よしおか内科胃腸科 内科・内視鏡内科・小児科

福島県いわき市平下平窪山土内町7-5

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わかりやすい説明と丁寧な診察、そして安心を心がけております

コラム

No.47 予防接種のあれこれ -2014.10.1-

※下記の記述は、平成26年の内容になります。平成27年(2015年)以降の内容については、窓口に直接お尋ねください。

平成26年度も、あっという間に上半期が終了し、いよいよ今月から下半期に入ります。
今月から、定期予防接種の制度に新しく、水痘(水ぼうそう)と高齢者の肺炎球菌ワクチンが加わります。
それぞれの予防接種についての、詳しい内容、対象年齢や接種条件については、左のアイコン「予防接種」の欄でご覧いただけますので、是非参考にしてください。

また、10月15日からは、インフルエンザの予防接種もはじまります。
いわき市の高齢者(主に65歳以上のかた) は、例年通り助成がありますので、こちらについてはいわき市から発行されている「保健のしおり」にてご確認いただきますよう、よろしくおねがいいたします。
念のためインフルエンザ予防接種に関する、高齢者の方向け、一般の方向けの概要を下に記します。
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65歳以上の方へ

いわき市高齢者インフルエンザ予防接種
接種期間:平成26年10月15日〜12月15日
接種対象者:いわき市に住所のある65歳以上の方(もしくは60歳以上の方で条件を満たした方)
自己負担金:1,200円(生活保護世帯の方は、保健所に証明書を申請すれば無料)
お持ちいただくもの:身障者や生活保護受給者の方で、書類等が必要な方はその書類
いわき市以外の高齢者で、インフルエンザ予防接種の助成事業対象者の方は、各自治体の予診表を必ずお持ちください。

一般の方へ
接種期間:平成26年10月15日〜平成27年1月末頃まで
接種対象者:満1歳以上
料金:13歳以上(大人)   3,000円
    1歳〜12歳 1回目 2,000円
             2回目 2,000円
お持ちいただくもの:お子様は親子・母子手帳(記入を希望される方)

※こちらの記述は、平成26年の内容になります。平成27年(2015年)以降の内容については、窓口に直接お尋ねください。

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10月は衣替えのシーズンでもあり、冬に向けての準備の第一歩の季節です。
この機会に各種予防接種を見直していただき、冬の準備、はじめてみませんか?

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No.46 「お盆休みについて」 -2014.8.2-

誠に恐れ入りますが、当よしおか内科胃腸科は、8月10日(日)〜17日(日)までの期間、休診といたします。
つきましては、かかりつけのみなさまには、院内の掲示カレンダー等でお知らせしてまいりましたが、もし、この期間にお薬が切れてしまうなど、不都合のある患者様がいらっしゃいましたら、医師並びにスタッフまでお気軽にご相談くださいますようお願い申し上げます。

なお、以下に、この期間の休日当番医をお知らせいたします。急なご病気の際は、下記の医療機関、もしくは共立病院内の夜間救急診療所までお尋ねいただきますよう、重ねてお願い申し上げます。

お盆期間の休日当番医

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No.45 「日本の世界遺産」 -2014.7.1-

6月22日、群馬県富岡市にある富岡製糸場の、ユネスコの世界遺産への登録が決定し、富岡市はもちろん、群馬県、そして日本中がお祝いムードに包まれました。
この富岡製糸場の世界遺産登録によって、日本にあるユネスコ世界遺産は自然遺産、文化遺産をあわせて18箇所目となります。
ちなみに自然遺産4箇所、文化遺産14箇所となっています。

さて、日本の世界遺産、改めて考えるとどんなものがあったでしょうか?と聞かれると意外と知らない方も多いのではないでしょうか?
その時各メディアでも盛んに報じられ盛り上がるのですが、ある程度時間が経つと忘れ去られてしまうのが世の常。
実際に私もごく最近のことは覚えているのですが、記憶が曖昧になっています。
そこで、下に簡単にではありますが日本の世界遺産(自然・文化)を登録年順に列記してみました。

《自然遺産》
・白神山地(青森県・秋田県)・・・1993年
・屋久島(鹿児島県)・・・1993年
・知床(北海道)・・・2005年
・小笠原諸島(東京都)・・・2011年

《文化遺産》
・法隆寺地域の仏教建造物(奈良県)・・・1993年
・姫路城(兵庫県)・・・1993年
・古都京都の文化財(京都府)・・・1994年
・白川郷、五箇山の合掌造り集落(岐阜県・富山県)・・・1995年
・原爆ドーム(広島県)・・・1996年
・厳島神社(広島)・・・1996年
・古都奈良の文化財(奈良県)・・・1998年
・日光の社寺(栃木県)・・・1999年
・琉球王国のグスク及び関連遺産群(沖縄県)・・・2000年
・紀伊山地の霊場と参詣道(三重県・奈良県・和歌山県)・・・2004年
・石見銀山遺跡とその文化的景観(島根県)・・・2007年
・平泉(岩手県)・・・2011年
・富士山(静岡県・山梨県)・・・2013年
・富岡製糸場と絹織物産業(群馬県)・・・2014年

これは「目に見える形で」残っているいわゆる有形世界遺産で、この他にも無形文化遺産として、日本からは歌舞伎や能、浄瑠璃などの伝統芸能、また、京都祇園祭の山鉾などの祭、また、記憶に新しいところでは和食、といったあらゆるジャンルの様々なものが登録されています。

日本は古来より、「木と紙の文化」と言われます。
四季があり、梅雨時の高温多湿や、真冬の凍結、乾燥に耐えるための独特の文化なのですが、木と紙だけに保存が大変難しいと言われております。
そんな日本で、これだけ多くの世界遺産登録を果たしているのは、ひとえに、伝統を守り、受け継ぎ、大切にしてきた先人たちの努力の結果に他なりません。

また、自然遺産についても、幾多の開発の波をくぐり抜け、また、時代に逆行しても自然を守る活動は口で言うほど容易なことではなかったでしょう。

世界遺産登録は、これら日本の先人たちの努力が世界に認められた結果であると同時に、これからを生きる日本人が、それを誇りとし守っていくための決意が認められた証なのかもしれませんね。

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No.44 「運動会シーズンのスタンダードは春?秋?」 -2014.5.3-

今年の桜もすっかり見ごろを終えて、青々とした若葉が目にまぶしい新緑の季節となりました。
季節の変わり目にこの春、インフルエンザの遅めの流行がありましたが、皆様にはいかがお過ごしでしょうか?
日も長くなり、朝早くから日が昇るこの季節は、外での活動が心地よい時期でもありますね。
私の周りでも早朝、ウォーキングや愛犬の散歩、はたまたサイクリングなどをされる方が、心なしか増えているような気がします。
(単に、筆者が冬場に寝坊をしていただけ、ということかもしれませんが・・・)

さて、春のこの時期といえば「運動会シーズン到来」といったところでしょうか?
早いところでは4月末から毎週末に市内のあちこちで花火が上がったり、子供たちの元気な歓声があがったりするのを耳にします。
いわき育ちの方には、春の運動会というのがとてもなじみ深いのですが、全国的に運動会のシーズンと言えば秋。
さて、どっちがスタンダードなんだろう、とずっと疑問に思っている方も多いはず。。。ということで、全国の運動会シーズンについて、ちょっと調べてみました。

ベネッセコーポレーションが全国の利用者に行ったアンケート調査によると、回答のあった1,500件あまりのうち、41.5%が春、58.5%が秋に運動会を行っているとの結果になりました。
定点的な調査ではなく、あくまでアンケートなので、はっきりしたことはわかりませんが、ただ、やはり秋の運動会というのがスタンダードと言えるでしょう。

ただ、東京都の調べによると、23区内では年々、運動会を春に行うところが増えているそうです。
理由としてはいろいろ考えられるようですが、学校の週5日制が定着してから、それまで秋に行っていた運動会と文化祭(学習発表会)の二大行事のうち、比較的準備期間が短くて済む運動会を、春に移動させることで、秋以降の受験シーズンに備えるように変化してきたのが主な要因である、とある教育者が解説しているのを目にし、なるほど、と思いました。

「運動会」は、俳句では秋の季語になるほどの秋の行事の定番ではありますが、教育現場の事情にあわせて定番も変化しつつあるようです。
ともあれ、親が学校に関わることのできる数少ない機会でもあり、なにより子供たちの記憶に刻まれる大切な行事であることには、春だろうが秋だろうがなんら変わりありません。
参加するチャンスがある親御さんには是非、積極的に参加してもらいたいものです。
その際は、大人としてのマナーを守ることを忘れずに。
そして、子供たちに良い思い出を残してあげたいですね。

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No.43 「雪の記憶」 -2014.3.1-

去る2月8日(土)、全国的に数十年ぶりの大雪となり、ここいわき市でも小名浜で25センチの降雪(気象庁発表)を記録しました。
慣れない雪かきなどで四苦八苦された方も多かったことでしょう。
筋肉痛や怪我などに悩まされていないかと、心配いたしておりますが、皆様、いかがでしょうか?
先日の雨でだいぶ街中の雪はなくなりましたが、山間部では8日の雪に加えて15日にも降雪があり、まだまだ雪による被害も心配されます。
どうか、運転や歩行も含めて、事故などに遭われませんよう、お気をつけて生活してください。

