戦略労務第358号(2023/3)
イントロダクション
新型コロナウイルス感染症拡大は収束に向かっているのでしょうか。2か月後の5月8日からは感染症法2類から5類への移行が決まっています。外出してもお互いの顔が見える生活が戻ってくることになりそうです。もう少しの辛抱です。今度こそは予定通りにいきたいものです。
「戦略労務」第358号をお届けします。
★健康保険料率の改定について
令和5年度の協会けんぽの健康保険料及び介護保険料の新料率は、本年3月分(4月納付分)からの適用となりますのでご確認ください。群馬支部の料率については健康保険料率が9.73%から9.76%になり、介護保険料率は1.64%から1.82%に変更されます。4月支払分の給与(実際に4月に支払う分)から変更していただくようお願い致します。
なお、任意継続被保険者及び日雇特例被保険者の方は4月納付分から変更となります。
※都道府県単位で保険料率が変わりますのでご注意ください。
★雇用保険料率の改定について
令和5年4月1日から令和6年3月31日までの雇用保険料率は以下のとおりです。
一般の事業では 令和5年4月から13.5/1000が15.5/1000(労働者負担6.0/1000)
農林水産業等は 令和5年4月から15.5/1000が17.5/1000(労働者負担7.0/1000)
建設の事業では 令和5年4月から16.5/1000が18.5/1000(労働者負担7.0/1000)
★来月以降の雇用調整助成金等について
4月からの雇用調整助成金につきましてはコロナ対応特例が3月までで終了し、通常の扱いとなる予定です。翌月の休業予定を前もって計画し届出を行い、予定に従い休業することになります。
予定どおり休業して6割以上の賃金を支払った場合、支給申請を行うことにより雇用調整助成金が支給されます。
★労働保険年度更新について
新型コロナウイルス感染症の終息がようやく見通せそうなこの頃ですが労働保険料の確定申告時期となります。令和4年4月から令和5年3月までに支払いが確定した賃金総額により計算し、昨年納付しておいた労働保険料額との差額を精算する作業です。
★「時間外労働・休日労働に関する届」について
労働基準法では法定労働時間として1日8時間、1週40時間と定められています。しかしながら時間外労働や休日労働は行わないことになっていても、中小企業では予定通りには行きません。
急に納期が早まったなど残業する必要や休日出勤する必要が生まれ、1日8時間、1週40時間を超えてしまう場合に備える「時間外労働・休日労働に関する届」いわゆる「36協定届」を提出する時期になりました。当事務所では年度替わりの4月1日を期間の初日として毎年3月に届け出をしています。