羽幌炭鉱 上羽幌浄水場跡 探検: 北の細道 上羽幌坑

上羽幌浄水場で誤記を見つける





北海道羽幌町

 水は地球上に約14億q3あり、その内97.5%は海水である。
残り2.5%の淡水の中で約70%は南極などの氷となる。
つまり生活に使用できる淡水は総水量の0.75%しかなく、更に循環している水は約0.05%と言われる。
その少ない淡水の循環水の一部を我々は日常生活に使用していることとなる。

また地球上の淡水は海から蒸発して雲になり、10〜15日後に雨となって降り注ぐ。
その降水量は世界平均が880oの中、日本は1,718oと約2倍あり恵まれているように見える。
しかし人口密度の高い日本は、1人当たりの降水量が世界平均の1/3という状況だ。

そして狭い国土は川の長さに影響し、その河川延長は平均200q足らずとなる。
山間部に降った雨は2日で海に到達、それも台風や梅雨の時期に集中し、
大部分が利用されないまま海に流出している。
これら貴重な水道を確保するのが浄水場の伎倆なのである。


羽幌本坑(三毛別)築別坑上羽幌坑から構成される羽幌炭鉱のある羽幌町内の水道事業において、
閉山(昭和45年)時期の給水人口推移は以下となる。

給水人口推移(単位/名)

  区分   計画   昭和43年4月   昭和43年10月   昭和44年3月   昭和45年3月
 築別  10,000  5,829  5,404  4,925  4,180
 三毛別(本坑)  5,200  4,680  4,620  4,480  4,183
 上羽幌  3,600  2,370  2,200  2,180  1,931
 合計  18,800  12,879  12,224  11,585  10,294

給水人口は閉山に伴いなだらかに減少し、閉山間際は計画の約55%に留まっている。
つまり外部への人口流出が数字として表れている。

上羽幌簡易水道事業は、昭和26年(1951)に創設され、
昭和42年(1967)に隣接する奥羽幌簡易水道を統合し、計画給水人口 3,600 人、
計画 1 日最大給水量 594m3 /日の規模を持っていたが、
炭砿閉山による過疎化により現在は休止している。

今回はこの羽幌炭鉱 上羽幌坑にかつて存在した浄水場の探索だ。
紹介した築別坑 浄水場とも 異なる機構、そしてそのメカニズム。

浄水場の基本的な機能とともに、 現地に残る廃祉を探索したいと思う。




プレシピテータ・傾斜板沈降装置・横流式沈殿槽・・・




制御盤浄水場とは パイピングギャラリ上羽幌浄水場



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