さて、今回の25センチの大雪、実はいわき市での過去の大雪の記録の中でも、歴代1位に匹敵するものであることがわかりました。
ご存じのとおりいわき市は面積が広く、海に面した地域と山間部では気候も異なるため、一概には言えないのですが、気象庁に残っている1961年(昭和36年)からの小名浜の観測地点のデータをさかのぼると、もっとも降雪の多かったのが、1994年(平成6年)2月12日(土)の25センチとなっています。
以下に、気象庁のデータを抜粋し、歴代10位まで並べてみます。

【小名浜の過去の降雪量(多い順)】

小名浜の過去の降雪量(多い順)

皆様それぞれの思い出の中に残っている大雪もあったことと思います。
筆者も、「ああ、小学校の時に、きょうだいと庭にかまくらを作ったなあ」とか「この時は常磐線が止まって大変だった」とか「母が転んで腰を打った」などなど、まるで昨日のことのように次から次へと思い出が浮かんできて、大雪の記憶というものは、なかなか薄れないものなんだと改めて実感いたしました。

いい思い出も、あんまり思い出したくないことも、いろんな意味で強烈に印象付けてくれる大雪の記憶。
それというのもめったに雪が降ることがないここいわき市だからこそ、余計にそう思うのかもしれませんね。

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No.42 「ノロウィルスによる胃腸炎が流行中です」 -2014.2.1-

いよいよ寒さも本番。
雪の被害こそいわき市ではまだありませんが、霜柱や分厚い氷に、冬の厳しい寒さをいやでも実感させられる時期に突入しました。

この時期に食べたくなるのが、やっぱり暖かい鍋ですね。海の幸、山の幸、野菜もたっぷり入った鍋は、体もあたたまって栄養もとれる、冬の万能メニューといったところでしょうか?

鍋に入れる食材としてもっともポピュラーなものの一つに、カキが挙げられるかと思います。
ただ、カキにはノロウィルスが多く存在するといわれており、昔から「カキにあたる」などど言って敬遠される方も多かったようです。
ノロウィルスは一定の時間加熱処理すれば死滅してしまうので、キチンと調理すれば「あたる」ことはなかったのでしょう。
しかし、これはあくまで想像ですがおそらく、カキの食感と風味を損ねるのを嫌って、十分加熱することを避けたために、このような事象が多く報告されたのかもしれません。

以下に、ノロウィルスに関する諸症状や統計、これまでの対応の経緯などを紹介(引用)させていただきます。

ノロウイルスは12~3月をピークに流行する急性胃腸炎の原因ウイルスの1つで、主症状として嘔気、嘔吐、下痢があり、まれに重症化し死亡する例も報告されています。
厚生労働省の食中毒統計(2007年)によると、ノロウイルスの発生件数は第2位、患者数は第1位であり、本ウイルスによる患者数は年々増加の傾向にあります。
感染は主としてカキに代表される2枚貝の生食によるものと考えられていましたが、100個以下のウイルス量でも感染することから、最近ではノロウイルスに感染している食品従事者が、調理過程において食品を汚染したと推定される食中毒事例が増加しており、冬季にはノロウイルスによる集団食中毒が全国各地で相次いで発生しています。

大量調理施設におけるノロウイルス食中毒を予防するため、平成20年6月に改正された厚生労働省の「大量調理施衛生管理マニュアル」には、調理従事者等の衛生管理にノロウイルス検査が盛り込まれました。
この中では、調理従事者等がノロウイルスにより発症した場合には、遺伝子検査等の高感度なノロウイルス検便検査による衛生管理が望まれています。

家庭においては、経口補水液またはスポーツドリンクを人肌に温めてから飲むことが推奨され、これらが無い場合は0.9%の食塩水(100 mlに食塩0.9gを溶かしたもので、いわゆる生理食塩水である)を調製し、人肌に温めて飲むことが推奨されています。
電解質を含まない湯冷まし、お茶などは水分の吸収が遅いので推奨できません。

下痢がひどい場合には水分の損失を防ぐために輸液などを対症療法的に用いる場合も。
また止瀉薬(下痢止め)の使用については、ウイルスを体内にとどめることになるので用いるべきでないとも言われますので、医師の指示がなく、仕事や、生活上でも特に必要でない場合は下痢止めの服用は避けるのが賢明だという説もあり、薬剤の使用には十分な注意が必要です。

ノロウィルスの診断に用いられる検査は、保険の適用が限られており、当院では実施していません。簡単な検査キットが市販されているようですが、これも会社等で従業員の検査などに用いられる簡易的なものです。
精度の高い検査は通常、医療機関で行うことはできず、食中毒や集団感染の原因究明などの目的で、行政機関や研究機関等で行われています。

身近なノロウィルスによる感染性胃腸炎を防ぐ方法としては、やはり、手洗い、うがいなどの通常の風邪予防が重要であるとされています。
また、栄養バランスのとれた食生活を心掛ける、睡眠で休息を十分にとる、など、日頃から免疫力を下げない、つまりウィルスに負けないからだを作ることが大切でしょう。
また、ノロウィルスは、アルコール消毒では効果が期待できないため、消毒は次亜塩素酸ナトリウム(商品名だとブリーチやハイターなどのいわゆる漂白剤)を水で60倍(1%)に薄めて行います。その際は必ず、商品のラベルを見て「次亜塩素酸ナトリウム」であることを確かめてから行って下さい。

もし「胃腸炎かな?」と思われる症状が現れた場合には、上の引用の中でも書かれていますが、安易な判断で市販の下痢止めを服用したりせず、必ず医療機関で早めに診察を受けるようにしましょう。

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No.41 「年頭のごあいさつとして」 -2014.1.1-

新年あけましておめでとうございます。
今年一年が皆様にとりまして、素晴らしいものとなりますよう、心よりお祈り申し上げます。

さて、『一年の計は元旦にあり』と申します。年の初めに、何か、目標となるものを自分に課す、と言うのも悪くないものです。

若い方たちの多くは、希望に満ちた新年を迎えた事でしょう。
是非、大きな目標をもって一年を過ごしてほしいと思います。
先人たちの言葉を借りれば「千里の路も一歩から」到底叶わなそうな夢でも、目標を細かく設定すれば少しずつ近づく事もできる、ということです。

一方、体の衰えや病と闘いながら生活をされる方にとっては、現状を維持することが目標になるのかもしれません。
苦しさや痛さに絶望してしまうこともあるでしょう。
そんな時にも、できるだけ笑顔で過ごすことで、体内の"ナチュラルキラー細胞"が活性化して、免疫力が高まるといわれています。

いつも笑顔で朗らかにすごす、と口で言うのは簡単なのですが、なかなか難しいものです。
でも、何か新しい活動をする、というよりも毎日の自分の心がけ次第でできる身近な目標とも言えます。
体だけでなく心のためにもお勧めの健康法です。

皆様が、昨年と同様に健康で快適にお過ごしいただけるお手伝いを、させていただけたら当院も幸いに存じます。
今年もこのホームページともども、どうぞよろしくお願いいたします。
ご不明な点は、お気軽にスタッフまでお尋ねください。

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No.40 「今年のできごと」 -2013.12.1-

2013年が間もなく終わろうとしています。皆様にとって、今年はどんな年だったでしょうか。
百人百様で、一概には言えないとは思いますが、「終わり良ければすべて良し」という言葉も
あるように、できれば笑顔で今年を締めくくりたいものです。

一年間、あっという間に過ぎたような気がしても、今年の初めのころの出来事って、意外と
覚えていなかったりしますよね。
今年一年の主な出来事を振り返ってゆく年をしのびたいと思います。

平成25年(2013年)

1月
6日・・・幕末~明治の福島県会津若松を舞台にしたNHK大河ドラマ『八重の桜』放送開始。最終回は12月15日予定。
27日・・・「ロボコップ」の愛称で親しまれた大関高見盛が現役を引退。年寄・振分を襲名。

2月
25日・・・『巨人・大鵬・卵焼き』=子供の好きなもの、として親しまれ、1月に亡くなった、元横綱大鵬・故納谷幸喜(享年72)の国民栄誉賞の授賞式。

3月
15日・・・新幹線200系電車が定期運用から引退。

4月
1日・・・NHK連続テレビ小説『あまちゃん』放送開始(〜9月28日)。放送中から「じぇじぇじぇ」などの方言も話題となり、日本中に「あまちゃん現象」を巻き起こす。
2日・・・ 東京銀座にて、歌舞伎座新開場杮葺落。
16日・・・日本政府、長嶋茂雄(読売ジャイアンツ終身名誉監督、元巨人内野手、監督)と松井秀喜(元巨人・MLB外野手)に対し国民栄誉賞授与することを正式決定。
授与式は東京ドームにて、5月5日に行われ、金のバットが手渡された。

5月
10日・・・島根県出雲市の出雲大社で、祭神が仮殿から本殿に遷座される「本殿遷座祭」挙行(平成の大遷宮)。出雲大社では60年ぶりの遷宮となる。

6月
22日・・・富士山が世界文化遺産に登録される。
28日・・・東京都練馬区で小学生3人が切り付けられる事件発生、犯人は即日銃刀法違反で逮捕。
30日・・・銀座松坂屋が建て替えのため一時閉店。

