ここでは３艇のカヤックを紹介します。あくまで実際に作って、乗って、楽しむためのカヤック作りが目的です。合板を用いるS&G工法をとることにしました。早く、容易に製作できます。同じ工法ですがシングルチャイン艇としてシーカヤックの、ダブルチャイン艇として、平水で乗るチャインのないCLCのの３艇を選びました。特にSevernは古いタイプになりましたがボトムを面白い方法で仕上げます。その分難しいかもしれません。
設計図の購入したのとオフセット表が掲載してある書物の購入からスタートとしました。

S&G工法で作るボートの材料費は、どんな合板を使うか、接着剤に何を使うか、ハルにガラスクロスを貼るか否か、使うならそのときの樹脂にするか、塗装には何を使うか等の条件で大きく違ってきます。工房では基本的に合板はタイプ１の4'x8'を、エポキシ接着剤、エポキシ樹脂によるグラッシングを採用、ウレタン系塗料の使用です。合板にもっと良いものを使うなら最高の材料の組み合わせということになります。もっともボートの作り方・使い方によっては材料を変更することでコストダウンを計ることができます。が、しっかりしたガンネル材・ステム材、破損・割れに強いハル、浮力室設置等ボートを作る上で安全性には十分配慮しています。競争は二の次なので今はとことん軽量化を図ることは考えていません(若いときはヨットでこの’とことん’と’勝つ’を追求してました)。家族連れて安全に楽しく‥がモットーです。
乗艇するに際しての安全については、「」に記しています。最も重要なことなので十分配慮してください。

私のHPはこのページに限らず作る気持ちが強くなって欲しいとの思いから作っています。以下の写真もスタートから完成までを絵本のように見てもらうためですし説明も簡単にしてあります。そのつもりで見てください

　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　http://www.guillemot-kayaks.com/

Guillemot Kayaks社はストリッププランキング工法のデザインが主ですがH&G工法のデザインもあり、その作り方は詳しく解説があります。その中にFree Planと称しオフセット表が自由に使えるように載せてあります。自作者の製作HPも探せばあります。
Guillemot Kayakの美しさに惹かれともかくGuillemot Kayakをというわけでこれに取掛かりました。

　

公表されているオフセット表のなかにはｍｍ表示もありますが多くはフィート・インチで書かれています。さらにそれはfeet-inches-eighths表示になっています。普段はこの表示にお目に掛かる事はほとんどといってよいほどありません。私も一番初めに見たときには14-08-5+など引算をするものとばかり思っていたものです。いまでは笑い話になりましたがこんなことが懐かしく思いだされます。
　 　　　 　

CLC社の平水用タイプのカヤック１号艇と２号艇です。カヌー･カヤックの書籍の中にパネルサイズが記載されていますのでそれを利用して製作にかかりました。上記CLC17LTやGuillemotはチャイン艇ですがこのSevernはハルのデッキ面とボトム面の２曲面を上下に繋いだだけのシンプルな形をしています。デッキの曲面は実に魅力的なものですし、チャインなしで作るボトム部は"tortured plywood” kayakと呼ばれているように平面である合板を3次元に捻りあげる製作過程が実に面白いのです。コーミングはクローズタイプに変えています（別ページにあるSevernの1/3スケールモデルは設計図通りです）写真を楽しんでください。