戦略労務第350号(2022/7)
イントロダクション
今年の梅雨明けはびっくりするほど早かったですが、梅雨入り宣言自体がこれでも梅雨なのかという状況でした。ここにきて2回目の梅雨入りかと思うほどの天気ですが農作物には恵みの雨です。新型コロナウイルス禍は終息に向かっているような感がありましたが、ここにきて第七波との見方が強くなっているようです。「戦略労務」第350号をお届けします。
★エンゲージメントを高める
従業員エンゲージメントを高めるポイントは、「ビジョンへの共感醸成」、「やりがいの創出」、「働きやすい環境づくり」、「成長支援」の大きく四つに分けることができます。以下にそれぞれの施策例をまとめます。
【従業員エンゲージメントを高める方法と施策例】
1.ビジョンへの共感醸成
・エンゲージメントサーベイによる現状・課題把握
現状を正しく知ることは、全体の施策を決めるうえで重要なポイントです。サーベイやアンケート、組織調査などを活用して従業員の意識や課題をさまざまな角度から把握します。
・ビジョンのすり合わせ
経営層からのメッセージ発信や研修の実施、面談などを通じて、企業と従業員がともに実現すべきビジョンをすり合わせます。
2.やりがいの創出
・タレントマネジメント・フリーエージェント制の導入
能力や経験値などから適材適所の配属を目指すタレントマネジメント、挑戦や成長の機会を与える社内フリーエージェント制を導入することで、従業員の意欲を引き出します。
・人事評価制度の見直し
会社への貢献が適切に評価される人事制度の構築は、従業員エンゲージメントを高める大切な要素です。誰もが納得でき、透明性のある仕組みを策定します。
・部下への権限移譲
部下に一定の権限を委譲することは、責任感や自発性を生み、従業員エンゲージメントを高めることにつながります。マネジメント層の意識改革も大切なポイントです。
3.働きやすい環境づくり
・ワーク・ライフ・バランスの推進
仕事への意欲を持ち続けるには、心身の健康を保つ必要があります。ワーク・ライフ・バランスの推進は、継続的にやりがいや充実感を得るためにも重要です。
・コミュニケーションの活性化
従業員同士が活発に意見交換できる場や環境をつくることが必要です。風通しの良い職場づくりは、組織への愛着心を育てることにつながります。
4.成長支援
・研修の実施
スキルアップやキャリア形成につながる研修を実施し、個人の成長を支援します。また、マネジメント力やリーダーシップを高める研修は、エンゲージメントの高い職場づくりに有効に働きます。
「日本の人事部」より引用(一部編集)