第十五回研究大会


日時:2023年6月10日(土) 10:30-17:40
会場:神戸女学院大学 文学館L-20 (オンラインにも対応)

大会プログラム(PDF)
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 昨年9月、法政大学出版局より『ミシェル・アンリ読本』と『レヴィナス読本』が刊行されました。今大会では、二つの『読本』の刊行を記念し、日本ミシェル・アンリ哲学会とレヴィナス協会との共催シンポジウム「アンリとレヴィナス──『読本』同時刊行を記念して」を開催します。アンリとレヴィナスにはいくつかの重要な共通点があり、両者の関係についてはこれまでも多くの比較研究が行われてきました。そこで今回は、『ミシェル・アンリ読本』執筆者で本会会員の吉永和加氏、『レヴィナス読本』編集委員でレヴィナス協会会員でもある平岡紘氏、さらに両読本に寄稿された樋口雄哉氏をお招きし、アンリとレヴィナスの関係について改めて考察していただきます。また、それに先立つ午前の部では、平光会員によるアンリとベルクソンの比較研究、および、鈴木会員によるアンリのマルクス論の再考の試み、という二つの研究発表が予定されています。
 なお、今大会は対面開催を基本とします。オンラインにも対応しますが、十分な対応はできない可能性もありますので、ご注意ください。日本ミシェル・アンリ哲学会、レヴィナス協会の会員には、事前に会場、Zoomアクセス先等をご案内いたします。また、上記会員以外の方は、お問い合わせいただければ、同様のご案内をいたしますので、参加希望の方は事務局までお問い合わせ下さい。



プログラム

【研究発表】
10:30〜11:20
平光哲朗(神戸学院大学)
「ベルクソンとアンリ、感情における持続と情感性」

11:30〜12:20
鈴木泉(東京大学)
「ミシェル・アンリ『マルクス』再考 ―「フォイエルバッハ・テーゼ」をめぐって―」


12:20〜13:30 昼 食
13:30〜14:00 総 会


【シンポジウム】
14:10〜17:40
テーマ:「アンリとレヴィナス─『読本』同時刊行を記念して―」

提題者
樋口雄哉(同志社大学)
「自己から逃れることと自己から逃れられないこと」

平岡紘(流通経済大学)
「レヴィナスとアンリにおける身体の問題」

吉永和加(名古屋市立大学)
「形而上学への二つの道:自己-触発と異他-触発」

司会
服部敬弘(同志社大学)



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第十四回研究大会


日時:2022年6月25日(土) 10:30-17:00
ハイブリッド開催(学習院大学 北2号館10階大会議室およびZoom)

大会プログラム(PDF)
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 今年、2022年は、ミシェル・アンリ生誕百年を記念する年であると同時に、作家マルセル・プルーストの没後百年でもあります。一見、アンリとプルーストの間に関係はないようですが、「内部の世界だけが重要である」というプルーストの言葉は、アンリの思想を思わせるものでもあります。今回のシンポジウムでは、こうした観点から、プルーストの専門家でありアンリの哲学にもお詳しい会員の武藤剛史氏に、「印象」の概念や「芸術創造」を手掛かりにしつつ二人の関係についてお話しいただき、哲学だけでなく文学にも造詣の深い、会員の落合芳氏に武藤氏の発表へのコメントをしていただきます。またシンポジウムに先立ち、メーヌ・ド・ビランのカテゴリー論を巡るアンリの解釈を再検討する研究発表と、アンリ最後の小説、『不躾な死体』を巡るアトリエが行なわれます。
 なお、第十四回研究大会は、学習院大学を会場とし、対面と遠隔のハイブリッド形式で開催します。会員には、事前に、メーリングリストを通して、会場案内、および、遠隔参加の場合のZoomアクセス先をご案内いたします。また、会員以外の方にも、お問い合わせいただければ、会場、および、Zoomアクセス先をご案内しますので、大会に参加希望の方は、下記の事務局までお問い合わせ下さい。



プログラム

【研究発表】
10:30〜11:20
長坂祥悟(北海道大学大学院)
「カテゴリーの実在性への問い──ミシェル・アンリとメーヌ・ド・ビランの「カテゴリー」を巡って」

