門家というふうにバランスが取れていて理想的な4人のメンバーである」と自画自賛しました。
   しかし共産党のM委員は6月の第1回委員会の議事録の各委員の発言
「評価自体の専門家が委員会の中にいるわけではないので、個々の中身の評価をすることは難しいと思う」
「素人が表面的な印象だけで評価を行うようなことは非常に危険である」
「数字の評価は簡単であると思うが、質の評価については委員会が専門家を雇って評価の報告を受けるという形を取ったほうがいいと思う」
などを紹介して、本当に評価できるのか疑問を呈しました。
(第1回評価委員会の議事録はここのページの「第1回委員会議事録」を開いて下さい。上の発言は6ページのあたりです。また各委員の肩書きなどは同じページの「公立保育園改革評価委員会設置要綱」にあります。)

   これに対する市長の答弁は、およそ「スーパーマンはいない。全体として見れば問題はない」というものでした。
   評価委員が「(公立保育園改革の)評価」に慎重ないし及び腰なのは当然だと思います。各委員にも行政の側にも、こうあるべき「改革された保育園」のイメージなどあるとは思えません。そもそも公立保育園の改革は「保育とは」「公立保育園とは」などといったことから始まったわけではなく、今のままでは今後保育園事業に必要な予算が増々増え、財政を圧迫するという危機感のもとで、何とか、なるべく質を落とさないで、安上がりな保育園経営ができないか、場合によっては公立保育園事業を止める口実はないか、という本音の理由が水面下に隠されています。
   あいまいな評価基準のまま「こっちはいい」「あっちは駄目」と無責任な評価は不可能ですし、それ以上に評価されるほうは、たまったものではありません。

   今回の文教委員会で、いつものことながら、こども家庭部長・保育課長の答弁は、話は長いのですが、聞き取りにくいし、聞けば聞くほど何を言っているのかサッパリ分かりませんでした。もし彼等が意識的にそうしているとしたら大した役者です。その点市長の発言は、「内容」「品格」はともかく、日本語としては余程ましです。委員会の中で、担当者と委員の市議双方がわかりやすい言葉でやり取りすることが基本中の基本ではないでしょうか?

                                                                                                  ・・・・・つづく

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   2004年9月13日(月)                                                                            
武蔵野市の子ども施策を考える(4)

3.学童クラブの現状について
                 by  K. Ishiwatari


  一般質問の順番に沿う形でこのシリーズのレポートをしています。
  繰り返しになりますが、一般質問は

1. 子育てと仕事の両立を支援するための施策について
2. 「地域こども館」と「学童クラブ」の性格づけについて
3. 学童クラブの現状について
   となっていましたので、今回は学童クラブの現状です。

 
 この夏、市内の8カ所のクラブを訪ね、子ども達の状況を実際に拝見し、指導員の方々にもお話を伺いました。丁度、お盆の時期だったのでいつもより子どもの数が大分少ないようでした。市議などこれまで来たことがないらしく遠慮があるのか、なかなか本音の話は語ってもらえない場合もあれば、意外に率直な話が聞けたこともありました。学生インターン生のM君も暑い中ずっと同行してくれました。
  今回は訪れた学童クラブの内、4ヶ所の訪問記を報告し、次回続けて「あそべえ」、0才児から3才児まで親と一緒に遊ぶことができる施設「0123吉祥寺」をリサーチした結果をレポートします。さらにそのあと杉並区、三鷹市のレポート、一般質問での質疑と続きます。

3−1 学童クラブを訪ねる

1)学童クラブの立地

   武蔵野市の学童クラブは学校の敷地内にあるものが5ヶ所で、他の7ヶ所は学校外にあります。学校外にあるものは、1)コミセンの中に学童クラブがあるもの 2)それ以外の2種類に分かれます。
   表で黒丸の所が学校外の施設です。    のところは今回レポートする学童クラブ。

