戦略労務第347号(2022/4)
イントロダクション
新型コロナウイルス感染症については、まん延防止等重点措置が終了しましたが、拡大傾向に一定の歯止めがかかった感じがします。しかしながら、この油断が大間違いと考え直して自粛し、5月の連休前までに一応のめどをつけたいものです。
「戦略労務」第347号をお届けします。
★「日本で一番大切にしたい会社」大賞
ご存じかも知れませんが「日本で一番大切にしたい会社」大賞は、昨年12回目の募集が行われ今年3月に受賞者発表が行われました。厚生労働大臣賞には東京都町田市の株式会社障碍社が選ばれました。
募集の趣旨には、
「人を幸せにする経営」――。言葉にすることは簡単ですが、実践するのはとても難しいことです。本賞における「人」とは、
1.従業員とその家族、2.外注先・仕入先、3.顧客、4.地域社会、5.株主の5者を指します。
人を幸せにしていれば結果的に業績も上がるはずです。そんな大切な会社を1社でも増やしたいという思いで顕彰制度がスタートしました。
東日本大震災からの復興やデフレ経済の脱却に向けても、ますます本賞の重要性が高まってくることでしょう。
今回12回目の応募資格には、過去5年以上にわたって、以下の6つの条件に全て該当していること
1.希望退職者の募集や人員整理(リストラ)をしていない
2.重大(死亡や重傷)な労働災害を発生させていない
3.一方的なコストダウン等理不尽な取引きを強要していない
4.障がい者の雇用率は法定雇用率以上である
•常勤雇用43.5人以下の企業で障がい者を雇用していない場合は、障がい者就労施設等から
の物品やサービス購入等、雇用に準ずる取り組みがあること
•本人の希望等で、障がい者手帳の発行を受けていない場合は実質で判断する
5.営業黒字で納税責任を果たしている(新型コロナウィルスの感染拡大の影響による激変を除
く)
6.下請代金支払遅延防止法等の法令違反がない
経済産業大臣賞を受賞した、広島市の株式会社オタフクソースの受賞コメントです。
創業100周年を迎える年に、栄誉ある賞を賜り深く感謝申し上げます。創業者は常々「仕事をしてくださる方も、ご縁だからのぉ」との思いで人と接していました。
「人様を使うとか働かすとかではなく、手伝って頂くのだ、有難いことよのぉ」の思いが先に立っていました。歴代の経営者もその意志を継いで、社員とその家族、お客様や仕入れ先、また地域の方たちとも、親しく関わらせて頂きました。
結果として、社員のための施設や研修、福利厚生など、独自の視点で様々な取り組みに繋がったと思います。今回の栄誉を励みとして、更なる「ゆりかごから天国まで」への環境整備を試みて参ります。この度は、本当にありがとうございました。