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合併問題のページ(4)   2009年8月、合併後の久喜市はどうなる


いのまたがBlogに書いた
久喜市の合併問題のコメント
久喜市・菖蒲町・栗橋町・鷲宮町
合併協議会のホームページ


久喜の合併(1)  2002〜2004 住民投票の前まで
久喜の合併(2)  2004年9月住民投票の後〜2008年12月
久喜の合併(3) 2009年1月〜6月 合併「決定」まで

副市長がやっと決まったけれど…
『声と眼』405号 2010/9/26

 久喜市の副市長は合併後ずっと不在のままでした。
9月議会中の15日になって、ようやく追加議案として提案され可決されました。
新副市長はさいたま市に住んでいる県職員で、東松山市にある県立平和資料館の館長を務めている方です。

 実は田中市長は、合併後の5月臨時議会で副市長の選任を提案する予定で、人選も決まっていました。
しかし議会の最大会派から『ノー』が出て提案できず、半年間も空白となっていました。

 本来、行政の人事は市長の専権事項であって、議会は議案として提案されてから賛成か反対かを示すべきです。
提案される前に「あの人はダメだ」「差し替えろ」というのは、市長の人事権に対する横ヤリ介入に他なりません。
今回、田中市長は、議会の多数を握る一部議員による市長権限への介入を容認し、しかも埼玉県に要請して県職員の天下りを受け入れたわけで、市長と議会の関係を歪めるものと言わざるをえません。


臨時議会で議長選挙、議案審議へ
『声と眼』397号 2010/5/11

 18日の臨時議会では、最初に正副議長選挙、議席の決定、委員会や一部事務組合議員の選任、市の付属機関等の委員の選任などが行われます。

 合併後、議会が設置されるまでの間は、久喜市の運営にとって最低限必要な条例等は市長に代わる職務管理者が“専決処分”で決定してきました。
それらの216件の条例と、今後の市政運営に必要な条例等についても審議して決定します。

【議会関係の条例】
市議会定数条例、政務調査費の交付に関する条例、議員報酬条例など

【市の運営に関する条例】
市役所の位置の条例、総合支所条例、情報公開条例、個人情報保護条例、行政手続き条例、監査委員条例、住居表示条例など

【選挙関係の条例】
議員・市長選挙の選挙公営条例、ポスター掲示場設置条例、選挙公報条例など

【財政に関する条例】
市税条例、都市計画税条例、国民健康保険税条例、特別会計設置条例、手数料条例、財政調整基金条例、福祉基金条例など

【職員に関する条例】
職員の定数条例、定年条例、勤務時間条例、育児休業条例、給与条例など

【市民の生活に関する条例】
市民参加条例、市民活動推進条例、審議会等の公開条例、学校設置条例、市立幼稚園設置条例、学校給食センター条例、公民館条例、市立図書館条例、総合福祉条例、ふれあいセンター条例、子ども医療費支給条例、保健センター条例、保育に関する条例、国民健康保険条例、介護保険条例、障害者デイケア施設条例、総合文化会館条例、街路樹管理条例、自然環境保護条例、放置自転車防止条例、都市公園条例、水道給水条例、下水道条例など


行政情報の「点字版」が視覚障害者に届かない!?
合併後、合併による(?)行政事務の混乱か
2010/4/11

 視覚障害者にも、“読める文字”で情報提供がされるべきだというのは当然の権利です。
 したがって、合併前の旧久喜市では視覚障害者に対して、『広報くき』や『議会だより』は録音で提供し、多くの公文書や市民へのお知らせ、個人通知なども必要に応じて録音や点訳文書で提供してきました。
 これは視覚障害者にとっては、市民としての権利を保障させるための要求や運動の成果として、また議会においては、時間をかけて議論を重ねながら、政治課題としての市民のあらゆる差別をなくしていく人権保障、ノーマライゼーションの思想と制度を久喜市政の基本として確認し実現させてきたのです。
 少なくともこれまでの久喜市において、それはあたりまえのこととして定着してきていたはずでした。

 そして今年も3月に、私の所属する久喜点字サークルぎんなんに行政からの依頼があって、久喜宮代衛生組合のごみ収集日程表、保健センターの保健事業日程表を点訳し、必要部数の「点字版」を作成して、それぞれの行政担当部署に納品しました。

 ところが4月に入って1週間を過ぎたころになって、一部の視覚障害者のもとに、ごみ収集日程表「点字版」が届いていないという連絡が入りました。
 ある視覚障害者からは「もう点字のごみ日程表は配布をやめたんですか」という問い合わせが来ましたし、合併で事務作業が遅れていてこれから届くのかと思っていた人もいたようです。
 いずれにしろ、視覚障害者にこれらの点字情報が届けられないということは、市民生活を送る上での必要な情報を得ることができない、切実な問題になってきます。