クラブ名 対象校 定員 設置場所
一小こどもクラブ 第一小学校 40 第一小学校校庭内
二小こどもクラブ 第二小学校 60 第二小学校校舎内
三小こどもクラブ 第三小学校 50 第三小学校隣接
北町こどもクラブ 第四小学校 40 吉祥寺北コミュミティセンター内
五小こどもクラブ 第五小学校 50 西久保コミュニティセンター内
大野田こどもクラブ 大野田小学校 80 大野田小学校校庭内
境南こどもクラブ 境南小学校 70 境南コミュニティセンター内
本宿こどもクラブ 本宿小学校 40 本宿小学校の近く
千川こどもクラブ 千川小学校 40 千川小学校校庭内
井の頭こどもクラブ 井之頭小学校 40 吉祥寺西コミュニティセンター内
関前南こどもクラブ 関前南小学校 40 関前南小学校隣接
桜野こどもクラブ 桜野小学校 60 桜野小学校校庭内


   H9年の市の長期計画では
このような「校外施設」については移転を検討すると明記(第3期長期計画第一次調整計画H9〜14)されていますが、なかなか実現していません。市長や行政側のこれまでの答弁では「小学校の改築に合わせて検討する」というものですが、来年改築が完了する大野田小学校以外には予定はなく、こんな悠長な対応では何十年経っても学童クラブの状況は変わりそうもありません。
  校内に併設されていないと、
1)遊び場(プレイヤード)がないか、非常に狭い 。
2)他の施設と併設だと、当初から決まり事(静かに遊ぶ・ボールは使わない・出入り口は別など)があり、遠慮を強いられる。
3)学校から離れているので子どもによっては家から遠くなる ・・・などの問題があります。

2)コミセンの中にあるこども(学童)クラブを訪ねる。

北町こどもクラブ(北町コミセンの裏側から地下に降りるとそこに学童クラブがある。)
このクラブの場合は、地下にあること裏庭が狭い上にマンホールがいくつもあること段差があることなどの複合的な問題点があり、当初からこどもが日中過ごす場所として適しているか疑問視されていました。

実際に右の画像のように今でも庭には数個のマンホールがあり、こどもが転んでケガをすることもしばしばだということです。
H13年には土の部分と左側の通路の部分の段差でころんで頭を縫うケガをするという事故が起きましたが、段差の解消(画像のようなちょっとした工事)がされるまでに3年も掛かりました(今年になって工事が実施された)。





こちらの画像は、地下の学童クラブへの急な階段。障害児などの対応でも苦労があると感じます。
遠くに見える工事用の赤いコーンが、地下にある学童クラブの入り口を示す標識


井の頭こどもクラブ(西コミセンの裏側に入っている)
このクラブは、隣家に接近して建てられているため、こども達は庭でのボール遊びを原則的に禁じられている(時々内緒でやってボールが民家の庭に入ることもあるそうですが・・)

北町こどもクラブと同じように、学童クラブがここにあること自体、コミセンの表側からだと全く気付きません。本来はこどもたちの賑やかな声が聞こえる筈のこども施設が、コミセンの裏側にひっそりとあります。

3)小学校の外にある学童クラブはどんな環境か?

本宿学童クラブ(吉祥寺東町4丁目)

隣は公園という立地、本宿小学校はすぐ近くですが、道路を横断する必要があります。右の画像は階段とクラブの入り口。











こちらの画像は唯一の畳3畳の部屋(こどもが具合が悪い時に休むスペースにもなっています)。
本宿こどもクラブの前に、「0123吉祥寺」に行ったところだったので、施設のキレイさにあまりにも落差がありすぎて少し驚きました

こんな風に襖が破れています。これは指導員の方が時間がある時に補修するのですが、すぐにこんな状態になってしまうようです。以前、このクラブにいた指導員の方に聞いたところ、この襖には苦労させられたと語っていたので、相当前からこんな状況が続いているようです。簡単に破れない素材に取り替えるなど、やる気になればすぐにできることだと思います。


関前南こどもクラブ

小学校のすぐ隣りにあり、校庭で遊ぶことができるので、立地としてはかなり良いのですが、ここも2階にあります。

1階はお年寄りのデイケアなどをする「テンミリオンハウス」なので、多少遠慮があるようです。







かなり古い建物なのでちょっと暗い感じがしました。暑かったので裏のドアを開けていたため、蚊が入っていて、電器蚊取り器
をたいていました。
ドアに網戸を設置するなど配慮が必要だと感じました。

