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2018
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環境問題 1999〜2012




【久喜宮代衛生議会】 ごみ収集手数料に消費税をかけることになった
2019/7/12

  7月11日、久喜宮代衛生組合の臨時議会が開かれました。
 おもな議案は、「廃棄物の処理及び再利用に関する条例の改正案」と一般会計補正予算です。
 条例改正案の内容は、10月に消費税増税が実施されるのに合わせて、衛生組合のごみ処理・し尿処理手数料に消費税をかけるというものです。
 衛生組合では一般家庭用のごみ収集および処理は“無料”ですが、事業所や商店などの事業系ごみ、粗大ごみ、持ち込みのごみなどは“有料”です。
 これまで、これらの有料のごみ収集および処理の手数料に消費税をかけていませんでした。

 市などの自治体・行政機関は消費税法の特例で、申告も納付・還付も必要ないので、久喜宮代衛生組合も消費税の納付団体ではありません。
 しかし自治体の行うサービスであるごみ処理・し尿処理の手数料について、これに消費税をかけるというかどうかの明文の規定がないため、自治体によって判断が異なっています。
 衛生組合事務局の調査では、埼玉県内の63市町村中、ごみ処理手数料に消費税を転嫁している自治体が19、転嫁していない自治体が44団体となっています。

 したがって久喜宮代衛生組合でも、ごみ収集・処理のために購入する物品や収集・処理の委託料などには、当然ながら消費税を支払っているのですが、ごみ処理・し尿処理サービスの対価として市民から徴収する手数料には、これまで消費税をかけていませんでした。

 衛生組合では、10月から消費税が10%に引き上げられるのに合わせて、ごみ処理・し尿処理の手数料に10%の消費税をかけて徴収することになりました。  
 本来、自治体であってもそのサービスについては消費税を転嫁するのが原則ですから、やむを得ない改正ですが、この条例改正を決定するまでの衛生組合事務局の検討経過には、いくつかの問題もあります。

 第1には、これまで消費税の転嫁については検討されてもいませんでした。
 3月に定例議会もあったのに、条例改正を提案しないできて、消費税増税に合わせるということを理由に、突然、転嫁すると決めたのは唐突に過ぎます。
 第2に、久喜宮代衛生組合では家庭系のごみ収集は原則として無料ですから、市民にはほとんど影響はありませんが、有料で手数料を払ってきた事業所などには実質的に手数料の“値上げ”になってしまうことです。
 そして、衛生組合が徴収した消費税は、国に納付されることはなく、衛生組合の収入が増えるだけです。
 これまでも消費税を徴収してこなかったのですから、10月から「内税」の扱いにして、事業所などの実質的な負担増を避けても問題なかったはずです。
 しかし衛生組合では「内税」の検討はしていません。
 第3には、粗大ごみ処理兼(1件500円)は、9月までに購入したものは、12月までは消費税を支払ったものと見なすという特例的な経過措置が付いたことです。
 9月までに購入していれば「500円」、10月1日以降に粗大ごみ処理兼を購入する人は消費税込みで「550円」を支払わなければならないというのは不公平です。

 補正予算は消費税転嫁の条例改正で、衛生組合の収入が消費税転嫁分の1285万円増えることになります。
手数料額(補正前)
(消費税を含まない)
消費税
徴収分
補正後の収入
(消費税を含む)
ごみ処理手数料  2億2014万 +1100万 2億3115万
粗大ごみ 2625万 +131万 2756万
し尿処理手数料 1071万 +53万 1124万
手数料合計額 2億5742万 +1285万 2億7828万


 
衛生組合臨時議会で発言した議員
議案質疑 討論
条例改正案 猪股 渡辺 猪股(賛成) 渡辺(反対)
補正予算案 猪股

 いつものことながら、衛生組合議会ではほとんどの議員が発言しないで座っているだけというのが現実です。


【久喜宮代衛生議会】 衛生組合 ごみ処理施設改修に5億円
『声と眼』570号 2019/5/30

 久喜宮代衛生組合議会は3月4日に開会されて議案提案と一般質問、20日に議案質疑と議案の採決が行われました。

 新年度一般会計予算は36億7454万円です。
ごみ収集委託費8億5519万円の他、久喜宮代清掃センター、菖蒲センター、八甫センターのごみ処理施設運転管理費は合計6億1266万円にのぼります。
さらに、ごみ処理施設改修工事費用として3センター合計で4億9610万円が計上されました。
17年度の改修工事費は5億8552万円、18年度予算では約5億円でした。
老朽化した焼却施設等の維持管理や改修工事に毎年膨大な費用が支出されています。

 久喜市の新ごみ処理施設の建設は当初の計画から1年以上遅れて2024年度にずれ込む見通しです。
久喜宮代清掃センターの焼却炉(1号炉)は1975年の竣工からすでに44年間も運転を続けてきて限界を超えています。
2007年に大規模改修を行って、10年程度の延命が可能とされましたが、その後も毎年の改修工事費用や運転維持管理費用がかさんでいます。
新ごみ処理施設の建設は緊急課題です。

焼却灰等の県外埋め立てゼロへ

 久喜市は市内に最終処分場を持っていません。
かつては焼却灰等の最終処分は、ほとんどを福島や群馬県(草津町)の民間処分場と寄居町の埼玉県環境整備センターの最終処分場に埋め立てていました。

2018年度は焼却灰や煤(ばい)塵(じん)の内、2550tを溶融処理を委託して路盤材等に再資源化、2050tをセメント原料として活用しましたが、処理しきれない200tは草津の民間最終処分場に埋め立てました。
19年度は路盤材やセメント原料化などの資源としての活用をさらに増やして、民間処分場への埋め立てをゼロにする予定です。

 その他に粗大ごみ等の破砕残(ざん)渣(さ)約1000tを県環境整備センターに埋め立てています。
今後、ごみ排出量を減らして焼却灰を減量していくことと最終処分場への埋め立て量の削減が課題です。

 衛生組合議会は久喜市議会から9名、宮代町議会から5名の14名で構成しています。
ごみ処理やし尿処理行政の全般を所管しているのですが、残念ながら衛生組合議会で発言する議員は多くはありません。

★3月の衛生組合議会で、久喜市選出議員で発言したのは、一般質問は猪股が5項目、渡辺 斉藤 大橋が各2項目。
議案質疑は猪股と渡辺が2議案、斉藤 新井 園部 成田も各1議案について。★

【2月市議会】 ごみ処理施設広域化の断念、基本計画策定を再開
2019/3/31

  梅田市長は昨年7月に、幸手市・杉戸町からの要請を受ける形で「ごみ処理広域化」の検討方針を打ち出していましたが、今年3月になってようやく「広域化の断念」を発表、ごみ処理施設建設事業は当初の計画通りに再開されることになりました。
 しかし、現在の久喜宮代衛生組合の老朽化した焼却炉が、いつ故障するかわからないという不安を抱えています。
 そのような状況で、広域化の検討」にまるまる1年間を空費してしまった、梅田市長の責任は免れません。

これまでのごみ処理施設更新の計画

 現在は久喜宮代衛生組合の3焼却施設でごみ処理を行っていますが、いずれも施設の老朽化が進んでいるため、早期の更新が必要です。
 そこで田中前市長のもとで、久喜市ごみ処理基本計画を策定、2017年には「ごみ処理施設整備基本構想」を策定してきました。
 これまでの検討では、つぎのような基本方針が固まっていました。
(1)久喜市が3焼却施設を一本化して新炉を建設し、宮代町のごみも委託を受けて処理する、
(2)建設予定地は菖蒲台地区、
(3)ごみ処理施設は焼却または溶融炉で、熱回収して発電に利用する
(4)生ごみをバイオガス化してメタンガスを取り出してエネルギーとしての活用を検討する。
(5)ごみ処理施設の余熱利用施設を併設する
(6)燃やせないごみや粗大ごみ、資源ごみの分別・リサイクル施設を建設する
(7)施設建設・供用開始の目標年度を2023年度とする

 燃やせるごみの処理量は、分別を徹底してできるだけ小規模な炉にすることを前提に、
(1)全量を焼却または溶融処理する場合は、通常時132t+災害廃棄物11t=143t
(2)生ごみバイオガス化と組み合わせる場合は、焼却処理能力103t、バイオガス化施設66tと想定しました。(いずれも1日の処理量。バイオガス化の方式によっていくつかのパターンがあります) 。

 これらの構想に基づいて、2018年度には「ごみ処理施設整備基本計画」の策定、生活環境アセスメントに着手して、2021年から施設建設工事に着手するスケジュールで進めてきていました。
 「ごみ処理施設整備基本計画」は、2017年度中にすでにコンサルタントに委託しており、処理施設の規模やバイオガス化施設の処理方式を決定するもので、実質的な事業のスタートとなるものでした。

