8月23日

 かけろまに行く日。
 昨日の気象情報が正しければ、天候がいいはずだったのだが・・・かけろま行きをこの日に選んだのは、失敗だった。
 ホテルを出るときは、かなり楽観的だった。昨年の失敗があるので、寄り道はできるだけ少なくし、とにかくフェリーの出る古仁屋までは、早く行こうと思った。午前10時20分発のフェリーだ。
 名瀬からは、トンネル越えを繰り返しながら、とにかく南下した。時速30kmの風を自負する私にとって、追い抜く車を尻目にゆったりと先を進んだ。
 山間部にはいると、木々の心地よい風と香りを感じた。2000mを超えるトンネルは、さすがに緊張した。
 ところが、古仁屋に入った週間、愕然とした。なんと突然の夕立だ。運良く、屋根付きの自転車置き場に滑り込んだ。船が出るまで、あと30分。

大好きな県道79号線沿いの夕日だ。

 宇検村経由だと予想外に遠く、途中、時間をショートカットする意味で、今里に向かう村道を通った。お盆の時期で夕刻に近い時間帯だったが、なんと行き交う車が1台もなく、誰とも出会わなかった。こんな山奥の道なのに、道路がきちんと整備されていて驚いた。
 もしバイクが故障して、携帯電話も通じなかったらどうなっていただろう。
(ゾーッ)

なんとタコクラゲまでいた。初めての体験だ。

 昼食後時間がないので、この渡連(ドレン)で泳ぐことにした。珍しく、海水浴のお客が目に入った。サンゴが細かくなった砂浜で、急に深くなるところだった。左側の岩場の方に行き、その周辺で泳ぐことにした。俗に言う熱帯魚のような魚がたくさん泳いでいた。シャコガイもたくさん岩の隙間から、きれいなえらをだしていた。

紹介された、ブラウンシュガーという名前の喫茶店。ここでオムライスを食べた。パッションフルーツジュースが付いて、800円だった。味的にも、金額的にもとても満足した。水にもミントが入っていた。

 時計とにらめっこしながら、今日かけろまに行くかどうか悩んだ。行かないとすると、雨の中をホノホシ海岸かヤドリ浜に行くか、宇検村のどこかの浜で潜ろうか・・・・。場合によっては、明日行ってもいいか・・・・。雨が小降りになった時を見計らって、フェリー乗り場に行った。値段を見ると、原付バイク込みで610円。安い。そう思ったとき、無意識で切符を購入していた。そしてさらに5分後には船に乗っていた。

かけろま到着

船の中の景色は、天候も優れないこともあり、今ひとつだった。瀬相港について、目に付いたのは、このシッタカ貝の貝殻をした切符売り場だった。でも、海がきれいでないと、少しも楽しくなかった。どうするか考えてなかったので、とりあえず、島のメイン通りをソツーリングすることにした。そして手始めに実久方面(西)に向かった。

この小さな島にも立派なトンエルがあり、道路もしっかり整備されていた。そのことに驚きを覚えた。知らぬ間に、島のイメージを頭の中で描いていた自分に気づいた。

花がきれいな島だと思った。名前がわからないが、この黄色い花の香りがすばらしかった。思わずバイクを止め、その甘い香りの中に没頭していた。

途中、雨が降り出してしまった。いつもは心地よいバイクなのに、今日は寒かった。雨のために服がびっしょりになり、ズボン代わりにはいていた水着がびっしょりになってしまった。寒さに耐えられなくなり、服の中にマジックタオルを入れ、水気を絞り出しながら走った。おまけにおなかがすいてきたが、食べるどころも、食べ物を打っている店も見つからなかった。わかっているはずなのに、何故か心のゆとりがなかった。実久まで行ったので、今度は、雨の中、安脚場の方に方向を変えた。

東側の港である生間に行った。この建物の中で休んでいる客に、食事所を尋ねた。待合所には、200円でお湯付きのカップヌードルしかないという。もし、普通の食事をしたければ、隣町の渡連(ドレン)まで行かなければならないという。その渡連(ドレン)までの時間を聞いたら、「山を一つ越えていけばいいだけだから、車なら10分ぐらいだろう。」という答えだった。その感覚に大変感動を覚えた。都会に住む人なら、歩いて5分ぐらいのところにコンビニや食堂がある。「すぐ」という言葉は、、歩いて5分以内を指している言葉もしれない。しかし、話をしてくださった老人にしてみれば、山一つ越えていくのはたやすい日常茶飯事のことなんだろうと思う。「かけろま時間」という言葉をあえて使うなら、機械が勝手に刻む時計なんて余り必要ではないものなのかもしれない。普段都会で時間に追われている自分が、無性に空しく思えてきた。本当の「豊かさ」とは、こういうものなのかもしれない。その老人の言葉を聞いてから、何故か楽しくなってきた。

かけろまの生物たち
8月24日
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8月24日
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8月24日
フェリーで古仁屋仁戻る

 帰りも行きと同じフェリーだった。原付バイクだとバス料金並みだと思う。生閧ゥら20分ぐらいの船旅だった。(料金は520円)
 行きに比べて、少し天候が戻ってきていたので、海の色も少しよくなってきた。
 でも、島の方が、「かけろまブルー」といっていた海の青さを見られず残念だった。
 船上から、写真も少し撮った。
 古仁屋からは、コンビニの店員にもいわれたように、国道58号線を使って名瀬に帰るのが一番速いが、今回は県道79号線を使い、宇検村を通って帰ることにした。

フェリーで古仁屋仁戻る

古仁屋と名瀬を結ぶ東シナ海を見ながら走れる海岸線だ。

フェリーで古仁屋仁戻る
8月24日
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8月24日
8月24日
8月24日
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イソギンチャクの中から、クマノミが飛び出してきた。

タカラガイの一種

オカヤドカリを見つけ、一緒に遊んだ。本当にかわいらしい。

海の色が今ひとつだったので、今日はあまり写真を撮らなかった。