4)市内学童クラブのリサーチ まとめ


   
あと4ヶ所の学童クラブについてもレポートしたいところですが、ドンドン長くなりそうなので、上記の4ヶ所で代表させていただきました。
 
   訪ねたのが学校の夏休みの時期で、こども達は毎日最長朝9時〜夕方6時までクラブにいます。同時期に見た「0123吉祥寺」と比較すると、こどもが一日過ごす環境として相当ギャップがあるのが気になりました(「0123」は「幼児を持つ母親に役立っている」という評価を得ているわけで、これからもしっかり運営してもらいたいと思いますが、「学童」のほうは今のような状態ではおかしいと思います)。

 一般質問で市長に「学童クラブの施設の現状を把握していらっしゃるのでしょうか?」と問い掛けたところ、市長は「私が知らない訳はないでしょう!!」との回答がありました。しかし、その中身は「武蔵野市の学童クラブの施設はこども一人当たりの面積が他の自治体より広い」との説明のみで、それ以上は何のコメントもありませんでした。

 また、担当部署と各クラブとの連絡は日常的には「ノート」でやり取りしていて、現場の指導員との打合せは月1回市役所に集まってやっているそうですが、その内容はほとんどが「事務連絡」中心とのことです。私が電話でやり取りした中では、担当職員が現場の苦労を十分に汲み取ってサポートしようという姿勢はあまり感じられませんでした。指導員の方たちも、担当部署に何か前向きなことをしてもらえるとはあまり期待していないようでした。

                                                                                                 ・・・・・つづく

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   2004年9月16日(木)                                                                            
武蔵野市の子ども施策を考える(5)

    きのう(9/15)の朝日新聞朝刊1面トップに「学童保育全国調査  高まる需要 対応まちまち」という記事が出ていました。武蔵野市でも学童クラブの需要は、市長の言うように「横這い」ではなく、やはり高まっています。定員を増やすことで対応して、何とか待機児童はあまり出なくて済んでいますが、これまで数日にわたってレポートしてきましたように、施設の充実度や市の姿勢は、お寒い限りです。「ひとり当たりのスペースは広い」などと言ってやりすごせる状況ではありません。





さて一昨日の続きで今回は「あそべえ」についてレポートします。

3−2 地域子ども館(あそべえ)を訪ねる。


   武蔵野市の地域こども館はH14年度から小学校の開き教室を利用して開設した”全児童対策(文部科学省の管轄)”の遊び場です。市内には下記の9ヶ所にあり、黒丸があるのが今回行った6ヶ所、レポートするのは     の4ヶ所です。 


地域子ども館 対象校 設置場所
一小あそべえ 第一小学校 第一小学校内(空き教室を利用)
二小あそべえ 第二小学校 第二小学校内(空き教室を利用)
三小あそべえ 第三小学校 第三小学校敷地内の独立した建物の1階(2階は学童クラブ)
四小あそべえ 第四小学校 第四小学校内(空き教室を利用)
五小あそべえ 第五小学校 第五小学校内(空き教室を利用)
境南あそべえ 境南小学校 境南小学校内(空き教室を利用)
本宿あそべえ 本宿小学校 本宿小学校内(空き教室を利用)
井の頭あそべえ 井之頭小学校 井の頭小学校内(空き教室を利用)
関前南あそべえ 関前南小学校 関前南小学校内(空き教室を利用)

 1)見学レポート

井の頭あそべえ(校庭側から入ると地下に降りるとそこに「あそべえ」がある。)

井の頭小学校の校庭から下がったところにあり、階段で地下に下りなければならないのが難点です(設計がそうなっている為ですが、境南小学校も同じ作りでした。)

中は比較的広いスペースで伸び伸びしているように感じました。数人の保護者がボランティアとしていらしていました。







三小あそべえ
1階があそべえ、2階が学童クラブとなっている1つの建物にあります。第三小学校の敷地内にあるので、便利な立地です。館長さんに伺うと、学校との連携はうまく出来ているとのことでした。三小学童クラブでも同様の話でしたので、校長先生の考えで、随分学校側の対応が違ってくるのかなと感じました。

2階の学童クラブともお互いにうまく協力しながらやっているとのことです。

しかし、先週9/11(土)に三小あそべえが急に休館していたと聞きました。学校から保護者に事前のお知らせもなかったようで、(親が土曜日に仕事の)お子さん達7人がそれと知らずに外で2時間も待たされたそうです。この日は三小の開校記念日のためお休みだったということで、あとで保護者の方が三小に電話したら、「(あそべえが休んだのは)学校とは関係ないこと」と言われたとか・・・単純な連絡ミスだったのかも知れませんが、学校との連携がうまく行っているという部類の「あそべえ」が、このようなサポート体制では「おちおち働いていられない」という保護者の心配もわかります。


