早乙女美咲研究所潜入記

(21)とうとう改造手術

 何かのカプセルみたいな中で僕は気が付いた。ふと見ると僕はどうやら裸で寝かされているみたい。そのカプセル自体が何か別の装置みたいなものに入っていて、中は灯りが灯されていた。数か所にモニターみたいなカメラが有るけど、窓は一つもない。
「あ、あの、ここは…」
 僕の言葉に、どこかに有るスピーカーが反応した。
「愛ちゃん。儀式は終わりました。これから愛ちゃんの手術をします。愛ちゃんの精巣は初潮前の女の子の卵巣にほぼ変わってる事が検査の結果わかりました」
 堀先生の声だ。そっか、僕もう小学校高学年の女の子と同じなんだ。そしてスピーカーの声は続く。
「これから愛ちゃんの卵巣化した精巣と、後に卵管に変る精管に途中に子宮を形成する様処置をした後で体内に埋めます。退化した男性器は、後にクリトリスにするので残したままだけどね」
 卵巣、子宮、クリトリス…その言葉が僕の頭に僕の今の現実を教えてくれた。
「その後、乳腺の発達とバスト全体の発育の為の手術を行い、終わったら全身の整形を行います」
「全身の整形って…」
 気になって僕が聞き返すと、
「愛ちゃんの場合、この年で急に女の子になるんでしょ。女の世界に今後どう適応するかは愛ちゃんの努力次第なんだけど…」
 ひと呼吸置いて再び堀先生の言葉が続く。
「普通の女の子とのギャップを少しでも埋める為に、男の子慣れする為に、可愛くて綺麗な女の子に近づく為に、可能な限りの整形を全身に施します」
「本当!」
 嬉しくて嬉しくて、僕どんな女の子になるんだろって思っていた矢先。
「あっつ…」
 下腹部に装着されていた何かの装置の中で、僕の股間に少しずしんとする小さな痛み。それはすぐに消えたけど、その後股間を撫でまわす様な変な感覚。とうとう僕の手術が始まったらしい。
「あ…あ…」
 女にされてるんだっていう緊張感とわくわくで呼吸がだんだん荒くなっていく僕。そしてその声と音は荒いけど可愛いテンポに変わっていく。やがて股間から感覚が消え、今度はおへその上に何かがはいずりまわる感覚が…。
(あ、卵巣、埋められちゃう…)
 しばらく感じたちょっと気持ち悪い感覚はやがて消える。体から男性要素が消え、女性要素が半分入り、性的には女に近い体になってしまった僕。
「愛ちゃん、お疲れ様。これであなたは半分女の子よ」
 堀先生の声がカプセルの中に聞こえる。
 股間とお腹に付けられた別の装置が、僕の体マッサージする様にしていた。傷跡を消す処置をしているらしい。
 半分女の子、僕がその言葉にじーんとしていた時、今度は胸に何かの装置が降りてくる。それは透明な半球状のものに何かいろいろなものがくっついてた。
 微かなモーター音を鳴らしながら、位置を修正した後、それは僕の左の胸に着陸。
(あ、おっぱい、整形されるんだ…)
 と僕が思ったその瞬間。
「ひ、ひゃあああああああ!!」
 思わず大声を出す僕。それは僕の膨らんだ胸に吸い付き、バストトップに何かが当てられ、そして竜矢君に口で吸われた時の何倍もの…。
「あ、あっあーーーーーん!!」
 あまりの気持ちよさに体をよじろうとするけど、何かの麻酔が効いてるのか、体はびくともしない。ただ、バストトッフに快感だけが、
「あ!あーーーん!だめっ!だめっ!いゃあああああ…」
 あらん限りの悲鳴を上げる僕。でもそれは止まらない。口からだらしなくよだれが流れ、目は涙で一杯になり、頭の中が真っ白になっていく。
「やだ!やだ!あーーーん!!」
 その時、スピーカーから堀先生の声が聞こえた。
「愛ちゃん、我慢して。耐えて。男の子なら狂っちゃうかもしれないけど、女の子になったあなたなら耐えられるはず」
 意味わかんないよ!先生!
 もう絶叫に近い声を上げる僕。そして気を失いそうになった時、その刺激は止まり、すぽっという音と共に僕の胸にプルンとした暖かくて柔らかいものが落ちてくる感覚。
 それは装置から解放された、僕の大きくて、丸くて、可愛く整形された僕のバスト。
(あ、もう片方が…)
 僕がそう思った瞬間、今度は右胸がさっきと同じ感覚に襲われる。
「あーーーん!やだ!やだってばーーー!!」
 左と同じ様に大きく可愛く改造されていく僕の右胸。
「やだー!あああーん!僕!僕!」
 気持ちいい中にも少しはっきりし始めた僕の意識。
「ああああん、僕、僕…ああああ…」
 頭の中で何かがプチプチはじけて飛んでっちゃう!なにか大切な事が頭の中で壊れちゃう!いろんなものが頭の中でとろけちやう!固いものが丸い物になっちゃう!体が軽くなって、はじけちゃう!
「僕!…僕!じゃなくなっちゃう」
(女に…なっていく過程で…いつ自意識が…女になっちゃったか…みんなでお話してる時に…聞いたこと有る…)
「やだー!僕が!僕が消えちゃう!」
(堀先生は…初エッチの時、渡辺先生は…あの人形のあれを口に含んだ時…、他の子は)
「やーん!僕が壊れちゃう!壊れちゃう!!」
(彼氏と…キスした時とか…可愛いねって…言われた時とか、僕の場合は…)
「さ、さよなら、涼平…」
(僕の…場合は、今…)
「僕…じゃなくって…あ、あたし、あたしは…あたしは…愛…」
 さんざん泣き叫んだ時、僕の右胸から装置が外れ、右にもぷるんとした大きくて柔らかな脂肪の塊が生まれる。
(あたし、あたし、愛…)
 落ち着く間もなく、今度は全身いろいろな場所にあてがわれる器具。
「こ、今度は何!?」
 顔全体と下腹部を覆われ、全身を何かの装置が細かい検査するみたいに触っていく。
「あ、ああ…」
 全身整形って、これなの…あ、目が…唇が…ああん、またおっぱいが…

 無駄な眉毛を抜かれ、綺麗な眉ラインにされていく僕
 増えたまつ毛を伸ばされ、カールされていく僕
 綺麗な白目と黒目にされ、二重まぶたにされていく僕
 ほっぺたを更にふくらまされていく僕
 唇をふくらまされ、柔らかく艶々にされていく僕
 もう殆ど退化した髭の毛根を、根こそぎ潰されていく僕
 脇の毛根を破壊されていく僕

 そして大きく膨らまされた胸のバストトップを、綺麗なボタン型にされ、苺色に染められていく僕。
 ううん、僕、もう僕じゃない。あたし!あたしなんだ!
 まだ残っている全身のシミとかほくろを綺麗にされていくあたし…
 股間の精巣の名残の黒ずみを綺麗な肌色にされていくあたし…
 そして恥毛の不要な部分を脱毛され、長方形の女の子の形に整えられていくあたし…  手の指を更に柔らかく、白くされていくあたし…
 そして、神経とか、免疫系を女型に変えていく施術をほどこされるあたし、
 そして…ブツッ…

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