≪ プロローグ ≫ |
ハズの休暇をパリとフォンテヌブローで過ごしてきました。
美術史の聴講を修了したということもあり、
旅行のテーマは美術館めぐりと決めました。
候補地は他にもありましたが、
季節と期間を考えると、やはりここでしょう・・・と。
最後にパリを訪れたのは・・・
ドイツから帰国する一週間前のことでしたので
あと10日で9年になります。
そんなに時間が経っていようとは信じられません。
感覚的には、帰国後の2〜3年間より ずっと ず〜〜っと近いのです。
違和感なくメトロに乗って美術館に行き、
街歩きをしてお目当てのお店でマカロンを求め・・・
チュイルリー公園では・・・
雪の上を歩くらぶりぃ*エンテ♪に思いがけず逢い、
たくさんの鳥さんに遊んでもらいました。
ワインとチーズとテリーヌとパテをテイクアウトしてお部屋でいただいたり、
ミシュランの☆レストラン☆でグルメしたり・・・。
郊外での一日は予定を変更して
リヨン駅からSNCFでフォンテヌブローへ行き、
芸術と歴史のお城で名画鑑賞を・・・。
素敵な佇まいが好ましく並び、閑静でいい街でした。
それから・・・
どうして今まで気付かなかったのか・・・
ジャックマール・アンドレ美術館はかなりのお気に入りになりました。
少しずつ楽しみながら【パリの休日】を書いていこうと思います。
それにしても・・・
聴講した美術史は世界史への入口であって
やっとスタート地点に着いた感じです。
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≪パリの休日♪1日目≫ |
2.Mars 2005
セントレア空港からパリまで12時間30分のフライト。
セントレアに行くまでにも約2時間要しています。
日本が世界の中心だと思っていたのはいくつの頃までだったのでしょうか・・・
ヨーロッパがいいなぁと感じるのは
ほんの些細なマナーの中にもあります。
扉を通った後、あとから来る人のため押さえて待っている。
それが当然だと今も思っています。
*
シャルル・ド・ゴール空港ターミナル2に到着。
ルフトハンザ航空を使って行っていた時はターミナル1に発着していました。
あのドーナツ型の未来都市のような動く歩道のチューブではなく
スッキリした空間に降りたときにはちょっと拍子抜けしました。
あのくねくねした異次元に向かうチューブが結構お気に入りだったのですもの。
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≪パリの休日♪2日目≫ |
いいね。やっぱりいいねぇ
長い休みでなくても全然平気だね
*
ハズも とってもご満悦。
パリ滞在中から何度か耳にしましたし
帰ってからもこんな感じ。
もちろん私も!
異論なし♪
*
*
フランクフルト〜パリは、飛行機で約1時間。
東京〜大阪の距離でした。
なので、2〜3泊で何度か訪れていました。
ルーブル美術館*オルセー美術館*オランジュリー美術館
マルモッタン美術館*ロダン美術館*クリューニー美術館usw.
*
3.Mars 2005 雪
約30年ぶりの寒さだそうです。
雲に覆われどんよりしたヨーロッパの冬空は好き。
雪。雪。雪がほんの少しですが降っています。
カルネ(メトロ回数券)を使ってルーヴル美術館までメトロで行きました。
(ルーヴル美術館)
−サモトラケのニケ−
ニケの前に立つと、
ルーヴルに帰ってきと思えます。
これから一緒に美の世界へ羽ばたこうと誘われているようにワクワクします。
そんな気がするのです。
*
★ ルーヴル美術館 ★
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≪パリの休日♪3日目≫ |
宿泊しているホテルは、
ドイツ在住中、遊びに来た両親と共に利用したところです。
その時は美術館巡りをしたり、ヴァトームーシュでディナークルーズをしたり
パリからロンドンへユーロスターで移動したり・・・しました。
同じホテルに滞在すると父に告げたら
ホテル周辺や訪れた場所を事細かに覚えていて
それを私に話すのが
なんとも そこはかとなく嬉しそうに見えました。
*
*
4.Mars 2005
お天気も回復。
郊外へ行こうと決めました。
マイナス8時間の時差があるので、朝早く目覚めます。
2度寝しないでガイドブックや美術の本を開いたりして時間を使いました。
時差ボケをなるべく解消しないようにしていました。
【フォンテヌブロー】
歴史的にもとても興味深そうなので
フォンテヌブロー城へ足を伸ばすことにしました。
パリ・リヨン駅
時刻表を調べずにリヨン駅に行きましたので
あいにく約1時間待ち。。。。
駅周辺をぶらりとしようと出てみましたが かなり冷えていて、
すぐに戻り 構内のカフェで時を過ごしました。
珈琲がどこも美味しい。
そして、列車で小1時間。