【アトリエ】
11:30〜12:20
村松正隆(北海道大学)
「アンリ最後の小説『不躾な死体』を読む」


12:20〜13:30 昼食

13:30〜14:00 総会


【シンポジウム】
14:10〜17:00
テーマ:「アンリとプルースト 見えざる交錯」

*提題者
武藤剛史(共立女子大学名誉教授)
「印象の根源に立ち返る──プルーストとアンリ」

*コメンテーター
落合芳(龍谷大学)

*司会
村松正隆(北海道大学)



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第十三回研究大会


日時:2021年10月9日(土) 10:00-16:45
オンライン開催(Zoom使用)

大会プログラム(PDF)


 日本ミシェル・アンリ哲学会の第十三回研究大会はオンラインでの開催となります。『現出の本質』は20世紀後半のフランス哲学を代表する古典とも言うべき著作ですが、その中心となるテーゼは明快であるものの、それを導くための議論の細部に関しては、大部の著作だけに未解明の箇所がまだ多く残されています。そこで今回のシンポジウムはテーマを「『現出の本質』の解明」と設定し、「絶対者」という角度からこの著作の内実をさらに明らかにすることを目指して、『現出の本質』の翻訳者の一人である北村晋氏、アンリをはじめとしてフランス現象学を中心に研究する服部敬弘氏、そしてエックハルトを専門とする阿部善彦氏にご登壇いただきます。またシンポジウムに先立ち、アンリとジャン・ヴァールの近さと隔たりをめぐる研究発表と、ルノードー賞を受賞したアンリの文学作品『目を閉じて、愛』をめぐるアトリエが行われます。
 なお、会員には事前にメーリングリストを通してZoomのアクセス先をご案内いたします。また、会員以外の方は、お問い合わせいただければZoomのアクセス先をご案内いたしますので、大会に参加希望の方は事務局までお問い合わせ下さい。



プログラム

【研究発表】
10:00〜10:50
樋口雄哉(同志社大学)
「アンリとヴァール:隔たりと隔たりのなさ」

【アトリエ】
11:00〜11:50
村松正隆(北海道大学)
「〈生〉と〈文化〉の帰趨──『目を閉じて、愛』を読む」(仮)


12:00〜12:45 総会

12:45〜13:45 昼食


【シンポジウム】
13:45〜16:45
テーマ:「『現出の本質』の解明)」

*パネラー
阿部善彦(立教大学)
「『現出の本質』でエックハルトが例外的な思想家と評価されていることについて:39節、49節を中心に」

服部敬弘(同志社大学)
「内在と絶対者」

北村晋
「提題への応答」


*司会
本郷均(東京電機大学)


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第十二回研究大会


日時:2020年12月20日(日) 10:00-16:30
オンライン開催(Zoom使用)

大会プログラム(PDF)


 日本ミシェル・アンリ哲学会の第十二回研究大会はオンラインでの開催となります。シンポジウムのテーマは 昨年度に引き続き『精神分析の系譜』(1985年)の再検討です。『精神分析の系譜』という著作は、アンリが内在の現象学の観点からデカルト以降の近現代哲学史を大胆に裁断しようとした試みですが、その最終章はフロイトの精神分析への批判に当てられています。フロイト、そして『精神分析の系譜』では言及されていないものの、同時期の諸論考や対談によればひそかに念頭に置かれているラカン、今回のシンポジウムではこれら両者の精神分析とアンリの現象学がどのように交わるのかについて改めて検討するために、ロゴザンスキーのもとで学びアンリと精神分析に造詣の深い本間義啓氏、そして気鋭のラカン研究者である上尾真道氏に御登壇いただくことになりました。またシンポジウムに先立ち、アンリとラリュエルの関係をめぐる研究発表と、アンリの文学作品『王の息子』をめぐるアトリエが行なわれます。
 なお、今回、会員には、事前に、メーリングリストを通してZoomのアクセス先をご案内いたします。また、会員外の方は、お問い合わせいただければ、Zoomのアクセス先をご案内いたしますので、大会に参加希望の方は、下記の事務局までお問い合わせ下さい。