7月
4日 ・・・カネボウ化粧品、「美白効果」をうたった化粧品を使った際、肌がまだらに白くなる白斑症状が発生する事例があったとして「カネボウブランシールスペリア」など8ブランドの54製品、計約100万個を自主回収すると発表。
21日・・・第23回参議院議員通常選挙投開票。自民党が大幅に議席数を増やし第46回衆議院議員総選挙以来続いていた両院のねじれ状態が解消された。
28日・・・山口県、島根県地方で1日の積算雨量が1か月平均降雨量を越える豪雨。土砂崩れや河川の氾濫により1人死亡2人行方不明。

8月
9日・・・北東北や北海道で豪雨。気象庁が、秋田県と岩手県で「これまで経験のない大雨となっている」と発表。
15日・・・ 京都府福知山市の由良川河川敷で、花火大会の露店が爆発炎上。
16日 ・・・ 台風18号の影響により和歌山県や埼玉県などの各地で竜巻とみられる突風被害が確認された。
28日 ・・・ 原子力規制委員会、東京電力福島第一原子力発電所のタンクから放射性物質を含む汚染水が漏れた問題で、トラブルの深刻さを示す国際原子力事象評価尺度(INES)を「レベル3」(重大な異常事象)に引き上げると発表。

9月
7日 ・・・第125次IOC総会において2020年夏季オリンピック開催都市決定、東京が、1964年以来56年ぶり2回目となる開催地に選出される。
8日 ・・・いわき市長選挙で現職の渡辺氏を破り、清水氏が初当選。
19日・・・北海道函館本線大沼駅構内で、貨物列車が脱線する事故。同事故を機に行われた調査により、レール幅が脱線を防ぐ「整備許容値」を超過しながら放置されていたことが判明、同月25日までに同社管内で約270箇所の異常地点が発見される。
30日 ・・・ NHK連続テレビ小説『ごちそうさん』放送開始(〜2014年3月29日予定)

10月
2日・・・伊勢神宮の内宮で、御神体を旧殿から新殿へと遷す式年遷宮の主要行事「遷御」が行われる。
8日・・・東京都三鷹市の民家前の路上で、住民の女子高生が首を刃物で切られて倒れているのが見つかり、病院搬送後死亡。約1時間半後、以前から被害者に対しストーカー行為をしていた21歳の男を路上で確保の後逮捕。
10日・・・福岡市博多区の整形外科で2時20分頃火災発生、入院患者8人、同医院前院長夫妻2人の計10人が死亡。
15日・・・JR九州、約30億円を投じた車両を使用する豪華寝台列車『ななつ星in九州』の運行を開始。
16日・・・台風26号が東日本付近を通過、伊豆大島では記録的豪雨となり40人以上の死者・行方不明者発生。一部の住民に避難指示。
31日・・・秋の園遊会の最中に、山本太郎参議院議員が福島第一原子力発電所事故の解決を訴えた手紙を天皇に直接手渡す。

11月
3日・・・宮城県のクリネックススタジアムでの日本シリーズ第7戦、楽天イーグルスが連覇を狙う巨人を制し、初の日本一に。
14日・・・長野県建設業厚生年金基金の元事務長が、業務上横領容疑でタイの逃亡先から帰国したところを逮捕される。
15日 ・・・千葉県野田市のリサイクル工場「エバークリーン千葉リサイクルセンター」で爆発事故。
20日・・・海上保安庁、小笠原諸島・西之島南南東沖約500mの海域で、海底火山の噴火による新島出現を確認。

12月の予定
12日・・・財団法人日本漢字能力検定協会が、今年の漢字一文字を京都府京都市東山区の清水寺で発表する。
日付未定・・・12月2-7日の間、アゼルバイジャン・バクーで開催されるユネスコ政府間委員会で、『和食 日本人の伝統的な食文化』が無形文化遺産登録される予定。

さて、ざっと挙げてみただけでも、このくらいのニュースがありました。
このほかにも、この夏高知県では41度を記録するなど、夏の猛暑のニュースや例年より早い初雪のニュース、竜巻のニュースもあり、さらに世界的にみるとフィリピンの高潮被害を始め、自然災害の話題がとにかく多かったような気がします。
一方で出雲大社と伊勢神宮の遷宮が重なったり、富士山が世界遺産に登録されるなど、日本古来の信仰にまつわる出来事も多かった年でした。
古き伝統を守りつつ、現代を生きる私たち日本人のこれからを象徴するように感じたのは気のせいでしょうか。。。

どうか、来年皆様にとって楽しいニュースがいっぱいのいい年でありますように。

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No.39 「朝活のススメ」 -2013.10.1-

朝夕の冷えと、日中の暑さの気温差が、お彼岸を過ぎた9月下旬からさらに激しくなり、
9月末現在、咽頭痛や発熱で来院される方が急激に増加しています。
薄手のカーディガンや、上着などで気温の変化に対応できるようにしていただくことが、風邪予防の重要なポイントかと思われますので、年配の方はもちろん、お子様にも注意を払うことをお勧めします。

さて、先日、テレビで「エクストリーム出社」などという聞きなれない言葉を耳にしました。
"エクストリーム"という言葉を辞書で調べると、
エクストリーム (Extreme) は、「極限」「極度」「過激」などといった意味をもつ英語。
だそうです。そうすると「エクストリーム出社」の意味は、さしずめ「過激な出社」といった
ところでしょうか?

『日本エクストリーム出社協会』なる団体があったので、そのHPを覗くと、次のように定義されています。

エクストリーム出社とは、
早朝から観光、海水浴、登山などのアクティビティをこなしたのち、
定刻までに出社をするエクストリームスポーツである。
このスポーツのプレイヤーは、 一般的な通勤者と区別して、出社ニストと呼ばれる。

少し前から、「朝活(あさかつ)」=早朝にスポーツや趣味の時間を確保することで脳を活性化し、その日一日の作業効率をアップさせる狙いで行う活動のこと=は、よく耳にしていましたが、どうやら、その進化形が「エクストリーム出社」のようです。

確かに、夏から秋にかけては、早朝のほうが活動しやすい、ということはあるかもしれません。
とりわけ、今頃の秋の時期の朝のそよ風の気持ちよさは、たとえようもないほどです。

ことさら「スポーツ」をする、と気負わなくとも、ただ風にあたる、朝日をあびる、花に水をやる、
といった日常生活のひとつを、いつもより早い時間に行うだけで、その日一日さわやかな気持ちで過ごせることでしょう。
さらに、いつもは忙しい朝にも少し余裕が生まれたり、朝早く起きることで夜の寝つきが良くなり、穏やかな日常を過ごせる効果も期待できます。

これから冬にむけて日が短くなり、朝起きるのがつらくなって来ます。
その前に朝活の習慣をつけておくのも、季節による体内時計の乱れを防ぐ一つの手段かもしれません。

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No.38 怪我の功名~「転ばぬ先の杖」 -2013.9.1-

朝、窓を開けたときの虫の音に耳を傾けると、「秋だなぁ」としみじみと感じます。
空の青も澄んで、山々の美しさにも息をのむほど。
"天高く馬肥ゆる秋"とはよく言ったものです。

さて、最近涼しくなったせいか、風邪をひかれる方が増えています。
また、イネ科の植物のアレルギーで鼻炎を起こされる方も多いようです。
お盆明け、朝夕の気温が、大幅に下がっていますので、日中暑いからと言って、エアコンの設定温度をそのままにしていたりすると、あっという間に冷えすぎてしまいますので、健康管理のためにも温度調節に注意が必要です。

どうしても、残暑の時の癖が抜けずにエアコンに頼ってしまいがちなのですが、
実は、朝や夕方に窓を開けると、意外と外気温が涼しいことに気づくかもしれません。

食欲の秋、読書の秋、運動の秋、、、日ごとに過ごしやすくなってくるこの季節だからこそ、
体調に気を配ってそれぞれに、さまざまな秋を楽しんでいただきたいものです。

さて、まったく話題は変わるのですが、先日、右手をねん挫した時の話です。
私の、難儀した手の様子を知って、ある方が
「私は、そういうときのために、利き手じゃない左手も訓練しています」
と、おっしゃっていたのが、とても印象的でした。

私が、不自由な思いをしていたのはわずか3日くらいの間だったのですが、
それでも、着替え、トイレ、食事など、生活全般にわたって、思うようにできないことが多く、非常にイライラしてしまっていた気がします。
特にびっくりしたのは、ペットボトルのふたが、利き手でない左手で開けようとしても、なかなかあかないことでした。
それは、普段の何気ない動作のなかにも微妙な力加減が働いている事、そして今まで、あまりにも利き手に頼りすぎて生活していたことに気づかされた瞬間でもありました。

健康なうちはあまり考えないことではありますが、いつ、何時、自分も体が不自由になるかわかりません。
ですから、利き手ではない手を訓練しておくことは究極の「転ばぬ先の杖」と言えるでしょう。
その時になってから訓練すればいいのかもしれませんが、今回、ちょうどそんなことを考えるチャンスをもらったので、チャレンジしてみたいと思いました。

ちなみに、利き手ではない手を良く使うと、利き手を使う時より脳の働きが活発になって、認知症の予防にも効果的だそうです。
そういう意味でも、早いうちから訓練しておく事は、決して無駄ではないのかもしれませんね。

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No.37 「ゲリラ豪雨」と「夕立」のちがいは? -2013.8.1-