 なぜこんなことになったのか、調べた結果、次のことがわかりました。

 毎年、市の障害者福祉担当が、視覚障害者の中で点訳情報(点字版)が必要な人のリストを作成して、市役所の関係各課に配布しているのですが、第1には、そのリストの作成方法が変わったらしいこと、第2に、そのことを関係各課の担当者に知らせていなかったこと、第3に、障害者福祉課の担当職員の引き継ぎ、関係各課の担当職員の引き継ぎもなされていなかったらしいのです。
 そうしたいくつかの要因が重なって、点字版を送ることになっている視覚障害者のリストから、5人ほどがはずされて「点字版を必要としない」とされてしまっていて、いつまで待っても届かないことになったわけです。

 さらに保健事業日程表の点字版については、市内の視覚障害者のだれにもいまだに届いていないこともわかりました。
 年度内に間に合わせるために、点字サークルの会員がいっしょうけんめいに点訳作業を進めて、3月30日には保健センターに納めて、それから10日が過ぎるというのに届けられていないとはどういうことでしょうか。
 保健センターに問い合わせてみたところ、「点字版」を入れる大きな封筒がなかったので送ることができなかったという答が返ってきたのですが、そんなばかげた理由はありえませんから、おそらくは何かしらの事情で送らなかったのを、苦しまぎれの言い訳をしているにすぎないと思われます。
 保健センターの担当者は「すぐに明日の土曜日までに1軒1軒、直接配って歩きます」と言ってきましたが、いったい久喜市役所というお役所はどうなっているのでしょうか。

 合併で大幅な組織変更があって、職員が大幅に異動したために、業務の引き継ぎがきちんとなされていないのではないか、あるいはこれまでの業務の進め方や考え方の異なる市や町の職員がいっしょになったために仕事に混乱が生じているのではないかと考えざるを得ません。
 しかし、障害者の人権やノーマライゼーションの保障に関わる業務の引き継ぎが十分になされていなかったり、これまで行政情報の点訳などは行っていなかった町の職員が異動してきて、職員全体のノーマライゼーションの視点があいまいになってしまったとしたら、これは絶対に放置しておくわけにはいきません。

問題はこれからもっと出てくるのではないか

 そして問題はおそらく、障害者施策や福祉サービスにとどまらないのではないでしょうか。
 市の全体的な行政施策についても従来の業務の進め方がきちんと引き継ぎされているのか、市の行政施策の進め方や考え方が、少なくともこれまでの久喜市の水準を維持できているのか、危惧と不安、疑問を抱かざるを得ません。
 おそらく、そうした問題が発生して、さまざまな事務遂行上の齟齬や行政の手抜かりや事務の進め方の変更からくる市民サービスへの影響が出てきて、今後、たくさんの苦情が発生してくるのではないでしょうか。
 そうした合併後の発生してくるであろうさまざまな問題に対処するためにも、選挙後の議会の責任は大きいと思います。


【一般質問】 合併後の職員配置はどうなるか
『声と眼』395号 2010/3/11

 合併後の職員体制を明らかにさせました。現在の4市町の全職員数は1065人ですが、3月の退職者54人などで、4月からは1007名になります。
配置は本庁舎に406人、菖蒲・栗橋・鷲宮の各総合支所に88〜100人ずつ、その他の出先機関に323人です。

 4月から、部長級18人(現久喜市では13)、副部長級23人(現・次長級41)、課長級68人(現在75)、課長補佐級119人など、管理職は全部で241人になります。
管理職でない職員は766人で、全職員の約4人に1人が管理職。
合併前の職員のポストを確保した結果、管理職数がふくらんだようです。


合併後の職員数はどうなるか
現在の職員数
2月1日現在
退職者数
(定年)
新久喜市職員数
4月1日現在
  職員配置 職員数
久喜市  453人 22(13)人 久喜市役所本庁舎 406人
菖蒲町  181人 7( 5)人 菖蒲総合支所 90人
栗橋町  184人 8( 2)人 栗橋総合支所 88人
鷲宮町  247人 17( 8)人 鷲宮総合支所 100人
その他出先機関 323人
合計 1065人 54(28)人 1007人 合計 1007人

合併後の管理職の人数はどうなるか
4月からの人数 現・久喜市の人数
部長級 18 13
副部長級 23 41
課長級 68 75
課長補佐級 119 138
指導主事・社会教育主事 13
管理職職員の合計 241
管理職以外の職員 766