プログラム

【研究発表】
10:00〜10:50
米虫正巳(関西学院大学)
「生の現象学と非‐哲学──アンリとラリュエルの交差と分岐」

【アトリエ】
11:00〜11:50
村松正隆(北海道大学)
「アンリ・象徴・精神医療──『王の息子』を読む」


12:00〜12:30 総会

12:30〜13:30 昼食


【シンポジウム】
13:30〜16:30
テーマ:「『精神分析の系譜』再読(2)」

*パネラー
上尾真道(京都大学)
「胎児のコギト──アンリとラカンの情動論的交点をめぐって」

本間義啓(釧路公立大学)
「非脱自的時間と無意識 ──アンリにおける精神分析批判の射程」

*特定質問者・司会
村瀬鋼(成城大学)


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第十一回研究大会


日時:2019年6月8日(土) 12:30-18:00
会場:学習院大学中央教育棟12階 国際会議場

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JR目白駅から大会会場までの案内はこちら(PDF)

大会プログラム(PDF)


 日本ミシェル・アンリ哲学会の第十一回研究大会は、日本ショーペンハウアー協会との共催となります。アンリの主著の一つ『精神分析の系譜』(1985年)は、第1章のデカルト論については比較的取り上げられることも多いですが、著作全体としては研究が進んでいるとは言えません。そこでシンポジウムとして『精神分析の系譜』の再読・再考を企画しました。今回はその第一弾で、アンリがこの著作で4つの章を費やして論じているショーペンハウアーとニーチェに的を絞り、アンリによるこの両者の読解から何が生まれたのかを、日本ショーペンハウアー協会から梅田孝太氏と太田匡洋氏、本会からは伊原木大祐氏に御登壇いただき、会場を交えて考えようと思います。
 またシンポジウムに先立ち合評会が行なわれます。川瀬雅也氏の近著『生の現象学とは何か──ミシェル・アンリと木村敏のクロスオーバー』(法政大学出版局、2019年2月)を取り上げ、本郷均氏と佐藤愛氏に様々な角度からこの著作を検討していただき、著者である川瀬雅也氏の応答も交えて議論を行ないます。
 日本ミシェル・アンリ哲学会の研究大会は会員以外の方にも開かれています(参加無料)。ぜひ多くの方の参加をお待ちしています。



プログラム


12:30〜13:00 総会


【合評会】
13:15〜15:00
川瀬雅也『生の現象学とは何か──ミシェル・アンリと木村敏のクロスオーバー』(法政大学出版局、2019年2月)

評者
 本郷均(東京電機大学)
 佐藤愛(立命館大学)

著者
 川瀬雅也(神戸女学院大学・島根大学)


【シンポジウム】
15:20〜18:00
テーマ:『精神分析の系譜』再読(1)──ショーペンハウアーとニーチェをめぐって

パネラー
伊原木大祐(北九州市立大学)
「苦しみから共苦へ──生の現象学と意志の哲学」

梅田孝太(上智大学)
「矛盾の美学──ニーチェとアンリ」

太田匡洋(京都大学)
「類比と名づけ──アンリに対するショーペンハウアーからの応答」

司会 杉山直樹(学習院大学)


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第十回研究大会


日時:2018年6月9日(土) 10:00-18:00
会場:成城大学3号館311教室

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第十回大会プログラム(PDF)


 今回の研究大会は第十回ということで盛りだくさんのプログラムとなりました。まずアンリ研究で著名なフレデリック・セレール氏をお招きしての講演です。フィヒテの専門家でもあるセレール氏がアンリとフィヒテの関係をめぐっていかなる議論を展開されるのか期待されます。
 次にシンポジウムです。ミシェル・アンリが亡くなって15年以上が経ちましたが、アンリと近しかった、またアンリを意識しつつ距離を取っていたフランスの哲学者たちが、アンリの生前から現在にかけて精力的な活動を続けています。そこでシンポジウムではそうした哲学者たちに焦点を当てることにし、「ミシェル・アンリと現代フランス哲学」というテーマで、伊原木大祐氏、柿並良佑氏、本間義啓氏のお三方にご登壇いただくことになりました。マリオン、ナンシー、ロゴザンスキーとアンリの哲学の交わるところで、「肉」や「キリスト教」といった概念をめぐってはたしてどのような議論が展開されるでしょうか。
 講演とシンポジウムに先立っては、tonalité概念に関するミンコフスキーとアンリ、ハイデガーの比較をめぐって研究発表が1本、そしてアンリの文学作品(『若き士官』)をめぐるアトリエが企画されています。

