Vienna [June, 1987]

 スイスで学会発表の機会があり出張。翌週以降の行動予定から、Viennaに立ち寄るのが便利だと無理に理由を作って、二度目のVienna訪問を実現しました。前回は準備不足と体調不良で十分に見て歩けなかったので、可能な限りの準備をしての再挑戦です。Olympus XAで撮った写真をscanして使っています。
 街の紹介は省略して、Boschに限定すると、誰もが行く美術史美術館に"十字架を担うキリスト"があり、この作品は2001年のRotterdamにも貸し出されていました。もう一つ重要な作品である"最後の審判"は造形美術大学にあり、普通の美術館ほど開館時間が長くないので、事前調査が必須です。

 Karlsplatz駅のすぐ近くにある造形美術大学は、Akademie der Bildenden Kunsteといいます。入り口で、15シリングを払いました。  目指すBoschは二階にあります。Gemaldegalerieの矢印を頼りに、人気のない廊下を延々と歩いているところです。
 展示室の入り口に到着しました。ほっとするとともに、巡礼としては緊張する一瞬です。もう少し照明がちゃんとしていればと思いつつ、ゆっくりと時間を掛けて鑑賞。

 ここでも、いつかはLisbonに行き、"聖アントニウスの誘惑"を見ようと決意を新たにしました。そうは言っても、なかなか行ける土地ではなく、実現したのは20年後の2007年でした。

 ここに来るまでに鑑賞したBoschは、Washington D. C.にある"守銭奴の死" (1979)と New Yorkの"三賢王礼拝" (1981)Londonの"荊冠のキリスト"とMadridのプラド美術館にあるすばらしいコレクション (1985)。Parisの"阿呆の船" (1982)などでした。

 翌年の1988年にやっとMunichに行く機会ができ、小さいとは言え重要な作品("最後の審判"の断片)を観ることができました。この辺から「巡礼」を意識して動き始めたと記憶しています。
 
 何度も通った美術史美術館。これは2001年9月の写真です。同じOlympusのcameraでも、digitalになっていました。
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