境南あそべえ
スペースは広く、卓球台を出しても充分余裕があります。ただし、下の写真のようにカギ型になっていて、その半分くらいが小学校の特別教室にもなっているという兼用スペースです。翌日学校が使用するので、あそべえの道具を隣の物置(のような場所)に片づけて、部屋をガランとした状態にしなければなりません。この作業を館長とスタッフが子ども達が帰った後に毎日やるのは大変だと思いました。
また、兼用の壁面・棚の上などにはあそべえに来たこども達の作品を飾ることができないため、その点も少し窮屈な感じがしました。
小学校側の教室の状況に左右されると、館長・スタッフ共に子どもたちと安心して過ごすことができません。もっと小学校に対して、長期的な対応を再協議する必要があると感じました。

スタッフには地元の保護者の方々に混じって獣医大の学生さんもいるとのことです。


一小あそべえ
境南小・井の頭小学校と違って、建物が地下に下がっていないノーマルな形状なので安心感があります。1階の校庭からすぐ入れる利用しやすい場所です。

校庭開放や図書室開放の日に子ども達があそべえにやってくるようです。館長さんも熱心に図書室との連携を工夫していました。スタッフには保護者の方々と若い人もいました。

2) あそべえのまとめ
 
お盆休みで、どこの「あそべえ」(地域こども館)も子どもの数が少ない時期でした。H14年から徐々にスタートして、まだまだこれから充実させていく事業だと思いますが、現状でいくつか気になった点があります。

   第1に、”全児童対策”と銘打っているのに、バリアフリーになっていない点です。井の頭小や境南小のように入り口が急な階段の下にあるのでは誰でもが利用できません。

   第2に人材の点です。館長さんやスタッフが、継続的にキャリアを積み重ねていけるような仕組み作りが今のところできていないと感じます。また、館長さんなどは公募していますが、地元で活動してきた人(青少協・PTA役員など)に偏っているようです。もう少し、館長になれる人の枠を拡げてはどうかと感じました。さらに、館長さんが1年くらいで辞めている館があり、またスタッフはアルバイト止まりのため、若い人は次の仕事までの腰掛け感覚でしか働けないのという声もありました。研修制度や、スタッフから館長への昇格の仕組みなど、待遇面の充実が必要ではないかと思いました。

   第3に、小学校との連携の問題です。ある館では小学校とうまく行っているのに、他の館では校長先生達とほとんどコミュニケーションがないというところがあり、同じ「あそべえ」でも共生している小学校によって随分差があることがわかりました。
   
   あそべえは「教育委員会」と「こども家庭部」の共管(共同)事業として位置づけられているようですが、実態はまだ道半ばと言った感じです。スペースについても同様で、個別のレポートにも書きましたが、学校の教室とスペースを共同使用しているところがあり、片づけや掃除などが負担となっています。「場所の確保」は設置時点でクリアーしておくべき問題で、このような基本的なことで、日々の運営に関わる館長やスタッフを煩わせないようにするべきだと実感しました。

   第4に、どこの館のリーフレットにも「託児施設ではありません。」や「お子さんを預かる場所ではありません。」と言った説明が入っていました。出入りの際子どもが名前などを記入する約束になっていますが、親御さんからの連絡で、来ているはずの子どもが「あそべえ」にいなくてスタッフがアチコチ探し回るケースもあるようです(ある館では1ヶ月に1回弱くらいあると聞きました)。
      あそべえを利用するつもりの子どもは、一応全員事前に登録しているそうです。但し、「託児施設ではない」ので、子どもはいつ来ていつ退出してもよいことになっています。あそべえを退出してから、子どもがどこに行くのか、館長さんやスタッフの責任が問われる仕組みではありません。しかし保護者から上記のような連絡があった場合、スタッフは「託児施設ではない」からと言って、何もしないでいることもできません。現場の状況に即した対応策が今後の課題です。(この部分9/19に加筆訂正)

