②キュアリング開始後約6ヶ月および乾燥しきったもの
新規キュアリング法により調製した小笠原産バニラビーンズの利用形態
---水分量の異なるバニラビーンズに最適な使用例---
(女子栄養大学栄養科学研究所・食品成分分析センター*)
(*2022.3.31閉室)
1. 水分含量が多い場合
現在市販のバニラビーンズは水分が少ないが、新しいキュアリング方法により調製したバニラビーンズは水分が多めである。バニラ菓子類を作製する場合、生地に比べて使用量が少ないので、特に問題は生じない。
ここでは、バニラビーンズの取扱方について提案する。これまでは、莢を縦割りして牛乳に浸したり(A)、内部のタネを取り出して使用していたが、もっと有効に使用するために、莢の内側をスプーンで全て掻き取ることにより、又は、バニラビーンズを牛乳と共にミキサーにかけてしまうことにより(B)、無駄なく使用することを提案する。バニラビーン中のバニリンなどの匂い成分は、細かい種子には含まれておらず、中心部の柔らかい果肉に多く、さらに周辺の組織にも含まれているためである。
<参考>(比較実験)下記AB処理液中のバニリン含量の割合(HPLC分析)
(A)80℃のお湯に30分間浸した場合————-60%
(B)80℃のお湯中ミキサーにかけた場合—-100%
2. 乾燥している場合
特に乾燥している場合には、色々な使い方が出来る。
細かく砕き、水分含量が多い場合と同様に菓子類の作製に使用したり、バニラソルトやバニラシュガーに使用するほか、さらに粉末にして利用することが考えられる。例えば、シナモンのパウダーと同様な使い方である。
飲料に添加した実施例を以下に示す。
バニラ利用飲料への提案(アンケート結果)
対象(20歳前後の食品系の女子学生)