【一般質問】 専門職の採用・配置を進めるべき
『声と眼』395号 2010/3/10

 合併のメリットの一つとして、市はこれまで「福祉・土木などの専門的職員を採用・配置することができる」と説明してきました。
今までは福祉分野などの専門職でも3〜5年で異動してしまって、知識や経験の豊富な職員を育ててきめ細かい行政を行っていくのがむずかしいと言われてきました。
市は「今後は有資格者の専門職の採用・配置を進めていくという基本的なスタンスをもっている。たとえば合併後は福祉関係だけでも8課となり、福祉のエキスパートを育てていくことも必要である」と答弁しました。


久喜市中央、北、東は住所表示が変わります
『声と眼』390号 2009/12/16

 合併で一部の住所表示が変更になります。

(1)「大字」の廃止
(2)「久喜市東→久喜市久喜東」「久喜市中央→久喜市久喜中央」「久喜市北→久喜市久喜北」となります。
東と北は栗橋に同じ町名があります。
中央も「久喜中央」「鷲宮中央」「栗橋中央」と書き分けなくてはなりません。


 住所表示から「大字」がなくなるのは、これまでも役所などの公式書類に記入する場合を除けば、実際には郵便のあて先などには「大字」を付けなくても何ら差し支えなかったわけですから、いちいち「大字」を記入する煩わしさがなくなるメリットと言えるかもしれません。

 逆に、久喜市内で、他町に同じ町名がある場合、頭に「久喜」を付けなくてはならなくなって、これはかえってわずらわしさが増すことになります。
 「久喜市東」は「久喜市久喜東」、「久喜市北」は「久喜市久喜北」と書かないと、郵便物が現在の栗橋町の「東」や「北」に郵送されてしまうかもしれません。
 「中央」は、「久喜市久喜中央」、「久喜市鷲宮中央」、「久喜市栗橋中央」ときちんと書かないとなりませんが、書類の記入だけでなく、該当する人は来年からは年賀状や名刺も作り替えなければならないし、いろいろな登録も住所記載の変更手続きが必要になってきます。

 事務的には“小さいこと”ですが、直接該当する地域の住民にとってはかなりの影響が出てくる場合もあります。


合併で一部事務組合の構成も変わる
2009/12/15

 合併にともなって、一部事務組合の構成も変わってきます。

 一部事務組合というのは、市町村が単独では処理できない事務事業を、いくつかの自治体が共同で処理する組織のことで、独自の行政組織と独自の議会も設置しています。
 現在、久喜市の関わっている一部事務組合は、久喜宮代衛生組合、久喜地区消防組合、利根広域斎場組合、それと埼玉県市町村総合事務組合があります。

久喜地区消防組合議会は定数を18から12へ、6名減

 久喜地区消防組合は久喜市、鷲宮町、菖蒲町、栗橋町、宮代町の5市町で構成していて、議会は久喜市6、鷲宮町、菖蒲町、栗橋町、宮代町の4町が3名ずつで全部で18名です。

 現在の5市町の内、4市町が合併してしまうわけですから、合併後は(新)久喜市と宮代町の1市1町の構成になりますが、こちらは実質的には所管区域も人口も変わりません。
 したがって宮代町からの議員数はこれまで通り3名とし、(新)久喜市からの議員数をこれまでの12名から9名に減らし、全体の議員定数を12名とすることで合意しました。

久喜宮代衛生組合議会の協議は難航

 久喜宮代衛生組合は久喜市と宮代町で構成していますが、合併後は(新)久喜市と宮代町で構成して、栗橋鷲宮衛生組合の事業と菖蒲町が単独で実施していたごみ処理事業もいっしょに行うことになるので、処理人口は現在の10万人から18万人に増え、事業量も増えることになります。
 これまで久喜宮代衛生組合の議会は、久喜市と宮代町から7名ずつ同数の議員を出して定数14名、議長は宮代町から、副議長は久喜市から選出するのが慣例となっていました。
(衛生組合の管理者は久喜市長が務めているので議会の議長は宮代から出すということでバランスを取ってきた)。

 合併後、その衛生組合議会の構成をどのようにするかが問題になってきます。
 1市3町の合併協議会では、(新)久喜市9名、宮代町3名という案を宮代町に提示して、宮代町長の了解を得た上で、田中市長(衛生組合管理者)が現在の久喜市議会と宮代町議会に提案してきました。

 これに対し、久喜市議会では代表者会議で協議した結果、(新)久喜市と宮代町の割合を“2対1”とする案で、議長と宮代町議会議長とで話し合いを進めることで合意しました。
 一方、宮代町議会からの回答は、これまで通り久喜市議会と宮代町議会で同数とするというもので、これは譲れないとしています。

 実はこれには過去の経過があって、久喜宮代衛生組合のごみとし尿の処理場を宮代町の区域内に設置したときに、一方的に迷惑をこうむるのが宮代側であったことから、宮代町住民の声と町議会の意見を最大限反映させるための保障措置として、議会を同数としたのです。
 宮代町としては久喜市が3町と合併して(新)久喜市になったとしても、焼却炉を抱える宮代町にとっての保障措置は譲れないと考えたようです。

