前作で見せた、
アタックの強い個性的な演奏は影をひそめ、
正直言って、物足りない
"BRIO"
RANDY PORTER(p), JOHN WIITALA(b), REINHARDT MELZ(ds)
2003年10、12月 スタジオ録音 (HEAVYWOOD HW7883) 


RANDY PORTERと言えばJAZZ批評 124.の"EIGHT LITTLE FEET"が名盤として思い浮かぶ。このRANDY POTERとかJAZZ批評 167.のJOHN HARRISON Vにはアメリカのジャズの懐の深さを感じずにはいられない。まだまだ有名と言うには及ばないが、質の高いプレイヤーが虎視眈々と日の目を見るのを待っているという印象を持たせる。
前回のメンバーとはベースもドラムスを替わっている。個性的なベーシストBOB MAGNUSSONが抜けて強いドライブ感とエモーションが減った。個性がなくなったと言うべきか、灰汁が抜けたと言うべきか、少し物足りない。

@BCFGがRANDY PORTERのオリジナル。
                
@"BRIO" 印象的なテーマであるが、ジャズらしくないと言えばジャズらしくない。最後までスカッとしない。
A"ANYTHING GOES" この曲はCOLE PORTERの曲だったのか!最近ではJAZZ批評 181.でBRAD MEHLDAUが演奏しているが、ここでもリズムが複雑怪奇。アドリブに入ると4ビートを刻む。
B"JULIAN" RANDY PORTERの美しいオリジナル。このピアニスト、結構、泥臭い曲を書いたかと思うと、こういう、この上なく美しい曲も書ける。アルコールでもチビリと胃に流し込みながら、ゆっくりと味わって欲しい曲だ。

C"THREE STRANDS" オリジナルの泥臭いテーマ。アドリブの途中から4ビートを刻み始めるがノリがもうひとつというところか。
D"NIGHT AND DAY" これもCOLE PORTERの名曲。定型のリズムパターンを使っている。
E"I'LL BE AROUND" これも美しい曲だけどもう一捻り躍動感があれば、なお、結構。

F"WEIRD WEATHER" 
G"SIRIUS" 
H"GREEN DOLPHIN STREET" スタンダード・ナンバー。
I"BABY, BABY ALL THE TIME" 
J"RELAXIN' AT THE CAMARILLO" CHARLIE PARKERの名曲。
K"TADD'S DELIGHT" TADD DAMERONの個性的な曲。まるで違う曲のようなアレンジが施されている。
 
前作で見せた、アタックの強い個性的な演奏に痺れた者にとって、今回のアルバムは正直言って物足りない。これには、ベースとドラムスのメンバー変更が大きく影響していると思う。

余談であるが、この「独断的JAZZ批評」も回を重ねて200回まで来た。この間、3年と1ヶ月。我ながら、良くぞここまで来たと思う。いつまで続くのか自分にも分からないが、ジャズに対する強い興味と興奮を覚える間は継続していきたいと思う。   (2004.06.01)



RANDY PORTER

独断的JAZZ批評 200.