PC-9821(おそらくAp3/As3, Xe/Xs/Xp, Cx/Cb以降)やPC-9801BX3/BA3以降には、[ESC][HELP][8]の3つのキーを押しながら起動するとフロッピーディスクのプログラムを実行できる機能が備わっています。本来はフラッシュITF/BIOS書き換えのために用意された機能と思われますが、フロッピーディスクを読んで実行するだけの機能なので、何にでも応用は可能です。とくに、システムセットアップメニューのような、本体設定のためのプログラムの実行には有用と考えられます。OSも不要ですし、メモリチェックすら開始前に実行できるので、素早い設定が可能となります。[ESC][HELP][8]押し起動で動くアプリケーションソフトを、ここでは「FDローダアプリケーション」と呼ぶことにします。 |
文書のみなおFDローダが実行できるためには、一定の仕様を満たしたフロッピーでなければなりませんが、以下のツールではユーザがそれを意識することなく作成できるようになっています。 |
FDLDMKFD 2.00
MS-DOS COM形式で開発されたアプリケーションプログラムのモジュールをもとに、FDloader仕様のFDメディアを作成するツールです。FD作成までの手順を容易にする目的で作成されましたが、アプリケーション開発そのものは、DOSやIPLwareより難易度が高いです。バージョン2.00からは通常のブートでもアプリケ−ションを起動できるIPLを搭載しました。下のいくつかのソフトウェアについては、FDを作成する際にこのプログラムが必要となります。
|
ICCFIX 1.20
IDEドライブ容量縮小ツールとして知られる"ICC"相当の機能をFDloaderアプリケーションにしたものです。4.3GB上限の機種にそれを超える容量のIDEドライブを繋いだ状態でもハングアップせずに容量の縮小ができます。もとの容量に戻すことももちろん可能です。変更できる容量は、CHSパラメータの上限からの選択、または365MiBとなります。
バージョン1.11では「98で使えるデバイスか」どうかの判定機能を追加。バージョン1.20では DOSでの実行時に /V オプションにより一時的容量変更の機能を追加。IDE BIOSがスレーブ接続を無視する機種では、容量の大きすぎるディスクドライブをスレーブに接続すれば、DOSを起動できるようになり、DOS上でICCFIXを適用できます。全てのスレーブ接続を認識してしまう機種でも、FDloaderによる起動で適用可能です。
|
EXIDESW3 3.00【廃止】EXIDECB,EXIDE55X の廃止に伴い、このソフトウェアも廃止となりました。後継のEXIDE5 ではキーボード操作で設定できるため、このソフトウェアは必要ありません。EXIDE5で使用すると誤動作の原因となります。 |
MEMSWBT 2.00
PC-98の「メモリスイッチ」にはBOOT装置の選択・設定記憶ができる場所がありますが、これを行うには、MS-DOSを起動し、それに含まれるSWITCHコマンドを実行する必要があり、さらにはシステムセットアップメニューで「ソフトウェアディップスイッチの」1箇所も設定しなければ記憶が保持されないなど、設定に手間がかかります。もしDOSを持っていない、あるいは既にBOOT装置が不適切な設定になっている、BOOT装置が「標準」の設定では起動障害が起こる環境を構築してしまった、といった理由でDOSのSWITCHコマンド実行が不可能ないしは面倒な場合、本ツールが役に立ちます。このツールのフロッピーディスクさえ作っておけば、OSの起動は不要ですし、設定も1手で済みます。これで作成したフロッピーは、[ESC][HELP][8]のキーを押しながら電源投入(またはリセット)で起動できます。
|
ROMSUM 2.00ITF ROMが壊れると言うことはまずないと考えられますが、正常に起動しない98の故障原因を絞り込むためのツールです。ROMのデータ化けでなければハードウェアの故障でしょう。このツールではROMデータをフロッピーにまたは常用しないIDEハードディスクに保存します。 |
ROMREFRS 1.10フラッシュROMの記憶データには保持寿命があると言われています。データの蒸発に備えてROMのデータを読み出して書き出す「リフレッシュ」ツールです。PCIバスのあるデスクトップPC-9821シリーズ専用です。それ以前の機種やノート機では適用できません。【重要な注意】チェックサムの調整方式が異なる機種に適用した場合や、書き換え保護ジャンパpinがある機種で保護側に設定状態で適用した場合、再起不能になります。そうした危険のある破壊的ツールだということをご承知おきください。 |
SCSIDSW 1.10
PC-9801-55,-92上位互換のCバスSCSIボードのスイッチ(DIP、ジャンパなど)の設定を表示します。ほとんどの場合SW1,SW2は共通してDIPスイッチ、SW3, SW4はジャンパかスイッチ番号の異なるDIPスイッチとなっています。SCSIボードの割り込みとROMアドレスの設定が不適切で通常のFD起動に至らない場合でも、FDローダ機能のほうで使用できます。なおCバスSCSIボードはPCI搭載機ではリソース割り当てが正しくてもボードのBIOSが正しく動作しない(ないしは起動までに時間がかかる)ことが多いですから注意してください。このソフトウェアを使ってあえてPCI機で調査するとよいかもしれません
|
SubfNoAT 0002PCIサブファンクション搭載のボードや、PC/AT互換機のブートROMが載ったボードをPC-9821 PCI搭載機で使用できるようにするツールです。PCI BIOSを書き換えることで実現します。【重要な注意】チェックサムの調整方式が異なる機種(もしあれば)に適用した場合は再起不能になります。そうした危険のある破壊的ツールだということをご承知おきください。 |
FixMateW 1.20版 0005MATE-X/WタイプでCPUをK6に載せ替えた場合、HELPキー単独押しではシステムセットアップメニューが出なくなったり、起動音が短くなるなどの問題が出ます。それらを是正します。 |
Ra223UPG 01010200不遇の機種PC-9821RaU23を救う。【掲載終了しました】 |