俺、女の子になれますか?

第十一話「女の子になる最終関門3、男の人とキス。俺、女の子になれますか?」

(この作品はR18です。18歳未満の方は読まないでね。)
 すっかり男の子らしさが消えた一輝君が口元に笑みを浮かべて答える。
「和之…さん」
「なんだよ」
「今なら出来るかも、出来る気がする」
「ああ、そうか」
 一輝君から離れ、ベッドの上にあぐらをかく和之の前に、骨格の変形がまだでペタン座りは出来ない一輝君が一旦正座して足をくずして座り、肩をちょっと震わせ、そして顔にかかる髪を振って、そして和之の顔をじっと見つめた。
「俺、女の子になれますか?」
 さっきまで自分の事を僕って言ってたのに、また俺に戻った?
「なんだよ、俺ってさ」
「う、ううん」
 和之の不思議がる声に、ぼーっとした表情の一輝君が答えて続ける。
「女の子にされる前に、最後に俺って言ってみたかった…」
 そう言って女の子みたいに首をちょっとかしげて言う彼。
「可愛い奴…」
 そんな一輝君の後頭部に手をやる和之。

いよいよ一輝君の顔があぐらをかいている和之の股間に迫り、トランクスの穴に手をやり、和之の男性自身をゆっくり引っ張り出す。
「男の人のこれって、こんなに熱かったっけ?」
「俺、今お前の可愛さに勃っちまった」
「僕かわいい?」
「後はお前しだいさ」
「う、うん」
 そして和之のそれに顔を近づける一輝君。
「い、いくよ…」
 和之の物をしっかりと手で掴む一輝君。
「い、いくよ、いくよーっ」
 女の子っぽく生暖かくなった一輝君の、それを握る手が緩み、そして離れる。
「いくよっ!いくよっ!いくよーーー!」
 ぎゅっと目を瞑る一輝君。そして和之の男の物は、一輝君の口に吸い込まれる様に消えていった。
「あー、終わった終わった!」
 その様子をモニターで見た私は本当に疲れたって感じで声をあげる。
「終わったね」
「うん、終わった」
 私の後ろに回って軽く肩を揉む素振りをしながらそう言う聡美ちゃんに私も再び答える。と、
「おーい、姫(私)こいつ寝ちまったよ。俺の大事なもの咥えたままさ」
「えー、寝ちゃった?」
 慣れない事や恥ずかしい事や、生まれて初めて女として扱われた衝撃のせいだと思う。
「和之、その子部屋から出してベッドの上に寝かせてあげて。聡美ちゃん、次の用意してくれる?」
 二人に指示を出した後、私はモニターの置いてある机の前の椅子から立ち上がり、部屋の片隅にある金庫みたいな冷蔵庫の前に行き、そこから小さなアイスボックスを取り出して中を開ける。そこには細長い金属で出来た器具に半分埋まった、細長い楕円形の白い物を取り出す。
 それはオパールで出来た物みたいにキラキラと輝いている。
「ねえ、それ使う時さ、わざと痛みとか感じさせるのやめようよ。あたしの時だってかなり痛かったんだからさ」
 一輝君が寝かされたさっきのベッド横に次々と装置を動かしながら聡美ちゃんが言う。
「だめだめ。これを使ったら二度と男の子には戻れないんだからさ。その事を本人に自覚してもらう為にわざと痛くしてるのよ。せいぜい生理の時の痛み程度でしょ?」
「でもさ、初めての男の子にとってはすっごい痛みだよ。それに自分の意思で入れさせる事だってさ、他の先生あんまりやってないよー」
「いいの。これがあたしの方針なんだから」
 そう言いながら私は手にしたオパールみたいな物の付いた装置を点検し、異常がないか確かめる。
「和之、やり方変えたのね」
「ああ、今は無理矢理女にするの止めてさ、向こうから女として扱ってほしいというまで待つやり方にしたよ。いいんだろそれで?」
「うん、そうしてちょうだい」
 そう、以前は強引に女にするのが主流だった。私の若い時は…。
 次に私がするのは、これを一輝君が自分の意思で自分の股間に突き刺すのを見守る事。そのオパールみたいな物は、男性の体内に入ると卵巣と子宮を形成していくIPS細胞で作られたものだった。
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