「広域化」はどのように検討されたか

 しかし施設の具体的な検討を開始した早々に、昨年7月に幸手市と杉戸町から、両市町のごみもいっしょに処理して欲しいという申し入れがあり、梅田市長は「ごみ処理の広域化」を検討するとして、施設整備基本計画策定作業を中断させてしまいました。
 昨年には「ごみ処理施設整備基本計画検討委員会設置条例」を議会で可決して、専門家や市民も参加して検討作業を進めることになっていて、市民公募も行いましたが、委員の選任も宙ぶらりんの状態に置かれています。

 市長は、「広域化」するかしないかの判断する起源を昨年中としていましたが、11月議会最終日の12月21日の議会終了後に、判断期間の延長を表明、今年3月末までに結論を出す考えを明らかにしました。
 期間延長の理由は、「地元(菖蒲台地区・地権者)の了解が得られていない」というものです。
 しかし昨年7月に広域化の検討を開始して以降、地元地権者らへの説明会は12月までに1回、清久地区を中心とした市民説明会を2回開いただけで、そもそも近隣住民の理解を本気で得ようとしたのかは疑問です。
 また、広域化する場合、ごみ処理施設建設やその後の維持管理費用を、4市町でどのように分担していくのかを決めておくのが前提ですが、幸手市や杉戸町との実質的な交渉は進んでいなかったことが明らかになっています。
 そのような状態で「広域化」の方針を決めることはそもそもできるはずもないことでした。

市長が「広域化断念」を表明

 判断期間を延長した1月以降も、地元地権者らとの話し合いを2月に1回持つことができたものの、その後は話し合いの場の設定すらできず、幸手・杉戸との交渉も進めることはできませんでした。
 この間、議会では昨年9月議会の予算決算常任委員会で「地元住民へのていねいな説明を求める」付帯決議、1月には教育環境委員会で「速やかに方針決定の結論を出すよう求める」要望書が提出され、市長に広域化断念の決断を迫ってきていました。
 私は、昨年9月議会で、ごみ処理施設の設計を先送りした補正予算に対して、討論で「広域化の検討をていねいに進め、早期に結論を出すよう」求め、今年2月議会の議案質疑では「広域化の検討をずるずると引き伸ばすのはやめて、直ちに広域化を断念し、ごみ処理施設整備計画の策定を再開するべきだ」と求めました。

ごみ処理施設建設を急がなければならない

 これらの議会の要求を受けて、市長はようやく3月11日の全員協議会で「広域化を断念する」と表明しました。
 今後、新年度早々から、「ごみ処理施設整備基本計画」の策定を再開し、環境アセスメントの実施などに着手することになりますが、このままでは建設工事の事業者選定が2020〜21年度、建設工事の開始は2021〜22年度、完成・供用開始は2024年度になる見込みで、早く進んでも、当初の計画より1年以上の遅れになります。

 問題は、本来なら2018年度に実施するはずだったごみ処理施設整備事業の予算は、3月議会の補正予算で削除されてしまい、新年度一般会計当初予算にも計上されていません。
 今後、補正予算を組むとしても6月議会になってしまいますから、臨時議会の開催や市長の専決処分で先行して進めることも考慮する必要があるのではないでしょうか。
 いずれにしろ、現在の焼却炉の老朽化が進み、いつ故障するかわからない不安を抱えながら、市民生活を危機にさらしてしまったことになります。

市長が「ごみ処理広域化」を断念
『声と眼』569号  2019/4/15

 梅田市長は昨年7月に幸手市・杉戸町からの要請を受けて『ごみ処理広域化の検討』を打ち出しましたが、3月になって『断念』を表明し、中断していたごみ処理施設整備事業を再開することになりました。

 現在は衛生組合の3焼却炉でごみ処理を行っていますが、施設の更新が急務です。
そこで2017年に「ごみ処理施設整備基本構想」を策定し、
(1)久喜市が3施設を統合して、菖蒲地区に新炉を建設し、宮代町のごみも委託処理する、
(2)分別を徹底して1日処理量140t程度のできるだけ小規模な炉にし、発電施設と余熱利用施設を併設、
(3)生ごみのバイオガス化によるエネルギーの活用も検討、
(4)粗大ごみ、資源ごみの分別・リサイクル施設を併設、等の基本方針を確定しました。
2018年度には施設整備の基本計画の策定、生活環境アセスメントに着手する予定でした。

 市長は最初は昨年中に『広域化』の結論を出すとしていましたが、12月末には『地元の理解が得られないので3月までの期限延長』を表明しました。
しかし実際には地元地権者らへの説明会は2月までに2回開いただけで、市民の理解を得る取り組みはまったくできませんでした。
また施設建設費や維持管理費の分担方法について、幸手市や杉戸町との話し合いも進んでいませんでした。
一方、議会では昨年、『地元住民へのていねいな説明を求める』付帯決議、1月には教育環境委員会で『速やかに結論を出すよう求める』要望書を提出し、市長に広域化断念を迫りました。
私は2月議会で『これ以上の引き延ばしはやめて、直ちに広域化を断念し、施設整備事業を再開するべきだ』と主張しました。
これらの議会からの要求を受けて、やっと『広域化の断念』が決まりました。

 今後、「ごみ処理施設整備基本計画」の策定と環境アセスメントに着手することになります。
施設の着工は2022年度、完成・供用開始は24年度になる見込みで、当初の計画より1年以上の遅れになることは否めません。
問題は、梅田市長はごみ処理施設整備事業の予算を新年度一般会計当初予算に計上しなかったため、あらためて補正予算を組まなければなりません。
早期に臨時議会の開催や予算を専決処分して先行して進めることも検討すべきです。
現在の焼却炉の老朽化が進み、いつ故障するかわからない不安を抱えているにもかかわらず、まるまる1年間を空費してしまった梅田市長の責任は免れません。  

【2月市議会】 市の損害賠償事件 早々に幕引き
『声と眼』568号  2019/3/22

 鷲宮地区の旧農業センター跡地を民間開発業者に売却した後で、地中から産業廃棄物が見つかって損害賠償を求められました。
2月市議会に、市が処理費用7320万円を支払って「和解」する議案が提出され、特別委員会で審査した結果、新政と公明党などの賛成多数で可決されてしまいました。

 昨年2月議会では最初、旧農業センターの建物を市が解体して跡地を公売すると説明していました。
その後、建物付きで売却することに方針転換されましたが、議会にはまったく説明せず、特定の開発業者からの求めに応じて、入札もしないで随意契約で売却されました。
市は周辺と一体的に開発するために随意契約にしたと言っていますが、一体的開発は行政指導でも可能です。
特定業者に売却を決めたことは、きわめて不透明、不公平なやり方です。
また当初の方針通りに市で建物の解体をしていれば、その過程で地下埋設物も発見できた可能性が高かったはずです。
土地の状況調査さえしないで売却してしまったのは、市の怠慢と言わざるを得ません。

 今回の「和解」は、アスベスト建材を含む産業廃棄物の処分費用を損害賠償として支払うと説明されています。
しかし市は、県東部環境センターに地中のアスベスト建材の写真を見てもらっただけで、市が直接にはアスベストであると確認してもいません。

アスベスト処分はまだ終わっていないのに

 現在、現地にはアスベストを含む土砂がフレコンバッグに詰めて積まれています。
それらの処分は4月以降になる見込みで、市は土砂の量も処分費用さえも把握できていません。
本来なら処分がすべて完了した後で賠償額が決まるはずですが、業者の要求に応じる形で、処分費用も確定していないのに2月議会に議案を出したのは理解できません。
「和解」が遅れると賠償が膨らむ(?)という話もあったそうですが、むしろ公平な第三者機関である裁判による公正な審査で、賠償金額を確定させるべきではなかったでしょうか。

 旧農業センター跡地の売却、地中埋設物の確認、アスベストの処理などに対する、市の一連の対応はあまりにもズサンで無責任です。行政の透明性、公平性、公正性に大きな疑義があります。

★私は特別委員会で、建物付き売却に方針転換した経過の解明と、損害賠償は廃棄物処分の完了後にすべきだと主張し、継続審査の動議を出した。
新政と公明党が反対したが、なぜ決着を急ぐのか。★

【Blog】 現場にはまだアスベスト土砂が積まれたままだへのリンク】
2019/3/27


【一般質問】 太陽光発電システム設置促進を
2019年2月市議会 『声と眼』568号 2019/3/22

 市では21の公共施設の屋根などに太陽光発電システムを設置しています。
しかしほとんどが自家消費中心で、余った電力を売電もしないで捨てている施設もあります。
結果的に設置費用をまかなうことはできずに“赤字”状態になっています。

 市の環境基本計画では2022年までに30か所の公共施設に太陽光発電システムを設置することになっています。
発電した電気はできるだけ売電し、民間の発電事業者に屋根貸しするなどで、再生可能エネルギーの拡大を積極的に進めるべきです。

