民意はどうすれば反映されるのか
  ―がん条例を考えてみる―

 がん対策基本法が策定されたとき、その策定のキーマンだった故山本孝史議員はこう言いました。
「法を使い倒すことが大切だよ」と。
 しかし使い倒すための法自体がないと話になりません。そこでがん対策基本法の成立に向け頑張ったわけです。
 日本人の3人に1人ががんで亡くなる時代、各都道府県も県民を守るため、がん対策推進計画を策定し実行しています。この計画をより県民の立場になって充実させるためには施策の根拠が必要となります。この根拠が都道府県では『条例』となるのでしょう。がん対策で考えると『がん対策推進条例』が挙げられます。そしてその条例を、誰が、いつ、どこで、どんな経過をたどって策定するか・・・。ここに当事者の声を反映させることができるか・・・。
 
 山梨県も2011年にはがん対策推進のための条例が策定されるでしょう。山梨県民の一人として当事者の視点に立った条例になるよう注目していきます。
 参考資料として現時点で施行(公布)されている11県と4市町のがん対策推進関連の条例を紹介します。


  自治体名  がん対策のための条例へのリンク  策定の過程と議案提出者 
  島根県  sshimanegannjourei.pdf へのリンク  当事者の声を議会が取り上げ、当事者と議会と行政で策定し、議員立法として上程し成立
 高知県   kochi.pdf へのリンク  議員提案により策定。条文は県議と健康対策課および法務課が作成し、議員発議で成立
 新潟県  niigata.pdf へのリンク  議員作成の条例案を基に、行政(がん対策所管部署及び法規所管部署)と調整し、作成。議員提案で成立
 神奈川県  kanagawa.pdf へのリンク  超党派の議員による「がん撲滅をめざす議員連盟」と行政当局との取り組みの中、平成19年10月、自民党「がん克服議員条例プロジェクトチーム」が結成され、がん対策条例案骨子の検討などを行う。この検討を踏まえ、他会派との共同提案が実現。4会派合意の下、平成20年2月定例会に条例案を提出し、成立。
 長崎県  nagasaki.pdf へのリンク  議会の有志が勉強会を始め(勉強会は4、5回)、行政と協働。その後、県議有志で各会派の調整を行い、議会事務局が条例の体裁を整えて、全議員発議の議案として上程し成立
 奈良県  nara0909000084.pdf へのリンク  平成21年3月にがん条例策定が全議員により提案され、各会派の代表による委員会が設置された。その後8回のがん対策推進条例案検討委員会を開催し、平成21年9月議会において議員発議により奈良県がん対策推進条例が制定された。
 徳島県  tokusimaganjyourei.pdf へのリンク  健康増進課において素案を作成し、「徳島県がん対策連絡会議」「徳島県健康対策審議会」での議論を経て、「パブリックコメント」を実施し、県議会での議論を経て、制定
 愛媛県  ehimeganjyorei.pdf へのリンク  H21年3月に「愛媛県議会がん対策推進議員連盟」が設立され、この議員連盟により、条例案を作成し、H22年の2月議会にて議員より提案され、H22年3月に可決、制定
 鳥取県  tottoriH22go66jorei43.pdf へのリンク  議員提案により策定。条文の検討は議員と行政で行い、議員発議で成立
 岐阜県  gifujourei.pdf へのリンク  
 群馬県  gunma_jorei.pdf へのリンク  
 出雲市(島根県)  izumoshi.pdf へのリンク  
 岩出市(和歌山県)  wakayamaiwadecity.pdf へのリンク  議員からの提案で策定。市議会議員発議により制定
  日出町(東京都) hinodecity_iryouhi.pdf へのリンク  
 匝瑳市(千葉県) sousacity.pdf へのリンク  市議会議員が素案を策定し本会議に上程。
賛成多数で可決制定後公布および施行


社会は行政府や立法府だけの思考で充実する時代は終わりました。多様性の時代のなか、当事者にとってより求められる公共にするためには多くの分野からの協働が重要となります。がん医療環境も七位一体(患者・一般、医療関係機関、行政、政治・議会、企業、報道、教育・学問)の協働でニーズに合った公共サービスにしていくことが望まれます。患者や一般(当事者)の役割もますます大きくなると思われます。



                              


山梨まんまだより