7月27日の土曜日、東京の夏の風物詩である隅田川花火大会が、開始わずか30分で
中止となりました。36回目を数える伝統の花火大会で、中止となったのは今回が初めて。
会場、およびその周辺で、花火を楽しみに集まった79万人ががっくりと肩を落としました。
中止の原因となったのは、「ゲリラ豪雨」と呼ばれる突然の大雨。
最近ニュースなどでもよく耳にする方も多いかと思います。

さて、この「ゲリラ豪雨」ですが、いつごろからそう呼ばれるようになったのでしょう?
そして日本でも昔からある「夕立」とはどう違うのでしょう?
ちょっと気になったので、調べたことを書いてみたいと思います。

※以下は、日本気象協会のHPに掲載されていた「ゲリラ豪雨と夕立はどう違うの?」という
  質問に対する回答の引用です。

ゲリラ豪雨は一般の気象用語ではありません。
一部のマスコミと気象会社が使っている用語です。
正しくは、局所的大雨、局所豪雨といいます。
名前の通り、狭い範囲に降る大雨のことです。

発生は、雷雲によるもので、その意味では夕立と同じです。
夕立は、それほど雨量が多くならない雷雨、といっていいでしょう。
正式な定義はありませんが、局所的大雨、局所豪雨と呼ぶ場合は、
道路の冠水、住宅の浸水、下水や小さな河川の氾濫などの災害を伴うほどの
雨が降った場合に、そう呼びます。
簡単に言うと、災害を伴う雷雨は、局所的大雨、災害が出ない雷雨は夕立、
といっていいかもしれません。

雷雨の発生原因はいろいろありますが、
一般には、気温が高くなって上昇気流が発生して、雷雲に発達するのですが、
局所的大雨となる雷雲になるには、気温の上昇だけではなく、上空に冷たい空気が
入ってくる、海上から暖かく湿った空気が大量に入ってくる、などの条件が加わります。

ですから、局所的大雨が発生しやすいかどうかはある程度予測できるのですが、
何時、どこで発生するか、と言うことは、残念ながら今の予測技術ではそこまで予測できません。
そのために、気象レーダなどで、雷雲の発達状況を監視して、直前の情報を発信する、という方法がとられています。


つまり「ゲリラ豪雨」はメディアによる造語で、本質的に「夕立」との違いはないようです。
ただ、「夕立」よりも、一般的に大きな災害をもたらすおそれのある規模の大きなもの、
そして中でも発生の予測が難しいもの、突発的なもの、という意味で「ゲリラ」という言葉で表現したのです。

この言葉が一般語化した背景には、2008年に行われた第25回「現代用語の基礎知識選『ユーキャン新語・流行語大賞』」でその記述がありますが、この流行語大賞にノミネートされた年に、報道等で繰り返されたことで、広く世間に浸透したと思われます。

さて、このゲリラ豪雨、体験した方もいらっしゃるかと思いますが、まるでバケツをひっくり返したような雨が集中的に降るため、できればその被害を被りたくはありませんよね?
では、自分がその被害にあわないためにはどうすればよいのでしょう。

ゲリラ豪雨や夕立が降る前、予兆として感じられるものに「冷たい強風」があります。
雲の流れが急激に速くなり、それまで晴れていた空が、急に真っ暗になって、冬の北風のような冷たい風が急に吹き始めます。
これが、サインです。
ゲリラ豪雨は積乱雲(いわゆる入道雲)が引き起こすため、雷を伴うことが多いので、もしこのような予兆が見られたら、いち早く建物の中に入ることをお勧めします。
建物の軒先や木の下などは落雷の危険がありますので、雨宿りは避けたほうがいいでしょう。

ゲリラ豪雨は、天気予報でもなかなか予測しがたいものです。
目や耳から入る電子的な情報に頼らず、自分の五感をフル活用して、被害にあわないようにしたいものです。

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No.36 風疹が流行しています -2013.6.1-

今年は梅雨入りが、全国的に10日ほど早いそうです。
いわき市も5月中頃までは雨が降らずにカンカン照りの日が続いていましたが、一転、月末になって天気が崩れやすくなっています。
じめじめした季節は、人間にとってはうっとおしいものですが、暑さでダレ気味だった作物たちには、欠かせない天の恵みとなりそうです。

さて、ニュースなどで連日放送されているとおり、全国的に風疹が流行の兆しを見せ始めています。
なんと昨年の60倍もの勢いで患者数が増加傾向にあり、患者の大部分は20歳代~40歳代の男性です。この年代の男性は、中学生のときの風疹の定期予防接種の対象から外れていたりして、抗体がない人も多いと言われる世代でもあります。

すでにご存じの方も多いかと思いますが、妊婦が妊娠初期に風疹にかかると、
胎児に多様な奇形があらわれる、先天性風疹症候群(CRS)という障害を引き起こすことがあります。
一見、男性には関係ない、と思われるかもしれませんが、風疹の抗体のない男性が風疹にかかると、その周りの妊婦に感染させる可能性が高まるため、決して無関係ではないのです。

風疹の流行を媒介してしまわないためにも、予防接種をお勧めします。
平成25年6月1日現在、風疹ワクチン(および麻疹風疹混合ワクチン)に対して政府の助成や大人の定期予防接種化などの動きはなく、自費接種となります。

当よしおか内科胃腸科では、麻疹風疹混合ワクチンの接種を行っています。
(これは、現在、風疹単独ワクチンの流通量が少なく、入手が難しいためですが、
今後の流通量によっては風疹のみのワクチン接種を行う可能性もあります)

料金は10,000円と、高額ではありますが、特にこれから妊娠・出産を考えている方には特に接種をしていただきたいと思いますし、それ以外の世代の方にも社会全体で予防する、という観点から、是非検討していただきたいものです。

また、自分に風疹の抗体があるかどうかを調べる検査(抗体検査)は、医療保険が使えない検査で、4,000円になります。
抗体があっても、予防接種をしても問題はないといわれていますので、
抗体があるかどうかわからないという方にも、この機会の接種をおすすめします。

≪追記 H25.6.9≫

麻疹風疹、および風疹の予防接種について、7日付でいわき市より通達があり、いわき市に住民票がある方への、ワクチン料金助成が決定しました。

ただし、以下の要件をすべて満たす方、一人1回のみとなります。

【男女共通要件】
1.接種日にいわき市に住民票がある。
2.風疹の罹患歴がない。
3.風疹の予防接種を2回行っていない。

上記の要件を満たす男女で、さらに、下の要件を満たす方が助成で接種できます。

【女性】
・現在、妊娠していない。(妊娠中の方は接種できない)

【男性】
・配偶者が妊娠中である。

-----------------------
女性は、妊娠を希望する方で、過去に罹患歴がなく、風疹ワクチンを2回受けていなければ、ほぼすべての方のワクチン料金が助成されますが、男性の場合は、配偶者が妊娠中の方のみとなりますので、ご注意ください。

期間は平成25年4月1日~平成26年3月31日。
窓口無料は7月頃からとなります。

4月1日以降、6月末までに接種された方も償還払いにて対応します。
(詳しくはいわき市保健所感染症対策係 0246-27-8595 にお尋ねください)

~当よしおか内科胃腸科で接種を希望される方へ~

1.接種にはご予約が必要です。

2.接種の際はご自身の母子手帳をご用意ください。
3.窓口での料金が無料となるのは、7月頃からとなります。
  それまでは10,000円の実費が必要です。
4.当院では現在のところ麻疹風疹の混合ワクチンのみの接種となります。

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No.35 五月幟(のぼり)の鍾馗(しょうき)様 -2013.5.1-

4月も中頃になると、近所のあちこちで、真新しいこいのぼりや大きな幟旗(のぼりばた)をみかけます。
初節句を迎えた家では、そうではない家よりも早い時期からこうして周りに「男の子が誕生した」お知らせをするのがならわしだそうです。
門口にそれを見つけると、自分に無関係なことなのに、なぜかほっとするというか嬉しい気持ちになるのは私だけでしょうか?