【2月市議会】 農業センター跡地の売却に係る損害賠償と和解議案に反対
2019/3/19

 3月18日、定例市議会が閉会しました。
 今議会の最大の問題となった議案は、旧農業センター跡地の売却で、地下から産業廃棄物が出てきて、市に損害賠償が求められた問題でした。
 そもそも、昨年の売却の最初から、疑問点が山積みで、市はなぜ、これほどに透明性も公平性、公正性もない形で、早々に和解を進めてしまったのか、どうしても理解できません。
 市民にもとうてい説明の付かない、こんな議案を容認することはできません。
 私は審査特別委員会で、継続審査を求める動議を提出しました。
 しかし、新政と公明党は、疑問はあっても、早く決着してしまわないと、もっと損害賠償の額が増えるかも知れないと主張して、決着を急ぎ、採決では市民の政治を進める会と共産党が今の段階での「和解」に反対したものの、賛成多数で、可決されてしまいました。

【反対討論】 議案第31号 和解及び損害賠償の額の決定

市民の政治を進める会 猪股和雄

 行政執行において、最も尊重すべきは、事業の透明性、公平性、公正性の確保です。
 旧農業センター跡地の売却、民間事業者による開発、地中に埋設されていた産業廃棄物の処理、処分、市の瑕疵担保責任による損害賠償という、この事件の経過の中で、この透明性、公平性、公正性のいずれも大きな疑義があることを指摘せざるを得ません。

 そもそも、昨年2月定例議会で可決された一般会計予算で、この土地は、建物を市が解体して公売する計画で、その費用を議決したにもかかわらず、実際にはその3月の内には、開発事業者に建物付きで売却する方針に転換していた、その方針転換を議会には知らせなかった。

 しかも、土地の売却は、その前年から働きかけがあった一開発事業者に売却することを前提に協議が進められていた。

 市は、周辺開発との一体性の確保という口実を付けているが、周辺開発との一体性の確保のためには必ずしも同一事業者である必要はなく、いわゆる行政指導で十分可能であったが、入札を行うこともなく、当該事業者に随意契約で売却を決めてしまったのは、透明性と公平性を欠如した執行であった。

 当初の計画通りに、建物を市で解体していれば、当然、矢板等の地下構造物は発見でき、産業廃棄物の埋設も発見できた可能性が高い。

 あるいはまた、売約前に、地下埋設物等の調査を行っていれば、産業廃棄物が発見できていた可能性が高かったはずであるが、開発業者からの早急な売却の求めに応じて、土地の状況調査さえしないで売却を進めてしまったことが、市の責任を問われることになったと言わざるを得ない。

 今回の「和解」は、地中からアスベスト建材を含む産業廃棄物が出てきた、その処分費用を損害賠償として支払うものであるが、市は直接にはアスベストであることを確認してもいず、県東部環境センターに写真を持ち込んで確認したもらったとしているが、県も現地にも行かず、アスベストの現物を確認してもいないのは、あまりにも無責任である。

 現段階では、アスベスト建材を含む土砂の量も確定していないし、その処分金額も確認できていない。

 一般的には損害賠償というのは、賠償額が確定してから、その受けた損害を賠償するものであるが、そもそも、まだアスベストを含む土砂の処分自体が終了していないのであるから、損害額がどのくらいになるか、7200万円よりも多くかかるのか、少ないのかすら、わかっていない。

 アスベストの処分が終わっていない、処分費用も未確定なのに、損害賠償の額を「和解」で合意してしまうのは、行政の公正性を大きく損なうものである。

 しかも当初は市当局も、6月議会と想定していたのに、事業者の求めに応じて、処分費用が確定していないのに、2月議会にはやめたのも、透明性に欠ける。

 事業者との協議の過程では、裁判という話も出ていた。
 和解が遅れると、賠償金額が増えるという話もあったと言っているが、むしろ、公平な第三者機関である裁判で公正な審査を進めた上で、損害賠償金額を確定したもらうべきであった。

 行政の猛省と、事務の改善を求める決議が提案されているが、それは今後の話であ。
 今回の議案は、その決議の要求事項に照らしても、認められるものではない。

太陽光発電事業、収益を得る取り組みを
『声と眼』566号 2019/2/15

 市では学校や体育館などの公共施設21か所に太陽光発電システムを設置しています。
これによる2017年度の温室効果ガス排出量削減効果は 121tと推計されています。
しかし太陽光発電の収支計算では設置費用に対して、売電と電気料金節約分の累積合計額が大幅に下回っていて“赤字”になっています。

 2001年からこれまでの設置費用の合計は3億1435万円で、国等からの補助金1億300万円を除くと、市の負担額は2億1135万円でした。
市では太陽光発電システムの減価償却期間を17年と設定し、その期間の売電収入と電気料金節約分の合計を1億3676万円と算定しています。
したがって差し引きでは7459万円の赤字という計算になります。
普通は、家庭でも民間の発電事業者も、また全国の多くの自治体でも太陽光発電システムを導入して黒字で収益を得ているというのに、なぜ久喜市は赤字になっているのでしょうか。

売電収入がこんなに低いのはなぜか

 01年から05年までに設置した8施設の内5施設は東電と売電契約を結んでいなくて、発電した電気を自家消費しているだけです。
それ以降に設置した13施設でも、15年に設置した市役所本庁舎と東鷲宮コミセンは売電していません。
したがってこれらの7施設では毎日の余剰電力も、また施設の休業日に発電した電気もすべて捨ててきたことになります。

 以前の売電価格は電気料金と同程度でしたが、09年に固定価格買い取り制度ができて売電価格は48円になり、それから次第に下がってきています。
しかし久喜では売電価格がいちばん高かった時期にも売電契約を結ばないできました。
なぜでしょうか。

 一般家庭では自家消費以外の余剰電力だけを売電していますが、メガソーラー発電所などでは全量売電して収益を得ています。
久喜市でも公共施設の太陽光発電は全量売電するべきではないでしょうか。

 市の収支試算では、システムの減価償却期間17年で算定していますが、これも過少見積もりと言わざるを得ません。
実際の耐用年数は20年以上ですから、発電によるプラス影響額はもっと大きくなります。

 市の環境基本計画では、22年までに太陽光発電システムを9か所増やして30施設にする計画です。
積極的に設置を促進するとともに、今後は売電によって収益をあげられる取り組みを進めるべきです。

生ごみ堆肥化事業は「3月で廃止」
『声と眼』565号 2019/2/6

 衛生組合では、循環型社会の推進と老朽焼却炉で燃やす量をできるだけ減らすために、生ごみの減容・堆肥化事業に取り組んできました。
久喜・宮代のモデル地区1万世帯の協力で、1日4tの生ごみを収集し、年間約40tの堆肥を生産して配布してきました。
しかし1tあたりの処理費用が焼却の3万円弱に比べて堆肥化は5万円以上かかっていることや協力世帯が減少傾向にあるなど、問題も指摘されてきました。
また新ごみ処理施設で生ごみをバイオガス化処理してメタンを取り出す方式も検討されています。
そこで衛生組合では、生ごみ分別収集・堆肥化はあと4年間継続し、新ごみ処理施設が稼働する23年に廃止することを決定していました。

ところが今年1月、梅田市長が「生ごみ堆肥化事業は今年度末で打ち切る」と方針変更を発表しました。
理由は、モデル地区の区長にアンケートを実施した結果、今後の協力世帯が少ないというのです。
しかし公表されたアンケート結果を見ると、モデル地区の区長の内60%が「堆肥化事業を続けるべき」と回答していました。
実際に生ごみの分別収集・堆肥化に協力してきた住民の意見はまったく聞いてもいません。区長の意見だけで見ても『堆肥化事業を継続』とした回答の方が多かったのに、その結果も無視して、突然の廃止通告で終わりというやり方は、あまりにも乱暴ではないでしょうか。
“梅田市長の政策決定手法に疑問あり”です。

ごみ処理施設の建設計画が遅れている
『声と眼』565号 2019/1/31

 久喜市は、久喜宮代衛生組合の3清掃センターを統合し、2023年度に新ごみ処理施設を稼働させる予定です。
当初は今年度に基本設計と生活環境影響調査を実施、21年度に着工の計画でした。
しかし昨年、幸手市と杉戸町からの可燃ごみをいっしょに処理してほしいという申し入れを受けて、梅田市長が「ごみ処理広域化の検討」を打ち出しました。
業者に発注済みの設計作業は現在ストップしています。

 市長は、広域化して施設を大規模にした方が効率がいいというメリットを強調していますが、問題は建設の遅れです。計画を変更するためには、2年前に策定した基本構想からやり直さなければなりません。
環境影響評価や、これまでの計画で同意してくれていた地権者や地元住民にも改めて理解を得なくてはなりません。
このままいけば、新ごみ処理施設の完成は2025年以降にまでずれ込むことになります。

 久喜宮代清掃センターの焼却炉1号炉は1975年の建設で、全国で最も古い老朽焼却炉です。
現在でもだましだまし運転している状態で、炉の補修費が毎年2億円もかかっています。
新ごみ処理施設の建設が2年遅れると運転期間は50年にもなり、それまで持たせることができるのかどうかさえ懸念されています。
新ごみ処理施設の建設はただでさえぎりぎりの日程で進められてきたのが実情で、超老朽焼却炉の更新に一刻の猶予も許されません。

