戦略労務第365号(2023/10)

イントロダクション

 10月になると気温の変化が激しいですね。昨日まで冷房を使用していたのに今日は暖房というようにジェットコースターのような変わりようです。風邪など引かないようにご注意ください。「戦略労務」第365号をお届けします。

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★10月は「年次有給休暇取得促進期間」です

・年次有給休暇の計画的付与制度を導入しましょう
「年次有給休暇の計画的付与制度」とは、年次有給休暇の付与日数のうち5日を除いた残りの日数について、労使協定を結べば、計画的に休暇取得日を割り振ることができる制度です。この制度の導入によって、休暇の取得の確実性が高まり、労働者にとっては予定していた活動が行いやすく、事業主にとっては計画的な業務運営に役立ちます。

・時間単位の年次有給休暇を活用しましょう
 年次有給休暇の付与は原則1日単位ですが、労使協定を結べば、年5日の範囲内で、時間単位の取得が可能となります。労働者の様々な事情に応じた柔軟な働き方・休み方に役立ちます。

・年次有給休暇付与の義務
 使用者は、年10 日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対して、そのうち5日については、基準日(継続勤務した期間を6か月経過日から1年ごとに区分した期間の初日)から1年以内の期間に、労働者ごとにその時季を定めることにより与えなければなりません。(計画的付与分は5日から控除する)

★地域別最低賃金が見直されました

・都道府県をまたぐ最低賃金の適用について
 山形県は10月14日からですが他の都道府県はすでに予定通り改定されました。労働者がお住まいの場所によっては他県の事業所へ通勤している方もいますが、その場合の最低賃金の適用についてはどうなるのでしょうか?

・地域別最低賃金は、「働く地域」によって最低賃金が適用される
 働く人が「住んでいる地域」ではなく、「働く地域」によって最低賃金が適用されることになります。したがって東京都で働く方は住所がどこにあろうと全て東京都の最低賃金が適用されます。

・派遣労働者に対する最低賃金については派遣先所在地
 派遣労働者は、派遣元企業に所属して派遣先企業で働くことになりますが、派遣元事業所の所在地には関係なく、派遣先企業の地域の最低賃金が適用されることになります。

 上記のように労働者の住所に関係なく働く場所により決まるわけです。ただし、所属会社の他の地域の事業所においてたまたま応援などで働く場合には、自身の「本来の所属先の事業所の地域」の最低賃金が適用となります。

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