昔から不思議だったのですが、幟旗の絵柄によく描かれている武者姿、子供心に「おっかないなー」と感じたものです。
お節句の縁起物なのですから、「一富士二鷹三茄子」的なわかりやすさがあってもいいと思うのですが、どうしてこんなに髭面の閻魔様のような絵になったのでしょう。

その答えを知らぬまま大人になり、自分が子供を持って初めて、その武者姿の人物の名前を知りました。
それが「鍾馗(しょうき)様」。

~ここから下は、ネットで検索した鍾馗様の伝説の引用です。

鍾馗様の伝説は、古代中国「唐」の時代にさかのぼります。
当時終南山という地に錘馗(しょうき)という青年が住んでいました。
彼は高級官吏となるべく都へ出て、試験を受け見事トップ合格して「状元」という称号を受けます。
ところが、髭面 で大男の彼は人相がとっても悪かった為に、謁見した玄宗皇帝に怖がられ、状元の称号を取り消されてしまいます。
絶望した錘馗は自殺。

その後、玄宗皇帝はマラリアにかかり、病の床につきます。
高熱に浮かされる中で皇帝は、自分に取り憑く多くの悪鬼を一人の大鬼が現れて退治する夢を見ます。
皇帝が夢の中で大鬼に「お前は誰だ」と尋ねると、自分はあの鍾馗だと言うのです。
そして、自分は官吏の試験に落ちて絶望して自殺したが、手厚く葬られたのでその恩に報いるため、天下国家の災いを除くことに執心しようと誓いを立てました。と述べます。

夢からさめた玄宗皇帝は、不思議と病気が全快していました。
皇帝は自分の短慮を深く後悔し、急いで画家を呼ぶと夢で見た鍾馗を描かせました。
そして皇帝は、自分の命を救ってくれた錘馗を今後は神として定め、祀ることにしました。
以来錘馗様は、受験の神様・疫病除けの神として祀られるようになります。

右手に破魔の剣を持ち、左手で八苦を抑えて、周囲をにらむような怖い表情で見渡す錘馗様。でもとっても努力家で頭のいい、 優しい人だったのです。
そこから端午の節句では、赤ちゃんを病魔から守り、頭が良くなるようにと受験の守り神として鍾馗様を飾るようになりました。


多少、不条理な気もしますが、そういった逆境に負けない強さや、人を赦す(ゆるす)優しさを持った男の子になってほしいという親の願いも込められているのでしょう。
これから、あの幟旗を見るときに今までと違った想いを持って、見ることになりそうです。

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No.34 ひなまつりについて -2013.3.1-

寒さの中にも、春の息吹を感じる季節になりました。庭に黄色いフクジュソウがちらほらと
咲き始めると、草花の「春はもうすぐだよ」という声が聞こえてくるようです。
・・・とはいえ、まだまだ朝方の冷え込みには身がすくみ、ストーブから離れられません。
早く、あたたか~い春がやってくることを願う毎日です。

さて、3月といえば桃の節句、現代では「ひなまつり」として定着しているおなじみの行事
です。
日本には古来より、暦の一つとして伝統的な年中行事を行う季節の節目(ふしめ)となる日
があります。これを「節句」と呼び、平安時代には節句ごとに様々な宮中行事がおこなわれてきました。
その「節句」の中の5つが、江戸時代に庶民にも定着し、今に至るといわれています。


【5つの節句】
呼び名          月日     行事・風習
人日(じんじつ)     1月7日    七草がゆを食べて健康を祈願する
上巳(じょうし)      3月3日    女の子の健やかな成長を願う(ひなまつり)
端午(たんご)       5月5日    男の子の健やかな成長を願う・菖蒲湯
七夕(しちせき)     7月7日    短冊に願い事を書いて笹に飾る(たなばた)
重陽(ちょうよう)     9月9日    登山をして健康を祈願する


もともと、3月3日の「上巳の節句」は、春先の野山から薬草を摘み、その薬草で体のけがれ
を払う厄除けの行事でした。これが宮中での貴族の女の子の紙でできた着せ替え人形、
「ひいな遊び」と融合したものが、ひなまつりの起源になったと言われています。
その後、人形に厄災を引き受けさせ、身代りにその人形を川に流す「流し雛」に発展しました。

その後武家社会にも広まった宮中の文化が、江戸時代、さらに裕福な商家や名主の家でも
行われるようになって徐々に変化し、明治時代には一般の人の家でも豪華な雛人形を
飾って女の子の成長を祝ったり、健康を願う行事として現在のような形となったようです。

ちなみに、「ひなまつりを過ぎてもお雛様を飾ったままにしておくと、お嫁に行けなくなる」
というのは、当然迷信です。ただ、迷信ではあるのですが「(おひなさまをいつまでも飾っておくような)だらしない人はお嫁さんになれないよ」という、一種の教訓なのかもしれません。
それに、いつまでも出しておいて、お人形が日に焼けてしまったり、傷がついてしまっては、せっかくの美しいお雛様が台無しですものね。

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No.33 あけましておめでとうございます -2013.1.1-

あけましておめでとうございます

新年もまた、皆様が、健康で快い生活を送れますよう、よしおか内科胃腸科スタッフ一同
お手伝い申し上げます。

本年もどうぞ、よろしくお願い申し上げます。

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No.32 胃腸炎が流行しています -2012.12.1-

朝がた、ストーブで部屋を暖めてからでないと、布団から出られなくなりました。
いよいよ本格的な冬到来、ですね。

当初、今年の冬は「暖冬」とみられていましたが、一転して寒さが厳しくなるとの
発表があり、戸惑われた方も多かったと思います。
気温や天気は、人知の及ばないところでもありますので、皆様には十分な寒さ
対策で、これからの冬本番を乗り切っていただきたいと思います。

さて、11月の中頃から、腹痛や下痢、おう吐の症状で来院されるかたが、急激に
増えてまいりました。その多くが家族の誰かが胃腸炎にかかり、次々と伝染する
ケースです。それに関して、注意点をいくつか挙げたいと思います。

1.おう吐したもの、下痢便には直接触らない。
  必ず、マスク・手袋を着用し、片づけましょう。
  (もし、手袋が間に合わないときはビニール袋などを手にはめるのもOK)

2.手洗い、うがいの習慣を身につける。
  大人がまず実践しましょう。子供も自然とできるようになります。
  (インフルエンザの予防にもなりますね)

3.消毒液を用意する。
  市販の塩素系消毒液(ハイターなど)を薄めたもので消毒しましょう。
  (アルコール消毒は、ウィルスに対してはあまり殺菌効果が見込めないと
  言われています。また、希釈の仕方や濃度などは、商品の裏の説明文をよく読んで
  行ってください)

床や家具に飛び散ったおう吐物や下痢便は、乾燥するとウィルスを空気中に
舞い上がらせてしまいます。必ず処理後は消毒を行い、家族間での感染を防ぎたい
ものです。

また、おう吐⇒食べる⇒おう吐、と繰り返してしまうケースが、特にお子さんで
よくみられます。おう吐しているときは、固形物よりも、なるべく液体の栄養補給
剤などを、少しずつ飲ませるのがいいようです。食べたがらないときは無理に食べさせ
ず、水などで胃腸を休ませましょう。ただし、「水も飲まない」「ぐったりしている」
「手の甲がしわしわになる」などの症状が見られた場合、脱水症状を起こしている
ことも考えられますので、すぐに医療機関を受診したほうがいいでしょう。

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No.31 インフルエンザ予防接種がはじまります。 -2012.10.1-

 「暑さ寒さも彼岸まで」

先人の知恵とはすばらしいものです。今年の秋も、お彼岸の訪れとともにやってきました。

9月の末ごろに、急激に気温が下がったことから、体調を崩されたという方が当院にも多く
受診されました。咳、発熱など、通常の風邪と思われる症状の方から、頭痛、おう吐、めまい
など、熱中症に似た症状を訴えられる方まで様々です。

日ごとに気温が下がっていくのもさることながら、この時期の特徴として、日中と夜間の
気温差が激しいことも、体調管理が難しくなる要素として挙げられます。
具体的にいえば、夏の習慣の名残でお風呂上りに薄着でいたら湯冷めした、とか、
夏用の薄い肌がけ布団で寝ていたら、朝方寒さで目がさめた、といった経験はありませんか?

日中暑かったからといって、つい夜間を薄着で過ごしてしまう。また、逆に、朝方涼しかった
からといって、水分をとらずに日中でかけたりして、熱中症になった、など、急激な気温の変化は体の体温調節機能を鈍らせるばかりでなく、人間が本来持っている「感覚」をも鈍らせてしまいます。

この時期は、どんな気温変化にも対応できるようにしておく柔軟さが試される時期なのかもしれませんね。

さて、とはいっても、そう理想通りにいかないのが実際のところです。
とりあえず「備えあれば憂いなし」の精神で、できる限りの自衛策をお勧めします。

今年もインフルエンザの予防接種の季節がやってきました。当院でも例年通り、
10月15日(月)から接種を開始致します。予約はお取りしませんので、定期的に通院されている方は、その際に、それ以外の方でも体調のいいときに、窓口に直接お申し出ください。
ただし、平日の午後は、定員に達した場合お断りすることがございます。
なるべくでしたら午前中の接種をおすすめしますが、ご都合によってはこの限りではございませんので、窓口にご相談ください。

≪インフルエンザ予防接種の金額について≫

13歳以上の県外の方や一般の方   3,000円

12歳以下の県外の方           2,000円(1回目・2回目同じ)

いわき市に住民票のある
        65歳以上の方    1,200円(1回のみ)
        1歳~12歳      無料(2回とも)
        13歳~中3生     無料(1回のみ)

双葉郡に住民票があり、いわき市にお住まいの方
        65歳以上の方    各自治体による(接種の際は専用の予診票必要)
        1歳~12歳      無料(2回とも)
        13歳~中3生     無料(1回のみ)

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No.30 「十五夜」と「十三夜」 -2012.9.1-

9月と言えば「中秋の名月」と誰もが思いつくほど、十五夜のお月見は日本人にとって
なじみの深い秋の行事ですね。
でも、この十五夜の風習は元々は日本の伝統ではないことをご存じの方は少ないのではないでしょうか?