 日本ミシェル・アンリ哲学会の研究大会は会員以外の方にも開かれています(参加無料)。ぜひ多くの方の参加をお待ちしています。



プログラム

【研究発表】
10:00〜10:50
佐藤愛(立命館大学)
「ウジェーヌ・ミンコフスキーのtonalité ― アンリ、ハイデガーとの比較から」

【アトリエ】
10:50〜11:40
村松正隆(北海道大学)
「『若き士官』における〈悪〉の諸形象」(仮)


11:40〜12:10 総会
12:10〜13:20 昼食


【講演】(日本語訳・通訳付き)
13:40〜14:30
Frédéric Seyler (DePaul University, USA.)
« De l'amour à l'auto-affection : De la Religionslehre de Fichte à la phénoméenologie radicale de Michel Henry »


【シンポジウム】
14:45〜18:00
テーマ:「ミシェル・アンリと現代フランス哲学」

パネラー
伊原木大祐(北九州市立大学)
「肉への二つのアプローチ ─ マリオンとアンリ」

柿並良佑(山形大学)
「キリスト教の非/脱構築 ― アンリとナンシー、否認された出会い」

本間義啓(大阪大学・成城大学)
「誕生、時間、聴声 ― ロゴザンスキーによるアンリ解釈」

司会
伊原木大祐

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第九回研究大会


日時:2017年6月10日(土) 11:00-18:00
会場:同志社大学今出川校地 良心館3階 RY316教室
   (良心館は地下鉄今出川駅北改札から直結)

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第九回大会プログラム(PDF)


 今回の第九回研究大会は、シンポジウム・テーマを会員のみなさんから募集して開催いたします。選ばれたテーマは「アンリと文学」。しかし、テーマ通りにパネリストを選出することには困難が伴い、企画担当スタッフが頭をひねった結果、テーマを「文学」から、「言語」、「語り」、「表現」などへ拡張して設定し、以下のようなパネリストの方々にお集まりいただきました。

 村松正隆氏には、アンリの小説『王の息子』を中心にして、小説という領域におけるアンリの言語実践のあり方について吟味していただきます。吉永和加氏には、アンリ言語論における言語の二重性と、表現することの限界について論じていただきます。そして、古荘匡義氏には、最晩年のアンリの思想をたどりながら、聖書の言葉を用いて思索を紡ぎ出すアンリの語り方について考察していただきます。アンリの小説からキリスト教思想までを「言語」、「語り」、「表現」というテーマで追う今回のシンポジウム、アンリという思想家、および、その思想にとって「言葉」が持つ意味を再考するよい機会となるでしょう。

 さらに、シンポジウムに先立っては、お二人の研究発表が企画されています。一つは、アンリの思想を通して物語創作の心術を導き出そうとするもの、もう一つは、アンリの芸術論の根底に共同体論を据えることで、アンリの芸術論を再考しようとする試みです。

 日本ミシェル・アンリ哲学会の研究大会は会員以外の方にも開かれています(参加無料)。ぜひ多くの方の参加をお待ちしています。




プログラム

【研究発表・午前】
11:00〜11:50
川邊一外(無所属)
「現象学的創作の心術──ミシェル・アンリのパトス的共同体を手引きとして」


11:50〜12:20 総会
12:20〜13:40 昼食


【研究発表・午後】
13:40〜14:30
山本美咲(広島市立大学)
「アンリの芸術論における「同時性」」


【シンポジウム】
14:40〜18:00
テーマ:「アンリと言語/表現/語りの問題」

パネラー
村松正隆(北海道大学)
「アンリの小説世界──『王の息子』を中心に」

吉永和加(岐阜聖徳学園大学)
「身体の言語:アンリにおける言語論の可能性」

古荘匡義(龍谷大学)
「キリストの語り、アンリの語り」

司会
村松正隆(北海道大学)