ずるずると結論先送りでいいのか

 昨年7月、梅田市長は広域化の検討は『12月末をメドに決定する』と説明していました。
しかし12月末になってまたまた『決定を延期したい』『年度末をメドに結論を出す』と言い出しました。

 市当局は昨年、建設予定地の地元や周辺住民への説明会を開きましたが、合意は得られませんでした。
市長は『引き続き地元住民と調整を図っていく』というものの、見通しは立っていません。
また新ごみ処理施設で4市町のごみを処理していくのなら、建設費や維持管理費の負担割合についてもあらかじめ合意しておかなければなりません。
しかし当局の経過説明によると、幸手や杉戸と、いまだに負担割合の交渉にも入っていません。
結論を先送りしているだけでこのまま決断できなければ、市民生活の基盤であるごみ処理を危険にさらすことになってしまいます。

 半年間も時間をかけて地元の理解も得られず、4市町間の費用負担の合意もできなかったのなら、広域化の検討は打ち切るしかありません。
当初の計画に戻ってごみ処理施設の建設を急ぐべきです。

委員会でも『速やかな結論を求める』

 市議会教育環境委員会でこの問題について協議しました。
その結果、委員全員の総意で『広域化の検討』について、市長が『12月までに方針を決定できなかったことは遺憾であり、速やかに結論を出すよう求める』要望書を決定し、1月24日に市長に提出しました。
これ以上の引き延ばしは容認できません。

新ごみ処理施設「広域化の検討」、早期の結論を要請
2019/1/24

   1月24日、市議会教育環境委員会委員6名の連名で、市が新たなごみ処理施設の建設について広域化を検討していることに対して、「市長への要望書」を提出しました。
 昨年11月定例市議会の委員会で、新ごみ処理施設整備事業の現状について所管事務調査を実施しました。
 特に、従来の久喜市と宮代町のごみ処理という既定方針に対して、市長が幸手市と杉戸町を加えた広域化の検討を打ち出したことについて、委員からは質問や意見が集中しました。
 市長は、当初は12月末までに結論を出すとしていたのですが、地域への説明や合意を得ることができず、これまで半年間の検討期間中に結論を出すことができませんでした。
 結局、12月22日の市議会全員協議会で、市長が検討期限の延長を発表したのですが、議会からは強い批判の声が上がっています。

 ごみ処理行政を所管する教育環境委員会としても、「広域化の検討」をこのままずるずると延長することを黙視することはできないと考え、委員の総意で要望書をまとめました。
 市長が「区域化の検討」の結論を出す時期を一方的に「今年度末まで」と延長する考えを示していることについて、委員会で自由な意見交換を重ねた結果、“3か月も先送りすることは容認できない”という意見でまとまりました。
 「委員会の総意」として、3月まで延ばすことなく、「可及的速やかに」方針を決定するよう求めました。

平成31年 1月24日

久喜市長 梅田 修一 殿
                  

久喜市議会 教育環境常任委員会
(6名の委員 連名)

 新たな可燃ごみ処理施設建設に係る要望書

 本年11月定例会の委員会所管事務調査の中で、可燃ごみ処理施設の広域化検討に関する進捗状況について、執行部から説明を受け、委員から様々な指摘があった。

 可燃ごみ処理の広域化に係る協議については、「久喜市並びに幸手市及び杉戸町は、平成30年12月末を目途に方針を決定するよう協議に努めるもの」としていたところである。

 しかし、久喜市で市民説明会を開催したところ、市民の方々からの様々な意見や当初計画案に賛同していた元地権者から広域化に対する理解を得られていない状況を受けて、同年12月末までに可燃ごみ処理の広域化に係る方針決定をすることが難しく、方針の決定を延期せざるを得ないと市が判断したことが判明した。

 このような状況において、久喜宮代衛生組合の既存施設の老朽化は看過できない状況である。
広域化に係る方針決定が延期されれば、新施設の建設が遅れることになり、ひいては既存施設のさらなる延命化に係るコストの増加、老朽化している既存施設がいつ何時に稼働停止となるか分からないリスクの増加を懸念しているところである。

 このことを踏まえ、委員会の総意をもって、下記の事項を要望する。

 久喜宮代衛生組合の既存施設の老朽化が進み、安定的なごみ処理行政を行うために、早急な整備が求められていることから、可燃ごみ処理の広域化に係る方針を当初の説明どおり、12月末を目途に決定できなかったことは誠に遺憾である。
 12月2↓日開催の全員協議会の中で、広域化に係る方針決定の期限は、「年度末を目途」という市長の発言があったが、可及的速やかに方針決定の結論を出すこと。

生ごみ分別・堆肥化事業は、3月で「廃止」の方針
2019/1/20

  久喜宮代衛生組合は2003年から生ごみ堆肥化事業を進めてきました。
 当初は、燃やせるごみを減らすために、その45%を占める生ごみを全量堆肥化するという方針を立てて、久喜・宮代地区のモデル地区1万世帯を対象に「生ごみの分別」を続けてきました。
 現在は、1日4tの生ごみを収集、生ごみ減容化(HDM)システムで24時間で90%が分解され、一部を堆肥化してモデル地区などに年間30〜40tを配布してきました。
 しかしモデル地区1万世帯の内で、実際に生ごみだけの分別回収に協力しているのは約50%、モデル地区の数も次第に減ってきていました。
 ごみ処理の経費では、減容・堆肥化は1tあたり5万1678円に対して、焼却では2万7772円ですみ、コスト比較では焼却の方が安いことがわかっています。
 議会でもおもにこうしたコスト比較の観点から、「生ごみ堆肥化事業の廃止」という主張もでて出てきていました。
 そこで、衛生組合はこの生ごみ減容・堆肥化事業をこのまま継続するかどうかの検討を行い、2017年7月には、「生ごみ減容・堆肥化事業の検証報告」をまとめました。
 報告書では、堆肥化と焼却のコスト比較に加え、生ごみ分別と減容・堆肥化を全地区に拡げることは困難であるという結論を出しました。
 それを踏まえ、衛生組合としては、生ごみの弁別・堆肥化事業は2022年度まで継続し、新焼却施設が稼働する予定の2023年度から廃止する方針を決定していました。

 その後、梅田新市長が誕生して、田中前市長のさまざまな政策の「見直し」「転換」を次々に打ち出しています。

 梅田市長は、衛生組合の「生ごみ分別・堆肥化事業」についても、このままあと5年間継続するかどうか、見直しを指示してきました。
 その結果、昨年10月の衛生組合議会終了後の全員協議会で、梅田市長から、「生ごみ分別・堆肥化事業の廃止」の実施時期を繰り上げて、今年度いっぱいで終了するという方針が公表されました。
 しかしこの方針に対して、議員から多くの疑問の声が上がりました。
 第1には、5年後まで継続する予定だったのが、いきなり今年度いっぱいで終了するというのが、あまりに唐突だったこと。
 第2には、衛生組合では見直しを検討するにあたり、生ごみ分別回収・堆肥化事業を実施しているモデル地区の区長さんたちにアンケートを取りました。
 しかしそのアンケート結果は、むしろ「5年間は生ごみ堆肥化事業を継続するべきだ」という回答の方が多かったのです。
 にもかかわらず、アンケート結果を無視して「今年度末で廃止」を強行するのはスジが通らない。
 第3には、アンケートは区長だけが対象でしたが、実際に地域で分別に協力している住民の意見を聞くべきではないでしょうか。

 これらの意見を受けて、衛生組合事務局と梅田市長は再度検討してきましたが、1月11日に開かれた衛生組合臨時議会の後に、市長からあらためて「生ごみ堆肥化事業を今年3月末で廃止する」ことを決定したことが明らかにされました。
 4月以降は、モデル地区での生ごみ分別回収をとりやめて、生ごみも他の燃やせるごみとして収集します。
 これまでに収集して生ごみ堆肥化施設に投入したものはこのまま堆肥化行程を続け、すべて堆肥化した後にモデル地区の市民に配布して完全終了とすることになります。

 これまでモデル地区で生ごみ分別収集に協力してきた約5000世帯に対して、少なくとも住民の意見を聞いた上で、理解を求める説明をするべきだと考えますが、一方的な「廃止通告」だけで済ませてしまうのは、乱暴なやり方と言わざるを得ません。

 ごみ処理施設広域化で、市の財政試算
『声と眼』562号 2018/12/4

 久喜市は、久喜宮代衛生組合の老朽焼却炉を廃止して、2023年に新ごみ処理施設の稼働をめざしています。
そこに幸手と杉戸から両市町の燃やせるごみもいっしょに処理して欲しいという申し入れがあり、現在、広域化を進めるかどうかの検討に入っています。
これまで計画していた久喜・宮代の2市町での処理と、幸手・杉戸を加えた4市町の処理で、施設規模や財政負担がどう変わるかの試算結果が公表されました。
市議会および11月に開かれた市民説明会に配布され、『広報くき』12月号にも掲載されています。

