児童が作成した詩(2)
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ニコニコプンプン 弟    
           
   生意気で         
   よくけんかをする弟
   おこられると     
   すぐに顔を真っ赤にして
   プンプン      
   目をつり上げる             
   でも、
   友だちがくると    
   ニコニコ顔で              
   おこられたことなんかわすれたように
   遊んでいる
   ずっと前は、
   字がうまくよめなかったけど
   お父さんとべんきょうをして
   今は、とぎれとぎれに
   よめるようになった
   がんばりやで
   百面相の
   ゆかいな弟

 カヤが帰ってきた
          
   はなしにくそうに父は言った。
   「カヤがにげて見つからん。」
 
   目がはれるぐらいなく私。
   きっと見つかるよね。
   きっと見つかるよね。
   でもカヤは帰ってこない。
   なき声が焼きついてはなれない。
  
   「おねがい帰ってきて。」
   「またいっしょに遊ぼうよ。」
   「なみだがなくなっちゃうよ。」
 
   「ワン。」「ワン。」
 
   むねがはちきれそう。
 
   カヤ
   ありがとう。
   初めてわかったよ。
   カヤが一番
   大切だったということ

 ぬけた歯
        
   ほいくえんのころ
   えいきゅうしがはえてくるので
   歯がほとんどない。
   みんなから
   歯ぬけババアといわれる。
   いつも           
   いつも
   一人ぼっち
   話しかける人も
   あまりいない。
   だまって本やテレビを見て
   むかえに来る
   お母さんを
   待っているだけ
   早く
   新しい歯
   はえてこないかなあ




   おとうさんのえびね
         
   わたしの家の
   庭は
   えびねだらけ
   わたしとおかあさんは
   花をうえる場所がない
   おとうさんは、かえってくると
   家の中に一回だけ     
   あがってくる
   かいちゅうでんとうで
   えびねを見るからだ
   えびねが何本かぬかれた時
   おこっていた
   それぐらいで
   おこらなくてもいいのに
 
 

  もうすぐ生まれる
           
   お母さんが
   赤ちゃんを生みます
   赤ちゃんが男の子
   だったらいいな。
   でも    
   ねえちゃんは、女の子がいい       
   と言っています
   今、名前をきめています   
   ひかるがいいかな       
   あかねがいいかな         
   ゆうきがいいかな     
   お母さんも       
   お父さんもなやんでいます       
   よてい日は            
   一月二三日
 
   お母さんおなかから
   今にも生まれそうです。
 

 買わなきゃよかった自転車
            
  自転車を買ってもらえた
  お母さんに、
  「もう自転車買ったから、何もせんでいいね。」
  と聞いてみた。
  「だめ。」
  「なんで。」
  「あんた、買ってもらうまで、何もせんかったじゃん。」
  「またすると。へだりー。」
  ぼくは、自転車を買ってもらうと
  何もしなかった。
  自転車に乗ろうとすると動かない。
  お父さんがおこってカギをとっていた。
  「自転車なんか買うんじゃなかった。」
  自分の足で遊びに行った。
 

 大事なひいおばあちゃん
            
   わたしをかわいがってくれた
   おばあちゃんだったのに
   どうして
   どうして
   しんじゃったの
   なみだが
   たりないくらい
   ぼろぼろあふれだして
   きました
 
   「ばあちゃんが死んだら、
   のぞみちゃん、
   ばあちゃんの分も
   生きてね。」
   といっていた
   おばあちゃん
 
   死んでも
   わすれない
 
 
 
 みんなとあそびたい         
            
   「おなかがいたい。」    
   病院に行ってレントゲンをとった。
   帰りながらお母さんが、
   「はいえんのなりかけげな。」
   と心配そうに言った。
   
   夜はいとこがきた。
   わいわいさわいだり
   歌ったりしている。
   一人で、
   あまりおいしくないごはんをたべていた。
   いとこがわたしと      
   遊んでくれた。
   
   「麻美ちゃん、病気だから、
   こっちきなさい。」
   まだまだじゃんけん
   トランプとかしたいのに
   むこうの部屋は、 
   まだにぎやかです。            
   さみしくて
   目に       
   なみだがたまった。            
   いそいで
   ふとんの中にもぐりながら
        
   なみだをふいた。
 
 
じてんしゃにのれない
       
   じてんしゃにのれない 
   みんなはのれる
   くやしい
   あたまをかべでうったから
   もう
   やりたくない。
   でも
   こうつうきょうしつがある。
   れんしゅうしないと
 
 
   ぐらぐらしているけどのれた。
   けど、こけた。
   のれなくてもいいから、
  
   ひっしにやろう。
 
     弟が生まれた
           
   「オギャー。」
   ちいさくてかわいい赤ちゃんの声
   男の子
   二かいのまどガラスの中に
   弟がいた。
   「宇田ひろあき」
   というふだ。
   そう、弟です。
   小さな
   かえでみたいな
   手と
   おちばみたいな
   足が
   ふとんの中からちょこちょこ
   出ています。
   わたしは、
   お母さんの所へ 
   はしゃぎ回って
   かけていった。
 

     ひ び
          
   「ボキッ。」
   となって、左かたに         
   ひびが
   はいった
   ものすごくいたかった。
   ほいくえんを、
   三週間も休んだ。
   お母さんと何回も病院に行った。
   ごはんをたべるときも
   ねるときも
   おかあさんにてつだってもらった。
   あんなことしなければよかったな。
   おかあさんにもくろうかけたな。
 

      こっせつ
           
   一九九〇年 お昼
   小谷剛英 右うでこっせつ
   
   昼休みにジャングルジムで 
   あそんでいた。          
          
   昼休みがおわった。  
   早く教室にもどろうとして  
   とびおりた。        
         
   手が先について   
   体重がかかってしまった。   
   「いてっ。」             
            
   おとうさんとびょういんにいった。
   先生が、
   「こっせつ。にゅういんします。」
   といった。
 
   手がいつものけがより 
   いたくかんじた。

     ぼくの二人めの妹
            
   「十一月に赤ちゃんはうまれますよ。」
   びょういんの先生はいった。
   おとうさんは、
   おんなの子がほしいといっている。
   ぼくは、おとこの子
   一日
   二日
   三日
   おかあさんのおなかは、
   どんどんおおきくなってる。
   赤ちゃんが、おかあさんのおなかを、
   「ポンポン。」
   ける。
   おかあさんは、
   「いたい、いたい。」
   といっています。
 
   十一月十九日
   九時十五分
   赤ちゃんはうまれました。
   
   おんなの子でした。