 いくつかの館で、訪れる子ども達が固定化しているという声がありました。妙なたとえになるかも知れませんが、常連さんばかり集まるお店には”いちげんさん”は入りづらいのと同じことかも知れません。
  まだ始まったばかりの事業ですので、今後定着させるためには遊びに来る層をもっと拡げていくことも重要なポイントではないかと感じました。
   沢山の子どもたちに来てもらうために、色々なイベントを工夫している館もありましたが、委員会などの堅苦しい手続きを言う前に、保護者やその他の人たちも気軽にちょこっと協力できる仕組み・・・例えば特技のある市民が参加できたり、土曜日だけの短時間の協力・・・なども考えると、顔なじみの利用者だけでなく、初めての子どもも気軽に参加できるようなるのではないかと考えます。
   
   上にも書いたように、「三小あそべえ」の先週土曜日の休館は、おかしな話です。三小に限らず、各小学校の開校記念日が土曜日に重なると、「あそべえ」はお休みと、市は決めているのでしょうか。まだ「あそべえ」が存在していない時、学童クラブは土曜日も開所していましたし、開校記念日が重なってもお休みにはなりませんでした(他のほとんどの自治体では、今でも学童クラブは土曜日も開いています)。
   市長は学童クラブの土曜日休館を決めた時に、土曜日は「あそべえ」で補うと説明していましたが、実際の運営はこの程度のようです。「あそべえ」の土曜日の役割をもっときちんと認識するべきではないでしょうか? 9/11には三小も役所も休みで、保護者はアチコチに連絡して随分心配されたとの話です。

   
                                                                                                      ・・・・・つづく

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   2004年9月22日(水)                                                                            
武蔵野市の子ども施策を考える(6)

   市議会では決算特別委員会が続いています。私は傍聴しか出来ないのですが、毎日長時間にわたるため、なかなかHPの更新が進みません。
   さて今日は乳幼児の親子が集まる施設「0123(ゼロイチニイサン)」についてレポートします。

3−3 「0123吉祥寺」を訪ねる。

 
1)見学レポート
  「0才児から3才児の子育てコミュニティ」と言うキャッチフレーズの、武蔵野市の「0123」事業はH4年11月に吉祥寺東町にできた「0123吉祥寺」から始まりました。0才から3才までのお子さんと保護者(市内在住に限定せず、市外の人も利用できる)が、一緒に遊ぶことのできる入場無料の施設です(保育園・幼稚園ではありません)。全国に先駆けた新しい事業のため、今でもアチコチから視察・見学者が訪れるようです。H13年5月には「0123はらっば」が八幡町にでき、合計2カ所になりました。今回 は「0123吉祥寺」のほうを訪ねました。

開設場所 始まった時期 開館日と時間
0123吉祥寺 吉祥寺東町2ー29−12 H4年11月 火〜土 午前9:00〜午後4:00
0123はらっぱ 八幡町1ー3−24 H13年5月 日〜木 午前9:00〜午後4:00

  「0123」は、武蔵野市が100%出資している団体(外郭団体)「こども協会」が運営していて、土屋市長自らが理事長、スタッフは正規の市職員と同じ待遇です。学童クラブ・あそべえの指導員や館長は市の非常勤職員、スタッフはアルバイト待遇です。

   

「0123吉祥寺」(吉祥寺駅から徒歩12分くらいの住宅地の中にある施設。)
   外観は木をふんだんに使ったお洒落な作りで、規模はそれ程大きくない2階建ての施設です。住宅地の中で周囲との調和も取れています。中に入ると、入り口は広くバリアフリーになっていて、子ども達だけでも靴の脱ぎ着ができ、親子で入りやすい工夫がされていました。内装も木を生かした作りで、地下には「ロッカー」、1階にはカフェコーナー(50円程度でコーヒーが飲める)、2階には図書コーナーもあり至れり尽くせりといった感じです。当日に見学したいと連絡したのですが、職員の方の親切な対応で説明もわかりやすく助かりました。見学者に慣れているようにも感じました。


この日は午前中に「三小あそべえ・こどもクラブ」、午後から「0123吉祥寺」を見学し、その後、「本宿こどもクラブ・あそべえ」に行きました。「あそべえ(地域こども館)」・「子どもクラブ(学童クラブ)」と「0123」を比較すると、行政側の力の入れ方にずいぶん差があると感じました。

