「思いつき」 それは、一昨年の春先のことでした。なんとなくテレビを見ていましたら、東北地方ではこの季節に、 白樺の木に穴をあけて、したたる樹液を集めて飲む健康法があると言って、中継をしていました。 それを見ていて、ふと、(杉の木の樹液を飲んでみたら、花粉症が治る、なんてことはないのだろうか)と、 思いました。 なぜ、そんなことを思ったかと言いますと、樹液については、一つの思い出があるからです。吾が家の 庭にはキウイの木がありまして、毎年12月から2月の冬の間に剪定するのですが、ある年のこと、 3月に入ってから、邪魔になる枝を切ったことがありました。そうしたら、まるで涙を流すように、 切り口から樹液がポタポタ落ちて止まらず、このままでは枯れてしまうのではないかと、私まで泣いた ことがありました。一週間位してようやく止まり、やれやれと思った後で、樹液というものの持つ エネルギーのようなものに感心し、これを集めて飲んだら、案外体に良いかもと、思ったことがあった のです。 それからは、山へ行くと、杉の木ばかりながめるようになりましたが、杉は常緑樹ですから、樹液はとても取れそう にありません。樹液が無理なら、いっそのこと、杉の葉っぱや枝を煎じて、減感作療法というのは、 どうだろうと思いつきまして、枝を切ってきて干して、煎じて飲んでみることに、挑戦しました。 所がこれがなんとも気持ちわるいしろもので、数回飲んだだけでやめてしまいました。季節は8月で、 花粉症の時期ではありませんでしたから、効くか効かないかも分からないのに、続けられるような 飲物ではありません でした。 そして、又、花粉症の季節が近づいてきたある日、新聞の発言欄を見て驚きました。「花粉症は、杉茶 で驚異的に治る人もいる。」と、書かれていたのです。杉茶?何それ?私は大急ぎで検索を入れました。 なんと杉の葉を煎じて飲む、杉茶というものが、花粉症に効くと書かれているではありませんか。 パソコン暦は十年以上あって、なんでもインターネットで調べていたのに、花粉症については、いつの 間にかあきらめていたのか、検索したことがありませんでしたから、これにはとても驚きました。 と同時に、次の日から安心して杉の葉を煎じて飲みはじめました。その結果は、いつも一番ひどい桜の 季節になっても、花粉症の症状がいっさい出ません。これまで十数年、苦しんできたことが、まるで 嘘のようでした。 これをきっかけに、関心が薬草に向かいましたが、当然ながら、昔ながらの薬草の説明の中に、杉の葉 が花粉症に効くという記述はどこにもありません。もしかしたら、私と同じように思った人が、花粉症 の季節に合わせて飲んでみたら、本当に症状が治って驚き、皆さんに推奨されたのではないかと 思われます。 私の症状は相当にひどい方で、年がら年中、鼻がズルズルしていましたが、薬草を飲み始めてから は、すっかり症状が消えましたし、これまでは、秋の草にも反応していましたが、秋になっても、 何も出ませんでしたから、ほぼ、完治したんだろうと思います。 これは後づけになりますが、昔はなかった花粉症というものが増えてきた原因の一つは、おひつや まな板やしゃもじなどが、プラスチック製品などに変わってしまった為に、杉のエキス分を口から 入れる機会が減ったことも一因ではないかと思いますが、はたしてどうでしょうか。 (3月6日追伸) このホームページを作成したのは、1月半ばでして、その後、あちこちで皆さんに教えてあげて いましたら、色々な情報を頂きましたので、二つばかり、付け加えさせて頂きます。 まず、減感作療法になるとか、エキス分を入れることで、体が異物と感じなくなるとか考えた 私の考えは間違っていたようです。杉の葉に含まれる精油分に抗ヒスタミン効果があるそうです。 つまり、副作用のない花粉症の薬と、考えた方が良いようでした。 もう一つは、煎じ方ですが、皆さんが色々にやって下さいました結果、まず、杉の葉を取ってきて 洗い、細かく切って鍋(出来れば土鍋、アルミでも良いですが鉄はやめた方がよい)に 入れ、ひたひたの水を入れて、(落としブタで押さえると良い)沸騰させ、沸騰したら、弱火に してフタをして1時間以上煎じて(4時間という方もみえました)、油分が出る位になったものを 飲んだ方がよく効くとのことでした。 |