フォンテヌブロー・アヴォンへと向かいました。
★フォンテヌブロー★
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≪パリの休日♪3日目夜≫ |
フォンテヌブローから帰ってきて 熱めお湯を張ったバスタブで冷えた身体を温め
それから少しドレスアップしてミシュラン☆のレストランへ
19:30の予約では誰も先客がいなくてヨーロッパの夕食の始まりを思い出す。
私達が行った国の中ではスペインは特に遅かったように思う。
夕方、レストランに行ってお客さんがいると、
それはまだ遅めのランチをしているのだと・・・
20:00になり、20:30になり、
21:00なるとお店もほぼ満ちてきた。
些細なことだけど、給仕の女の子に教えてほしいことがあり聞くけれど
あまりに些細なことでなんだかよく通じない。
フランス語でなく英語で答えようとしてくれるけど
お互い理解しようとするけど・・・
1つテーブルを挟んだ席の少し年配の女性と
どういういきさつだったかドイツ語で会話した。
些細なこと。
些細なことがなんとなく通じるとやはり嬉しく
浮き上がってくる自分がいて
相手の人がとても良い人に思えた。
だけど、だんな様と2人してボーイさんに相談しつつ
30分もかけてメニューを決めていたこだわりは
いったい何なのかしら?
サラダが出てトリュフが給仕されたのだけは見届けましたが・・・
ホテルの朝食時にもドイツ語が聞こえてくると
耳が喜んでいます。
そんなに解るわけじゃないけれど・・・
美味しいフォアグラに舌鼓を打ち、
心底冷えた夜のパリをタクシーでホテルに戻りました。
−エッフェル塔−
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≪パリの休日♪4日目≫ |
5.Mars 2005
快晴のち曇り
旅に出て、その街をくるくる歩くのが好きです。
メトロ@をジョルジュ・サンクで下車。
シャンゼリゼ大通りをチュイルリー公園に向かう。
ジュルジュ・サンクの瀟洒なプチホテルに滞在したのは
本帰国する前に来たときのことね・・・と
二人してしばし戻る。
*********
クリュニー美術館の一角獣のタピストリーをどうしても見たくて
フランクフルトからパリに移り住んだ友人との待ち合わせを少し遅らせていただきたくて
シャルル・ド・ゴール空港から電話するのにカードがなく苦労した。
別のパリ在住の友人に生牡蠣や貝のお店に連れて行っていただき
その後、その方のお宅へ2度目の訪問。
お互い帰国が決まっていて、
馴染むことができるかしら・・・そんな話を交わしたのが懐かしい。
先日、久しぶりに電話で話しました。
あくる日に郊外のお城にドライブ。
ガイドブックも持たずピクニック気分で行き、
写真の中に5人の楽しそうな笑顔を今日見ました。
そのお城がシャンティであり、コンデ美術館で名画に浸っていたこと。
ルネサンスやロココやバロック美術にあまりにも身近に接していて
贅沢なときを過ごしていたものだと
今、あの頃をとても眩しく思います。
まだ帰りたくなんかありませんでした。
チュイルリー公園のこのベンチに腰を下ろしぼんやりしていました。
***
ケーニヒスゼーやフランクフルトのメーヴェンピックで
愛したEnteと地続きのパリで逢う。
たくさんのユリカモメや鳩さんやイエスズメちゃんと出会い
今は鳥について色々と調べている私がいます。
ソルフェリノ歩道橋を渡り、左岸にあるオルセー美術館へ向かう。
お目当ての アングルの【泉】 に会えなくて残念でした。。。
ゴッホは好きだと再確認。
サンジェルマン・ド・プレ教会。
カソリックの国ではあるけど、
カソリックの荘厳さに魂が揺すぶられたイタリア・ルネッサンスやバロックとは違い
絶対王政を誇示すべく花開いたフランスバロックは宮殿が圧倒的な感動をもたらすことを
パリの教会の静けさの中で理解した。
【聴講生ノート*西洋美術史】
(8〜9回目参照)
サンジェルマン界隈のパティスリーでスイーツを求め歩き、
ここの空気がとても好きになる。
次はこのあたりのホテルもいいね・・・
と、ハズが言ってくれました。
それから・・・
メトロMでサン・ラザール駅に向かう。
パリにこんな綺麗なメトロがあったなんて知りませんでした。
まるで南北線か大江戸線・・・のよう。
オスマン大通りを西に歩き、
今回初めて訪れる【ジャックマール・アンドレ美術館】へ。
こんなに素晴らしい美術館があったなんて、
あの頃、どうして気付かなかったのか不思議でたまりません。
優雅で気品あふれる邸宅に、
18世紀のフランス美術やイタリア・ルネッサンス美術が
素晴らしく収集されていました。
お気に入り@パリがひとつ増え
たいそう嬉しい収穫に 大喜びでホテルへと帰る。
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≪パリの休日♪4日目夜≫ |