「0123」は利用者のニーズやサービスを重視し、外観・内装・設備などあらゆる面できめ細かく配慮が行き届き、お金を掛けた作りになっています。職員の方からは「今の若いお母さんはおしゃれな場所が好きなんですよ。」とのコメントがありましたが、DMやリーフレットなどに至るまで、当初からCI(コーポレイティッド・アイデンティティ)を採用して、オリジナルのシンボルマークやイラストレーションなど、統一されたイメージでアピールしています。
役所の施設としては雰囲気作りに力を入れている点が目立ちます。

2)こども施設の格差について・・・

   
幼児が親子で集う「0123」の充実ぶりに比べると、武蔵野市の「あそべえ(地域こども館)」は小学校の空き教室を利用し、学校とスペースを共用しているところもあり(9/16境南あそべえ参照)、改装もあまりされていません。後日レポートする予定ですが、世田谷区などの「新BOP(=地域子供館)」が同じように空き教室を利用しているものの、十分な改装を施しているのと比べるとかなり見劣りします。また、「子どもクラブ(学童クラブ)」は9/13のレポートのように、ほとんどが古い建物の裏側・2階・地下などで、実際に訪れて見ると、お世辞にも「武蔵野市の学童クラブの施設は充実している」とは言い難いのが現状です。
このような格差を目の当たりにして、下記のような疑問を感じました。

(1)こども施策はトータルに考えるべきではないのか?
   幼児を育てる保護者を孤立させないために作られた施設が「0123」だと言われています。しかし、原則的に4才になるとこの施設に遊びに行くことはできません。また、平日の利用が中心なので、保育園に通うこども達(0〜3歳児)にはあまりメリットがないとの声もあります。一部の幼児と親が利用できる施設だけを充実させれば、その一時期だけ利用できる保護者には大変有り難いことですが、4歳
以上になると対象から外れ、フォローされないとなるとちょっと首を傾げてしまいます。利用するこどもを年齢で分断する点に問題があるのではないでしょうか。他の自治体の「児童館」のように、幼児から小・中学生までがトータルに利用できる施設の方が、費用対効果を考えても効率的だし、こども達の成長にとっても至極自然なあり方ではないかと思います。

(2)専業主婦以外の利用はなかなか難しいこと

   「0123」では幼児と一緒に来館する保護者が専業主婦中心に偏りがちです(利用時間は4:00で終了)。職業を持っていると、市が力を入れている施設を利用できない訳ですから、働く親からブーイングが出るのも無理からぬことです。行政側としては、これまで保育園などを利用できなかった層に配慮したと説明していて、利用者が偏るのは予定通りのことかも知れませんが、「幼児と親の施設」と言うふれ込みなのに、実際に利用できる層が限定されるのは少し説得力に欠ける気がします。少子化対策として、国も昨年7月に「次世代推進育成法」を制定させ、今年度中に市町村計画の策定を求められており、働く家庭へのサポートも大きなテーマの一つと取り上げられました。こうした背景を見ると、武蔵野市の事業のあり方は時代の流れに少し逆行しているように感じられます。

(3)受益者負担の問題
   現在、武蔵野市では市立保育園改革が進み、行政のコスト負担を軽減させるためにさまざまな取組みが検討されています。その中心となる考えは「保育園に通わせている一部の親だけが行政の恩恵を享受し過ぎている」というもの、つまり、「受益者負担」の考えが底流にあります。ところが、「受益者負担」の視点で見ると、「0123」はそもそも無料の施設で、市外利用者も自由に入館できます。年間の市外利用者は「0123吉祥寺」では54%、「0123はらっぱ」では37%となっています(H15年のデータ)。市内在住者で両親が仕事をしている場合、保育園や学童クラブの利用料だけでなく、二人共ほとんど市税も払っているケースが多いはずです。しかし、「0123」の利用者総数の3割から5割の市外利用者には受益者負担はなく、武蔵野市民が払う税金でメリットを受けていることになり、矛盾があります。この点についてこれまで幾度か議会で質問しましたが、市長や長期計画策定委員からまともな答えを聞いたことがありません。せいぜい「武蔵野市の太っ腹なところを見せている」という程度の答えです。(昨年の決算特別委員会で与党の議員からも同様な質問が出ました。)財政が厳しいと言って、保育園改革を進めたり、学童クラブの指導員の報酬を下げていたりすることとの落差をどう説明するのでしょうか。


(4)視察用施設??

