四旬節

 

セバスチャン 西川 哲彌

今年もいよいよ四旬節がやって来ました。
四旬節は浄めの時です。
私達の信仰の要である主の復活への想いを新たにし、新たな心で復活祭を迎えるために用意された四十日です。
イエス様が公生活に入られる前に受けられた荒野での四十日に因(ちな)んで設けられた四十日です。
イエス様は、父なる神から与えられた使命を全うするためにあえて四十日、飲まず食わずの日々を荒野で過ごされました。
ひとくちで四十日間の修行といいますが、それは生命がけです。
下手をすれば死をもまぬがれないことでした。
修行の終わりに悪魔の挑戦も受け、三つの誘惑にみ言葉もって退けました。
こんがり焼けてまるでおいしいパンのような小石を見せて

「神の子ならこれらの石がパンになるように命じたらどうだ」
と悪魔がそそのかすと
「『人はパンだけで生きるものではない。神の口から出る一つ一つの言葉で生きる』と聖書に書いてあるではないか」
と退けられました。

悪魔の誘惑の鋭さとそれに対抗するイエス様の態度に「すごいなー」と思うばかりです。
そして弱い私達にお手本として励ましを与えて下さいます。
万分の一でもイエス様にあやかりたいと思います。
私達の信仰の頂点にある主の復活が少しでも強く喜びのうちに迎えられるよう過ごしてゆきましょう。

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