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第八回研究大会


日時:2016年6月11日(土) 11:00-18:00
会場:龍谷大学大阪梅田キャンパス セミナールーム
   (ヒルトンプラザウエストオフィスタワー14階)

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第八回大会プログラム(PDF)


 ミシェル・アンリの『見えないものを見る──カンディンスキーについて』は、アンリの著作の中でも特異な位置に立っていると言えます。言及されるのはもっぱらカンディンスキーの絵画論であり、哲学者、現象学者についての言及は、他の著作に比べると、圧倒的に少なくなっています。その意味で、この著作は「哲学や現象学についての予備知識なしに読める著作」だとは言えますが、しかし同時に、読者が「行間」を読むならば、そこには、従来の哲学や現象学への痛烈な批判、そして、アンリの「生の現象学」の積極的な主張があふれていること に気づかされることでしょう。また、本書は、芸術論としても特筆すべき著作だと言えます。そこでは、あらゆる芸術の本質である「表現すること」の意味についての深い考察が展開され、最終的に、読者は、人間の生にとっての芸術の意味の解明へと導かれていくのです。今回のシンポジウムは、現代哲学や美学を専門とされる三人の研究者をお招きし、こうした『見えないものを見る』に代表される、アンリの含蓄深い芸術論の多様な側面を浮き彫りしていただこうと考えています。
 さらに、シンポジウムに先立っては、お二人の研究発表が企画されています。一つは、アンリの思想を通して芸術創作を考えるもの、もう一つは、超越・内在・表象などの諸概念をめぐる哲学史の大きな展開のなかでアンリの思想を捉え直す試みです。
 日本ミシェル・アンリ哲学会の研究大会は会員以外の方にも開かれています(参加無料)。ぜひ多くの方の参加をお待ちしています。




プログラム


【研究発表・午前】
11:00〜11:50
川邊一外(無所属)
「創作に於ける情感性の問題」


11:50-12:20 総会
12:20-13:40 昼食


【研究発表・午後】
13:40-14:30
北村晋(早稲田大学)
「表象のエコノミーと内在」



【シンポジウム】
14:40〜18:00
テーマ:「アンリ芸術論をどう読むか」

パネラー
加國尚志(立命館大学)
「抽象芸術と感情──アンリの生の現象学とリオタールの崇高-前衛論から」

関村誠(広島市立大学)
「プロティノスのエイドスとミシェル・アンリのフォルム(仮題)」

本郷均(東京電機大学)
「夜と音楽をめぐって(仮題)」

司会
川瀬雅也(島根大学)

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第七回研究大会


日時:2015年6月13日(土) 10:30-18:20
会場:学習院大学 北二号館(文学部棟) 10階 大会議室

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第七回大会プログラム(PDF)


 日本ミシェル・アンリ哲学会の第七回研究大会を下記の通り開催いたします。

  「感情」の哲学者として知られるアンリにおいて、人間を「自己」として規定するのは表象する理性ではなく内在としての「情感性」であり、そうした自己の存在こそ真の実在の名に値します。こうした見方は西洋哲学史のなかでも注目すべきものですが、二〇世紀において感情に重要な意味を認めたもう一人の哲学者としてハイデガーを忘れることはできません。ハイデガーもまた、人間存在を根本的に規定する「気分」について深く論及しています。アンリはハイデガーを批判しますが、その批判の当否を超えて、この二人の哲学者が交叉しあう地点に、「感情」という問題を了解し直す新たな手段を見いだすことはできないでしょうか。今大会においては、このような問題意識のもと、両哲学者の一方を主要な研究対象としつつも他方をも視野に収めて思考されている三名の研究者をお招きし、シンポジウムを開催いたします。
  また、シンポジウムに先立っては、ヴァンサン・ジロー氏による講演のほか、研究者による二つの研究発表を行います。ジロー氏は中世哲学および現象学を専門としており、今回は、アンリの現象学に即して、美学=感性論を第一哲学として理解する試みを展開していただきます。また、研究発表の一つはアンリにおけるカフカ理解に注目したもの、もう一つはアンリとデリダとの間の実現しえたかもしれない対話を探るもので、現代哲学に関心を持つ聴き手にとってはとても刺激的な発表になるものと思われます。


