俺、女の子になれますか?

第十話「女の子になる最終関門2、男の人に抱かれる事」

(この作品はR18です。18歳未満の方は読まないでね。)
 モニターを覗くと、最初の女の洗礼を受け和之から離された一輝君が呆然とした表情でベッドの上に足を崩して座っていた。
「僕、男とキスしちゃったじゃんかよ!」
 そう言いつつ和之の体のあちこちを人差し指でつんつんと突く一輝君。だけど、彼の表情から見てどう見ても照れ隠しだというのはわかった。
「すごいよね…ここまで変わるんだ…ここに来た時の一輝クンとは別人になってる」
「根はああいう可愛い子なのかもね。やっぱり上にお姉ちゃんがいるとね」
 聡美ちゃんと私とでそんな会話している中、一輝君の指攻撃が和之の胸板に集中しはじめた。
「お前、何やってんだよ?」
「何ってさ、硬いよね、やっぱり男の胸ってさ」
「あたりまえじゃねーかよ」
 今度は和之の小さな乳輪とバストトップをそっと触る一輝君。
「小さいよね…これが男の胸だよね…」
「何あたりめーの事言ってんだよ」
 和之の半分呆れた様な口調に、一輝君は大きくため息をつく。そして、
「僕の胸なんか、今こんなだよ」
 そう言いながら胸に巻いた白のバスタオルに手をやり、するするとそれを外す彼。筋肉のでこぼこもなくなりのっぺりとした薄い肌色の体、ちょっとふっくらした胸板に付いた、和之の三倍近くある赤黒くなった乳輪、そしてその真ん中にある小指位に大きくなったバストトップを惜しげもなく和之に晒す一輝君。
「昨日一日でこんなになっちゃった…」
 独り言みたいに言う彼をモニター越に見る私。
「一輝クン、まだ女っていう自覚ないんだね。まだまだ男の胸って思ってるんだ」
「そうだよね。でもさ、男に触られたらそんなの一瞬でふっとぶから」
 私の言葉に横の聡美ちゃんが相槌打ちながら答える。
それは本当だった。
「ほら、すっごい柔らかくなったから」
 筋肉が落ちて小さく丸みも帯び始めた肩をすくめ、そう言って和之の顔を見つめてちょっとかしこまる一輝君。
「お前なあ…」
 そう良いながら和之は一輝君の前に移動すると、両手で彼の胸を下からすくう様に持ち上げそして、いきなり両手の親指で彼のバストトップを触り始める。
「あん!」
 驚いた彼の声に和之が手を緩めると、逃げ出す様にベッドの上で四つんばいになり、這って和之の足元に行く一輝君。
「お前さ、今自分の胸見てみろよ」
 一輝君は四つんばいになったまま、顔を下げ自分の胸元に目をやる。そこには小さいけどはっきりわかるぶらんと下がった円錐形の膨らみとその先に付いている赤黒く大きくなった円筒形のバストトップ。私が見ているモニターでもはっきりわかる変化した彼の胸。
 一輝君は四つんばいになったま口を半開きにしてずっとそれを凝視している。
「お前さ、それもう女の胸だぜ。お前位の年頃の女でも、まだこれ位の胸の子なんて少なくないぞ」
 追い討ちをかける様に和之が一輝君に声をかける。それに答えずそのままの姿勢でそっと右手で小さくだらんと下がった自分の胸に手を当てる一輝君。そして、
「へ、へえ、そんな裸の女の子とベッドで寝た事あるんだ…」
 和之の方へ振り返り、意地悪そうに言う一輝君。
「ああそうさ、そして、お前もその一人だ…」
 そう言うと和之は一輝君の体を背後から抱きかかえ、強引に自分の体に引き戻した。
「ち、ちょっと!」
