ねこたび日記

秋空に 夢追う猫の 瞳かな

2018.11.4~10 瀬戸内

~遠方の猫たちに会いに出かけた旅の記録を日記風に綴ります~

「ねこたび日記」バックナンバーはこちら

 怒和島   青島   睦月島   塩飽本島   佐柳島 


第一部 「怒和島」

2018年11月4日(日)快晴 怒和島 
昨夜は道後温泉に浸かり、ゆったりと心身ともにリフレッシュしてから早めに宿に入りました。
松山に着いたのは昼下がり。
以前はどこに行くにも朝一便でその日の午後から撮影開始!ということが多かったんですが、最近は初日は移動日に充てて撮影なしということが多くなってきましたね。
初日からいきなり撮影という負荷?にちょっと耐えられなくなってきたような。トシですかね?(^^;
そんなわけで今朝も朝寝坊。7時過ぎに起床。ゆったり朝食を取り、8時過ぎに宿を出て市電で松山市へ。そこから伊予鉄郊外線に乗ってやってきたのはもう馴染みも深い高浜港。
中島汽船の乗船券売り場で買った切符、今回はちょっとお高い。1,220円なり。
今日の行先は怒和島。津和地島と並んで忽那諸島の西端に位置するこの島はここからフェリーで2時間半の行程。
秋の瀬戸内猫旅のはじめはゆったりとした船旅です。
実はこの怒和島、前回5月の旅の時に時間が取れず訪問を断念した島。
風景が美しいという話は前々から聞いていて、一度は訪問したいと考えていた島でした。別に猫が多いという島ではありませんが一週間の旅、じっくりと風景写真を撮る日も欲しい。それには晴れた日がいい。そこで初日の移動日を除いた松山滞在の3日間、初日か二日目に晴れたらここに行こうという計画を立ててありました。
高浜発9:25のフェリー。高浜を出ると釣島、神浦(中島)、二神(二神島)、津和地(津和地島)、元怒和(怒和島)、上怒和(怒和島)、西中(中島)と寄港していきます。今回の目的地は上怒和。到着予定時刻は11:36。
優雅な島めぐりの船旅です。
空は快晴。雲がのんびりと流れ…。でもまだ夏の名残が残る空の色。もう11月なのに。今日の予想気温はまた20℃超え。
海に目をやれば、色とりどりの帆を立てた漁船が白波を立てて走っていく。
遊漁船もいますね。船上の談笑が聞こえるようでした。
波静かな海。海を眺めるのに疲れたら船室に戻ってのんびり休んでテレビ見て。また手持無沙汰になったらカメラ持って甲板に出て。
こんなゆったりした船旅はめったにできません。考えてみれば贅沢な旅かもしれませんね。
津和地島を出て怒和島へ。最初に寄港するのは島の西側にある元怒和。そこでは降りずに次の上怒和港まで行きます。
島の南側を回っていくと、怒和島のシンボル・丸子鼻が見えてきます。上怒和に入港です。
今日は日曜ですが観光で来たのは私一人のようで…。(^^;
この島は離島めぐりの旅人と一部の風景写真家が訪れる程度で、あまり知られてはいません。
港からちょっと歩いたところで見かけたこんな車。独特のハンドル。
その音から「バタバタ」と呼ばれるこの車は、山上のみかん畑と集落の間を行き来する荷運び用。忽那諸島ではよく見かけますね。
上怒和漁港。
後にある丸い丘が丸子鼻。上怒和漁港に突き出るような半島状のこの小山には、こんな悲しい言い伝えがあります。
昔、大晦日の夜に嵐で難破した船がこの沖で沈み、乗っていた丸子姫という美しい姫も命を断ちました。以来、旧暦の大晦日の夜になるとこの世に未練を残した丸子姫の想いを宿した怪しい灯が丸子鼻の沖に現れると言われています。ちょっとコワイ話。(^^;
その丸子鼻を入れた砂浜の風景を撮りたくてここに来たようなもの。
港から10分ほど歩き、それと思しき場所にたどり着きました。
空の色がもうちょっと青いとよかったんだけど…まあもう正午近いから仕方ないですね。今度来るときは朝の高速船にしよう。
そう、もうお昼なんだっけ。
当然ながら今日もお昼ご飯は持参。松山のコンビニでおにぎりを買っておきました。島にも商店はあるようですが、常に開いてるとは限らないですし場所も知らない。今日は日曜だからお休みの可能性が大ですしね。
バッグからビニール袋を出して浜に出る階段に腰掛けながらお食事。いい風景を見ながら食べるおにぎりは美味しい♪