よく歩いた日のワインは疲労の輪郭を曖昧にし
いつの間にかベッドに沈み込む。
マルゴーをフロマージュと共に含む。
オルセーで気になる絵は?と尋ねられたら・・・
トマ・クチュール 【ローマ人の退廃】 と即答する。
絵解きを習い、絵画に込めらた寓意を読み取ることができるようになろうと、
これほどインパクトのある戒めの絵があるでしょうか・・・
繰り返されてきた 満たされたときの精神の枯渇
繁栄がたどり着く先はこれではない・・・と思う。
マニエリスムの方向に行くのも止めればいいと思う。
明日はもうパリの休日最後の日となります。
凱旋門 【お部屋からの眺め】 エッフェル塔
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≪パリの休日♪ 最後の日 Vol.1≫ |
いつものように早く目覚め シャワーを浴びる。
最後の 遅い夜明けを迎えました。
朝食のあと、チェックアウト。
荷物を預けて美術館めぐりに出掛けます。
*
メトロ@をコンコルド駅で下車。
オベリスク@コンコルド広場
カルーゼルの凱旋門@チュイルリー公園
らぶりぃEnte〜 今日も逢えたね♪
鳥さんたちにバケットの朝ごはんをあげて
しばし遊んでもらいました♪
日曜日の公園は遊園地気分も味わえます。
そして、再びルーヴル美術館へ・・・
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≪パリの休日♪ 最後の日 Vol.2≫ |
表紙:ジャック・ルイ・ダヴィッド
「皇帝ナポレオン1世と皇后ジョセフィーヌの戴冠」
*
ヨーロッパ絵画史の手引きとなることを目的として、
13世紀のイタリア初期ルネッサンスからドラクロワやアングルに至るヨーロッパ絵画の系譜を
多種多様なテーマに分類して解説されたユニークな構成の本。
西洋美術史で聴講した内容とちょうど同じ時代のものです。
願いは通じる。
聴講の許可が下りた日に心に誓ったことが
半年後のパリでこんなふうにまとめられた本に巡り合うなんて。。。
***
ルーヴルを出て、「装飾芸術美術館」に向かう。
特別展開催のため中世以降の絵画・家具・食器類・装飾のデッサンなどはClosed.
***
スーツケースを取りにホテルに戻りました。
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エピローグ |
短かったなんて思えないね
また来れるね。
うん・・・
また来ようね
悪天候のため、出発が数時間遅れとなる。
夕方5時過ぎの出発予定が夜10時前に。。。
空港にあるプロヴァンスの雑貨屋さんでクロスを見つけました。
ブルー系が欲しかったけど 250×160のサイズがなく色味を変えて揃えました。
*
イースター休暇にカンヌの小さなお店で求めたのはブルー系で縁かがリがしてなくて、
フランクフルトのWohnzimmer(居間)で ぐるりと一周 手でまつったのを思い出す。
*
お店の人と クロスとランチョンマットとナフキンとコースターとパンケースを
赤かベージュか、そして楕円か四角か どんな風に合わせるか
クロスを広げて他のを乗せて、相談しながら決めました。
*
クロスにこのランチョンマットはどう?
そうね。。。ちょっと違う・・?!
じゃ、これは?
そっちのほうがいいな。
それからナフキンとコースターはこれでどう?
素敵ね!
パンケースをこんな感じで。どう?
最高じゃない!
じゃ私からのプレゼントよ♪
・・・!
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そんなやりとりが お友達としているみたいで とても嬉しい・・・
言葉が通じない国での不自由や情けない思いとは別に
心や気持ちが通じ合うことは充分知っている。
*
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長い時間待ちました。
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。。。このままフランクフルトに行こう。。。
*
あのときの転勤のことは、
長い間、受け入れることができませんでした。
気持ちを持ち帰ることができなくて・・・
*
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*
でも・・・思えば
あのつらいj時間があったから
ごまかさないで 想いを持ち続けたから
今があると思います。
パリでの休日は
過去と現在と未来と
じっくり向き合うことができて
とても良かったと思います
≪おしまい≫
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