   今回、学童クラブの見学をする過程で、担当職員から「学童クラブは
視察用施設ではないから、担当部署にまず連絡をしてもらわなければ困る」という趣旨のことを言われました。私はこの時初めて「視察用施設」という言葉が武蔵野市にあることを知りました(一般質問でこのことを言ったら、市長は「初めて聞いた(本当に??)。こんな場でそんな言葉を出すこと自体見識を疑う。誰がそんなことを言ったのか、公の場で言う以上キチンと名前を出さなきゃ駄目だ」などと発言していましたが、議会の場で「(自分の部下である職員の)名前を出せ」という発想こそ問題で、見識を疑うものです。誰が言ったからどうこうということではなく、こういった認識が職員の中に現にあることが問題です)。
   調べてみたら確かに「0123」は視察件数が多く、毎年の活動報告の最後にも「視察者の状況」がデータで示されています。H15年度には2つの館に1100人以上が訪れています(そう言えば昨年の新人市議の研修で、市の施設見学のコースに「0123はらっぱ」は入っていましたが、学童クラブは入っていませんでした)。力を入れていない施設はなるべく見せないようにし、専ら自慢したい施設ばかり(ムーバスや0123、千川小学校など)を視察や見学に当てるというのは、北朝鮮が外国人旅行者に都合のいい所しか見せないのと似たような話です。アドバルーン的な施設とそうでない施設の区別が厳然とあるとしたら、そうでない施設の関係者や利用者にとっては大変迷惑な話で、バランスにも欠けています。「視察用施設」は市長選挙のアピールなどに使えるかもしれませんが、
地方自治法の本旨にそぐわないものではないでしょうか?

地方自治法第1条の2 地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担うものとする→役所の一番大事な仕事は、住民のためになることをバランス良くやること。
同第10条 住民は法律の定めるところにより、その属する普通地方公共団体の役務の提供をひとしく受ける権利を有し、その負担を分任する義務を負う→住民は誰でも役所がやってること(事業)を公平に受ける権利があるし、負担も皆で分担しなければならない。

                                                                                                          ・・・・・つづく


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   2004年9月24日(金)                                                                            
プロ野球 「造反有理」

   今日は「武蔵野市の子ども施策を考える」シリーズはお休みです。

   7/31「球界の大騒動!来年はどうなる ?」と題して近鉄・オリックスの合併、1リーグ化の問題を取り上げましたが、あれから2ヶ月近くたち、猛暑のこの夏、日本中を一層熱くさせたこの問題は「新規参入を認め、来季も2リーグ12球団を維持」という方向で収束しそうと伝えられています。ひとまずよかったと思います。

   
ここで思い出すのは中国の文化大革命から生まれた、懐かしい「造反有理」すなわち、”謀反を起こすには道理がある”という言葉です(文化大革命自体は何ひとつプラスの遺産を残したとは思えませんが、この言葉は残りました)。要するに、道理は常に古田=選手会の側にありました。

   球団経営が苦しいなら身売りすればよいだけの事なのに、宮内、堤、重光といった面々が下手なシナリオを書き、ナベツネに泣きついた結果、「11チームだ、10チームだ、1リーグだ」という猿芝居が続いてきたことを、心ある野球ファンはとっくにお見通しで、圧倒的に選手たちを支持してきたのではないでしょうか。

   これまでに判ったことがいろいろあります。

根来コミッショナー以下、セ・パ会長、各球団のオーナー、球団社長などオエライサンは、失礼ながら無能で、アイデアが枯渇した人たちばかりである。
球界関係者でまともなのは元西武・ダイエー球団代表坂井保之、星野仙一、権藤博の各氏くらい。野村、江本以下の者は、目にした限り、その場その場で適当なことを言っている。
テリー伊藤など多くのコメンテーターは、殆ど空想に近い思いつきを口にするだけで、実現できそうな提案は皆無に近かった。
球団削減に反対するなどと言っていた民主党や自民党の一部の国会議員は、国会に公取委の関係者を呼んで話を聞いたくらいで殆ど動かず、知恵もなく、何の役にも立たなかった。
ライブドアの堀江社長はやや幼稚で思慮に欠ける。楽天の三木谷社長はあと出しジャンケンばかりしているみたいで、狡賢い。