  2市町
久喜・宮代
4市町
2市町+幸手・杉戸  
 人口  18万 466人 27万5792人 
 年間可燃ごみ総量 3万5507t  5万3883t 
 施設規模(1日処理可能量) 143t  213t  
施設建設費  142.4億円  180.8億円  
  建設単価(tあたり) 9959万円  8488万円  
維持管理費(20年間)  107.3億円 131.1億円 
  管理費単価(tあたり)   7503万円   6155万円  
合計   249.7億円 311.9億円  

 4市町でごみを共同で処理する場合、2市町だけに比べて人口規模が 1.5倍になるので、ごみ処理施設の規模(1日あたり処理能力)も 1.49倍になります。
市ではごみ処理施設の規模が大きくなればスケールメリットが働くので、建設費は 1.27倍、維持管理費は 1.22倍ですむとしています。
2市町の施設規模 143t炉の場合は建設費 142.4億円(tあたり単価 9959万円)に対し、4市町の 213t炉では建設費180.8億円(単価 8488万円)だから割安になるという試算です。
結論は、4市町のごみを大規模な施設で処理した方が財政効率がいいと言いたいようです。

市の試算は変動要因が多すぎる

 しかし最近はオリンピック工事の影響で公共事業費が急騰し、ごみ処理施設の建設単価の平均はtあたり1億円に近づいています。
全国のごみ処理施設建設費用の比較では、市の試算とは逆に、処理能力が 300tの炉で建設単価 8800万円の炉もある一方で、処理能力 110tの比較的小さな焼却炉でtあたり 7600万円ですんでいるケースもあります。
施設(炉)の形式や、久喜で検討しているバイオガス化施設を併設した場合などの処理方式の違い、委託方式によっても建設費用は大きく変わってきます。
しかも市が試算に用いた施設規模は、全量を焼却する場合の数字ですが、バイオガス化を併用する場合には前提となる処理量の数字が変わってきます。
また2市町の場合の処理能力 143tというのも、通常のごみ処理量 132tに余裕を持たせて設定した数字ですから、維持管理費の費用も試算とは違ってきます。

 新ごみ処理施設では発生する熱で発電を行う予定です。
市は20年間の売電収入を2市町では15億円、4市町では25億円と試算していますが、全国のケースでは運転管理を委託する民間事業者の収入になって、その場合は市の収入としては見込めません。

ごみ処理は「自区内処理」が原則ですが

 本来、一般廃棄物は「自区内処理の原則」で各自治体が処理責任を負わなければなりません。
今回のごみ処理広域化の検討は、幸手や杉戸のごみを久喜の処理施設でいっしょに処理してほしいという依頼が発端です。市長は「広域化ありき」で、現実とは異なる乱暴な試算で、市民や議会を強引に誘導しようとしているのではないでしょうか。
市は現実に即した正確な情報を提供するべきです。

し尿処理は八甫センターに統合へ
『声と眼』560号 2018/10/26

 久喜市と宮代町のし尿処理は市内外3か所で行っています。
公共下水道の普及で、くみ取りし尿、浄化槽、集落排水処理施設の汚泥は年々減ってきています。
久喜宮代清掃センターでは久喜地区と宮代町のし尿汚泥を処理していて、処理能力は日量70`リットルですが、実際の処理量は約26`リットルです。
鷲宮・栗橋地区のし尿汚泥を処理している八甫センターは、処理能力が日量53`リットルに対して、実際の処理量は約34`リットルです。
菖蒲地区の排出量は日量約10`リットルです。

 八甫清掃センターは現在はごみ焼却炉とし尿処理施設を併設しています。
衛生組合ではごみ焼却炉を廃止し、し尿処理施設を処理能力78`gに拡張して、2023年度から久喜市と宮代町の全部のし尿汚泥をすべて1か所で処理する計画です。
現在は八甫センターには、ごみとし尿で1日に合計74台の収集車が出入りしていますが、し尿汚泥の車だけなら1日36台に減るので、地元の理解が得られやすいのではないかという考えです。
地元では八甫センター全体の廃止を求める意見もあるようですが、衛生組合では今後も話し合いを続ける方針です。

ごみ処理の広域化を協議する「条件」とは何か
2018/10/21

 10月15日、市は幸手市と杉戸町に対して、「可燃ごみ処理の広域化に係る協議について(回答)」の文書を送付しました。
 久喜市で2023年に稼働を計画している新ごみ処理施設に、両市町のごみ処理も共同で処理して欲しいという申し入れに対して、久喜市と両市町との「協議を開始するための条件」を提示したものです。

   回答文書には、「下記事項を条件として協議を開始させていただきたいと存じます」と書かれていて、9項目の「条件」が明記されています。

1.ごみ処理施設の建設に関すること
(建設地) 
(1)ごみ処理の建設に係る予定地は、久喜市菖蒲町台地内とする。
(調査及び計画策定) 
(2)久喜市は、久喜市の負担により、新たなごみ処理施設(以下「新施設」という。)の建設に必要となる調査や計画策定の業務を行う。
(新施設建設) 
(3)久喜市は、新施設の建設を行い、幸手市及び杉戸町は、建設に要する費用を負担する。
(施設維持管理) 
(4)幸手市及び杉戸町は、久喜市にごみ処理に関する業務を委託し、久喜市はこれを受けるものとする。
(5)幸手市及び杉戸町は、久喜市に業務の委託に要する費用を負担する。

2.協議の進め方に関すること
(6)久喜市並びに幸手市及び杉戸町は、可燃ごみの広域化処理に関する協議を進めるにあたり必要となる情報を提供する。
(7)久喜市は、本協議の進捗について、適宜、宮代町に情報提供をするものとする。また、宮代町にも関係する事項を協議する際は、宮代町に対し、協議参加の依頼をするものとする。
(協議期間)
(8)久喜宮代衛生組合の施設の老朽化により早急に新施設の建設が必要であることを鑑み、久喜市並びに幸手市及び杉戸町は、平成30年12月末を目途に方針を決定するよう協議に努めるものとする。
(その他の費用)
(9)久喜市並びに幸手市及び杉戸町は、本広域処理に伴う施設建設費や施設維持管理費以外の経費等に関する負担について協議する。

 しかし、久喜市が幸手市と杉戸町に出した、これらの「条件」は、はたしてどのような意味を持っているのでしょうか。
 (1)と(2)は、そもそもが、現在の久喜市で計画中のごみ処理施設で、両市町のごみもいっしょに処理して欲しいという申し入れですから、あたりまえのことで、ここで確認する必要もないことです。
 (3)〜(5)は、両市町のごみを久喜市の処理施設で処理するのですから、両市町が建設費用や処理費用を負担するのはあたりまえです。
 (6)と(7)も、両市町のごみ処理の状況に関する資料を提出させるのもあたりまえ、また必要に応じて宮代町との協議を行うのもあたりまえです。
 いわば、(1)〜(7)は、最初から自明の、いわば「協議の前提」であり、わざわざこの回答書に「条件」として書くべきものではありません。

 (8)と(9)はどうでしょうか。
 (8)で、協議の期限を切るのもあたりまえのことで、これも「条件」というよりは、「協議の前提」ですが、しかし、明確に期限を切ってはいないで、「12月末を目途に方針を決定するよう協議に努める」と書いて、努力目標にしてしまっているのはなぜでしょう。
 最後の(9)は、建設費や処理費用以外の経費に係る両市町の負担について協議するという、協議の内容を書いたものに過ぎませんから、これも「条件」ではありません。
 むしろ、両市町に対して、建設費や処理費用以外の負担について、どこまで負担を求めるかこそが重要なのではないでしょうか。
 それをここにいっさい書かないで協議を開始するというのでは、実際には久喜市が、本来は支出する必要のない経費まで負わなければならない、久喜市が余計な負担を負うことになりかねません。

 結局、この「回答」なるものは、「下記事項を条件として協議を開始」と書いているものの、協議の前提と、あいまいな期限、協議の対象あるいは内容が書かれているだけで、実際には幸手市や杉戸町に何らかの責任や負担を負ってもらうという意味での「条件」はまったく書かれていません。
 そうすると、この文書は実際にはまったく意味のない文書ということになりますが、当局はなぜこんな「回答」を出したのでしょうか。

広域化の協議で、久喜市は大きな財政支出を負わされることになる

 すでに久喜市ではこれまでに、久喜市と宮代町のごみを処理することを前提とした「ごみ処理施設整備基本構想」を策定し、今年度は「ごみ処理施設整備基本計画」の策定と環境アセスメントに取りかかるための予算を組んでいました。
 もしこれから改めてごみ処理を広域化する検討をするとすれば、「基本構想」からやり直さなければならないことになります。
 また広域化の協議をするかどうかの検討をするだけで、2023年度までのごみ処理施設建設計画は1年遅れを余儀なくされており、もしも広域化が決まればさらに2年遅れということになります。
 そのために、特に久喜宮代センターや八甫センターの老朽化した焼却炉の改修に、毎年それぞれ1〜2億円の費用を支出しているのですが、この費用が1〜2年よけいにかかることになります。
 これは明らかに久喜市にとっては、広域化の検討を行うことで、当初は予定していなかった余計な財政支出が膨らんでいくことになります。