実は、「十五夜」は中国よりの伝来の風習であり、日本で古来より行われてきたのは「十三夜」なのだそうです。

「十三夜」ときくと直感的に、「十五夜」の二日前、という認識をされるかもしれませんが(筆者もはじめはそうでした)
「十五夜」は旧暦の8月15日、「十三夜」は旧暦の9月13日、つまり「十三夜」のほうが「十五夜」のほぼ1か月後、ということになります。

明治時代くらいまでは、「十五夜」と同じくらい「十三夜」のお月見がポピュラーであったようです。
それどころか、十五夜のお月見をしたら、同じ場所で十三夜にお月見をしないことは「片月見」といって忌み嫌われたというほど、「十三夜」は当時の日本人にとっては「十五夜」と同じくらい大切な、秋の風物詩でした。

このことは、樋口一葉の短編『十三夜』の中で、主人公お関の父が、嫁いだ娘の突然の来訪の際、その夜がまさに十三夜であったことから、

「十五夜にあげなんだから片月見に成つても惡るし」
(十五夜に(お月見団子を)食べさせなかったのだから、十三夜にだけ食べさせるのは「片月見」になって(縁起が)悪い)

と、ためらう様子からもうかがい知ることができます。

本題から逸れてしまうかも知れませんが、
樋口一葉と言えば『にごりえ』や『たけくらべ』の名前があがるかと思いますが、筆者にとってはこの『十三夜』や『軒もる月』がまず頭にうかびます。
どちらの作品も、学生のころに出会い、内容に軽い衝撃を受けつつも、いまいちピンとこないストーリーだったりしたのですが、その後長い年月を経て、最近ようやく主人公たちの様々に共感しつつ、読めるようになって来ました。それだけ大人になったということでしょうか。

一葉はきっと、「月」という「鏡」、いわば小道具を使って、当時の女性たちが内面に秘めていたもの、それはお日さまの下では決して口にすることを許されなかった、「背徳の想い」や「不平等感」といったものに、やさしくスポットライトを当ててくれていたのではないか、と筆者は思うわけです。

月の光は、医学的には明確な根拠は示されないものの、「癒し」を与えてくれる優しい光として知られています。
現代社会においても、苦難な状況に置かれた人たちが沢山います。秋の澄んだ夜空に浮かぶ月を眺めながら、人知れずわが身をねぎらうような時間も、時には必要なのではないでしょうか。

これは余談ですが、一般に、十五夜よりも十三夜のほうが晴れる確率が高いそうです。
そのことから、秋雨の多い日本の気象条件に合っていたのが「十三夜」という風習だったのではないか、という説もあるのです。
「十五夜」が雨なら「十三夜」でお月見ができる、という、日本人のお月見という行事に対する強い執着さえ感じますね。

ちなみに今年は「十五夜」が9月30日、「十三夜」が10月27日となっていますので、
この美しい日本の風習が絶えることがないように、今年も晴れてきれいな月が眺められることを祈ります。

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No.29 熱中症の意外な落とし穴 -2012.8.1-

7月26日、今年は平年より1日遅い梅雨明けとなりました。梅雨が明けたと思ったら、
まさに「夏」、といった感じの気温と熱気に、体温の調節機能もフル稼働。朝から汗が
止まりません。

≪昼間の熱中症≫

汗には、水分はもちろん、ご存じのように塩分やミネラルが含まれています。とりも直さず
それは、体内から必要なものが、流れ出しているということと同じです。

多くの方は、汗をかいて初めて水分などを補給されるかと思いますが、
そこには意外な落とし穴が・・・
実は、昼間に熱中症や脱水症状に陥る方の多くの原因はここにあるといわれています。

渇きを感じる前に、人の体はすでに脱水症状を起こしている場合があるので、もし、先に水分
補給をせずに汗をかいてしまうと、その時点で体に必要な量が失われ、脱水を起こします。
ひいては熱中症を発症し、放置すれば死に至るケースもあるのです。

暑い夏、朝からラジオ体操をしたり、涼しいうちに、と家事や畑仕事などをする場合も
多いかと思います。また、寝汗を流すためにシャワーを浴びる、ということもあるでしょう。
その前に、必ず、コップ一杯の水や塩飴をとっておくといいでしょう。味噌汁ならさらにベター。

あまり知られていませんが、水分と塩分などが同時に摂れる味噌汁は脱水症予防にもっとも
効果的な食品といわれています。湿気の多い日本で、全国的に味噌汁が普及したのは、
もしかしたら、先人の知恵だったのかもしれませんね。

≪夜間の熱中症≫

あと、これは近年注目されていて、メディアでも多くとりあげていることなのですが、熱中症を
発症し、重症化してしまうケースの多くが、夜間、寝ているときに脱水症状を発症してしまって
いる、という事実です。

ご存じのように、人は寝ている間にコップ1杯の汗をかく、と言われています。
言い換えれば、寝る前に最低でもコップ1杯の水分を補給しておかないと、
寝ている間に脱水を起こす危険性がある、ということです。

さらに、夏の暑さは、その脱水を加速させる危険性も。
体の小さいお子さんや、体力のないお年寄り、特に、夜間のトイレを気にして
寝る前に水分を控えたり、また、エアコンをつけることに抵抗を感じる、という方は
特に注意が必要です。室内の空気に流れを作るだけでも、対策できますので、扇風機を活用したり、窓をあける、寝室のドアを開けて寝る、など工夫するといいでしょう。
エアコンをつけて寝るのに抵抗がある方は、寝る前の1時間くらいつけて、
室内の気温をあらかじめ下げておくだけでも、だいぶ効果がありますよ。

≪まとめ≫

いろいろとお話しましたが、毎年、何人かの方が熱中症で命を落としています。
「自分は大丈夫」 「今までそんなことなかったし・・・」と過信せずに、予防対策しっかり行い、
健康に夏を過ごしていただきたいものです。
今年も去年に引き続き節電の夏となってしまいましたが、
節電によって健康を害してしまっては元も子もありません。
無理のない範囲で節電を心がけましょう。

≪最後に≫

今年、当よしおか内科胃腸科は、お盆休みとあわせて、12日(日)~19日(日)までの
長い連休となります。皆様には大変ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解の程どうぞよろしく
お願い申しあげます。
なお、お盆期間中の診療に関しましては、公共の医療機関(共立・労災など)は診療を
行うほか、私立病院、医院などでも診療を行うところがあります。「広報いわき」
「HEART(ハート)」「いわき市のホームページ」などでご確認いただき、急な発病などに
ご活用ください。
かかりつけの方は、お薬の残量などをご確認いただき、事前に医師にご相談ください。

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No.28 6月といえば… -2012.6.1-

さわやかな新緑の季節が過ぎて、やってくるのがこの季節。
6月と聞いて思い浮かぶものといえば、やはり「梅雨」や「カビ」など、ジメジメとした
マイナスのイメージが多いのではないでしょうか?

しかしながら、その雨あがりの木漏れ日のなかに、しっとりと咲くあじさいのみごとな
姿は、この時期の風物詩ともいえ、醍醐味でもあるでしょう。


ちなみに筆者はガーデニングは苦手ですが、花を見るのはとても好きなので、
今回は自身の勉強も兼ねて、あじさいについて調べたことを書いてみようと思います。

(医療とはあまり関係のない内容ですが、どうぞお付き合いください)


現在日本に広く植えられている、花が球状に咲くあじさいは、
もともと日本原産のガクアジサイを品種改良したセイヨウアジサイと呼ばれるものです。
あじさいは花の形や大きさなどの種類が豊富ですが、実は元々品種として日本にあるのは10~20種と言われているそうです。(諸説あり)


~育て方~
あじさいは比較的丈夫な植物で、しかも日当たりのあまり良くないところでも育てやすいので
栽培は容易だと言えます。

植え付けの場合、いわき市のあたりですと、毎年2月~4月くらいに行うとよいでしょう。
鉢植えを植え替えするときは、花の咲き終わる7月~8月に花の咲いた枝を剪定してから
行うとよいでしょう。(花の咲いていない枝を残すのがポイント)
9月~10月が翌年の新芽を形成する時期なので、この時期の剪定は避けましょう。

あじさいの根元の土は、常に湿っているくらいがベストなので、日の当りすぎる場所は
夏に枯れてしまう恐れがあります。背の高い木の根元や塀のそばなどに植えるとよいでしょう。
ただし、水はけの悪すぎるところ、水浸しになりがちなところは好ましくありませんので
注意して植えましょう。

あじさいは、土の酸性度によって花の色が変わる性質があるとされ、一般には
酸性度が高いと青色に、アルカリ性度が高いとピンク色になるといわれています。
(リトマス試験紙とは逆ですね)

ただし、このph(酸性度)は、花の色を決める要素の一つでしかなく、必ずしもこの通りに
なるわけではないようです。青色で咲いたあじさいが、咲き終わりに赤みがかっていくことも
よくあります。俗に言う「紫陽花の七変化」ですね。咲いている期間の長いあじさいならではの
楽しみ方と言えるでしょう。


~注意点~
あまり知られていないのですが、あじさいには毒性の強い成分(青酸配糖体)が含まれており
経口摂取すると、過呼吸・ふらつき・けいれんなどの中毒症状を起こし、まれに死亡するケースもあるので、注意が必要です。
特に小さい子供やペットなどが間違って口にしてしまわないよう植える場所に十分配慮する必要があります。


~あじさいの名所~
全国にあじさいの名所は数多くありますが、特に有名なのは「あじさい寺」とも呼ばれている
鎌倉の明月院や京都の三室戸寺でしょう。
福島県内ですと、二本松市の高林寺や、白河市の白河関の森公園のあじさいが有名だそうです。(毎年6月~7月が見頃とのこと)