利根広域斎場組合議会の調整はいったん白紙撤回

 利根広域斎場組合は、加須市、久喜市、幸手市、騎西町、北川辺町、大利根町、宮代町、菖蒲町、栗橋町、鷲宮町の10市町で構成しています。
 こちらは加須市、騎西町、北川辺町、大利根町が合併し、久喜市、菖蒲町、栗橋町、鷲宮町が合併するので、それぞれの合併後は(新)久喜市、(新)加須市、幸手市、宮代町の4市町で構成することになります。

 合併後の新しい議会構成を、(新)加須市6名(現在は4市町で10)、(新)久喜市6(現在は4市町で10)、幸手市4、宮代町2という案が提示されましたが、議会間の協議が行われる以前に、行政同士の協議だけで議会定数配分の数字が一方的に提示されてきたため、調整は進まず、いったん白紙撤回されることになりました。

新しく「北本地区衛生組合」に加入することになる

 現在、菖蒲町ではごみ処理は単独で焼却場を設置して処理していますが、し尿処理は北本地区衛生組合で鴻巣市、北本市、菖蒲町、吉見町の4市町でいっしょに処理しています。
 久喜市との合併後はごみ処理は久喜宮代衛生組合で処理することになりますが、し尿は引き続き北本地区衛生組合で処理します。
 したがって北本地区衛生組合にも引き続き加入し続けるので、(新)久喜市から北本衛生組合議会に3名の議員を選任することになります。

「利根川栗橋水防事務組合」って何をするんだろう

 「利根川右岸及び江戸川右岸の水防に関する事務を共同処理する」ため、春日部市、幸手市、栗橋町、杉戸町、鷲宮町、茨城県五霞町の6市町で、水防事務組合が組織されています。
 現在の久喜市には関係ないのですが、栗橋町と鷲宮町が入っているので、合併後は(新)久喜市で水防組合に入ることになって、事務局は現在の栗橋町役場から(新)久喜市役所へ移り、水防事務組合の管理者は現在の栗橋町長から久喜市長へ引き継ぐことになります。
 久喜市の私たちには縁の遠いよくわからない事務組合ですが、水防事務組合議会は24名で、(新)久喜市議会から6名が選任されます。


合併後の組織機構のあり方は
『声と眼』387号 2009/10/23

 合併後の新・久喜市の組織機構の検討案によると、3つの支所を含めて12部、課・室などが65、係が196もあって、現在の久喜市の組織の2倍くらいにふくらんでいます。
同じ係を「第1係」「第2係」と細分化したり、旧町ごとに「分室」を設ける部署もあるのですが、こんなに細かく分ける必要があるのでしょうか。
またその結果として職員の4〜5人に1人が課長や係長などの「長」のポストに就くことになります。
旧市町の「長」の職にいた職員を処遇するためにポストを増やさなければならないということでしょうか。

 当局は、新市においてサービスを低下させずに業務や組織の均衡を考慮した結果であるが、さらにより適切な組織体制を検討していくと答弁しました。
いずれにしろ合併直後の組織の肥大化は免れないようです。

 また、旧3町の役場を「総合支所」にして市民の手続き窓口の他に、環境経済課、建設課などの事業担当課も設置されます。
住民に身近な業務を担当する部署をすべて本庁に集約してしまうのでなく、ある程度の権限は旧町ごとの支所に残すのですが、しかしこの配慮は合併直後だけなのか、ずっと残すのかが問題です。
答弁では、合併に向けた事務調整の中で、総合支所にどこまでの権限を持たせるかについて詰めている段階であるということでした。
本庁と総合支所の関係をどうするか、まだ最終的に固まってはいないようです。

 合併の“先進市”では、合併してしばらくの間は支所に事業担当課を置いて、生活に身近な事業の選択や予算執行の権限を持たせても、数年後には縮小していって、最後は権限のない窓口だけが残される所も多いようです。
そうなると結局は生活環境改善の要求などは本庁に行かなければ話が進まないことになってしまいます。
合併後の周辺地域の住民にとってサービスが低下したり行政が遠くならないようにするべきです。


一般会計補正予算に、合併準備経費2億4558万円
『声と眼』385号 2009/9/21


 9月定例市議会に提案された一般会計補正予算は5億2156万円の増額、これにより2009年度一般会計予算の総額は211億9736万円になりました。

 今回の増額補正の内、電算システムの統合など合併準備に関わる経費は2億4558万円です。当初予算や6月議会の補正予算でも12億円が計上されていましたから、今年度の予算の中の合併準備経費は合わせて15億円となります。