 したがって、幸手市と杉戸町の申し入れに答えて広域化の検討を行うとすれば、これらのよけいにかかる財政支出は、両市町に負担してもらうのがあたりまえではないでしょうか。
 少なくとも久喜市民の税金から支出するべき筋合いのものではありません。
 広域化の協議を行うのであれば、両市町に対して、これらの負担を求めるべきであり、その負担を前提として「協議」に応じるべきです。
 これまでにかかった「基本構想」策定費用、これから余分にかかる焼却炉改修費用等について、両市町がこれらの負担を受け入れるのかどうかをこそ、両市町と協議に入る上での「第1の条件」とするべきです。

 もう一つは、両市町のごみ減量化の取り組みです。
 久喜宮代衛生組合はこれまでごみ減量化を進めてきて、きわめて高い成果を上げてきました。
 もしも両市町のごみを受け入れるのだとすれば、少なくとも久喜・宮代と同程度のごみ分別・減量化を行うことを「第2の条件」とするべきではないでしょうか。

新ごみ処理施設整備は1〜2年遅れ
『声と眼』559号 2018/10/15

 市は現在の久喜宮代衛生組合の3か所の焼却炉を統合して、2023年に新ごみ処理施設を建設する計画で、今年度にはごみの処理方式や規模などの基本計画を策定することになっていました。
これに対して6月に幸手市と杉戸町から両市町のごみも共同処理してほしいという広域化の話が持ち掛けられました。
その後、梅田市長は7月に両市町からの正式な依頼文書の提出を受ける形で、9月議会の一般会計補正予算に「広域化についてのコンサルタントへの調査委託料」280万円を計上しました。
基本計画策定作業をいったんストップさせたことで、ごみ処理施設の整備は数か月遅れ、もしも広域化を推進することになれば、基本構想からやり直しとなり、新ごみ処理施設の完成はさらに2年間遅れることになります。

 新ごみ処理施設整備計画はこれまで4年以上かけて検討されてきて、予定地周辺住民の理解も得ていますが、幸手や杉戸のごみも処理することについては住民への説明も行われていません。
久喜宮代清掃センターの焼却炉(1号炉)は1975年の竣工で全国で最も古い炉です。
2023年まで48年間も炉が持つかどうかさえ限界に近いと言われており、さらに2年(以上)も延命させることができるのかどうか危惧されています。

 市議会予算決算常任委員会で、公明党の岡崎議員が、補正予算から広域化の検討費用を削除する修正案を提案し、市民の政治を進める会も賛成しました。修正案は否決されましたが、その後、住民や市民への説明を求める付帯決議が採択されました。

【一般質問】 公共施設に太陽光発電システム設置推進を
2018年9月議会の一般質問 『声と眼』559号 2018/10/7

 市では市役所本庁舎、学校の体育館などの公共施設21か所に太陽光発電システムを設置していて、2017年度は281万円の売電収入がありました。
環境基本計画で、2022年までに30か所の公共施設に設置すると明記しています。
あと4年間で9か所に設置していく計算ですが、今のところどこの施設に設置するか具体的な計画は作っていません。
そこで既存の公共施設の屋根や市の遊休地などに、積極的に設置していくよう提言しました。

 環境経済部長は「新施設を建設したり大規模改修工事の際には原則として導入する」と答弁しました。
しかし現在は、小中学校で設置されているのは3か所だけ、総合支所にも設置されていません。
公共施設の新設や大規模改修に合わせて設置するだけでなく、公共施設の中で設置可能な施設を検討していくべきです。

 さらに民間発電事業者に屋根貸しして賃貸料をもらって、太陽光発電システムを設置させることも検討していくべきではないでしょうか。

【9月市議会】 新ごみ処理施設の広域化検討に対し、
修正案を否決後、「附帯決議」を採択
2018/9/30

  9月28日の最終日、本会議に先立って開かれた予算決算常任委員会で、一般会計補正予算に対して、公明党の岡崎市議が「修正案」を提出しました。

 市は菖蒲地区に新ごみ処理施設建設計画を進めていて、すでに土地の買収、地元住民の合意も得て、今年度から「新ごみ処理施設基本計画」を策定する予定でした。
 3月には基本計画策定のための基本的な調査や計画のたたき台を作成するために、コンサルタントへの委託も行っており、6月には「ごみ処理施設整備基本計画検討委員会」の委員公募(3名)を実施し、選任も済んで、7月から検討委員会の会議を始めることになっていました。

 しかし梅田市長が誕生して、6月ごろに幸手市、杉戸町の両首長から、久喜・宮代のごみ処理に両市町のごみ処理も加えて広域化してほしいという口頭の申し入れがあり、梅田市長から「文書で正式の申し入れをするよう」返事をしています。
 その後、梅田市長からの文書での申し入れをするようにとの話に応える形で、7月5日に両市町の首長から、文書での協議依頼書が提出されました。
 梅田市長は、8月の市議会全員協議会で、両市町からの申し入れを理由に、「広域化の検討」を表明、両市長との協議を行い、今年中に結論を得ることとしています。

 もしも広域化するという結論が出れば、昨年に久喜・宮代の2市町のごみ量を想定して策定した「新ごみ処理施設整備基本構想」をもう一度見直して修正する作業が必要になってきます。
 さらにその後に改めて「ごみ処理施設整備基本計画」の策定に取りかかり、新ごみ処理施設の建設はこれまでのスケジュールより2年程度遅れて2025年までずれ込むことになります。
 したがって、ごみ処理施設整備基本計画検討委員会は委員の人選まで終わっていましたが、委員の委嘱はいったんストップし、方針が決まってからもう一度、委員の選任をやり直して、来年以降に会議を開くことになります。

 ごみ処理の広域化は、久喜市における「基本構想」や「基本計画」の策定作業の遅れだけでなく、これまで久喜・宮代のごみ処理を受け入れるとして合意が得られていた地元住民に対して、改めて説明・協議の上で合意を得る手続きも必要になってきます。
 市ではこれまでのところ、地元住民への説明に入っていないため、幸手や杉戸のごみまで受け入れることについて、はたして住民の合意が得られるかどうか、疑問の声が上がっています。
 また新ごみ処理施設の稼働が2年間も先送りされるのに、久喜宮代衛生組合の老朽化した焼却炉がそれまで持つのかどうか、場合によっては新たに大規模改修が必要になってくるのではないかなど、検討しなければならない課題も生じています。

 岡崎議員が28日の予算決算常任委員会に提出した修正案は、ごみ処理広域化の検討費用280万円を削除して、新ごみ処理施設建設計画を久喜・宮代のごみ処理を対象とした既定方針通りに進めるというものです。
 特に修正提案の理由としては、(1)地元への説明が行われていない、(2)調査費の財源を幸手・杉戸にも求めるべき、(3)2月議会で決定した予算を執行すべき、(4)そもそも梅田市長は、幸手・杉戸から申し入れがあったと説明したが、逆に梅田市長から広域化の申し入れをするよう依頼したのではないか、などが問題とされています。

 委員会で審議した結果、公明党と市民の政治を進める会、無会派の田村議員の9名が修正案に賛成しましたが、共産党と新政が反対して修正案は否決されました。
 その後、補正予算案の原案が賛成多数(共産党が反対)で可決された後、新政が「附帯決議」を提出して可決されました。
 附帯決議は、「ごみ処理の広域化による建設費や運用経費のコストメリットの観点のみにとらわれず、三箇地区及び清久地区周辺住民の地域住民との合意形成に基づく重要な事業であることを鑑み、当該事業候補地域周辺の自治会や地域住民及び久喜市民に対し、環境経済部のみならず市関係部局が連携しながら全庁的に、ていねいな説明対応を行っていくことに全力を尽くすよう強く求める」としています。

【9月市議会】 環境基本計画の変更(後期・改訂版)に賛成討論しました
2018/9/29

 9月28日、定例会の最終日に、全部の議案の討論・採決が行われました。
 久喜市環境基本計画は、2013年に策定され、昨年が中間年でした。
総合振興計画も昨年度に後期基本計画が策定されましたが、これに合わせて、環境基本計画の「変更」が行われました。
 9月議会に「環境基本計画・改訂版」が提案され、私は、特に地球環境保全対策などについて要望を付け、賛成討論を行いました。

  議案87号 環境基本計画の改訂版に対する賛成討論

猪股和雄

(1)国レベルで森林環境の保全が課題になっています。
 2021年度から森林環境税が創設され、それに先行する形で、来年度から森林環境譲与税が、全国の自治体に配分されることになります。
本来なら、今回の環境基本計画の改定にあたって、森林環境税および森林環境譲与税の配分使途について、記載しておかなければならないはずでしたが、まったく触れられていません。
計画の実施過程で、さらに次期の環境基本計画の策定に向けて、検討を進めるよう、求めます。