 筋肉が消え、柔らかく軽くなった一輝君を背後から両手でしっかり抱きかかえてベッドの上に座った和之は、更に体を一輝君に密着させ、肩越しに頬と頬をくっつけ、そして恋人にそうする様に一輝君の膨らみ始めた胸を大切そうに弄びはじめる。
「ひゃっ!」
 一声上げた一輝君が続けて
「ちょっと!やめてやめて!」
 でも当然のごとく和之がその手を離す事はなかった。一輝君は何度か短い悲鳴を上げそこから離れようとはしていたが、次第におとなしくなり、大きく見開いた目は少しずつおぼろげに。口は半開きになったままちょっとした笑みをも見せ始める。
 流石に女と、少女になりつつある少年に最初に出来始めるの性感帯を知り尽くしている和之。落ち着いた様子で右手を一輝君の胸から外すと頬や首筋うなじ、耳、背中、脇等を優しく触ったり時にはキスしたり。
「や、やめてったら…」
 口ではそう言う一輝君だけど、それが最後の言葉だった。両手はだらんと下がり、目はうつろげになり、口からはだんだん小さくあえぐ声が聞こえ始める。と、
「あの、何か、お尻に、あたるんだけど…」
「わかってるくせに…」
 あえぎながらそう呟く一輝君の耳元でそっと呟く和之。
「少しお前に女を感じ始めたかな。でもな、女はもっといい匂いがして、体はもっとねっとりして、もっと可愛い声出すんだけどなあ」
 それを聞いたのかどうかわからないけど、更に一オクターブ高い声で何だか作ったみたいなあえぎ声を発し始める一輝君。
「よせよ、そんな作ったみたいな声。何かのAVの真似だろそれ?」
「あ、わ、わかっちゃった?」
「俺の前で演技なんてよせよ。気持ちよくなかったら黙っとけばもっと感じさせてやるからさ」
 その声と同時に和之は再び両手を胸にあてる。
「あ、ああん!」
 和之の両手の指が一輝君のバストトップを器用に挟んで優しく愛撫を始める。一輝君の両胸に出来た小さな幼いおっぱいの先はつんと円筒形に尖り、その下の乳輪もふっくらと盛り上がり始める。
 一輝君の口から漏れる悶え声がだんだん大きく、男の声から女の子のハスキーボイスに変わっていく。
「あん…あん…」
 しばしそれが続いた後、ふと一輝君は自分の胸にあてがわれた和之の腕に自分の腕をそっと当てて言う。
「僕の手、こんなに白くなっちゃった」
「白くて柔らかくなってきてるけど、まだまだ女の手じゃないな」
 一輝君に優しく答える和之。それ観ながら私の耳は一輝君のある変化を捉えていた。
(一輝クン、とうとう自分の事を俺じゃなく僕って言った)
「ほら!一輝クンが、自分の事僕って言ったよ!」
 聡美ちゃんも気づいていたらしい。 
 と、突然、
「あーんもう、頭が変になってきちゃった!」
 和之の手をふりほどいた一輝君は、くるっと和之に向き直り、彼の手は和之の背中にまわり、ぎゅっと和之を抱きしめにかかった。
「あ、お腹に何かあたる…、子供の時鉄棒にお腹当ててさ、あ…ん…」
 とうとう一輝君は腰にまでずり落ちたバスタオル越しに自分の下半身を和之にくっつけると、自分の下半身を不器用そうに和之に押し付けたり、引いたり。
「ねえ、ぎゅっとして!ぎゅっと抱きしめて!」
 甘えた口調で和之に話す一輝君。
 横の部屋でその様子をモニターで見ていた私と聡美ちゃんは、あまりの一輝君の変化にしばし言葉を失っていた。
「時間カウントしてないでしょ?」
「え、あ、そうだった。ううんもう別にどうでもいいわ。適当に書いとく」
 一輝君の第二ステップは特に何の問題もなく終わった。