◆いちばん大きなものは電算システムの統合にかかる経費で1億5363万円が計上されています。

《主な内容》
・人事給与システムの統合  719万円
・ホームページシステムの一元化  508万円
・会計用データ読み取り方式の統合  905万円
・固定資産評価システムの統合  2129万円
・戸籍電算システムの統合  183万円
・後期高齢者医療システムの統合  1370万円
・市民の健康管理業務システムの統合  4888万円
・農地基本台帳電算システムの統合  417万円
・小中学校のWANシステムの統合  2105万円
・この他、介護保険や障害者福祉、児童福祉サービスのデータや管理の統合のための経費など

◆合併後50日以内に市長選挙と市議会議員選挙を実施するための経費  1155万円
◆市議会議員の定数が34名となるため、議場や委員会室、事務局室の改修、本会議のインターネット中継システムを整備するための経費  825万円
◆市役所本庁舎や各総合支所の電話回線のネットワーク化
 総合支所の看板、本庁舎と総合支所の課名表示や案内板の架け替え
 合併時の「広報」発行などの費用
 さらに細かいものでは学校名の看板や、校印、校旗の作成など  7216万円
などとなっています。

 2億4558万円の支出の財源は、3町からの負担金1億2365万円、久喜市の一般財源からの支出9463万円で、その半分は国の合併支援の特別交付金でまかなわれますが、残りの4732万円と市債(合併推進債)発行による2730万円が市の持ち出しとなります。


8月30日の市長選挙の結果
2009/9/3

合併前の最後の市長選挙は、任期が合併までの半年間で、事実上、田中市長の信任投票となりました。
総選挙と同日だったおかげで、投票率は4年前の55.2%に比べて大幅にアップしました。
結果は予想通り、田中市長の文字通りの圧勝でしたが、星野氏が8000票も獲得したことに驚きの声があがりました。
一方、4年前は380票にすぎなかった無効票が2000票近くも出たことも異常で、現職への批判票と受け止めるべきでしょう。

当日有権者数  57,768人
投票者数  39,085  投票率 67.7% 
田中暄二  28,879  得票率 77.8% 
星野良則 8,230   22.2% 
無効投票 1,976  5.1% 
(無効票の内訳) 白票 1,329 
雑事を記載 296 
記号・符号を記載(×など) 253 
候補者以外の氏名の記載 50 
候補者名に雑事を記載 23 
2人以上の名前を記載 13 
誰の名前か確認できない 12 

合併後の新・久喜市の組織機構「案」が明らかになりました
2009/8/31

 来年の合併後に、市の組織機構がどうなるのか、4市長の事務局で検討がされています。
 8月28日の市議会代表者会議で、市の企画政策課長から「現段階での合併協議における組織機構案」が説明されました。

 それによると、新・久喜市の組織は、13部(7部+3総合支所+会計管理者)、65課となります。…65課の中には、保健センター、出納室、中央公民館、中央図書館を「課」と数えて含んでいます。
 同様の数え方をすると、現在の久喜市は、7部(5部+教育委員会事務局+会計管理者)、33課となります。…保健センター、出納室、図書館は「課」と数えましたが、中央公民館は独立した「課」ではありません。
 (市議会や選挙管理委員会、農業委員会は「部」「課」の数には入れていません。)

 また現在の久喜市役所は「係の範囲を超えて業務と職員が柔軟に対応できるようにする」ために、「グループ制」を取っていて、85のグループが置かれていますが、新・久喜市では倍以上の196の「係」が置かれる計画になっています。

 下の組織図を見ればわかるように、3か所の総合支所に本庁と同じ機能を持った事業課を配置するのは、重複行政となる恐れがあるのではないか、また「財政第1係・第2係」「生活保護第1係・第2係」のように、いくつかの事務で第1係と第2係を分けて置くことにしていますが組織のムダではないか、なぜ一つにしないのかなどの疑問もあります。
 部、課、係を合わせると、全部で250人の職員に「長」の職名が付くことになりますが、全部の職員数の5人に1人もの「長」が必要でしょうか。

 これでは「合併は最大の行政改革」どころか、合併による組織の二重化、細分化、肥大化(水ぶくれ?)ではないでしょうか。

総務部 秘書課 −− 秘書係
広報広聴課 −− 広報係/広聴係
庶務課 −− 庶務・文書法規係/選挙係
人事課 −− 人事・研修係/給与・厚生係
企画政策課 −− 企画係/政策推進係/統計係
人権推進課 −− 人権推進係/男女共同参画係
公文書館 −− 公文書係/情報公開係

財政部 財政課 −− 財政第1係/財政第2係
管財課 −− 管財係/検査係 (管財係)久喜東町集会所/久喜大田集会所/久喜本町集会所
     /久喜栗原記念館/久喜花みずき会館/久喜市地域交流センター
改革推進課 −− 行政管理係/ICT推進係/システム管理係
契約準備室 −− 契約準備係