   新球団誕生の物珍しさもあり、インターリーグ(セ・パ交流試合)もやるとすれば、来年のパリーグの営業収支は少しは改善するかも知れませんが、今まで通り民放テレビの全国中継は巨人戦のみ、という状況が変わらなければ、たちまち元の木阿弥の赤字経営になるでしょう。巨人も含め年棒に共通のルールを設定して総額を抑制することも必要ですが、まともな人物にコミッショナーに就いてもらって、上位のチームの試合を主にセ・パに中継枠を公平に割り当て、放映権料もプール制にして再配分する・・・などの手を打ってプロ野球全体を盛り上げることを考えてほしいものです。
   但しこれには読売=巨人などが猛反対するでしょうから、実現は恐ろしく困難です。巨人戦の一層の視聴率低下など現体制の自壊を待つしかないのかも知れません。

   とにかく来シーズンは、仙台をフランチャイズに最初に手を挙げたライブドア、楽天はダイエーの身売りを待って途中から又は再来年福岡に参入、というのが妥当な線ではないでしょうか。ついでにオリックス、西武、ロッテなど、赤字を唱えるだけで、球団経営に対して情熱もなければ能力も持たない企業には退場してもらって、やる気とアイデアのある経営者・企業と交代する流れが出来ればベストです。

   昨日のNHKの「クローズアップ現代」では、動物に対する愛情と見せるためのアイデアで赤字経営を見事に立て直し、全国から客を呼べるようになった、北海道の旭川市立旭山動物園を特集し、再建の原動力となってきた園長さんが出演されていました。本当にすばらしい実例だと思いました。



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  2004年9月28日(火)                                                                            
決算に対して反対討論をしました。
   先週は決算特別委員会が開かれ、連日市議会による決算の審査が行われました。9/22にも書いたように、私は審議に参加することは出来ず(会派に所属していないため)、傍聴するのみでしたが、審査終了後の本会議で、反対・賛成の討論をする(壇上で意見を述べる)機会がありました。
   決算内容には多くの問題があるにも拘わらず、今回反対したのは市民の党と私の3名のみで、珍しいことに共産党も賛成しました(介護保険会計には反対)。同党などが私立西久保保育園の移転・新園舎建設に、市の保有地を提供してもらったことが関係しているのではないかと思われます。

   予算・決算などの討論は、時間無制限(現実には10〜20分程度)で、行政側が反論することもない(できない)という仕組みです。いつも喋りたくてたまらない市長も野次を飛ばすくらいしかできません。たぶんストレスがたまっていることでしょう。

   反対討論の全文(A4で3ページ)をこちらに掲載しました。但し、決算資料に目を通すことも出来ず、これまでのいきさつも知らされてない普通の市民の方々が、これを読んでも何のことかあまりよくわからないかも知れませんが、その点はご容赦下さい。

   水道会計に反対した理由は、3/16のところでお伝えした「漏水事故」について、水道事業会計の決算書では補償費の金額以外何も記載がなく(下表参照)、説明もなく(委員の質問もなく)、極力このことに触れないでおこうという姿勢しか見せなかったことによるものです。



   一般会計に反対した最も大きい理由は、今年3月31日に株式会社F・Fショッピングセンターを突然解散し、武蔵野市開発公社が実質的に吸収したことの一連の経過が不透明であり、市からは「役割を終えたから」というだけの説明で、全く納得できないからです(6月の一般質問でも取り上げました)。市長などは「民間企業のこと」と言いますが、資金的(発行株式の約41%を開発公社、約9%を武蔵野市が所有していて、合計50%ほどになる。開発公社自体は武蔵野市が100%出資している)にも人脈的(幹部に退職した部長や助役、元市議会議員らが多数名を連ねている)にも市と深くつながっており、とてもそういう言い逃れはできない筈です。反対討論の直前にも、市長に決算内容について、「鰍e・Fショッピングセンターの財務状況の悪化と記載されているがこれはどういうことか?」と尋ねましたが、市長からは具体的な説明は全くありませんでした。

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   定例会の最終日なので各会派から多くの意見書が出されました。中でも目を引かれたのは、自民党から「郵政事業民営化に関する意見書(内容は民営化は慎重にというもの)」が出た時、市内の多くの特定郵便局長や関係者が傍聴に来ていたこと、中身について市民の党のY議員がとてもわかりやすい質問をしたのに対し、提案者である自民の議員は何も答えられなかったことでした。

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