…と、お食事半ばで背後から視線を浴びせられているような錯覚を。いや錯覚じゃないな。誰かいる気配。ひょっとして地元の人に見られてる?
振り返ってみると、
え?
反対側からも「ニャー!」
え?え?え?
そのすぐ脇からも、
なんだかあちこちからワラワラと猫が出てきました。聞いてないぞ~!この島にこんなに猫がいるなんて話。(^^;
いや、どこの島でも多少は猫がいるのは当たり前。でもね。港からここまで歩いてくる間はそれこそ「猫の子一匹」見なかったんですけどね~。
どうやら私が食べてるおにぎりのニオイにつられて出てきたか、それともビニール袋の音に反応したか。参ったな~。
おにぎり食べさせるわけにはいかないし、カリカリは明日の青島用のつもりで袋ごと宿に置いてきてしまっている。でも、何かなかったか…?
バッグの中をまさぐると「シーバ」が一袋半。昨日の朝、地元の猫たちにあげた残りが。
ここは集落から離れた海岸だし、まあちょっとだけなら…。とにかく私のおにぎりから目をそらさせなきゃ安心してお食事できないのでシーバを一握りテトラポッドのそばに置いて猫たちを誘導。陽動作戦?の間に急いでおにぎりを口の中に。あわてて食べたので喉につかえた。(^^;
後で島の方に訊いたら、
「猫?そりゃおるにはおるけど、そんなに多くないよ。ほかのとこ(島)とそんな変わらんよ」
という話でしたが…。
たまたまここに集まってただけでしょうかね。
食べ終わっても、なぜか私のそばを離れずにウロウロしてる猫たち。期せずして撮影会状態に。(^^;
幸いバックの風景もいいしね。
テトラポッドのすき間というのは、海辺で暮らす猫たちにとっては絶好の隠れ場所みたいです。暑さや風も防げるし、引き潮で残された小魚や浜辺の小動物なんかがひっかかって残ってることもあるようですしね。
それにしても、ここには「風景写真」を撮りに来たつもりなんだけどなぁ~。まあ、猫入りの海風景ということで。(^^;
一般的に猫というのは水が苦手なはずですが、ここに限らず島猫の多くはけっこう浜辺を歩いたりする猫が多いです。ひとつにはさきほど書いたように小動物がいたりするので彼らにとってはエサの宝庫なのかもしれない。波との間合いもちゃんと心得ていて、波が砂浜を濡らす手前のギリギリの距離を保って歩いてたりします。
しばらくすると仔猫も出てきました。見たところ生後2ヶ月程度かな?姉妹のようです。三毛猫ですから雄と言うことは十中八九ナイ。
そばまで来て私をガン見。物怖じしませんね~。(^^;
浜辺から階段を上って堤防脇の道に戻ると、この子たちもついてきちゃいました。意外に懐っこい。島の人から優しくしてもらってるんでしょうね。島猫ってけっこう毛並みが乱れている子が多いものですが、ここにいた子はみんな毛並みも顔もきれいでした。
それにしても本当に海がきれい。ついつい縦位置を取りたくなります。階段の降り口は格好のアングル。
向こうに見える島は中島。地図で見るとわかりますが、この忽那諸島は西から東に津和地島・怒和島・中島・睦月島・野忽那島と比較的大きな島が5つ並び、その南に二神島や釣島などの小さな島が浮かんでいます。西端の津和地島の西隣は情島ですが、そこはもう山口県。
大きな5つの島の間には「瀬戸」と呼ばれる狭い海峡があり、そこでは潮の流れが速くなっていて時には渦も見られます。「瀬戸内海」という名はその「瀬戸」が多い内海ということなのでしょう。
津和地島と怒和島の間は「津和地瀬戸」、怒和島と中島の間は「部屋ノ瀬戸」、睦月島と野忽那島の間は「芋子瀬戸」と呼ばれますが、なぜか中島と睦月島の間は「瀬木戸海峡」と呼ばれます。そこだけは速い潮流が生じていないのかもしれないですね。
この二匹の茶トラは兄弟かな?平和な風景。(^^;
せっかくなのでまた堤防上で撮影会。ちゃんとカメラ目線くれます。(^^;
ちょっと角度を変えて丸子鼻バックで。はるか向こうに霞んで見えるのは大館場島でしょうか。
11月にしてはちょっと強い日差し。それでも彼らにとってはちょうどいいのかな…。
結局小一時間、猫撮影をしてしまいました。(^^;
ちょっと本来の目的を忘れかけていたようなので、海岸を離れて上怒和集落へ行ってみます。
Home Next