市民税務部 自治振興課 −− 自治振興係/市民活動推進係
くらし安全課 −− 市民生活・青少年係/交通安全係/危機管理係 (市民生活・青少年係)久喜総合文化会館
栗橋総合文化会館
市民課(総合窓口) −− 管理係/市民係/戸籍係戸籍係/国保資格・年金係
市民税課 −− 諸税係/市民税係
収納課 −− 収納管理係/収納第1係/収納第2係

環境経済部 環境管理課 −− 環境企画係/環境衛生係
環境保全課 −− 環境保全係/みどり自然係
農業振興課 −− 農業振興係/農村整備係 (農業振興係)ふるさと農園久喜
商工観光課 −− 商工労働係/観光係 (商工労働係)久喜勤労福祉センター
(観光係)久喜市営釣場清久大池・清久西池

福祉部 社会福祉課 −− 社会福祉係/生活保護第1係/生活保護第2係
ふれあいセンター久喜 −− ふれあい係
障がい者福祉課 −− 障がい者福祉係/自立支援係 (障がい者福祉係)
   久喜市障害者デイケア施設(久喜市けやきの木共同作業所)
   久喜市障がい者更正施設(久喜市いちょうの木)
   栗橋心身障がい者地域デイケア施設(くりの木)
久喜市立心身障がい児簡易通園施設のぞみ園
心身障がい者地域デイケア施設(鷲宮ゆう・あい)
心身障がい者地域デイケア施設(鷲宮趣味の家)
介護福祉課 −− 高齢者福祉係/保険料・給付係
 /介護認定係/地域包括支援係
(高齢者福祉係)栗橋健康福祉センター(くりむ)
(地域包括支援係)中央地域包括支援センター
菖蒲老人福祉センター
菖蒲彩嘉園
鷲宮福祉センター
子育て支援課 −− 子育て支援係/家庭児童係
久喜児童センター
久喜子育て支援センター(ひまわり保育園)
栗橋子育て支援センター
鷲宮児童館
保育課 −− 保育係/学童保育係
久喜市立保育園(5園+1分園)
菖蒲学童保育室(4)
鷲宮学童保育所(4)
鷲宮中央保育所
偕楽荘 −− 養護係 久喜市偕楽荘高齢者デイサービスセンター

健康増進部 健康医療課 −− 健康企画係/地域医療係
久喜・白岡休日夜間急患診療所
中央保健センター −− 保健予防係/母子保健係/成人保健係
菖蒲保健センター −− 保健予防係/母子保健係/成人保健係
栗橋保健センター −− 保健予防係/母子保健係/成人保健係
鷲宮保健センター −− 保健予防係/母子保健係/成人保健係
国民健康保険課 −− 国保管理係/給付係/保険税係/長寿医療係

建設部 建設管理課 −− 管理係/調査係/用地係
道路河川課 −− 道路整備係/道路維持係/河川整備係/河川維持係
営繕課 −− 施設係/教育施設係
都市計画課 −− 計画係/圏央道対策係/堤防対策係
産業基盤推進課 −− 土地利用推進係
都市整備課 −− 街路係/公園係/まちづくり推進係
 /区画整理係/区画整理係(栗橋)
(公園係)公園110か所(うち都市公園34か所)
開発建築課 −− 開発指導係/建築指導係

菖蒲
 総合支所
総務市民課 −− 総務管理係/人権推進係/市民生活係/戸籍市民係/国保年金係
しょうぶ会館
税務課 −− 市民税係/資産税係/収納係
環境経済課 −− 環境衛生係/農業振興係/商工観光係 (農業振興係)菖蒲農業者トレーニングセンター
         菖蒲ふれあいしみん農園
         菖蒲農村広場
(商工観光係)菖蒲あやめ会館
福祉課 −− 社会福祉係/高齢者・介護保険係
 /児童福祉係/地域包括支援係
(社会福祉係)菖蒲文化交流見沼館
(高齢者・介護保険係)菖蒲ゲートボール場
建設課 −− 管理係/維持係/公園係 (公園係)菖蒲公園86か所(うち都市公園13か所)
菖蒲町営駐車場(3か所)

栗橋
 総合支所
総務市民課 −− 総務管理係/人権推進係/市民生活係
 /戸籍市民係/国保年金係
(市民生活係)栗橋コミュニティセンターくぷる
(戸籍市民係)栗橋・大利根住民サービスコーナー
税務課 −− 市民税係/資産税係/収納係
環境経済課 −− 環境衛生係/農業振興係/商工観光係 (農業振興係)栗橋ふれあい農園
福祉課 −− 社会福祉係/高齢者・介護保険係/児童福祉係/地域包括支援係
建設課 −− 管理係/維持係/公園係 (公園係)栗橋近隣公園/栗橋街区公園(7か所)