  本学会の研究大会は会員以外の方も参加自由です(無料)。アンリや哲学・現代思想に興味をお持ちの方はどうぞお気軽にご参加ください。また大会終了後には懇親会も予定しております(有料)。



プログラム


【研究発表】
10:30-11:20
佐藤勇一(立命館大学)
「ミシェル・アンリ哲学における宗教思想家としてのカフカ」

11:20-12:10
米虫正巳(関西学院大学)
「内在の現象学の可能性と不可能性 ─ 出会い損なったアンリとデリダの遅ればせの対話」


12:10-13:10 昼食
13:10-14:00 第七回総会


【講演】
14:10-15:10
ヴァンサン・ジロー(京都大学白眉センター)
「第一哲学としての美学」


【ワークショップ】
15:20〜18:20
テーマ:「ハイデガーとアンリ ─ 感情の哲学という観点から」

パネラー
服部敬弘(日本学術振興会特別研究員・京都大学)
「アンリによるハイデガー批判再考 ─ 感情概念の射程と限界」

景山洋平(日本学術振興会特別研究員・東京大学)
「本質の言語と生命の言語 ─ ハイデガーのカント解釈の到達点とハイデガー・アンリの後期言語論」

古荘真敬(東京大学)
「感情と言語 ─ ハイデガーとアンリのあいだで。基礎的考察の試み。(仮)」

司会 川瀬雅也(島根大学)

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第六回研究大会


日時:2014年6月15日(日) 11:30-18:00
会場:成城大学 7号館 2階 723教室

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プログラム(PDF)


 日本ミシェル・アンリ哲学会の第六回研究大会を下記の通り開催いたします。

 今回のシンポジウムのテーマは「アンリとスピノザ」です。アンリの著作の中でスピノザへの言及は多いとは言えませんが、彼の最初期の仕事はスピノザ論であり、また、その最晩年にはスピノザへの密 かな回帰を見せています。アンリにとって、スピノザは、その出発点であると共にその到達点であると言えるでしょう。二人の特異な哲学者、アンリとスピノザの謎めいた関係を解きほぐすことは、両者の哲学に対して、これまでにない新しい光を当てることになるでしょう。今回は、パネラーとして、スピノザ、マルブランシュ、デカルトをはじめとする17世紀哲学と、アンリ、ドゥルーズなど20世紀哲学を専門とする鈴木泉氏、スピノザ研究の第一人者であり、アンリの『精神分析の系譜』の訳者の一人でもある上野修氏、そして、レヴィナスの翻訳者として知られており、スピノザとユダヤ思想にも造詣の深い合田正人氏をお招きし、ご提題いただきます。

 今大会ではさらに、一般発表が二つ行なわれます。一つは、自己の内なる〈生〉への受動性という点にアンリの哲学の独自性を見て取り、その暴力性と時間性という観点からアンリ的な受動性概念の究明を試みようとする本間義啓氏の発表です。もう一つは、アンリをハイデガーと対比させつつ、とりわけ両者の芸術論と言語論の比較検討を通して、アンリの生の現象学の可能性を明らかにしようとする川瀬雅也氏の発表です。

 本学会の研究大会は会員以外の方も参加自由です(無料)。アンリや哲学・現代思想に興味をお持ちの方はどうぞお気軽にご参加ください。また大会終了後には懇親会も予定しております(有料)。



11:30-12:00 第六回総会
12:00-12:50 昼食


【個人研究発表】
13:00-13:50
本間義啓(成城大学)
「〈生〉の暴力と時間性─アンリにおける受動性の概念について」

13:50-14:40 川瀬雅也(島根大学)
「アンリとハイデガーにおける存在と言葉」


【シンポジウム】
14:50〜18:00
テーマ:「アンリとスピノザ」

パネラー
鈴木泉(東京大学)(司会)
「個体と汎神論―アンリにおけるスピノザ/ライプニッツ問題」  

上野修(大阪大学)
「身体の真理としての魂─アンリとスピノザ」

合田正人(明治大学)
「『現出の本質』におけるスピノザの蝕と同書のレヴィナスへの作用の相関をめぐって(仮)」

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第五回研究大会


日時:2013年6月9日(日) 11:00-17:30
会場:関西学院大学 大阪梅田キャンパス1004教室
(大阪市北区茶屋町19-19 アプローズタワー10階)

