私は、1992年に自宅を車いす対応の改築設計を始めました。 その経緯で「丁寧にバリアフリーを考えると、生活問題に対応できる」と知りました。 人に住まいを合わせるか、人が住まいに合わせるか それは、人が住まいに合わせています。 子育て世代を代表する「核家族」がずっと続くのであれば、この考えで問題はありません。 しかし、この場合、問題がないのではなく、問題を隠している、或いは、気付いていないのだと考えます。 自宅の改修設計をする時に、手引書とした「DESIGNING FOR THE DISABILED(日本語版)」に記載がありました。 「人間というものは、非同情的な環境にもうまく自己を適応させる柔軟性のある動物である。」 「また、不快、不便、そして危険にも忍耐強い。建築家は常にこれらの事実を利用し続けてきた。」 視界が広がった記述でした。私のバリアフリー実践のスタートでした。 私は、建築設計事務所の管理建築士ですが、社会福祉士事務所の相談支援専門員でもあります。 時たま「建築がよく分かるワーカーさんですね。」と言われます。 まあ、間違いではないのですが…。 年齢や身体状況など多様性のある人の豊かな暮らしには、建築と福祉の知識が必要です。 私は良い位置のいると考えています。 |