鷲宮
 総合支所
総務市民課 −− 総務管理係/人権推進係/市民生活係
 /戸籍市民係/国保年金係
(市民生活係)鷲宮東コミュニティセンター/鷲宮西コミュニティセンター
税務課 −− 市民税係/資産税係/収納係
環境経済課 −− 環境衛生係/農業振興係/商工観光係 (農業振興係)鷲宮農業センター/鷲宮花と香りのふれあいセンター
福祉課 −− 社会福祉係/高齢者・介護保険係/児童福祉係/地域包括支援係
建設課 −− 管理係/維持係/公園係 (公園係)鷲宮公園35か所(都市公園22か所)

会計管理者 出納室 −− 収納係/支出係/菖蒲出納係/栗橋出納係/鷲宮出納係

上下水道部 水道業務課 −− 庶務係/計画係/料金係/給水係
水道施設課 −− 浄水係/工務係/維持係
菖蒲森下浄水場/菖蒲浄水場/栗橋浄水場/鷲宮第1浄水場/鷲宮第2浄水場
下水道業務課 −− 管理係/計画係/排水設備係
下水道施設課 −− 工務係/維持係/農業集落排水係

教育部 教育総務課 −− 総務係/管理係
学務課 −− 学事係/保健給食係
菖蒲給食センター/鷲宮学校給食センター
指導課 −− 指導係/教職員係/学校ICT係
生涯学習課 −− 生涯学習係/人権教育係/文化振興係/スポーツ振興係
菖蒲生涯学習文化センター
菖蒲室内温水プール
栗橋B&G海洋センター(兼務)
鷲宮温水プール
文化財保護課 −− 文化財・歴史資料係
中央公民館 −− 管理係/事業係
久喜東公民館 −− 管理・事業係
久喜西港民間 −− 管理・事業係
菖蒲森下公民館 −− 管理・事業係
栗橋公民館 −− 管理・事業係
鷲宮公民館 −− 管理・事業係
中央図書館 −− 管理係/奉仕係 (奉仕係)久喜東公民館図書室/久喜西公民館図書室
菖蒲図書館 −− 管理係/奉仕係 菖蒲森下公民館図書室
栗橋総合文化会館イリス図書室
鷲宮図書館 −− 管理係/奉仕係
−−−−−−− 幼稚園(2)/小学校(23)/中学校(11)
−−−−−−− 教育委員会菖蒲分室 菖蒲教職員住宅
−−−−−−− 教育委員会栗橋分室 栗橋いきいき活動センターしずか館
南栗橋テニス場
栗橋町民スポーツ広場
−−−−−−− 教育委員会鷲宮分室 鷲宮内下集会所
鷲宮運動広場
鷲宮体育センター
鷲宮西大輪運動広場

議会事務局 議会総務課 −− 議事係/庶務係/調査係
選挙管理委員会(庶務課兼任)
監査委員事務局 −− 監査係
公平委員会(庶務課兼任)
固定資産評価審査委員会(庶務課兼任)
農業委員会事務局 −− 振興係/農地調整係
農業委員会菖蒲分室(兼務)
農業委員会栗橋分室(兼務)
農業委員会鷲宮分室(兼務)

【7月臨時市議会】 合併へ、コンピュータシステムの統合
2009/8/5

 7月24日、30日に開かれた臨時議会で、合併の準備でコンピュータシステムの統合業務の委託契約が提案され可決されました。

(1)住民情報システムは現在の久喜市、菖蒲町、栗橋町、鷲宮町のそれぞれのシステムが異なるため、いちばん大きな久喜市のシステムに合わせて、他の3町のシステムを変更し統合。委託総額は1億8375万円
(2)LANシステムの統合は、新市の1100名の職員のLANを構築するもので、合わせて古くなったパソコン500台を買い換え。委託総額は1億1109万円
(3)新市共通基盤システム構築の委託金額は9166万円
(4)WANシステムの構築のための委託金額は5694万円

 これらの議案に対する賛否では、共産党が合併そのものに反対してきた立場から、「合併にともなってコンピュータシステムを統合しなければならなくなって、これほどの巨額の経費がかかるのはおかしい。無駄な経費であって認められない」という理由を述べて反対しました。

 私は、6月議会まで合併の議決に反対してきましたが、すでに市民のハガキアンケートで「賛成多数」の結果が出て、さらに6月議会で合併が議決された以上は、今後は合併そのものを既定方針として、その準備を進めることは認めざるを得ないと考えています。
 したがって、合併後の行政運営に混乱や問題を生じさせないように準備を進めるためには、今回のコンピュータシステムの統合作業も認めるという立場で、これらの議案に賛成しました。