アクセスマップはこちら
プログラム(PDF)



 2013年はミシェル・アンリの主著である『現出の本質』出版から50年にあたります。この大著においてその根本的な基礎が確立されたアンリの現象学は、特に晩年にはキリスト教との密接な関係のもとに、否定的にせよ肯定的にせよ、「神学的転回」とも呼ばれる相貌を見せることになります。そのような「転回」は『現出の本質』の中に既に胚胎していたのかどうか、それともそれは晩年における何らかの切断を表しているのかどうかなど、様々な問いを誘発しますが、今大会ではそのようなアンリの哲学とキリスト教との関係をめぐってシンポジウムを企画しました。シンポジウムでは、現代フランスの宗教哲学を専門とする佐藤啓介氏と、アンリ最晩年の『キリストの言葉』の翻訳者である武藤剛史氏を招き、この問題について討議します。

 今大会ではさらに、研究者による発表が二つ行なわれます。一つは教育学的観点からアンリの哲学を論じるという、これまでのアンリ研究にはなかった斬新な視点からの発表で、もう一つはアンリによるカントについての遺稿の調査の成果も盛り込んだ、哲学史的にも重要な取り組みです。これらの発表とシンポジウムを通じて、アンリ哲学の今日的な可能性の明確化と、哲学の歴史の中でのその位置づけの解明が可能となると期待されます。



【個人研究発表(午前)】
11:00-12:00
崎浜聡(大阪大学)
「生の現象学と教育 ─ 生の教育創成への序論」

12:00-13:00 昼食
13:00-13:40 第五回総会


【個人研究発表(午後)】
13:50-14:50
服部敬弘(日本学術振興会)
「意識の分析的統一 ─ アンリによるカント批判の意味」


【シンポジウム】
15:00〜17:30
テーマ:「アンリ哲学とキリスト教」

パネリスト
佐藤啓介(聖学院大学)
「ヨハネとアンリ ─ キリスト教思想からみるアンリ(仮)」

武藤剛史(共立女子大学)
「神の内在と超越 ─ アンリとキリスト教」

司会
榊原達哉(徳島文理大学)

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第四回研究大会


日時:2012年6月9日(土)
会場:学習院大学 目白キャンパス
     北二号館 (文学部研究棟) 10階 大会議室

学習院大学アクセスマップ
キャンパスマップ
プログラム(PDF)



【個人研究発表(午前)】

11:00-12:00
高岡寛(九州大学大学院OB)
「アンリにおける超越と内在──アンリによるハイデガー批判の検討」


12:00-13:00 昼食
13:00-13:50 第四回総会


【個人研究発表(午後)】

14:00-15:00
亀井大輔(立命館大学)
「デリダの自己触発論の射程──ハイデガー、アンリと対比して」



【ワークショップ】

15:15〜17:45
テーマ:「アンリとマルクス」

パネリスト
水野浩二(札幌国際大学)
「ミシェル・アンリの『現実性の哲学』」

杉山吉弘(札幌学院大学)
「ミシェル・アンリの『経済の哲学』」

司会
松葉祥一(神戸市看護大学)

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第三回研究大会


日時:2011年6月11日(土)
会場:立命館大学(衣笠キャンパス)
     末川記念会館 第三会議室

プログラム(PDF)



【個人研究発表(午前)】

11:00-12:00
榊原達哉(徳島文理大学)
「「肉」の現象学と「神」の現象学のあわいで──ミシェル・アンリ最晩年期における肉と受肉の問題」


12:00-13:00 昼食
13:00-14:00 第三回総会


【個人研究発表(午後)】

14:10-15:10
本郷均(東京電機大学)
「表現と直接性の隔たり ― アンリ・メルロ=ポンティ・カンディンスキー・シェーンベルク」


【ワークショップ】

15:20-17:50
「川瀬雅也著『経験のアルケオロジー』(勁草書房)をめぐって──アンリとフッサール/ベルクソン/メルロ=ポンティ」

川瀬雅也(佐世保工業高等専門学校)
「生命の現象学と〈経験のアルケオロジー〉」

和田渡(阪南大学)
「ヒュレーと環境Umgebung(生活世界)―アンリとフッサール―」

杉山直樹(学習院大学)
「多様性の経験論は何であり得るか――ベルクソンの立場から」

村瀬鋼(成城大学)
「世界の不思議と私の不思議―メルロ=ポンティとアンリの〈間〉」

司会
亀井大輔(立命館大学)

