あなたの知らない夕張ツアー
2018年10月21日、夕張市街地を巡る、
炭鉱跡地探索ツアーを開催。
約7か所を探検する。
美唄ツアーリピート参加者と新規の方々男女計17名。
今回は
shikibrand_様
hirade様
戯言使い はっしー様
等
SNS上有名な方々の参加もあり、他の参加者も驚きを隠せないようだ。
事故の過去や夕張の歴史についてミーティング後、早速出発。
まずは真谷地炭鉱通気立坑に案内。
傾斜したホッパーや過去に残存していた事務所跡などにも話が及ぶ。
快晴の秋晴れの中、
炭鉱跡地を歩く。
本坑は昭和62年閉山と、比較的最近まで稼働していた炭鉱だ。
選炭所下部の謎の隧道に潜る。
廃隧道に入坑するのは初めての方も多いようだ。
人数が多く、交代で入っていただく。
かなりの奥まで皆さん入坑する。
積込施設やかつてのコンベヤーの
存在を想像される方もいる。
紅葉の中、全員で森を歩く。
複数での参加ではなく、単独で参加の方も多く、
皆さんのお話しを聞く。
その後、各車で少し移動し平和坑に到着。
廃橋梁の下部の遺構を紹介する。
皆さんもかなり打ち解けてきたようだ。
「平和坑」のズリ山下では人道・水平の各坑口に到達する。
17名ともなると長い列になるが、
皆さん譲り合って、長い隊列ができている。
そして到達した人道斜坑。
北炭の意匠などに参加者は興味津々。
昭和37年の「スクラップ&ビルド政策」に起因する、
密閉、そして閉山に伴う補助金等についてガイドを行う。
坑口からは少しハードなルートを抜けて、
志幌加別川へ向かう。
坑口で十分驚きの参加者もいらっしゃるが更に大きな遺構がある。
川沿いに残る未選ビンへの投入施設。
ここから選炭前の原炭を2基の未選ビンに投入し、
川向うの選炭施設に運んだのだ。
もちろん廃墟の内部も探索する。
安全には配慮しつつ、
通常のガイドツアーでは味わえない域まで案内する。
市街地の食堂にて昼食後、更にスキー場から山中へ進む。
廃墟写真が目的の方、デザイン系の方、探索好きの方、
多種の趣味の方と交流できるのも醍醐味の一つだ。
林道が鹿道に狭まった辺りで坑口「橋立坑」だ。
大正7年に坑口名が整理統一されたことについてレクチャーする。
するとすぐに、補佐的な説明をしていただける専門家もいる。
温泉の流れる川を順序良く渡る。
白い湯の華の浮く川に感嘆の声を上げる参加者もいらっしゃる。
坑口名は日本三景、河川名、神社名などから名付けられる。
到達した坑口「松島坑」だ。
圧巻の大きさに参加者は興奮気味。
各自、自由に散策する。
下部からの全景を撮影後、坑口を目指す。
温泉の硫黄臭と吹き出す鉱泉の音、
そして秋晴れの紅葉の中、全員で登る。
昭和47年閉山の坑口。
もちろん内部も案内する。
内部はすぐに埋没しているが、温泉の吹き出す様は圧巻だ。
再び順序良く渡渉する。
この頃には参加者は打ち解け、
後方で笑い声が聞こえたりしている。
第一坑付近の北上坑へ接近する。
この付近は河川名で統一された坑口が集中している。
ここは明治時代開坑の古い坑口。
少し上流の丁未坑。
ここは坑口が連続するため、
皆さんお忙しいようだ。
上流の千歳坑は少し入坑可能だ。
皆さん、坑口に群がる。
昼からは汗ばむ陽気となってきた。
ここからは第2坑4区へ、山道の移動だ。
遅れる方がいないか、確認しながら登る。
次の遺構までは40分程度の徒歩となる。
いよいよ到達したのは、「大新坑」。
何度となく訪れた廃墟であるが、ここはぜひ皆さんに見ていただきたかった。
さあ、のらくろの落書きをみんなで探そう。
大正の雰囲気を残す巻上室の廃祉。
閉山後、高価な機器を搬出するために
屋根を抜いたことなどを解説。
中央部には扇風機の廃墟が残る。
完全な形で残存していることに、
驚く参加者もいらっしゃる。
21qにも及ぶベルトコンベヤーの話などを伝える。
かつて存在した集団ベルト斜坑は、
50t/時、4,800馬力の機関で稼働した。
歴史村近くの「新第二炭鉱」に到達。
ここには入気斜坑とその扇風機が残存する。
昭和52年閉山の静かな痕跡を見る。
きわどい廃橋を渡り、多少の藪を進むと、
この先にには地すべり跡と、
新第二炭鉱の送風設備が見れる。
もちろん施設内にも入構する。
ここは地すべりにより、
床の高さが異常に高い。
給水の施設跡や送風関連の施設跡を、
各自、自由に探索する。
かなりの山中である。
新第二炭鉱奥の送風機施設跡。
扇風機の台座や配管なども残存するが、
各自の興味の個所が異なることも面白い。
斜坑跡である。
藪をものともせず、接近する参加者たち。
時期的にはいいものの、少しの藪漕ぎも必要だ。
今回は参加者数が多く、各遺構を各自のペースで、
ゆっくり見れなかったのが反省点だ。
多くの方と知り合えたことは財産だが
皆さんの充実感が得られたか、少し疑問が残ってしまった。
参加の皆様、お疲れ様でした。
また、たいへんありがとうございました。