「PC-9821RaU23救済のためのITF/BIOS書き換えツール」
のフロッピーを作るプログラム
Ra223UPG
リビジョン0101h, 0200hCopyright(C) 2018,2024 まりも (DOSsoft)
PC-9821RaU23という機種は、それ以降のRa266〜Ra43と基本的に変わらないマザーボード(G8YKK-)が使用されていますが、元々のCPU以外に置き換えができない、オンボードIDEハードディスクの容量4.3GBの限界があるなど、不遇な機種であると言えます。そこでRaU23をRa266と同等以上にするツールを作ることとしました。ROM書き換え後には、
アーカイブを解凍して得た Ra223upg.exe を MS-DOS上で実行します(Windowsコマンドプロンプト上は不可)。コマンドラインにフロッピードライブ名つきで実行します。それが A:ドライブなら、
Ra223upg A:
です。
FDローダアプリ仕様ですので、フロッピーをドライブに入れ、[ESC][HELP][8]押しで電源を入れると実行を開始します。開始画面では W のキーを押すとROMコードへのパッチあてが行われます。パッチに成功すると、チェックサムを改めて計算して所定位置に戻し、ブロック単位で消去し、書き込みます。なおブロック消去時間中はbeep音が1秒〜2秒鳴り続けます。すぐ鳴り止めば異常ではありません。
書き込み直前の段階の画面のスナップショット
書き込みに要する時間はROM品種やCPUにより異なります。AMDや富士通製フラッシュROMチップの場合、書き込み時間は数分かかることがありますので、あきらめて途中で電源を落としたりしないようにしてください。中断すると再起不能となります。
RaU23/N30とRaU23/W30(リビジョン0.03〜リビジョン0.04)のITF/BIOSのパターンを検索してパッチあてを行います。しかし他のリビジョンではパッチができない場合もあるかもしれません。1998年製のRaU23で0.05というものが存在するらしいですが、残念ながら本ツールは対応しない可能性があります。
書き換えた情報を元に戻す機能もあります。開始時に W ではなく R のキーを押すと、以前このフロッピーで書き換えたBIOSのデータを元に戻します。なお次のバージョンが出た際にも旧版(と同じで復元のみできるもの)を掲載しておく予定です。
オンボードIDEのCHSパラメータモードは、起動時のキー操作でさまざまに変えることができます。キー操作は、メモリチェック終了頃から[GRPH]キーを押しておき、現れた黄色文字メッセージに従い[F・1]〜[F・7]を押すことでパラメータモード1〜7を選択できます。そのほかEXIDESW3を適用することでも変更できます。
旧バージョンを新バージョンに置き換える際は、旧バージョンのフロッピーをまず1度適用して、コマンド入力に[R]キーを押して元に戻してください。その後新バージョンを適用します。その際、リセット時に[ESC][HELP][8]押しで起動し、連続で適用して構いません。そうすればCPUをいったん元に 戻す必要がありません。しかし連続適用しなかったり一旦電源を落としてしまった場合は、もとのITFで起動しますから、もとのCPUが必要となります。新バージョンで書き換え後には別のCPUに載せ替えることができます。
このフロッピーは取り出し忘れ対策がIPLに施されています。フロッピーを入れっぱなしで通常起動にすると、「HDDから起動しようとしています」という英語メッセージがでて数回音がします。フロッピーを抜くか、8回程度放置しておくとHDDから起動します。ただしメモリスイッチのBOOT装置設定が「標準」の設定の場合に限ります。
著作権は保持しますが、フリーソフトウェアですので、自由に使用してかまいません。ただし不特定多数がダウンロードできる場所に置く(公衆送信可能な状態にする)ことや、二次的な譲渡や販売を行うことは禁止とします。
このツールでBIOS ROMを書き換えたPC-9821RaU23本体を譲渡・販売してはいけません。必ず元に戻してからとしてください(廃棄の際にも)。そのために復元機能が備わっています。
このソフトを使用したことによる損害(起動不能・動作不良・本来の仕様外の動作など)に関し、作者は一切責任を負わないものとします。自己責任でお使いください。 書き込み中の不用意な電源断、メモリ動作不良、CPU接触不良などは書き込み失敗の原因となりますが、それらは使用者の責任に帰することとし、作者はいっさい責任を負いません。
2018-4-20, 2024-9-8 まりも(DOSsoft)