「四旬節を過ごしてゆくヒント」

 

セバスチャン 西川 哲彌

イエス様は「私は罪人(つみびと)を招いて悔い改めさせるために来た」(ルカ5―32)とおっしゃいました。
恵み深いみ言葉です。
罪人とは人から「あなたは罪人だ」と言われるような罪人ではありません。
自分で自分のことを「罪深い者です」と言える罪人のことです。
イエス・キリストに出会うと、私達は自然と「私は罪深い者です」と言えるのは不思議です。
何故でしょう。
それはイエス様が私達を愛していてくださるからです。
イエス様の深い愛に包まれて、愛されていることを知った者だけが「私は罪深い者だ」と言えるのです。
私達は神様の愛を知っています。
知っているが故に「守られているなー」「生かされているなー」と思えるのです。
神の子イエス様が「愛し合いなさい。私があなたがたを愛しているように」とおっしゃったのは大きな励ましを与えるためで した。
私達は愛していないこと、愛し合っていないことを現実に見てガッカリします。
そして罪深い者である自分を見つめ、認めるのです。イエス様は愛を注いで、私達の愛が足りないことを認めさせてくださいます。
私達は率直に罪深い自分を認めましょう。
それこそ愛の出発点です。
罪の大部分は「おこたり」です。
愛をなまけているということです。
神様の大きく細やかな愛を全身で受け止め、もう一歩、愛を行うために踏み出しましょう。
これか ら復活祭までの40日を明るく活き活きと生きて参りましょう。

前の記事を見る うぐいす目次へ 次の記事を見る