築別炭鉱 浄水場跡 探検: 北の細道 築別炭鉱

築別浄水場で凝集沈殿装置に遭う





北海道羽幌町

 生物の基礎単位となっている細胞は水を薄い膜で包んだようなものだと言われている。
つまり地球上の生物はその体のほとんどが水からできている。
男性は約60%、女性は約55%、赤ちゃんに至ってはその身体の約80%が水で構成され、
その内、45%が細胞、15%が血液やリンパ液、 また血液のうち90%は水だと言われている。

このように半分以上が水でできている人間にはすべからく、1日、2,3リットルの水が必要で、
これは年間にすると約1tの水となる。
この飲料水の確保、これが浄水場の技倆なのである。


羽幌本坑(三毛別)築別坑上羽幌坑から構成される羽幌炭鉱のある羽幌町内の水道事業は、
昭和38年(1963)当時、市街水道事業と炭礦水道事業に分割されていた。
これは公営企業法の適用に伴い独立採算制の企業会計へと移行した表れだ。

市街水道事業は市街・焼尻・(天売)・曙の三か所となり、
炭礦水道事業は羽幌本坑(三毛別)・築別・上羽幌を管轄することになっていた。

それぞれに浄水場が設置され、「給水人口」 給水区域内に居住し、水道により給水を受けている人口 は市街水道事業が合計12,807名、
炭礦水道事業が合計12,879名とどちらも遜色のない数値となっていた。


築別上水道は、昭和28年(1953)旧築別炭砿を給水区域として創設され、
昭和35年(1960)に水量拡張を行い、計画給水人口 10,000 人、
計画 1 日最大給水量 2,400m3 /日の規模を持っていたが、
炭砿閉山とともに、昭和 46(1671 年)年に休止している。

今回はこの築別炭鉱にかつて存在した浄水場の探索だ。
現代の浄水施設とは異なる機構、そしてその痕跡。

浄水場の基本的なメカニズムを検証したうえで、
現地に残る機器のからくりを紐解きたいと思う。




硫酸バンド・パイピングギャラリ・アクセレータ・・・




四塩化炭素浄水場とは アクセレータ築別浄水場



トップページへ