(2)環境保全型農業の推進について、これまで事務事業評価を行ってきたが、昨年から事務事業評価の対象事業から外されてしまいました。
農業行政における環境政策が軽視されているのではないかという疑念を抱かせます。
総合振興計画に位置づけられた事業であり、一昨年までの評価において、方向性は「拡大基調」とされていたものであり、当然、重点事業として事務事業評価の対象にしていくよう求めます。

(3)地元農産物を取り入れた学校給食食材の割合の目標数値です。
現状値15.2%に対して、2022年度17.0%とされていますが、これは低すぎます。
本会議で市長から20%以上をめざすという答弁があったので了解しましたが、久喜地区や菖蒲地区の野菜を栗橋や鷲宮地区の給食に使用するという方策をとれば、4年後の目標年度まで待たずとも、2年以内には達成できるはずです。
教育委員会および農政課で、本気で20%以上をめざしていただきたい。

(4)市の公共施設への太陽光発電システム設置については、昨年度20施設、今年は21施設、4年後の2022年度までに30施設が目標であるが、どこの施設に設置可能で、いかに計画的に設置していくのかを現実的具体的に検討しなければ、設置は進みません。
「公共施設に率先して、太陽光発電システムや太陽熱利用システムなどを導入します」と書いているのだから、本気で設置促進を強く要望します。
 同時に、久喜市は以前の検討で、屋根貸しはしない方針できたが、久喜市の公共施設の維持管理に支障ないような屋根貸しの方法もある。条件を付して事業者を募集し、事業者の提案を受けて設置を進めるべきです。
屋根貸しについて、再検討されたい。

(5)なお、この改訂版で、第5章 地球温暖化対策実行計画(区域施策編)が、はじめて盛り込まれたことを評価します。
その中で、地球温暖化対策の計画の大系の中で、再生可能エネルギーの普及が明記されました。
市民や事業者が太陽光発電システム設置に対する補助金制度、公共施設への太陽光発電システムの設置促進が明記されました。
 委員会審議で、当局の積極的な取り組み姿勢が示されたのですが、議員から、太陽光発電が採算が合わないのではないかという疑問を含む、後ろ向きの質疑もあったことは残念なことでした。
当局として、地球環境の観点からも、また採算の観点からも合理的であることを、きちんと実証して、これまで以上に積極的に勧める湯尾要望します。

(6)市の公共施設の電力購入契約を新電力に切り替えてきました。
3月には、電力購入に係る環境配慮方針を策定したが、環境基本計画の改定にまったく触れられていないことはきわめて問題です。
 久喜市が率先して電力購入契約の新電力の活用や、電力のグリーン化を進めてきたのに、久喜市当局みずからが、その先進性を評価していない、環境基本計画に位置づけていないということになります。
正当に評価していくよう求めます。
 今後、再生可能エネルギーにより発電されたいわゆるグリーン電力の購入割合を増やしていくことが課題です。
契約期間3年間の間に、グリーン電力の比率が高い事業者を評価するシステムを検討してください。

(7)トキとコウノトリの舞う郷づくりが、全国の自治体で取り組まれています。
その条件作りのため、ふゆみず田んぼの取り組みが掲げられてきたが、久喜市行政では、具体的な取り組みが進んでいません。
2022年度2か所のふゆみず田んぼの目標実現へ具体的積極的取り組みを進めるよう求めます。

【9月市議会】 公共施設の電力購料金 入札で大幅節減
『声と眼』558号 2018/9/19

 公共施設の電力は、以前はすべて東電から購入していました。
2011年の福島原発事故後に、市議会一般質問で、電力購入契約を東電以外の電力会社(PPS・新電力)に切り替えるように提案してきました。
2012年度から契約変更を進めて、電気料金は東電と比較して5年間の累積で約2億円を節減、17年度も庁舎や学校、公民館、図書館など43施設で5971万円の電気料金を節減することができました。

 各自治体では地球温暖化対策を進めるために「電力調達に係る環境配慮方針」を定め、CO2排出削減や再生可能エネルギーの発電割合などを審査して入札参加の条件としています。
久喜でもこうした基準を作るよう求めてきたのに対し、市は3月に「環境配慮方針」を策定して、今年からほぼすべての公共施設の電力購入を入札にかけることにしました。
7月に入札を実施し、市役所庁舎など大規模・高圧の66施設の電力契約は5社の入札で東電エナジーパートナー(東電の小売電気事業者)が4億9540万円で、小規模・低圧の239施設は3社の入札で(株)エネットが9144万円で落札しました。
いずれも3年契約で、通常の料金よりも4割くらい安く契約することができました。

幸手と杉戸から共同処理の申し入れ
『声と眼』555号 2018/7/27

 7月5日に、幸手市と杉戸町から『ごみ処理広域化』の申し入れがありました。
現在は杉戸町にある焼却炉で処理している両市町の燃やせるごみを、久喜市の新施設でいっしょに処理することを協議したいという内容です。
市では協議を行うかどうかも含めてこれから検討することになります。

 しかしこれまですでに、久喜市と宮代町のごみの量の推計をふまえて処理施設の規模や財政計画などの検討も進めてきており、これを一からやり直すとなると新施設の稼働も大幅に遅れてしまいます。
久喜宮代清掃センターの焼却炉がさらなる稼働期間の延長に絶えられるのかどうか、炉を延命させるためには数億円の改修費が必要になります。
そうしたリスクを被っても、今から幸手などとの協議を始めるのか、早急に結論を出さなければなりません。


 幸手市と杉戸町からのごみの共同処理の申し入れの背景にあるのは、やはり杉戸町の焼却炉の老朽化です。
 もっとも杉戸町の焼却炉はまだ建設から「21年」しか経っていませんから、久喜宮代衛生センター1号炉の「43年」とは比べものになりません。
 久喜宮代衛生組合の焼却炉も20年前には立て替えの検討をしていたのでしたが、周辺住民の反対で頓挫しており、当面、ごみ分別を徹底しながら「ごみ減量化・原料化」を進め、焼却炉は「延命のための大規模改修」でしのいできました。
 2006年には、18億円の工事費をかけて、1号炉と2号炉の大規模改修を行い、10年は運転期間を延長することができると説明されていましたが、すでにそれから12年が経過し、2023年まで運転する計画だとすると17年となります。
 最近は、補修費が毎年1億円もかかっていますが、あと5年間、運転が続けられるのか補償はされていません。

 幸手市と杉戸町から久喜市長に提出された申し入れ書(7月5日)には、こう書かれています。
「両市町では、将来的な可燃ごみ処理に係る近隣自治体との広域処理を検討することになりました。
 つきましては、貴市におけるごみ処理施設の新設に際し、可燃ごみ処理に係る広域処理について協議をさせていただきたく、お願い申し上げます。」

 久喜市としては、両市町との広域処理をするかどうかは今のところ「白紙」であり、両市長との協議を行うかどうかも決まっていません。
 「広域処理について協議」を行うかどうか、協議の申し入れを受け入れるかどうかを、これから検討することになります。
 担当課では、両市町に対して、処理施設の建設地など、久喜市が建設する施設に両市町の燃やせるごみ処理を委託する方式でよいのかなど、いくつかの条件を提示した上で、協議をするかどうかを決定するとしています。
 また、両市町との協議を行う場合、新ごみ処理施設の建設計画が1年以上は遅れることになります。
 したがって、現在の久喜宮代センターや八甫センターの焼却炉がその期間の運転に耐えられるかどうか、新たな延命のための大規模改修が必要になるのかどうか、その予算をどう確保するかなどを、衛生組合で検討してもらっています。
 これらの条件が整えば、9月以降に協議を開始する方向です。

 実際に両市町との協議に入った場合、新たな問題も出てきます。
 建設予定地周辺の住民が、新たな他の自治体のごみの受け入れやごみ搬送車の増加に賛同するのかどうか、処理するごみの量が増加すれば、焼却灰の処理量もそれだけ増えることになりますが、最終処分場や資源化をどう確保するかなどです。

 市では、幸手市と杉戸町の燃やせるごみを共同処理する場合、現在の久喜市と宮代町の燃やせるごみの処理に比べて、施設規模の拡大を、次のように見込んでいます。

現計画(久喜市・宮代町) 4市町となった場合
処理人口  18万人 1.5倍
施設規模 処理能力 140〜160t/日 1.52倍
建設費 140〜160億円 1.29倍
 エネルギー量 800〜1300kWh   1.83倍

 一般的に、ごみ処理施設の建設費は1tにつき1億円と言われており、施設規模が1.52倍になって、建設費が1.29倍で済むのかなど、疑問もあります。

新ごみ処理施設の付帯施設は見直し
『声と眼』555号 2018/7/26

  市は、新ごみ処理施設を久喜菖蒲工業団地隣の菖蒲町台地区に建設する計画で、今年から「施設整備基本計画」の策定と生活環境影響調査(環境アセスメント)に取りかかることになっています。
現在の久喜宮代清掃センターの1号炉は1975年建設で、全国的にも最も老朽化した焼却炉です。新施設稼働予定の2023年まで遅れは許されない状況です。

