お悩みの症状について

更年期障害


漢方ではこう考えます

更年期障害とは、女性の更年期(性成熟期から老年期へ移行する期間)に起こるさまざまな不定愁訴症候群(肩こり、不眠、頭痛、腰痛、イライラなど)を指します。40代から50代にかけて、症状の個人差はあるものの、誰でも経験するといわれています。

性成熟期から更年期になると、卵巣機能が低下して性ホルモンの分泌が減少するようになります。このため、内分泌機能の失調にともなって自律神経の失調状態を招いてしまい、不定愁訴が起こりやすくなるのです。

 

 漢方では、こうした卵巣機能や性ホルモンの代謝は「腎(じん)のはたらき」によるものと考えています。「腎」は人の成長や発育に欠かせない臓腑で、きわめて幅広い活動をしています。腎のはたらきが低下して卵巣機能が衰退すると、目の疲れや目のかすみ、生理不順、腰が重だるい、腰痛、疲れやすい、皮膚が乾燥する、などの症状が現れるようになります。更年期に起こりやすいこれらの症状は、腎が衰える「腎虚(じんきょ)」が根本原因であると考えられています。