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第二回研究大会


日時:2010年7月4日(日) 10:30〜17:40
会場:東京大学(本郷キャンパス) 文学部法文二号館教員談話室
プログラム

【研究発表(午前)】
10:30〜11:20
 「出来事と情感性──現出の分析におけるアンリのハイデガー批判の意義とその問題性について──」
景山洋平(東京大学)

11:30〜12:20
「ミシェル・アンリの「生-の-世界」と「キリスト」の概念」
古荘匡義(京都大学)


12:20〜13:20  昼 食
13:20〜14:00  総 会


【研究発表(午後)】

14:10〜15:00
「M.アンリ現象学における内在の生と肉との関係」高山佳子(大阪大学)

15:10〜16:00
「一元論と二元論のあいだで──アンリとフィンクにおける「一元論/二元論」という概念について」
池田裕輔(立命館大学)


【講演】

16:10〜17:40
望月太郎氏(大阪大学)
「アンリとアーレント──「退きこもること」の意味──」

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日本ミシェル・アンリ哲学会 学会設立記念大会
(第一回研究大会)

 今大会は、学会の設立を記念する大会と位置づけ、愛知県立芸術大学の中敬夫氏の講演をはじめ、本学会の呼びかけ人でもある四名の研究発表を行いました。
 また、2010年1月13日、 大変残念なことに、 日本におけるアンリ研究の第一人者であられる山形頼洋先生がご逝去されました。今大会は、会員の同意のもと、山形頼洋先生の追悼の意味も込めて開催いたしました。本来ならば、山形先生には、スタートを切ったばかりの本学会の研究上のリード役をお願いしたかったのですが、その設立記念大会が山形先生の追悼の会となってしまったことが残念でなりません。本学会としては、アンリ哲学に関して活発な議論を交わすことで、日本におけるアンリ研究の道を開かれた山形頼洋先生の業績を偲びたいと考えております。



日時:2010年3月26日(金)
10時〜17時45分
場所:同志社大学(今出川キャンパス) 寧静館5階会議室

第一回大会の大会プログラムのPDF版はこちら



大会プログラム

10:00
開会の挨拶
川瀬雅也(佐世保工業高等専門学校)


【研究発表(午前)】
10:10〜11:00
「生の自己刺激──アンリのフロイト読解をめぐって」
伊原木大祐(北九州市立大学)

11:10〜12:00
「Verbum caro factum──ミシェルとジャン=リュックの『あいだ』で考えること」
榊原達哉(徳島文理大学)


12:00〜13:00  昼 食
13:00〜14:00  総 会


【研究発表(午後)】
14:10〜15:00
「内在と超越の間の生──アンリとレヴィナス」
米虫正巳(関西学院大学)

15:10〜16:00
「生命と文化──アンリとベルクソンの近さと遠さ」
川瀬雅也(佐世保工業高等専門学校)


【講演】
16:15〜17:45
中敬夫氏(愛知県立芸術大学)
「受苦する神の自由/非自由――シェリングとミシェル・アンリ」


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個人研究発表の募集

発表を希望される方は、
・氏名
・発表タイトル
・レジュメ(1000字程度)
を記載したテキスト形式あるいはdoc形式の文章ファイルを添付した電子メールを、事務局のメールアドレス(sj.michel.henry@gmail.com)に送付してください。

応募締切は1月末日の予定です。

また、非会員の方でも、発表申込と同時に入会申込をしていただければ、発表していただくことができます。
発表申込のメールに、
・お名前(ふりがな)
・ご所属
・ご住所
・お電話番号
・E-mailアドレス
をご記入下さい。

なお、提出いただきましたレジュメは、運営スタッフで審査し、その後研究大会担当スタッフから再度、発表希望者にご連絡いたします。

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