手仕事つれづれ  急須を作る

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◎・・・写真をクックして大きな画像をどうぞ。




 さて、いよいよ色絵(上絵)を施し仕上げです(染付けは前回で仕上がり)。絵具を白素地に約800℃で焼き付けます。ぐっと華やかになります。(オットセイ)

久闊の急須とりどり冬紅葉   おるか

 上絵をつけます。素地のさくゆきに合わせて繊細に描くか大胆に描くかをきめます。器形と文様は舞踊と舞踊家が切り離せないように一つのものなのです。

 左は古赤絵風の古雅な味をねらって、やや大胆に赤の骨描きをしているところ。上絵の窯で焼いても、手の塩分が残る恐れがあるので、手袋をして作業します。下は左から白素地、上絵を塗った状態、焼きあがった完成品です。(おるか)

 同じ上絵でもこちらは色絵です。まず呉須で線を描き、乾いたら、その上に絵具をのせてゆきます。

 上絵は繊細になりすぎず、ほどほどに荒さを残したいと思います。器に生き生きした表情をどうしたら与えられるか。機械のように正確に規則正しく描くばかりでは冷たい印象になってしまいます。かといって、あまり暴れた絵付けでは長いこと使うには煩いでしょう。そこはかとなく自然な伸びやかさを出すことができれば嬉しいのですが。下は左から線描の状態、色を注したところ、焼きあったものです。鶸色の唐草模様。(おるか)


   

 左の写真、向こう側左から手前右まで仕上がりの過程を並べました。1〜4から、それぞれどの段階か、もうおわかりですね?随分表情が違いますね、なんだかこうして並べるとかわいいです。

 右の三つが仕上がりです。手前左は、「白素地」といい、絵付け前のものです。「白磁」と「白素地」は、「白さを味あう釉薬」と「絵を映えさせるための白い釉薬」のようにちがいます。(オットセイ)

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