 ベッドの上でほとんどほどけかかったバスタオル一枚の姿で、まだ息を切らしている一輝君の横で和之は何気なく煙草を吸っていた。やがて気が付いたみたいにベッドの上で上半身を起こす一輝君。
「煙草…?」
「そうだよ」
「チョコみたいな匂いする…」
「キャスターって煙草だ。どこの店にも売ってる」
「ふーん…」
 そう言いながら体に巻いた乱れたバスタオルをそのままに、ベッドの上を這って和之の隣で枕を背もたれに彼の横にくっつく一輝君。
「お前、もう第二ステップクリアだぜ」
「え?あ、そっか」
「最終ステップわかってるだろな?」
「えー、あれ?」
 煙草をくゆらす和之に、ゆるく胸に巻き直したバスタオルの端を無意識に触りながら答える一輝君。
「なんか、嫌だなあ…」
 そういいつつ両手を後頭部にあて、そのまま枕に頭をやってごろんとベッドに寝転がる一輝君。
「嫌ならいいぜ。今ならまだ男に戻れるし」
「う、うん…」
「イケメン男に女の子としてB体験まで行った事自体貴重な体験だぜ」
「…」
 天井を見つめながら何か考え事してるらしく、和之のイケメンという言葉に今度は反応しなかった。
 その様子を見た和之は、今吸っていた煙草を灰皿に押し付け、もう一本煙草を取り出す。しかし、それは煙草の箱の内側に細工された小さな隙間から取り出した物だった。
 何食わぬ顔でそれに火をつけると、わざと一輝君の顔の近くでその煙を吹く和之。
「ちょっとけむい…」
「ああ、わりーな」
 そう言ってもう一息を寝転がったまま天井に向けて吹き出す和之。そう、この煙草こそ和之の奥の手だった。
 微量の麻薬成分と、ある種の媚薬が仕込まれていたものだった。それは女性にしか効かないもの。普段は使わないが、あと一押しの時に今まで和之が過去時々使用していたものであり、これで女に堕ちなかった少年は一人もいなかった。
「あーあ、使っちゃった。一輝クン可哀相」
「あの煙草の事ばれたらちょっと大事なのに」
「でもさ、あれすごい効くんだよ。だって、その、あたしもあれでやられたし…」
 モニターを見つめながら私と聡美ちゃんが話す中、とうとうそれが利き始めたのか、ベッドで寝ている一輝君がそわそわし始める。足をもぞもぞさせたり、手で自分の女性化しつつある胸をそっと触ったり、和之の方を向いたかと思えばまた姿勢を変えて天井を見つめる。
 そんな一輝君を全く気にしないって感じでじっと同じく天井を見据えながら媚薬入りの煙草を黙ってくゆらす和之。
 突然一輝君が上半身を起こす。
「ねえ、和之さん。僕って、本当にまだ男に戻れるの?」
「ああ、今すぐここから出て行けばな」
「そっかあ…」
 和之も、そして私も聡美ちゃんも気が付いていた。今までの経験から、それは一輝君の本音ではなく、彼の頭に残っている僅かの反女性化要素が言わせた最後の抵抗だと。
「僕のあそこって、今どうなってるんだろ…」
 独り言みたいに呟いた一輝君は、大胆にバスタオルをめくり上げ、自分の股間に手をやりつつ覗き込む。と、
「げー!玉もう無いじゃん!」
 そう言って一瞬和之の方を向いて再び自分の股間に目をやる。
「はっきり見えないけど、袋ぺしゃんこじゃん!あれだってさ、何これ…親指と同じ大きさじゃん、それに完全に皮かむってるし……」
 そう言って再びどかっと乱暴にベッドに寝転がる一輝君。
「え?あ、そうなの?じゃあ再生までに暫くかかるかもなあ…」
 独り言みたいに言う和之。そしてしばし沈黙が続くが、一輝君のそわそわがだんだんピークに達してきている。そろそろ頂点か?