 コンピュータシステムの統合にかかる経費は、12億668万円で、その財源内訳は次のようになっています。

地方交付税の中で合併準備経費として交付される額 1億2445万円
国、県支出金の中で交付される合併準備経費 5039万円
3町からの負担金 6億6678万円
久喜市の財政調整基金の取り崩しによる負担 1億2445万円
地方債(合併推進債) 2億4060万円

 地方債(合併推進債)については、その内の40%を地方交付税に算入して交付されることになっていますが、される他、地方債を発行してあてますが、全額が交付されるか、新市の持ち出しになって市民の負担増にならないかどうか、今後きちんと検証していく必要があります。

合併までに統合するコンピュータシステム

税務課 固定資産税務GIS(地番図データ統合業務)
公図閲覧システム
家屋評価システム

納税課 コンビニ収納システム

改革推進課 住民情報システム(統合・再構築) 日立情報システムズ 1億8375万円 ←6日に金額を訂正しました。
財務会計システム 4557万円
LANシステム 1億1109万円
WANシステム NTT東日本 5694万円
共通基盤システム 9166万円
LGWANシステム 富士通エフサス
公共施設予約システム 日本電気

市民課 戸籍電算システム
住民基本台帳ネットワークシステム
公的個人認証サービスシステム

社会福祉課 障害福祉システム
生活保護電算システム

児童福祉課 学童保育料賦課徴収システム
保育料コンビニ収納システム

介護福祉課 介護保険電算システム
地域包括支援システム

保険年金課 後期高齢者医療電算システム
後期高齢者医療保険料コンビニ収納システム

久喜宮代衛生組合 財務会計システム
基盤システム導入費用

合併後の新久喜市の組織機構はどうなるか
2009/8/3

 合併後の新久喜市の行政組織の「案」が明らかにされました。
 まだ合併事務局で検討しているもので決定ではありませんが、それによると、総務部、財政部、市民生活部、環境経済部、福祉部、健康増進部、建設部、上下水道部、教育委員会(教育部)と会計管理者(出納室)の9部1室37課体制となっています。
 さらに、旧3町ごとに“部”クラスの「総合支所」を設け、それぞれに5課を置くことにしており、全部で9部3総合支所1室52課となります。
 他に、議会事務局、監査委員事務局、農業委員会事務局は別組織となります。

総務部 秘書課
庶務課
人事課
企画政策課
管財課
公文書館
財政部 財政課
市民税課
資産税課
収納課
情報推進課
契約準備室
市民生活部 自治振興課
広報広聴課
人権推進課
くらし安全課
市民課(総合窓口)
環境経済部 環境管理課
環境保全課
農業振興課
商工観光課
福祉部 社会福祉課
障がい者福祉課
介護福祉課
子育て支援課
保育課
偕楽荘
健康増進部 健康医療課
中央保健センター
国民健康保険課
建設部 建設管理課
道路河川課
営繕課
都市計画課
産業基盤推進課
まちづくり課
開発建築課
上下水道部 水道業務課
水道施設課
下水道業務課
下水道施設課
教育委員会(教育部) 教育総務課
学務課
指導課
生涯学習課
文化財保護課
中央公民館
中央図書館
会計管理者 出納室
菖蒲総合支所 総務市民課
税務課
環境経済課
福祉課
建設課
栗橋総合支所 総務市民課
税務課
環境経済課
福祉課
建設課
鷲宮総合支所 総務市民課
税務課
環境経済課
福祉課
建設課
市議会 議会事務局
選挙管理委員会 (庶務課併任)
監査委員 事務局
公平委員会 (庶務課併任)
固定資産評価審査委員会 (庶務課併任)
農業委員会 事務局

 現在の久喜市の組織機構は5部体制ですから実質的に組織体制は倍以上にふくらむことになりますが、職員数も倍くらいとなりますので、1課あたりの人数はあまり変わらない…? 仕事量は?

 教育委員会(教育部)の中に「中央図書館」や「中央公民館」が置かれていますが、現在の久喜市の東公民館や3町の公民館は「中央公民館」の下に入ることになるのでしょうか。
 また現在の3町にある図書館も、現在の久喜市立図書館(合併後は中央図書館)の下に入るのでしょうか。

 総合支所にそれぞれ5課を置く構想ですが、本庁の各部課とどのように対応するのかはまだ明らかにされていません。
 いちおう、住民票や税金、福祉関係の手続きなどは各総合支所で扱うことになるようです。
 しかし教育委員会事務局の組織だけは各総合支所には配置しないことになっているので、菖蒲、栗橋、鷲宮の住民にとって不便になる心配はないのでしょうか。


久喜の合併(1)  2002〜2004 住民投票の前まで
久喜の合併(2)  2004年9月住民投票の後〜2008年12月
久喜の合併(3) 2009年1月〜6月 合併「決定」まで

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