 これまでに策定されたごみ処理施設整備基本構想では、付帯施設として「余熱利用施設」について、市民の意見を考慮しながら検討を進めることになっています。
前市長は市長選挙の公約で『余熱を利用した健康増進施設(歩くプール・浴場・トレーニング室等)』を掲げていました。それに対して梅田氏は『鷲宮や菖蒲に温水プールがあるのに、新たな施設は必要か』『全国のごみ処理施設に併設の温浴施設は赤字』などと批判していました。

 梅田新市長は、隣接地に計画している市民の森・緑の公園と余熱利用施設を一体的に整備して『魅力ある集客施設をめざす』ために、7月にプロジェクトチームを発足させたことを明らかにしました。
来年8月までに検討結果をまとめてパブリックコメントを行い、20年2月に『集客施設基本的方針』を決定する予定です。
市長がはたして『温水プールなどの余熱利用施設』を撤回するのか、前市長の公約を復活させるのか、あるいは新たな発想で集客施設を構想するのか、ホンネは見えていません。
3年後に予定しているごみ処理施設着工まで、時間的余裕はありません。

新ごみ処理施設整備計画の策定が遅れている
2018/7/5

  ごみ処理施設の建設へ向けて、市は現在、「ごみ処理施設整備基本計画」の策定を進めています。


 これまでの経過は、
 2016年 ごみ処理基本計画を策定
 2017年 ごみ処理施設基本構想を策定

(1)久喜市と宮代町のごみ処理施設として、熱回収施設(一般的には焼却炉)とマテリアルリサイクル推進施設(燃やせないごみ・粗大ごみ処理=破砕・分別・資源化)を整備する
(2)燃やせるごみを全量焼却処理する場合、焼却処理施設の処理能力を、一般廃棄物1日132t、災害時の廃棄物処理を想定して1日143tの規模の焼却炉が必要になる
(3)生ごみ等のバイオガス処理施設を併設する場合、バイオガス化処理施設処理能力を1日66tと想定し、焼却施設の処理能力を減らして103tと想定できる
(3)マテリアル施設の処理量は1日41tと想定
(4)焼却処理施設およびバイオガス化施設とも発電能力を備える施設とし、1日約1000kWの余剰電力を売電する
(5)余熱利用施設を併設整備する
(6)焼却処理施設、バイオガス化処理施設、マテリアル処理施設などすべての施設の建設費は全体で200〜230億円と推定され、循環型社会形成交付金85〜95億円、市債100〜120億円、一般財源として150〜170億円と推計される
(7)建設スケジュールは、昨年の基本構想策定時は2022年度完成をめざすとしていた。
*その後、「ごみ処理施設整備基本計画」の策定が遅れており、現在は2023年度中の完成と想定している。


 現在策定を進めている「ごみ処理施設整備基本計画」は、これらの基本構想を受けて、具体的な処理方式の組み合わせ、施設規模や処理能力、財政計画などを決めていくものです。
 7月4日の教育環境委員会の所管事務調査で、その後の経過および今後の計画について、ごみ処理施設建設推進課から説明がありました。

余熱利用の集客施設建設を検討へ

 ごみ処理施設に併設する余熱利用施設として、前市長が「温浴施設」の建設を打ち出しましたが、市長選挙を通じて梅田新市長はそうした温浴施設について否定的な見解を表明していました。
 しかし梅田新市長は当選後、「新たなごみ処理施設に併設する余熱利用施設と公園の一帯整備を進めるに当たり、県内外から集客を目指せる『魅力ある集客施設』を目指す」として、ごみ処理施設建設推進課にプロジェクトチームを設置しました。
 これは前市長の「温浴施設」構想の復活か、それとも新たな観点からの施設構想かは、今のところ明確ではありませんが、2019年8月までに検討結果を市長に報告し、2020年2月に「集客施設基本的方針」を決定するとしています。

幸手・杉戸から共同処理の申し入れがあった

 7月5日、幸手市と杉戸町から、両市町のごみ処理を久喜市と一体的に処理するという申し入れがありました。
 もともと久喜市のごみ処理施設は、久喜市が単独で建設し、宮代町のごみを委託で受けて共同処理する計画でした。
 それに幸手・杉戸のごみもいっしょに受託して共同処理することになります。
 その場合、2市2兆の共同処理するごみの量は約1.29倍になると想定され、施設規模や財政計画も再度の見直しが必要になり、2017年に策定した「ごみ処理施設基本構想」を策定し直すことになりますから、建設−完成予定も1年〜1年半くらい遅れることになります。

ごみ処理施設建設は更に遅れる

 問題は、久喜宮代衛生組合の焼却炉の老朽化が著しく、特に久喜宮代センターの焼却炉(1号炉)は1975年建設から43年間も運転していて、一刻の猶予もありません。
 新施設の建設がもし2025年まで遅れるとすれば、50年前に建設した焼却炉を使っているというのは全国でもありえない(?)もので、果たしてあと5〜6年間も運転が続けられるのかどうか、懸念されます。

【一般質問】 資源リサイクルに民間回収の活用を
2018年2月議会 『声と眼』547号 2018/2/26

 市では1月から、国の認定業者であるリネットジャパンと、パソコンを含む小型家電リサイクルの連携協力協定を締結しました。
協定によって久喜市民はパソコンといっしょに小型家電類を無償で引き取ってもらえることになります。
協定締結主体は衛生組合ではなく久喜市ですから、衛生組合まかせにせず市民に積極的に広報を行うよう求めました。

 スーパーの店頭やリサイクル業者による、新聞、雑誌、雑紙、ペットボトルなどの回収ボックスの設置も増えています。従来の公共回収から民間回収にシフトさせていけば、市民、市、衛生組合、事業者にとってメリットとなります。
市民に民間回収の活用を呼びかけるよう提言しました。

【久喜宮代衛生組合】 新・ごみ処理施設建設の基本方針
『声と眼』546号 2018/2/26

 これまで久喜市のごみ処理を行ってきた久喜宮代衛生組合は2023年に解散して、久喜市単独のごみ処理に移行します。久喜宮代清掃センター、八甫センター、菖蒲センターを廃止して1か所に統合していく方針で、昨年10月に新「ごみ処理施設整備基本構想」を策定しました。
今後、処理施設(焼却炉等)の規模や内容を決定していく予定です。
2月定例市議会に「ごみ処理施設整備基本計画検討委員会」を設置する条例が提案されました。
ごみ処理の中核施設は「エネルギー回収型廃棄物処理施設」と位置づけられています。
一般的には焼却炉ですが、各地で最新技術を使った“溶融炉”も増えてきています。
久喜市でどの型にするかはまだ決まっていませんが、焼却(溶融)の際に出る熱を利用して発電事業を行う予定です。

 現在の3センターの処理能力の合計は1日最大280tで、年間約4万tのごみを焼却しています。
ごみ減量を進めて、5年後までに燃やせるごみを3万5000tまで減らして、1日の処理量を130t程度に圧縮し、新施設の最大処理能力は1日140t程度に抑える計画です。

生ごみリサイクルはバイオガス化

 建設費だけでなく環境への負荷を軽減するために、ごみ処理施設の規模をできるだけ小さくしなければなりません。
そのためには燃やせるごみの中の40%を占める生ごみの減量が最大の課題です。衛生組合では生ごみを分別して“減容・堆肥化”を推進してきましたが、現在は久喜地区の1万世帯のモデル地区での取り組みにとどまっています。
また焼却の単価1tあたり約2万5000円に対し、減容・堆肥化では5万円で、経費面からも限界が指摘されてきました。
そのため減容・堆肥化は4年後には終了し、新たにバイオガス化を検討することになりました。
これは燃やせるごみの中の年間1万4000tの生ごみをメタン発酵させてバイオガスを取り出し、発電などのエネルギーとして活用するシステムです。

 これらとは別に、粗大ごみや燃やせないごみを破砕、分別して資源としてリサイクルする施設も設置します。ビン・カン・ペットボトルなどの資源化リサイクルも行います。

ごみ処理施設の建設費総額200億超!?

 市当局は、ごみ処理施設(焼却または溶融炉)の建設に115億円、バイオガス化施設に46億円、粗大ごみ・燃やせないごみ処理施設建設に60億円以上と見込んでいます。

 ごみ処理施設の建設費用は大震災前までは処理量1tにつき5000万円以下だったのですが、最近、オリンピックの土木工事需要増の影響で、工事費が1tにつき1億円近くまで急騰しています。
はたしてこんなに工事費が急騰している今の時期に、久喜のごみ処理施設をすべて整備しなければならないのか疑問の声も出ています。
オリンピック後には公共事業の建設単価も大幅に下がると予想されているので、久喜市のごみ処理施設の建設を先送りすることも検討するべきではないでしょうか。