最後に・・・
梅雨時は、天候不順により、普段は日課としていることを思うようにできない、という方も
多いのではないでしょうか?それに加えて気温の変化が激しく、体調も崩しがちです。
この時期特有の気分の落ち込みや、なんとなくやる気が起きなかったりという症状は、
こもりがちになるきっかけともなるため、うつ病などの心の病につながりかねません。

無理に表に出る、というわけではなく、近所に咲くあじさいを眺めながら、たまには雨の中を
散歩するだけでも、心いやされる時間となるはずです。赤・青・紫と、日々変化する色合いを
自分なりに楽しみながら、この時期を心明るく過ごしていただきたいものです。

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No.27 いわき市の健診がはじまります -2012.5.1-

今年もいわき市の健診の開始時期となりました。昨年度は、震災の影響もあり、
年度の初めには、公民館での健診を行うことができませんでしたが、今年度は
例年通り5月からの開始となります。

当よしおか内科胃腸科では、5月14日(月)から実施いたします。
必ずご予約の上、ご利用いただきますようお願いいたします。

かねてよりご質問の多い件について、下記にまとめましたので参考にしてください。

Q.受診券がまだ届いていないのですが・・・。
A.まず、お入りになっている健康保険の種類をご確認ください。
  いわき市の国保の方
    …4月中に届かないときは国保年金課(0246-22-7425)にお尋ねください。
  いわき市の国保以外の方
    …4月中に届かないときは保健所総務課(0246-27-8559)に請求してください。

Q.検査当日の食事やお薬はどうすればいいですか?
A.予約の際に詳しくご案内いたします。詳しくはスタッフにお尋ねください。

Q.検査の所要時間を知りたいのですが・・・?
A.胃がん検診(胃カメラ)⇒おおむね1時間~1時間半(前処置込み)
  肺がん検診(胸レントゲン)⇒外来の順番どおりになります
  特定健診(採血・診察など)⇒おおむね1時間~2時間

※上記はすべて、おおよその時間になります。なお、肺がん検診のみですと、
  午後でも受診できますので、ご相談ください。

Q.金額はいくら用意すればいいですか?
   (保険を使った場合とどちらが得ですか?)

A.まず、金額は届いた受診券に記載がありますので、そちらをご覧ください。
  回覧板などで届く「保険のしおり」にも詳しく記載されています。

  また、いわき市の健診は、健康診断と同じ扱いですので、保険診療は適用できません。
  ただし、症状があるなど、医師が認めた場合は、その場で保険診療となる場合があります。
  金額については、どちらもあまり変わりはありません。(数百円程度)

≪さいごに≫
だいたい、1か月前にご予約いただきますと、ご希望の時間帯をお取りすることができます。
できるだけ早い時期のご予約をお勧めします。

なお、今年度は、かかりつけの患者さまに限り、診察のついでの健診をおすすめしています。
したがって、胃がん検診、特定健診、肺がん検診、とそれぞれ別々な日に行うことがありますので、ご協力お願いいたします。(待ち時間短縮のため)

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No.26 春の新生活にむけて -2012.3.1-

本題に入る前に、11日で発生から1年となる東日本大震災において、
お亡くなりになった方のご冥福をお祈りするとともに、いまだ行方不明の方が
一日でも早くご家族のもとにお帰りになれますよう、心より願います。

また、震災、津波、原発事故により、多大な被害を受けられた方が、
この一年に背負われた苦痛をお察しいたしますとともに、早く普通の生活が
取り戻せますように、これからも微力ながら医療の面でのサポートを
続けていきたいと思います。

 

≪花粉症について≫

さて、3月と言えば、まずは「花粉症」です。昨年は、震災があったため、
あまり騒がれることがありませんでしたが、ここ福島県では例年の3倍の
量の花粉が飛散していたとのデータが発表されています。

今年の飛散量の推測は、例年をわずかに下回ると予想されていますが、
それでも花粉症の方にとっての鼻水や鼻づまり、くしゃみ、頭痛などの不快な
症状は、飛散量に関係なく起こります。(飛散量が少ないから症状が軽い、
と思われがちですが、一概にはそうとも言えないようです)

花粉症対策として、もっとも有効なのは、症状が出る前に服薬を始めること。
このコラムをお読みになっている時点では少し遅めかも知れませんが、ただ、
なるべく早く服薬を始めることが肝心です。症状が出ていても出ていなくても、
早めの受診をおすすめ致します。

≪予防接種について≫

話は変わりますが、もうすぐ春。春といえば入学・進学シーズンですね。
年度が替わると、いろいろと考えなければいけないことが多くなるので、
なんとなく気ぜわしくなるかもしれませんが、何か忘れていませんか?

そう、予防接種です。新しい生活が始まる前に、もう一度母子手帳などを
見直してください。下に、忘れがちな予防接種の一部を例として示します。

麻疹・風疹混合ワクチン(MR)・・・・・1期 1歳~1歳3カ月(2歳未満は無料)
                       2期 小学校入学前の1年間(年長児)
                       3期 中学1年生
                       4期 高校3年生

ジフテリア・破傷風混合(DT)・・・・・主に小6の児童(14歳未満は無料)

※これらの予防接種は、対象年齢を過ぎてしまうと、それぞれ自費接種になってしまい、
MRは1万円程度、DTワクチンは4千円程度の自己負担が必要になります。
ぜひ、年度内に接種されることをおすすめします。(特に赤字の学年の方)

あと、忘れがちなのが23年度から始まった中1~高1女子の子宮頚がんワクチン
です。こちらの予防接種は、本来の金額ですと、3回接種で5万円程度の金額になる
かなり高額な予防接種となっています。

いわき市に住民票がある場合、1回1,500円という自己負担で受けることが
できますので、まだ受けられていない方は早めにご検討ください。
(住民票のある自治体によって、対象年齢や接種金額は異なります。詳しくは
各自治体にお尋ねください)

なお、いわき市では、24年4月1日までに、満16歳となる方(主に高校1年生)
が、3月中に1回目を受けられた場合、2回目と3回目が高校2年生(対象年齢外)
になってしまった場合でも、接種料1,500円で受けることができます。

例) 平成8年1月生まれ 4月から高校2年生 女子
            助成OK  接種料      助成NG  接種料
1回目接種日   H24.3.24 1,500円      H24.4.2  16,000円
2回目接種日   H24.4.24 1,500円      H24.5.2  16,000円
3回目接種日   H24.9.24 1,500円      H24.10.2  16,000円
             合計   4,500円             48,000円

※ごくわずかな接種開始日の違いによって、接種料に4万円以上の差が生まれます!

いろいろと申し述べましたが、春は誰にとっても待ち遠しいもの。
すっきりとした気持ちで、新生活を始めていただきたいものです。

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No.25 希望 -2012.1.1-

激動の2011年がようやく終わり、新しい年の幕が開きました。

今年は、年賀状でも「あけましておめでとう」や「HAPPY NEW YEAR」などの
言葉を使わないという方も多いかもしれません。
いつも通りのお正月を迎えることができずに、やるせない気持ちを抱えたまま
新年を迎えた方も、ここ福島県には多くいらっしゃることでしょう。

ですが、あえて、新しい年を迎えるにあたり、言いたいと思います。

  "あけまして おめでとう"

いろんなことがありました。つらいことが多かった2011年でした。
ですが、同時に、いままで気づかなかったいろいろなことに気づかされた一年でも
ありました。つらいことが多かったからこそ、小さな嬉しい出来事が、今までよりも
ずっとずっと輝いて見えた、という人も多いはずです。

だからこそ、新しい年は、必ず去年より良い年になると信じたい。

当院は、日々、心身の健康を保ち続けることを目標に、今年も皆様の健康な生活の
お手伝いをさせていただきます。

「悲観主義は 気分に属し、 楽観主義は 意志に属す」 アラン

希望をもって、これからも地域の皆様とともに頑張っていくことを
新年の誓いとしたいと思います。

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No.24 冬のおとずれ -2011.11.1-

日ごとに冬の気配が強く感じます。子供も大人もすっかり衣替えを完了し、
木枯らしに身を細める姿が見られるようになりました。

季節の変わり目は、特に体調を崩しやすいもの。免疫力の低下によって、
風邪やインフルエンザ、胃腸炎などの感染症を発症しやすくなるのはもちろん、
高血圧や心臓病、その他の持病をお持ちの方は特に注意が必要です。

また、急に寒くなることで、姿勢が悪くなったり、血流が滞ったりするために、
関節の痛みを訴える方が多くなるのもこの時期です。

師走に入ってしまえば、どうしても忙しさにかまけて自分の体のことは
二の次になってしまいがちです。どうか、今のこの時期に、きちんと自分の
体と向き合い、その声を聞いてあげる余裕をもっていただけたらと思います。

さて、いわき市のインフルエンザ予防接種について、先月のコラムに記載させて
いただきましたが、小児インフルエンザワクチンについての変更点がありますので
今回、お知らせさせていただきます。

※いわき市にお住まいの小・中学生のインフルエンザワクチン接種について※

「日本ユニセフ協会」の助成により、一部負担金が減額となります。(詳細は下記)

対象者;いわき市にお住まいの小・中学生(いわき市に避難中の方も含む

期間 ;10月28日~H24年2月29日接種分
     (ただし、10月1日までさかのぼって助成します)

