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『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』 | |||||
監督 江口カン
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二年前に観た『ザ・ファブル』では、役者陣に感心したのだが、本作はアクション設計に恐れ入った。なかでも、オープニングの駐車場でのカーアクション・カースタントには本当に驚いた。日本映画でもここまで来ているのかと魂消てしまった。 先ごろ観たばかりの『Mr. ノーバディ』の洗練された切れ味には及ばないように思うけれど、負けず劣らずの小ネタやボケがふんだんに折り込まれていて、その玉石混交に微苦笑しながら、大いに楽しんだ。 前作を観たときのメモには、「話はともかく役者陣が流石だったなー。ある種の演じやすさがあるにしても、立派なもんだ。あの壁の狭間を駆け上がる場面、岡田准一が実際にやったのだろうか。彼なら、やれるかもしれないと思わされるところが凄いよな。 十五年前の『東京タワー』['04]ばりの全裸場面を無駄に晒してもいた。山本美月も、無駄に変顔させられて“体当たり感”出していたし、柳楽優弥は、もはや十八番という感じ(笑)。向井理も、厭らしさを良く出していたように思う。しかし、やっぱり岡田准一だ。大したもんだ。」と残していたが、本作でもやはり岡田准一は大したものだと思う。 先ごろ『るろうに剣心 最終章』を観た際に「神谷薫を演じた武井咲に思わぬ艶が滲み出ていて目を惹いた」ことからすると、ミサキを演じた山本美月はむしろ艶が衰えたように感じられて、少々残念だった。木村文乃の演じたヨウコは、前作よりも弾けていて好かったような気がする。 ただ抜刀斎の殺さない剣と比べると、やはり銃撃だと死なせない弾というのが取って付けた苦肉の代物のように思えてならなかったりもした。 | |||||
by ヤマ '21. 7.23. TOHOシネマズ4 | |||||
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