「ねえ、和之さんのあそこ、見せてよ」
「どうぞ」
「えへへー…」
 変な笑い声を上げ、片手でバスタオルを胸のところで押さえながら、もう片手でそっと和之のボクサーパンツをそっとずらして大きくため息をつく一輝君。
「そうだよね…、男の人って、これ位の大きさだよね…」
「俺のは他の奴よりちょっとばかし大きいぜ」
 どうやら性的な興味の対象が麻薬と媚薬の後押しもあって、女性から男性に変わりはじめたらしい。一輝君の男の人って言葉がおかしかったのか、ちょっと笑いながら答える和之。
 そして和之のお腹の上で軽く頬杖をつき、片手で彼の物を指先で触り始める一輝君。と、和之のそれはぐっと頭をもたげてむくむくと立ちあがり始める。
「わあ、おもしろい」
 笑顔でそういいながら和之の男の物を触り続ける一輝クン。
「おい、二日前のお前だってそんな状態だったんだろ?」
「あ、うん、二日前までは…ね。これよりは小さかったかも…」
「それにさ、お前の指、ひんやりつるつるしてて、もう男の指じゃないぜ?」
「う、うん…」
 触るのをやめて媚薬のせいなのかぼーっとした表情でそれを凝視する一輝君。しかし、
「あー、だめだ。まだ口に含む勇気ない」
「さっきシャワーした時ちゃんと洗ったぜ」
「あ、あのさー」
 視線を和之に移してうつろな目で見つめる一輝君。
「あの、僕がもう男じゃないんだって事を教えてほしいんだ」
「なんだそれ」
「だからさー」
 もじもじして体を揺らしながら和之に話す一輝君。
と、ふと彼の目線が和之から横にそれる。
「もう一度、僕のおっぱい、触ってほしい…」
「な、なんだそれ、そんな事か」
 吹き出した様に笑いながら答える和之。モニターで見ている私と聡美ちゃんも同時に笑い出す。
「そっか、胸じゃなくておっぱいか、ははは。やっと自分におっぱいが出来た事自覚したか…」
「さっきだって和之の事男の人とか言ってたよね。和之が異性に見え始めたんだ」
「とにかくなんとかうまく行ってるんじゃない?」
 私と聡美ちゃんがそんな会話している中、和之が一輝君に迫っていく。
「じゃさ、今から女として扱ってやるよ」
「…」
「抵抗すんなよ、いいな?」
「は、はい…」
 和之の両手がゆっくりと一輝君の両頬にあてがわれていく中、可愛くなった目で彼の顔をじっと見つめる一輝君。和之の唇をしっかりと自分の口で受け止める一輝君。そしてさっきと違いその瞬間しっかりと目を閉じる彼。まだ顔は可愛げのある男の子だけど、初心な女の子の様な雰囲気を出していた。
 ようやく彼は女としての自分を受け入れ始めたらしい。
 そのまま二人は一輝君を下にしてベッドに寝転び、唇を外した和之の両手が一輝君の両胸をしっかりと優しくあてがう。
「あ、ああ…」
 男とも女ともわからない声が一輝君の口からもれる。
「僕のおっぱい、柔らかいでしょ?」
「ああ、だってもうそれ女の胸だもんな」
 恥ずかしそうな一輝君に答え、今度はバストトップを指でそっと触り始める和之。
「ああん、ううん…」
 触られると女が気持ちよくなる部分と方法を全て知っている和之の手にかかり、一輝君の声はだんだん女の悶え声みたいになっていく。
 再び一輝君の胸の乳輪がふっくらと膨らみ、小指程になった彼のバストトップがツンと円筒形に立っていく。
 和之の命令通り、のしかかっている和之の下で仰向けになり、両手を枕の位置にやり、胸と体を優しく愛撫する和之を無抵抗で受け入れていく一輝君。教えられたわけでもないのに、和之の体の下で体と下半身をゆっくりとくねらせ、時折和之の下半身に自分のそれをくっつけようとする一輝君。
 和之が体勢を変えようと一輝君の体から離れたほんの一瞬、一輝君の右手が自分の股間に迫っていく。そこには私が昨日ハート型に処理した彼の恥毛から、何か小さな突起物が見え隠れしているのが私の見ているモニターでもはっきりわかる。
 それは彼の退化して包茎状態になった男性器だった。多分男の子として最後のエレクトになるんだろう。和之も気が付き、それを手でそっと触る。
「これが最後だね」
「僕、女の子とも一度もこんな事したことないのにさ」
「これはいずれ女の子の大事な部分に変わる。その時一杯使ってあげなよ」
「う、うん…」
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