金額 ;1歳~12歳 1回につき2,000円、2回分まで助成(計4,000円)
     13歳~中学3年生 1回分のみ 2,000円助成

※当院で接種を行う場合、中学生までのお子様は1,000円のみで接種できます。
なお、助成の年齢は生後6カ月~ですが、当院では1歳以上の方を接種対象と
いたしますので、ご了承ください。

(今年度のインフルエンザ予防接種の助成については「公益財団法人日本ユニセフ協会」の支援によって行われております。)

ご不明な点につきましては、窓口までご相談ください。

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No.23 今年もインフルエンザワクチンの季節が来ました。 -2011.10.1-

 「暑さ寒さも彼岸まで」

とはよく言ったもので、今年も秋のお彼岸を過ぎたら一気に朝夕の肌寒さを感じるようになりましたね。
毎年この季節は、朝方の冴えた空気を胸いっぱい吸い込むと、なぜだかすっきりと目が覚める気がします。

きっと、夏の暑さや湿気から解放された清々しさに、
体もようやく"やる気"を取り戻すのかもしれませんね。
「スポーツの秋」「読書の秋」「勉強の秋」などと言われる所以には、
こうした季節感が心身に大きな影響を与えるためなのでしょう。

さて、10月と言えば、毎年インフルエンザワクチンの季節となっています。
今年は、10月15日(土)から接種を開始致します。詳細を下に記します。

安心して、冬のインフルエンザシーズンを迎えるために、
まずはワクチンの接種予定をたててから、趣味の秋を堪能していただきたいと思います。

期間・・・・・・H23年10月15日(土)~H24年1月末ごろまで
        (ただし、高齢者の助成期間はH23年12月15日まで)

料金・・・・・・1,200円 ※いわき市に住民票のある65歳以上の方

        3,000円 (1回目)
        2,000円 (2回目・主に小学生まで)

受付方法・・・65歳以上の高齢者の方について
         いつでも予約なしで接種できます(いわき市以外の方も)

         64歳までの一般の方について
         午前・・・予約の必要なし
         午後・・・先着20名までの接種となります。

         ※平日の午後は、予防接種の方が集中し、診察に支障を来たしますので、
         このような措置をとらせていただきます。

         ※なお、先着についての電話でのご予約はお受けしておりません。
         申し訳ありませんが、窓口においでになった方を優先と致します。

受付時間・・・診療時間内(ただし午前12時まで、午後5時半まで)

その他・・・・・インフルエンザワクチンの助成方法は、各自治体によって変わりますので、
         震災および原発事故により避難中の方は、各自治体にお尋ねください。

         ・いわき市は、今年度、乳幼児および小学生のワクチン助成を行いません。

その他、予防接種についてご不明な点がありましたら、スタッフまでお気軽にご相談ください。
インフルエンザ以外の予防接種や、接種の予定の立て方などにもお答えいたします。

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No.22 お盆休みの診療について -2011.8.2-

暑い日が続いていますが、皆様はいかがお過ごしでしょうか?

早いもので、今年ももう8月。震災、津波の被災に加え、原発事故などに翻弄され、
いまだ、生活の見通しの立たない方も多くいらっしゃる中、今年もお盆の季節を
迎えました。

今年のお盆は、特別な思いで迎えられる方もいらっしゃることでしょう。
お亡くなりになられた方には、改めてご冥福をお祈りするばかりです。

そして、ご遺族の方や、今も不自由な生活を強いられていらっしゃる方には、
一日も早い復興、復旧、そして原発事故の収束を祈り、微力ながら
これからも応援していきます。

さて、今年も昨年同様、お盆休み期間中の医療機関の診療受付について
下記にお知らせいたします。
(なお、今年は7月末時点において、お盆期間中の当番医についての設定はございません)

皆様にはご不便をおかけいたしますが、急な診察はこの医療機関を受診してください。

《通常通りの診察を行う公共の医療機関》

福島労災病院・・・・・・電話 0246-26-1111

磐城共立病院・・・・・・電話 0246-26-3151

※受付時間は月~金の午前中(急患についてはこの限りでありません)

《休日・夜間急病診療所》

磐城共立病院内・・・・・電話 0246-27-1208

※受付時間は平日の夜8時~12時 土曜日の夜8時~翌朝7時

《その他の医療機関》

14日(日) 草木台総合クリニック・・電話 0246-28-1145

※受付時間は午前9時~昼12時

今後、これ以外にもお盆期間中に診察を行う医療機関が発表される可能性が
あります。詳しくはいわき市のWebページをご覧ください。

なお、当院かかりつけの方のお薬が、ちょうどお休みの期間になくなる方は、
直近の診察時に医師にお伝えください。
電話による処方依頼や薬局への直接の処方依頼などはお受けできませんので
必ず、来院してください。

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No.21 殺菌?除菌?消毒? -2011.7.1-

まだ「夏本番」というには時期尚早なこの時期に、全国で軒並み気温35度以上の
真夏日が続いています。ここいわき市でも、蒸し暑い日々・・・皆様には、どのようにお過ごしでしょうか?

ただでさえ震災後は「節電」が合言葉となっていて、なおかつ未だに復興ままならぬ現在、
皆様の健康維持が気がかりです。

確かに「節電」は大事ですが、身体を壊してはなんの意味もありませんので、
決して無理はしないようにしましょう。
どうしても暑くなる昼下がり~夕方は、エアコンや扇風機を上手に使う、それがどうしてもためらわれるかたは、スーパーに買い物に行ったり、図書館で本を読む、など地域のコミュニティや公共施設を利用するのも節電の一つの方法となります。
工夫して、ここからの長い夏を皆さんで乗り切りましょう。

さて、前置きが長くなってしまいましたが、今回は近頃よくメディアでも取り上げられ
世間の注目を集めている、食中毒について、主にその予防方法について考えてみたいと思います。

まず、「食中毒」の定義ですが、簡単に言うと
"食中毒の原因となる細菌,ウイルスが付着した食品や,有毒・有害な物質が含まれた食品を食べることによって,下痢,嘔吐,腹痛,発熱などの健康被害が起こること"となります。

つまり、食中毒は以下のことを守れば予防できる病気なのです。
1.原因菌やウィルスを食品に付着させない
2.菌やウィルスが付着している食品を食べない

さらに、1’.菌の増殖を防ぐを付け加えて考えてみましょう。

さて、食中毒に絡んでよく耳にする言葉に、殺菌や除菌、消毒、と言ったものがありますね。
下にわかりやすく分類してみます。

滅菌→すべての微生物を殺す、もしくは除菌した状態。完全な無菌状態。
殺菌→微生物を死滅させること。
静菌→微生物の増殖を"薬剤がある時のみ"阻止すること。
除菌→微生物を"物理的に分別して取り除くこと。
抗菌→微生物の増殖を阻止すること。(静菌・殺菌も含む)

消毒→人畜に有害な微生物のみ殺菌すること。滅菌のような無菌状態にはならない。

滅菌については、医療器具のレベルとなり、専用の器具や薬剤が必要となりますので、
ご家庭では難しいと思われます。
ここでは主に、ご家庭でも手に入りやすい消毒薬と使用方法をご紹介します。

《手指の殺菌》
逆性せっけん(薬用せっけんなど)で菌を洗い流してから、消毒用エタノール系の消毒液(薬局などで市販しています)で消毒すると、手につきやすい黄色ブドウ球菌などの細菌が殺菌できます。

《調理器具の消毒》
80度以上の熱湯(扱いに注意)で消毒してから、十分に乾燥させるか、スポンジなどは日光消毒が効果的です。
毎日はなかなかできないと思いますので週末だけでもやってみるといいかもしれません。

塩素系の消毒液(ブリーチ・ハイターなど)につけおきするのも効果的ですが、扱いを誤ると
塩素ガスが発生しますので、他の薬剤と併用せず、換気して行いましょう。

《食品の保存》
食品にも使える消毒剤が市販されています。
これらの多くは「アルコール」「カテキン」「ペパーミントオイル」などの天然素材由来の成分で作られていますので、食品に直接使用できるので安心です。
(ただし御使用の際は、必ず説明書をお読みください)

どうしても冷蔵できない、お弁当などには、こういったものを使ってみるのもいいですね。
(ちなみに我が家では酒造メーカー製の高濃度茶カテキン消毒液をお弁当にかけて持たせています)

 

最後に・・・
人間がこの世に誕生するずっとまえから、細菌や微生物はこの地球上で生きています。
微生物の中には、人間にとって有益な働きをするものもあり、それを利用して生活しているのです。
ですから微生物すべてを、人間の周りから切り離し、除去することははっきり言って不可能と言えます。

そして有害な微生物や細菌を体に取り入れることは、大変危険な行為であることは確かなのですが、その一方ですべての菌を除去してしまうと、将来に渡って免疫力の低下を招くと考えられます。

話は矛盾してしまうかもしれませんが、
「殺菌!除菌!消毒!」と極端に神経質になるのではなく、
その場面でメリット・デメリットを考えて、消毒などを行い、
うまく菌と付き合うくらいの気持ちでいるのが免疫力を低下させないコツかもしれません。

もちろん赤ちゃんや高齢者など、もともと免疫力の低い人は注意は必要ですが、思えば、
風邪をひくのだって菌やウィルスの仕業なのですし、皆、生まれてこの方ずっとそうして
生きているのですから。

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